プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
日米開戦の正体――なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか 単行本(ソフトカバー) – 2015/5/12
孫崎 享
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,925","priceAmount":1925.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,925","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"F3n%2BTgUgOgc%2FvZRyVMrRWcZU3HwcmOzhFNbXbvEMnEr9hMpXGgU2DAsvxKTjZ8tEn4duUN53K06JkNh0YU%2FZMpGZnWb%2Bx%2Bl5xExagQ%2FR0qa17RFuPdGc8X226lCnTyy9FHVbgx26Xv4%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}]}
購入オプションとあわせ買い
■「史上最悪の愚策」を解き明かす!
それは日露戦争の勝利から始まっていた――
なぜ、日本は勝てる見込みのない戦いを仕掛けたのか?
元外務省国際情報局長が解読した歴史の真相!
■この本では、当時の人々の声で歴史を語ってもらおうと思います。
これまで、日露戦争から真珠湾攻撃までの歴史について、数多くの本が書かれてきましたが、この本では「なぜ真珠湾攻撃という愚かな道を歩んだか」という視点に絞りました。それによって、明確な糸が見えると考えたからです。
この本では、できるだけ多く、当時の人々の発言を紹介していきます。後世の人間が「後知恵」で解説するのでなくて、当時の人々自らの声で歴史を語ってもらいたいからです。
そして歴史にはいろんな選択肢があった、異なった道があった、その中でなぜ真珠湾攻撃という選択をしたのかを考えてほしいのです。(「はじめに」より)
それは日露戦争の勝利から始まっていた――
なぜ、日本は勝てる見込みのない戦いを仕掛けたのか?
元外務省国際情報局長が解読した歴史の真相!
■この本では、当時の人々の声で歴史を語ってもらおうと思います。
これまで、日露戦争から真珠湾攻撃までの歴史について、数多くの本が書かれてきましたが、この本では「なぜ真珠湾攻撃という愚かな道を歩んだか」という視点に絞りました。それによって、明確な糸が見えると考えたからです。
この本では、できるだけ多く、当時の人々の発言を紹介していきます。後世の人間が「後知恵」で解説するのでなくて、当時の人々自らの声で歴史を語ってもらいたいからです。
そして歴史にはいろんな選択肢があった、異なった道があった、その中でなぜ真珠湾攻撃という選択をしたのかを考えてほしいのです。(「はじめに」より)
- 本の長さ510ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2015/5/12
- ISBN-104396615213
- ISBN-13978-4396615215
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 日米開戦の正体――なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか
¥1,925¥1,925
最短で6月2日 日曜日のお届け予定です
残り3点(入荷予定あり)
¥1,545¥1,545
最短で6月2日 日曜日のお届け予定です
残り3点 ご注文はお早めに
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
1943年生まれ。1966年、東京大学法学部を中退し、外務省に入省。国際情報局長、駐イラン大使を経て、2009年まで防衛大学校教授。現在、東アジア共同体研究所長。ツイッターのフォロワーは8万人。さらに、ニコニコ動画を発信するなどソーシャル・メディアに注力。著作『戦後史の正体』は22万部を発行。他に『日本の国境問 題-尖 閣・竹島・北方領土』などがある。
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2015/5/12)
- 発売日 : 2015/5/12
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 510ページ
- ISBN-10 : 4396615213
- ISBN-13 : 978-4396615215
- Amazon 売れ筋ランキング: - 153,003位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 33,376位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
見方が変われば、こんなに違う。注意せねば、人の評価、歴史の評価。
2023年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悲劇を生んだ要因が鮮明に描かれています。
2015年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間の決断は思考・感情・意思の一致によると思われる。David Hume (イギリスの道徳哲学者)の至言は、こんな言葉です。
「理性は常に情念の奴隷だ。情念は理性の主人である」
序文より抜粋: 「この本の特色は、私が解説することを主眼としたものではない、というものです。できるだけ多く、当時の人々の発言を紹介していきます。... 。そして歴史にはいろんな選択肢があった、異なった道があった、その中でなぜ真珠湾攻撃という選択をしたのか考えてほしいのです。」
■孫崎氏の意図は "資料をして語らせ、読者をして思考させる"こと(だと思う)
このことに成功している。大多数の書物や学術論文は、自らの発見と見解についてほとんどの文字を費やし、引用は最小限とする。もっと深く研究したい人は、参考文献を読みなさいという姿勢。書物や学術論文の文字数の半分以上が「引用」ならばオリジナリティーがほとんどなくなるから、そのようなやり方はしないのが通例。
孫崎氏はあえて、この方法を採用した。このような引用中心の書物を私は初めて読んだ。ハンナ・アレントの『暗い時代の人々 Men in Dark Times』(邦訳はみすず書房)を思い出した。Walter Benjamin ヴァルター・ベンヤミン(ドイツ系ユダヤ人、文芸評論家・哲学者。1892-1940)が「一番やりたがったことは、引用文だけからなる作品をつくることであった」(邦訳書のp190)。ベンヤミンの意図が私には全くわからなかったが、孫崎氏の新著を読んで、なるほど! と納得。この手法が有用・有効であるテーマはおそらく極めて限られることであろうとは推察していたが、どんなテーマにこの手法がふさわしいのかわからなかった。「昔のこと」(歴史の事実)を参考にして、「今進行しつつある危機・危険」について、読者をして``思考を促す''ために最良の手法なのだ。
■どんな人に本書を読んで欲しいのか(優先順位のままに)
第一に、原発再稼働・TPP・特定秘密保護法・集団的自衛権等に賛成したり、戦後レジームからの脱却をめざす人々(韓国併合、満州国建国、日中戦争、太平洋戦争などは正しかったと信じる方々)に強く推奨する。周知のように孫崎氏はそれら政策や見方に反対しているわけであるが、氏のこれまでの見解に反対するような方々が本書を手にしたら、自らの脳で思考せざるを得ないと思う。現政権の政策を本気であるいは(保身のため)仕方なく支援している国会議員・官僚(特に外務省)・学者・報道人の一人でも多くに読んで欲しい。パスカルの云う「人間は考える葦である」は自明の真理であり、すべての人間は思考する能力を有すると信じるからだ。孫崎氏自身の見解は読み飛ばして、引用文だけ読んで、考えて欲しい。人間の偉大な能力の一つは、自分自身と対話することだから。
第二に、安倍政権の逆走政策(暴走)に反対したり、民主主義・立憲主義・法の支配をないがしろにする現政権の手法を問題視する人々に強く推奨する。理由は、孫崎氏の意見を読んで自らの見解の正当性を確認できるからではない。日露戦争から日米開戦に至るまでの「なぜ、どのようにして」を語る膨大な引用文が、「他国との平和共存こそ自国の利益となるとみなすことなく、対話を拒否して、暴力と軍事力に依拠して他国民と自国民を強制・迫害した」軍人・政治家の思考・感情・意思を赤裸々に教えてくれるからだ。
反安倍政権の読者は、いわゆる「軍国主義」推進者達の感情と意思の恐るべき強さに改めて戦慄するであろう。自らの脳内における「正しい目的」のためには、言論弾圧・殺人・軍事力行使等のいかなる手段も許されると確信する人々のおざましさ - これは良く知られている。最も深刻に恐怖すべきは、軍事力による解決推進者の圧倒的な感情・意思に直面して、軍人・官僚・政治家・報道人・文化人(学者、俳人、詩人、小説家...)の大多数がひれ伏したこと。自らの良心に従って「沈黙」する(加担はしないという選択した)人は少なく、多くは保身のため(あるいは洗脳されて)に協力した事実。石橋湛山など、沈黙することなく発言した人々のことも紹介されているが、そのような人々の実践は、今現在の事態の改善に関しては、あまり参考にならないと思う。読者は、膨大な引用文を介して、信念からの「軍国主義者」と彼/彼女らへの加担者と心の中で対話することができる、そうせざるをを得なくなくなると思う。軍国主義者と彼/彼女らへの同調者の「内在的論理」と感情・意思を知ることができるのだ。日露戦争から真珠湾攻撃に至る「なぜ、どのようにして」を「理解」することなくして、今現在のここにある明白な危機を回避することはできないと思う。
■悪の凡庸さ(陳腐さ)について
本書を読みつつ、ドイツ生まれのユダヤ人政治哲学者、ハンナ・アーレントと内心で幾度も対話することとなった。彼女は同胞ユダヤ人の多くから大非難された著書『イェルサレムのアイヒマン Eichmann in Jerusalem』(邦訳はみすず書房)において、"悪の凡庸さ the Banality of Evil "を膨大な資料に語らせつつ、指摘した。同書と孫崎氏の本書との大きな違いは、二つ。前者は間接引用が主で、著者の思考内容の記載が膨大だということ。両書とも、膨大な生の証拠文献の(間接・直接)引用を含み、読者をして思考を促すことを目的としている。
どちらの書物も明瞭に示していることは、"悪の凡庸さ"だと思う。アーレントはアドルフ・アイヒマン」は「思考を欠如」していたと看破した。自らの脳で思考しない凡人こそが恐ろしい!! そのような凡人が、殺人・戦争をしようとする「断固たる悪人」に加担してしまった事実の重み。
自国の短期的利益のみ追求する公職者、自らの私的利益にしか関心がない人物(アーレントのいう public freedom/happiness を知らず、private freedom/happinessのみ追求)、どちらも凡庸・陳腐な人物と言える。逆走・暴走する(と私がみなす)安倍政権を支持する人も同政権の諸政策に反対する人も、本書を読むことにより、「普通の人」が迫害・殺人・戦争をしようとするごく一部の人々に加担したからこそ、あのような悲劇が現実となつたことを思考と感情の二つの次元で「理解」することになろう。
■おわりに
日露戦争こそ日本国が決定的に道をはずした契機だと私はみてきたが、この見解の正当性を示唆する書物を初めて読んだ。
孫崎氏の次の著作として期待するのは「明治国家の正体」。明治維新自体は欧米列強の脅威に対応しての必要な反応であったと考えられるが、国家を大急ぎで作ったためにいろいろなひずみが生じた。明治国家が総力を挙げて完遂したのが日露戦争であり、その戦争こそが真珠湾につながったのであるが、明治国家においても様々な選択肢があった。日露戦争に至らない道筋を取る可能性はあった。西郷隆盛と江藤新平の敗北の「なぜ、どのように」が鍵の二つと思う。
「理性は常に情念の奴隷だ。情念は理性の主人である」
序文より抜粋: 「この本の特色は、私が解説することを主眼としたものではない、というものです。できるだけ多く、当時の人々の発言を紹介していきます。... 。そして歴史にはいろんな選択肢があった、異なった道があった、その中でなぜ真珠湾攻撃という選択をしたのか考えてほしいのです。」
■孫崎氏の意図は "資料をして語らせ、読者をして思考させる"こと(だと思う)
このことに成功している。大多数の書物や学術論文は、自らの発見と見解についてほとんどの文字を費やし、引用は最小限とする。もっと深く研究したい人は、参考文献を読みなさいという姿勢。書物や学術論文の文字数の半分以上が「引用」ならばオリジナリティーがほとんどなくなるから、そのようなやり方はしないのが通例。
孫崎氏はあえて、この方法を採用した。このような引用中心の書物を私は初めて読んだ。ハンナ・アレントの『暗い時代の人々 Men in Dark Times』(邦訳はみすず書房)を思い出した。Walter Benjamin ヴァルター・ベンヤミン(ドイツ系ユダヤ人、文芸評論家・哲学者。1892-1940)が「一番やりたがったことは、引用文だけからなる作品をつくることであった」(邦訳書のp190)。ベンヤミンの意図が私には全くわからなかったが、孫崎氏の新著を読んで、なるほど! と納得。この手法が有用・有効であるテーマはおそらく極めて限られることであろうとは推察していたが、どんなテーマにこの手法がふさわしいのかわからなかった。「昔のこと」(歴史の事実)を参考にして、「今進行しつつある危機・危険」について、読者をして``思考を促す''ために最良の手法なのだ。
■どんな人に本書を読んで欲しいのか(優先順位のままに)
第一に、原発再稼働・TPP・特定秘密保護法・集団的自衛権等に賛成したり、戦後レジームからの脱却をめざす人々(韓国併合、満州国建国、日中戦争、太平洋戦争などは正しかったと信じる方々)に強く推奨する。周知のように孫崎氏はそれら政策や見方に反対しているわけであるが、氏のこれまでの見解に反対するような方々が本書を手にしたら、自らの脳で思考せざるを得ないと思う。現政権の政策を本気であるいは(保身のため)仕方なく支援している国会議員・官僚(特に外務省)・学者・報道人の一人でも多くに読んで欲しい。パスカルの云う「人間は考える葦である」は自明の真理であり、すべての人間は思考する能力を有すると信じるからだ。孫崎氏自身の見解は読み飛ばして、引用文だけ読んで、考えて欲しい。人間の偉大な能力の一つは、自分自身と対話することだから。
第二に、安倍政権の逆走政策(暴走)に反対したり、民主主義・立憲主義・法の支配をないがしろにする現政権の手法を問題視する人々に強く推奨する。理由は、孫崎氏の意見を読んで自らの見解の正当性を確認できるからではない。日露戦争から日米開戦に至るまでの「なぜ、どのようにして」を語る膨大な引用文が、「他国との平和共存こそ自国の利益となるとみなすことなく、対話を拒否して、暴力と軍事力に依拠して他国民と自国民を強制・迫害した」軍人・政治家の思考・感情・意思を赤裸々に教えてくれるからだ。
反安倍政権の読者は、いわゆる「軍国主義」推進者達の感情と意思の恐るべき強さに改めて戦慄するであろう。自らの脳内における「正しい目的」のためには、言論弾圧・殺人・軍事力行使等のいかなる手段も許されると確信する人々のおざましさ - これは良く知られている。最も深刻に恐怖すべきは、軍事力による解決推進者の圧倒的な感情・意思に直面して、軍人・官僚・政治家・報道人・文化人(学者、俳人、詩人、小説家...)の大多数がひれ伏したこと。自らの良心に従って「沈黙」する(加担はしないという選択した)人は少なく、多くは保身のため(あるいは洗脳されて)に協力した事実。石橋湛山など、沈黙することなく発言した人々のことも紹介されているが、そのような人々の実践は、今現在の事態の改善に関しては、あまり参考にならないと思う。読者は、膨大な引用文を介して、信念からの「軍国主義者」と彼/彼女らへの加担者と心の中で対話することができる、そうせざるをを得なくなくなると思う。軍国主義者と彼/彼女らへの同調者の「内在的論理」と感情・意思を知ることができるのだ。日露戦争から真珠湾攻撃に至る「なぜ、どのようにして」を「理解」することなくして、今現在のここにある明白な危機を回避することはできないと思う。
■悪の凡庸さ(陳腐さ)について
本書を読みつつ、ドイツ生まれのユダヤ人政治哲学者、ハンナ・アーレントと内心で幾度も対話することとなった。彼女は同胞ユダヤ人の多くから大非難された著書『イェルサレムのアイヒマン Eichmann in Jerusalem』(邦訳はみすず書房)において、"悪の凡庸さ the Banality of Evil "を膨大な資料に語らせつつ、指摘した。同書と孫崎氏の本書との大きな違いは、二つ。前者は間接引用が主で、著者の思考内容の記載が膨大だということ。両書とも、膨大な生の証拠文献の(間接・直接)引用を含み、読者をして思考を促すことを目的としている。
どちらの書物も明瞭に示していることは、"悪の凡庸さ"だと思う。アーレントはアドルフ・アイヒマン」は「思考を欠如」していたと看破した。自らの脳で思考しない凡人こそが恐ろしい!! そのような凡人が、殺人・戦争をしようとする「断固たる悪人」に加担してしまった事実の重み。
自国の短期的利益のみ追求する公職者、自らの私的利益にしか関心がない人物(アーレントのいう public freedom/happiness を知らず、private freedom/happinessのみ追求)、どちらも凡庸・陳腐な人物と言える。逆走・暴走する(と私がみなす)安倍政権を支持する人も同政権の諸政策に反対する人も、本書を読むことにより、「普通の人」が迫害・殺人・戦争をしようとするごく一部の人々に加担したからこそ、あのような悲劇が現実となつたことを思考と感情の二つの次元で「理解」することになろう。
■おわりに
日露戦争こそ日本国が決定的に道をはずした契機だと私はみてきたが、この見解の正当性を示唆する書物を初めて読んだ。
孫崎氏の次の著作として期待するのは「明治国家の正体」。明治維新自体は欧米列強の脅威に対応しての必要な反応であったと考えられるが、国家を大急ぎで作ったためにいろいろなひずみが生じた。明治国家が総力を挙げて完遂したのが日露戦争であり、その戦争こそが真珠湾につながったのであるが、明治国家においても様々な選択肢があった。日露戦争に至らない道筋を取る可能性はあった。西郷隆盛と江藤新平の敗北の「なぜ、どのように」が鍵の二つと思う。
2020年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ありがとうございました。内容もとても良かったです。
2015年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
元外務省、ウクライナ・モルダビア大使の馬淵睦夫氏の本(韓国の反日を操るのはアメリカほか1冊)は素晴らしかった。外務省にもこんなに素晴らしい方がおられたのだと感激したが、もう一人の元大使の本を読み再び絶望的な気分となった。本書著者孫崎氏の本は馬淵氏の著書で得た評価をはるかに上回る汚点を外務省及ぼす第1級の功績である。本書の最初にTPPに反対(大サダトンも反対)を述べつつも、他方では中国主導のAIIB(来年にはみんな忘れている)に日本が加入しなかったことを非難するという、見事に理解不能なことをやってくれている。
この本にはいくつか意図的な歪曲や重要事項の無視、ほか信ぴょう性に乏しいことを根拠に丁寧な説明と解説がなされているのでいくつか指摘しておく。
とくに本書に5星及びこれから手に取ろうとする皆様は良く考えてほしい。
①中国と満州
孫崎氏は清帝国が満州人と蒙古人を主体とした国であることを全く理解されていない。満州での日本の軍事行動をすべて中国に対する侵略のような書き方をしている。実際満州・モンゴル(民族・人)という記述が見られない。辛亥革命に合わせ、満州・蒙古・ウイグル・チベット等の民族が独立宣言をしたこと及び実際、孫文・蒋介石等の支配がこれらの地域に及んでいないこと、孫文自身が満州を中国と認めず、日本に金で譲渡しようとしたことにも触れていない。このような歴史的背景を全く知らず、歴史について述べられている。
②日本の満州権益
日本はポーツマス条約により南満州鉄道とその沿線の権益を、米国の仲裁のもとロシアから譲渡をうけ、その後清国と善後条約を結びこの権益を保持を合法的なものとした。しかし、日本人と軍を刺激した、その後満州進出を狙う米国が清国政府をたき付け、満鉄沿線沿いの日本権益に対する侵害行動や清国との条約に違反する鉄道並行線を企てたことについては全く触れていない。日本は絶対加害者であるという左翼でも今日持たないような歴史観を有しておられる。
③日本の第1次大戦参戦
日本は第1次大戦に英国から正規の要請もないのに勝手に参戦したと記述しているが、英国から独艦隊を撃破してほしいというグレイ外相とチャーチルからの要請(参戦)があったこと及びその後欧州にも陸軍派兵の打診があったことは書いていない。この元外交官は日英間でどのような外交交渉があったのかも知らないで外交を云々している。
④中国の実情
ベルサイユ会議委おいて日本の山東半島領有を中国が抗議しているが、一体どの国のことを指しているのか。中国は当時南北分裂(さらにそれ以上)状態で、2つの中国代表が会議に来ていた。どちらの代表かわからないが顧全権は日本を非難する大演説を行ったが誰からも相手にされない。血を流して戦い取った日本の山東半島領有は当然とされた。
⑤21カ条要求
ものすごく日本を非難するが、当時中国の袁世凱政権は日本の要求と同様のものを北満州と蒙古を支配するロシアに認めているのであまり説得力がない。孫崎氏の記述は日教組教育レベルである。外交を全く知らず外交を述べられている。
⑥昭和天皇
満州事変も日中戦争も天皇に最終的な責任(戦犯と言いたい)があると言っている。この外交官は昭和帝のお考えを全くわかっていない。陛下は確かに陸軍の独走に不満を待たれていたが、それ以上に憂慮したのは、現地軍や外務省が大陸在留日本人の安全に全く留意しなかったことである。著者は、欧米の政府の発言と中国人のヒステリーを根拠に日本を非難するが、蒋介石達のテロ・暴虐に対し日本政府・軍の対応は極めて冷静である。(参考書ラルフ・タウンゼント「暗黒大陸中国の真実」、カール・カミカワ「中国の中の日本」)
⑦田中隆吉
第1次上海事変と盧溝橋事件を日本の謀略と断定するのに、もと陸軍兵務局長田中隆吉の証言を使用している。田中隆吉は第1次上海事変の発端となった日本人僧侶襲撃事件を引き起こした張本人(自ら証言)とされているが、被害者である日蓮教徒たちはこれを否定している。また、田中は東京裁判時、戦犯に指名すると脅迫され、東条・板垣・武藤被告に不利な証言をしたことで知られる卑怯者である。このような男の発言を根拠に昭和天皇を戦争犯罪人であるかの様に記述している。もっともほかのページで少し「田中の証言の信憑性に疑問が・・」とこっそり書いており、責任逃れの証拠づくりとしか言いようがない。
⑧幣原外交
中国における日本人及び権益の侵害に対し何もしなかった幣原外交を称賛するが、このような態度こそ中国を益々中国を増長させ、反日運動を激化させたことを理解していない。また、中国の騒乱に対処するため英国から第2次日英同盟の打診があったにも関わらず、これを拒否したことには全く触れていない。良くこれだけ都合良い本が書けるものだと感心する。
⑨その他重要であるにもかかわらず記述していない(無視)重要事項
・米国は日本が満州の市場を独占すると非難するが、米国は自国及び自国権益圏の中南米・フィリピンの市場を全く開放していない。・中国における反日暴動はすべて袁世凱・孫文・蒋介石・張学良・共産党等政府あるいは党の指導による国営の暴挙。ワシントン会議で決定された山東放棄後の同地の壮絶な内戦及び蒋介石軍による済南における日本人居留民虐殺(申し訳程度にちょこっと後のほうで書いてあった)。・満州事変直前、奉天には東洋最大の兵器廠があり、40万を有する張学良軍閥がこれを使い、在満日本人及び関東軍を圧迫したこと。・ワシントン会議でのフランス全権の発言「米国は中国を擁護するが、中国とはいったいどこのことか」(中国が国家としての実態を伴っていないという意味)、これは著者の本に不利になるので意図的に無視。・日本人を怒らせた中国兵のテロ。これについては「便衣兵」としてちょっとだけ書いている。まさに批判された場合の責任逃れのための詭弁。米英によるグリーンランド、アイスランド、イラン、フランス降伏後の仏植民地の占領(日本の仏印進駐は詳細に記載)
⑩本の権威付けに使用された偉い?人
横田喜三郎の証言、横田氏は法学者でありながら東京裁判を平気で支持し、孫崎氏の大好きな米国との和平にも反対した御仁、偉くなり、過去の自らの左翼的言動を封印
半藤一利(この人の書いた昭和史や日露戦争のレベルについては大サダトンのレビューを参照してください。話にならない本です)
田原総一郎、孫崎氏はこの御仁を戦後日本の代表的ジャーナリストと書いているが、首肯する人はどれだけいるか疑わしい。
他、加藤陽子、保阪正康、五百旗頭真等・・見事な人選である。
これから、また孫崎氏のような人の本が余で出回ることを考えると絶望的な気持ちになる。
ここ30年、日本が田原総一郎氏や半藤氏が絶唱する従軍慰安婦、南京事件で非難されたいた苦しい時期、この人は何をしていたのだろう。
この本にはいくつか意図的な歪曲や重要事項の無視、ほか信ぴょう性に乏しいことを根拠に丁寧な説明と解説がなされているのでいくつか指摘しておく。
とくに本書に5星及びこれから手に取ろうとする皆様は良く考えてほしい。
①中国と満州
孫崎氏は清帝国が満州人と蒙古人を主体とした国であることを全く理解されていない。満州での日本の軍事行動をすべて中国に対する侵略のような書き方をしている。実際満州・モンゴル(民族・人)という記述が見られない。辛亥革命に合わせ、満州・蒙古・ウイグル・チベット等の民族が独立宣言をしたこと及び実際、孫文・蒋介石等の支配がこれらの地域に及んでいないこと、孫文自身が満州を中国と認めず、日本に金で譲渡しようとしたことにも触れていない。このような歴史的背景を全く知らず、歴史について述べられている。
②日本の満州権益
日本はポーツマス条約により南満州鉄道とその沿線の権益を、米国の仲裁のもとロシアから譲渡をうけ、その後清国と善後条約を結びこの権益を保持を合法的なものとした。しかし、日本人と軍を刺激した、その後満州進出を狙う米国が清国政府をたき付け、満鉄沿線沿いの日本権益に対する侵害行動や清国との条約に違反する鉄道並行線を企てたことについては全く触れていない。日本は絶対加害者であるという左翼でも今日持たないような歴史観を有しておられる。
③日本の第1次大戦参戦
日本は第1次大戦に英国から正規の要請もないのに勝手に参戦したと記述しているが、英国から独艦隊を撃破してほしいというグレイ外相とチャーチルからの要請(参戦)があったこと及びその後欧州にも陸軍派兵の打診があったことは書いていない。この元外交官は日英間でどのような外交交渉があったのかも知らないで外交を云々している。
④中国の実情
ベルサイユ会議委おいて日本の山東半島領有を中国が抗議しているが、一体どの国のことを指しているのか。中国は当時南北分裂(さらにそれ以上)状態で、2つの中国代表が会議に来ていた。どちらの代表かわからないが顧全権は日本を非難する大演説を行ったが誰からも相手にされない。血を流して戦い取った日本の山東半島領有は当然とされた。
⑤21カ条要求
ものすごく日本を非難するが、当時中国の袁世凱政権は日本の要求と同様のものを北満州と蒙古を支配するロシアに認めているのであまり説得力がない。孫崎氏の記述は日教組教育レベルである。外交を全く知らず外交を述べられている。
⑥昭和天皇
満州事変も日中戦争も天皇に最終的な責任(戦犯と言いたい)があると言っている。この外交官は昭和帝のお考えを全くわかっていない。陛下は確かに陸軍の独走に不満を待たれていたが、それ以上に憂慮したのは、現地軍や外務省が大陸在留日本人の安全に全く留意しなかったことである。著者は、欧米の政府の発言と中国人のヒステリーを根拠に日本を非難するが、蒋介石達のテロ・暴虐に対し日本政府・軍の対応は極めて冷静である。(参考書ラルフ・タウンゼント「暗黒大陸中国の真実」、カール・カミカワ「中国の中の日本」)
⑦田中隆吉
第1次上海事変と盧溝橋事件を日本の謀略と断定するのに、もと陸軍兵務局長田中隆吉の証言を使用している。田中隆吉は第1次上海事変の発端となった日本人僧侶襲撃事件を引き起こした張本人(自ら証言)とされているが、被害者である日蓮教徒たちはこれを否定している。また、田中は東京裁判時、戦犯に指名すると脅迫され、東条・板垣・武藤被告に不利な証言をしたことで知られる卑怯者である。このような男の発言を根拠に昭和天皇を戦争犯罪人であるかの様に記述している。もっともほかのページで少し「田中の証言の信憑性に疑問が・・」とこっそり書いており、責任逃れの証拠づくりとしか言いようがない。
⑧幣原外交
中国における日本人及び権益の侵害に対し何もしなかった幣原外交を称賛するが、このような態度こそ中国を益々中国を増長させ、反日運動を激化させたことを理解していない。また、中国の騒乱に対処するため英国から第2次日英同盟の打診があったにも関わらず、これを拒否したことには全く触れていない。良くこれだけ都合良い本が書けるものだと感心する。
⑨その他重要であるにもかかわらず記述していない(無視)重要事項
・米国は日本が満州の市場を独占すると非難するが、米国は自国及び自国権益圏の中南米・フィリピンの市場を全く開放していない。・中国における反日暴動はすべて袁世凱・孫文・蒋介石・張学良・共産党等政府あるいは党の指導による国営の暴挙。ワシントン会議で決定された山東放棄後の同地の壮絶な内戦及び蒋介石軍による済南における日本人居留民虐殺(申し訳程度にちょこっと後のほうで書いてあった)。・満州事変直前、奉天には東洋最大の兵器廠があり、40万を有する張学良軍閥がこれを使い、在満日本人及び関東軍を圧迫したこと。・ワシントン会議でのフランス全権の発言「米国は中国を擁護するが、中国とはいったいどこのことか」(中国が国家としての実態を伴っていないという意味)、これは著者の本に不利になるので意図的に無視。・日本人を怒らせた中国兵のテロ。これについては「便衣兵」としてちょっとだけ書いている。まさに批判された場合の責任逃れのための詭弁。米英によるグリーンランド、アイスランド、イラン、フランス降伏後の仏植民地の占領(日本の仏印進駐は詳細に記載)
⑩本の権威付けに使用された偉い?人
横田喜三郎の証言、横田氏は法学者でありながら東京裁判を平気で支持し、孫崎氏の大好きな米国との和平にも反対した御仁、偉くなり、過去の自らの左翼的言動を封印
半藤一利(この人の書いた昭和史や日露戦争のレベルについては大サダトンのレビューを参照してください。話にならない本です)
田原総一郎、孫崎氏はこの御仁を戦後日本の代表的ジャーナリストと書いているが、首肯する人はどれだけいるか疑わしい。
他、加藤陽子、保阪正康、五百旗頭真等・・見事な人選である。
これから、また孫崎氏のような人の本が余で出回ることを考えると絶望的な気持ちになる。
ここ30年、日本が田原総一郎氏や半藤氏が絶唱する従軍慰安婦、南京事件で非難されたいた苦しい時期、この人は何をしていたのだろう。