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影踏み (祥伝社文庫 よ 5-1) 文庫 – 2007/2/1
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- 本の長さ395ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2007/2/1
- ISBN-104396333293
- ISBN-13978-4396333294
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登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2007/2/1)
- 発売日 : 2007/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 395ページ
- ISBN-10 : 4396333293
- ISBN-13 : 978-4396333294
- Amazon 売れ筋ランキング: - 96,260位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1957(昭和32)年、東京生れ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒。上毛新聞社での12年間の記者生活を経て、作家として独立。’91(平成3) 年、『ルパンの消息』がサントリーミステリー大賞佳作に選出される。’98年「陰の季節」で松本清張賞を受賞する。2000年、「動機」で日本推理作家協会賞を受賞。現在、最も注目されるミステリ作家のひとりである。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 看守眼 (新潮文庫) (ISBN-13: 978-4101316727)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
各編には各々の謎があるが、意外な犯人の「業火」、クリスマス・イブと女の子とサンタクロースをテーマとしたメルヘンティックな「使徒」を除くと、悪徳警察官、ヤクザ、同業者を含む裏社会の人間模様を押し出していて、ミステリ的興趣は薄い。全編を通した狙いは"ノビカベ"と(生前の)啓二とが共に愛した久子という女性に対する"ノビカベ"の踏ん切りだと思う。"ノビカベ"は<影>である啓二に遠慮して、正業に戻って久子と家庭を持って安定した生活を持つ事が出来ない。そして、最終編「行方」で啓二はある告白をして、"ノビカベ"の耳から消えるのだが...。
幾らハードボイルド小説風とは言っても、一介の泥棒がヤクザと渡り合ったりするのは流石に無理があろう。また、この設定なので"ノビカベ"の技をもっと披露しても良かったと思う。最終編の後で、"ノビカベ"が<影踏み>出来たか否かは定かではないが、これが余韻というものだろう。片方が焼死した一卵性双生児と「***」との愛憎を題材とした異色の連作短編集だと思った。
次は、「64」上下を楽しみにしてます。
が、コレは泥棒視点からのお話。
いつもとは違って「捕まらないで」と、思わず思ってしまいました(笑
主人公は「ノビカベ」とあだ名される真壁。
この主人公が繰りなす7編の短編連作集です。
頭脳明晰で、将来を嘱望されていた真壁が
双子の弟を、母親の無理心中で亡くしてから一転、泥棒家業に。
その経緯には、正直共感までは出来ませんが。
「双子というものは、互いの影を踏み合うようにして生きているところがある」
…という下りは、言いえて妙だと感じました。
同じ顔を持つ複製のごとき人間が、この世に存在する。
タイトルが生きてます。
この弟が、真壁の中耳にいて
毎回のごとく兄弟で会話をしています。
ここの部分は、現実なのか真壁の作り出したものなのか…
最初は今までに無い横山設定だったので戸惑いましたが、
中盤からは違和感を感じなくなってきました。
そして何よりも面白いと思ったのは
裏家業での専門用語が色々と飛び出してきて。
それぞれの泥棒やスリなんかにも、あだ名があって
コレが「成る程ね」と思えて、面白い。
泥棒にも、空き巣やノビ師(寝静まってる時に進入)
など色々あるんだと、変に感心したり。
真壁は、泥棒するよりも どちらかと言えば
各出来事の謎を解くために、家などに進入するシーンが多く
「見つかりませんように」と心配しながら読んでました。
とにかく、異色の作品であることには間違い無しです。
真壁が泥棒家業を辞めて、久子と幸せになって欲しいな…
と、素直にそう思えました。
ミステリーであり”ファンタジー”とも言うべきか、私自身「都合が良いな」と思ってしまう場面があり、それが悪いとまではいかないが何か物足りなさを感じてしまった。辛口な評価になってしまったが、本書も紛れもない良作であることに変わりはない。