名前を言えば中学生でも知っている出版社が
東京・神田一ツ橋にありました。
(きっと今もある)
1992年6月22日(土)
この会社の入社試験(一次筆記試験)が行われました。
教科は3つ。
1)一般常識問題
2)(日本語の長文)要約問題
3)英文和訳問題
です。
これより以前に書類選考がありました。
与えられたテーマで小論文を3篇書き
履歴書などとともに郵送。
それを通過した者だけが筆記試験を受ける資格がありました。
3教科で約4時間の拘束だから
1教科1時間くらいです。
一般常識問題は多岐にわたり
かつきわめて高難易度でした。
(おそらく日本でいちばん難しい)
後に
コラムが大学入試に出題されることで有名な、ある新聞社の入社問題と比較したところ
新聞社の問題は「子どもだまし」のようにやさしく感じられたほどです。
さて一般常識問題の最後のほうに
「与えられた身長の人が見ることができる水平線までの距離を求めよ」
という問題がありました。
地球を球(断面は円)で近似し
直角三角形を書いて
ピタゴラス(三平方)の定理から求めました。
時間に追われ、近似の式を思いつく余裕がなく
力づくで平方根を開平して計算しました。
必死で解きました。
あれから今年で22年。
たまたま本屋の店頭で本書を見つけ
「あのときの問題がそのままタイトルになっているではないか!」
と、さっそく購入。
うちに帰ってAmazonで、もう1冊購入しました。
22年ぶりにナゾが解けて、ほっとしました。
詳細は本書をお読みになってください。
「近似の式」とかも、きっちり書いてあります。
数学の本を読むときには
必ず紙と鉛筆(ペン)を用意して
式をフォローする(書き写す)手間暇を惜しまないほうがいいみたいです。
他のレビュアーの方はふつうの評価をしていましたが
私は良い本だと思います。
なぜなら
1)テーマをしぼってあるので分かりやすいから。
もし別のタイトルだったら私の目に止まらなかったことでしょう。
もちろん「水平線までの距離」以外のことも結構、書いてあるのですが
何と言っても、この本の迫力と本質は「水平線までの距離」にあります。
2)身の回りのことに数学(数理科学)がひそんでいることを教えてくれるから。
現代数学は抽象化の上に抽象化を重ねて現実とは乖離していますが
絶えず現実に戻って具体的なことを考えるのは大切だと思います。
サイエンス(自然科学)の基本です。
だから
数学、物理学、コンピュータサイエンス、経済学などに関心があり
論理的な思考の鍛錬をしたい方々にお勧めです。
さて気になる入社試験のほうですが
無事に一次筆記試験に合格。
(問題文は解答とともに回収。公表されていません)
一次面接、二次面接も突破し
三次面接(社長を含む役員5~6人による面接)に望みました。
この時点で受験者は5~6人になっていました。
(私以外はすべて女性)
私はトップバッターでした。
主として社長から質問があり
「趣味は何か?」ときかれ
「般若心経です」と答えたところ
「線香くさいやっちゃな」と切り捨てられました。
サンスクリット原典と漢語訳の違いや
釈迦の思想を否定しているように見える「空」の思想の意義などについて話をする気でいたのですが
冷たい雰囲気のまま終了です。
社長(故人)はある革新系政治家(故人)と親しく
形式的サヨク
のような人材が好きだったのかもしれないと感じました。
いずれにしても
3)各種入社試験でも有利になるという実益がある。
ので文系の方にも本書はおすすめです。
入社試験では同様の問題が出題されることがあるからです。
ただし
上記の会社にはあまり役立ちません。
なぜなら
この出版社は2012年2月
「本社から出版した著者の紹介状あるいは社員の紹介があること」
を採用の条件としました。
つまり縁故採用に限ることとし、公募をやめたからです。
22年前のDNAが生きているなあと思います。
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発送元: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店 販売者: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
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水平線までの距離は何キロか? 単行本(ソフトカバー) – 2007/10/23
沢田 功
(著)
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購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ168ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2007/10/23
- ISBN-104396612966
- ISBN-13978-4396612962
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2007/10/23)
- 発売日 : 2007/10/23
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 168ページ
- ISBN-10 : 4396612966
- ISBN-13 : 978-4396612962
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,673,567位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 196,035位社会・政治 (本)
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2014年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年4月22日に日本でレビュー済み
本書の前書きに「イコール文化」と「およそ文化」の融合と題して、学校の試験に対応する
「イコール文化」、つまりは○×の評価と、およそのところで計算して現実の数学や物理現象を
理解するという「およそ文化」について著者の意見が述べられています。
もちろん両文化に優劣はないわけですが、本書では「およそ文化」の視点からタイトルでもある
「水平線までの距離はおよそ何キロか?」、「野球の外野フライを観ながら、万有引力の法則
を理解する」などの関心を惹く章立てがされています。
しかしながら、実際の内容はというと、やはり実際の式の意味を理解していない人は現実の現象も
理解しがたいと思えるような説明が続きますし、現象から式を理解するにしてもやはり教科書や
専門書を読む方が理解を深めると思います。
本書が前書きに提案した視点は非常に重要なのですが、それを実現するには十分な内容を盛り込んで
おらず、初歩的な知識なしに本書を読んでも残念ながら現象の理解は進まないものと考えられます。
「イコール文化」、つまりは○×の評価と、およそのところで計算して現実の数学や物理現象を
理解するという「およそ文化」について著者の意見が述べられています。
もちろん両文化に優劣はないわけですが、本書では「およそ文化」の視点からタイトルでもある
「水平線までの距離はおよそ何キロか?」、「野球の外野フライを観ながら、万有引力の法則
を理解する」などの関心を惹く章立てがされています。
しかしながら、実際の内容はというと、やはり実際の式の意味を理解していない人は現実の現象も
理解しがたいと思えるような説明が続きますし、現象から式を理解するにしてもやはり教科書や
専門書を読む方が理解を深めると思います。
本書が前書きに提案した視点は非常に重要なのですが、それを実現するには十分な内容を盛り込んで
おらず、初歩的な知識なしに本書を読んでも残念ながら現象の理解は進まないものと考えられます。