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虎の城上単行本 – 2004/9/1

火坂雅志 (著)

4.2 12個の評価

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司馬遼太郎、池波正太郎、隆慶一郎——
戦後時代小説の巨峰に迫る傑作の誕生！
高みを極めた迫真の筆、これぞ大河小説
文芸評論家　菊池仁
司馬遼太郎、池波正太郎、隆慶一郎と続く戦後時代小説の巨峰に迫る作品が誕生した。『全宗』『覇商の門』『黒衣の宰相』と戦国を陰で演出した参謀を題材に、“戦国もの”で新風を送り続けてきた火坂雅志が、本書でさらに高みを極めたのだ。逆境に育ち、徒手空挙の身から、知力、体力で常に己を磨き、乱世を切り開いた勇将・藤堂高虎を余すところなく描き切ったのである。幾多の悲運に翻弄され、主を替えながらもついに徳川政権の中枢に登りつめていくまでを迫真の筆で見事に再現。本書は時代小説だからもてる現代性に溢れている。つまり、明日も見えぬ不安な時代を生きるわれわれに“勇気”をあたえてくれる“熱い読物”なのである。
文芸評論家　菊池　仁
野望渦巻く戦国乱世——。恵まれた体躯（たいく）と膂力（りょりょく）を生かした槍（やり）働きで立身出世の夢を抱く藤堂高虎（とうどうたかとら）は主を求め流浪していた。天正四年、羽柴秀吉の弟・秀長に認められた高虎は仕官するが、秀長は“算盤侍（そろばんざむらい）”と呼ばれ、合戦を得意としない希有（けう）な戦国武将だった。黙々と金策に走り秀吉を支え続ける秀長の姿に、高虎はやがて新しい武将のあり方を発見する。「戦闘だけでは猪（いのしし）武者に終わる。これからは兵法、築城術、兵糧の調達、金銭の出納を身につけることが肝要だ」秀長の下で人心掌握術や経営術、建設術を学んだ高虎は、築城に才を発揮、その名を天下に轟かせ始めた。だが、秀吉の下で頭角を現わしてきた宿敵・石田三成が高虎の行く手を阻む……！

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本の長さ

405ページ
言語

日本語
出版社

祥伝社
発売日

2004/9/1
ISBN-10

4396632436
ISBN-13

978-4396632434
すべての詳細を表示

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 祥伝社 (2004/9/1)
発売日 ‏ : ‎ 2004/9/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 405ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4396632436
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4396632434

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火坂雅志

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1956年、新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て88年『花月秘拳行』で作家デビュー。上杉景勝の家臣、直江兼続の生涯を描いた『天地人』が2009年のNHK大河ドラマの原作となり、2007年第13回中山義秀文学賞を受賞した。現在、最も注目されている歴史小説家(「BOOK著者紹介情報」より：本データは『天地人　上　(ISBN-13: 978-4167773588 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

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tmyk110

現代でも通用する処世術

2008年3月3日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

最近戦国時代に興味を持っていて、この本が初めて買った時代小説です。
メジャーではない藤堂高虎というあまり聞かない武将を選んだのは、主君を次々と替え、
その中でも大出世をしていくという類希な人生に興味を持ち、また自分の人生においても
生かせるものがあるのではないか、という期待感があったからです。
本書はその期待を十分に満たしてくれました。
「武」一辺倒だった男が、算盤侍の羽柴秀長に出会い、将来の武将のあるべき姿を見出し、
大活躍していく姿は本当に興奮しました。

時代と共に自分を変化させていき、しかし本当に必要な誠実さを持ち続けていくところが、
現代を生きる私たちに対してよいお手本になるのではないかと思います。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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はげひつじ

勝ち組っぷりを楽しむ。

2010年1月6日に日本でレビュー済み

　普通におもしろい。
　主人公補正かかりまくりの主人公に感情移入して、肩の力を入れずに気持ちよくなれる。一見、苦労もあるようにも見えるトントン拍子の人生に、現代の大人のオトコノコが感情移入して楽しむ本である。
　いわば某雑誌ののスローガン「努力」「勝利」の３要素を大人の男向けにちょこちょこっと改変して、分かりやすく盛り上がる話の作り。努力や苦労や苦難の部分はさらさらっと流して、気持ちのいい部分ばかりをあからさまに用意してくる割り切りっぷりは作家の実力だろう。
　もちろん、細かいところに突っ込んではいけない。「旧知」の親友や「以前から準備をしていた」忍者部隊などが「突然」でてきたりすることを深く考えていけないし、当然、時代考証だとか当時の風俗云々にも突っ込みは禁じ手である。というか、あんまりにその辺、あからさますぎて突っ込むだけ空しい。
　なお蛇足ながら、以上の通りの一冊なので、女性受けはかなり悪いと思われる。…いや、個人的にぼちぼち楽しめた本ですよ、はい。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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balmer

真の藤堂高虎を知り、自分を見つめなおす

2005年4月17日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

戦国の世を勝ち残った藤堂高虎。本書は単なる武将評伝ではなく、現場主義と自己変革、組織づくり、時代の変化と人を見抜く力の大切さ、人の上に立つ者としての心得などが語られており、現代サラリーマンにとって非常に示唆に富む内容である。アマゾンの売上ランキングは低いがお薦めである。
高虎と年が近く同じ近江出身の石田三成そして徳川家康との関係が濃厚に描かれているが、現代の会社組織内の人間模様にも通じるものがあり、高虎が勝ち残ってゆくのが痛快である。また、高虎の妻（落ちぶれた名門、一色家の娘）もストーリーの節目に登場する。実際に、様々な困難に遭遇する夫を理解し支える良妻であったに違いない。自分自身と重ねながら一気に読ませる良書であり、味わい深い戦国物語である。

8人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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H.T.

面白さもある、真面目な時代小説

2015年7月17日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

膨大な文献・資料を基に戦国武将藤堂高虎を描いている、伝記小説的な労作です。極めて真面目、やや地味ですが、歴史的な著名人も多数登場し、面白く読めました。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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フジ

よき上司に恵まれるということ

2005年4月5日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

単なる武将が、よき上司にめぐり合い、本人も知らない才能を伸ばしていく。もちろん、本人に実力がないと駄目なのだが、主人公よりも脇役である豊臣秀長に私は惹かれた。高虎も秀長に出会い、自分を変えようと努力している。これは今の社会にもあてはまること。単純な歴史小説ではなく、ビジネスの教科書にも使える。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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日本一小さい歴史書店

本当の藤堂高虎を見た。

2004年9月19日に日本でレビュー済み

　どの歴史小説の中でも藤堂高虎は悪く書かれる。
「恩知らず」「風見鶏」「世渡り上手」
でも、私自身不思議に思っていた。
「信義」「言葉」を大切にする時代に、なぜ藤堂高虎が生き抜いていけたのだろうか。
人の心を見抜く達人である、豊臣秀吉。
非常に用心深く中々人を信用しない徳川家康。
この両者に認められ、信頼されたのはなぜだろうか？
その答えがこの小説の中にある。
自分の信念の中に生きた藤堂高虎。
豊臣秀長のもとで、多くのことを学び、忠誠を尽くす藤堂高虎。
私達の知らない藤堂高虎がここにいる。
豊臣秀長の死後は、その子秀保に忠誠を尽くす。
しかし、その秀保は石田三成に命を狙われる。
藤堂高虎が貫き通す「信義」を体で感じれる上巻です。

10人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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春哉3号

現代に必要な生き方

2005年2月26日に日本でレビュー済み

歴史小説は、今まで読んだことがなかった。
別に嫌いだったわけではないが、興味の対象となっていなかった。
このような理由で、歴史小説を読んだことがない人は、
結構いるのではないかと思う。少なくとも私はそうだった。
そんな私が始めて読んだ歴史小説が本書「虎の城」である。
時代の描写は１５７０年の姉川の戦いから始まる。
物語の主人公となるのは、藤堂高虎という人物。
他の方々のレビューを読んでると、彼は他の歴史小説では、
義のない世渡り上手、のようにマイナスのイメージで捉えられてるんだな、
ということを始めて知りました。
しかし、本書では彼は自分の信念に生きた男として、立派に描かれている。
値段は高いが、それに見合うだけの価値もある。
是非、読んでみては。

8人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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