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うさぎドロップ 9 (Feelコミックス) コミック – 2011/7/8

4.6 5つ星のうち4.6 324個の評価


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りんと大吉の生活も10年目を迎え、高校卒業後の進路を考え始めたりん。気がつくと、自分の中で大吉の存在が“特別”になっていて――!? りんと大吉の二人三脚物語、感動のフィナーレ!
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 祥伝社 (2011/7/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/7/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • コミック ‏ : ‎ 213ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4396765258
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4396765255
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 324個の評価

著者について

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宇仁田 ゆみ
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三重県うまれ。1998年にヤングアニマル(白泉社)掲載の『VOICE』にてデビュー。

その後、2005年~FEEL YOUNGにて連載した「うさぎドロップ」(祥伝社)が2011年に実写映画化、TVアニメ化。

カスタマーレビュー

星5つ中4.6つ
5つのうち4.6つ
324グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
結末を知ってから読んだせいか、個人的にはすんなりと受け容れることができました。
ラストに向けて「結婚」「子どもがほしい」というワードが出てきて、どうしても2人が性的な関係になる事が連想されてしまうため、そこに抵抗を覚えた方が多かったのかなと思います(自分が主人公たちと同じ立場でも複雑な気分になると思ったので、気持ちは分かります)。

ただ、りんにしても大吉にしても、抱きたい・抱かれたいというような男女の感情ではなく、「このままずっと家族でいたい」という気持ちが強まった上での、この結論だったのではないでしょうか。
そう考えると、10年以上もの間、りんに正に無償の愛を注いできた大吉と、それを受け取ってきたりんが、次は形を変えた家族でありたいと考えることは、ある意味では自然な流れではないかなとも感じました。

大吉に対して納得が行かない、との声もあるようですが、大吉もこれが法的に問題がある・DNA的に問題があるような場合であれば、絶対に首を縦には振らなかったと思います。また、りんから気持ちを打ち明けられなければ、自分からはそういったアクションを起こすことも、そのような感情を抱くことも無かったでしょう。
大吉がそれを受け容れたのは、あくまでもりんに対する無償の愛の延長線上の事だったのではないかなと感じました。
しかもちゃんと2年待って、お互いに冷静に考える時間も作って、筋も通してますし…。
ここから更に社会人になるまで待て、他の男を見るまで待てと言うのは、りんに対しても大吉に対してもあまりにも酷な話ではないでしょうか。まして大吉は、おそらく一生独身を続ける可能性も薄々視野に入れていたであろう年齢なわけで…。

もしかしたら、この結末を恋愛ドラマとして見てしまうと不快感が湧くのかもしれません。
自分は生涯をかけた家族のドラマだと捉えたので、とても感動的なフィナーレだと感じることができました。
58人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子供の時から大吉に育てられてきたりんだからこそ言える台詞。
「絶対その子のことを幸せにするの わたしみたいにね」
男の30代とか40代とかって、自由になるお金も増えてくるし
まだまだ自分のことに時間を使いたい自由に遊びたい、そんな年代です。
それでも大吉は、自分のことは二の次にして、りんと寄り添うことを覚悟して
選びました。
そんな人だからこそ、りんは好きになった、なってしまったのだと思いました。
自分の未来も、自分の子供の未来も託せる、託したくなる相手。
普通の子供以上に、生活するって甘くないことを知っているから、
簡単に人のことを好きになれないし、快楽のためだけの性行為なんて考えられない。
同世代の男の子が「自分には手に負えない」と思うのは当然だと思います。
そもそも見えている風景が違うのだから。
だから、りんが大吉のことを好きになるのは、ごく自然なことだと思いました。
なんだか言葉がまとまらなくて申し訳ないのですが、
手触りの優しい、本当に好きな作品です。
28人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年7月22日に日本でレビュー済み
なんというか……良い意味で、煮え切らなくて、もんもんとした感情がくすぶるような作品でした。
女子だけではなくアラサー男子(私もそう)にはぜひ見て欲しい良作なのはまちがいありません。

日常的な非日常を、素朴な絵柄と無駄を省いたセリフで描いた作品なので、男性でも読みやすいですし、普段マンガよりも小説のほうがって人も想像の余地があるので読みやすいと思います。

素朴な絵柄ですが、みんなオシャレだったり、服装がチョイチョイ変わってたりダイキチのパンツまでオシャレちっくだったりで、さすがです。
言葉足らずの部分も絵柄や雰囲気で見せるのも、行間を読ませる小説みたいなので、のめり込んで何回も読みなおしてしまいます。
漫画喫茶とかでじゃなくて、購入して本当に良かったです。
正直、非常に素晴らしい作品だと思います。

ダイキチという40歳(最初は30歳)サラリーマン、実ではない娘のりん16歳(最初は6歳)の主人公二人の生活と成長の物語です。
1巻〜4巻は老若男女が楽しめる幼少ストーリー。
5巻〜9巻は10年後が舞台で、すこし少女漫画ちっくな感じです。

共通して言えるのは、どちらも非常に好感の持てる素敵なキャラだということ。
ダイキチはいちいちかっこいい(しかしイケメンではないw)し、りんはいちいちかわいい。他のメンバーも素敵です。

9巻の展開ですが、女性目線で見れば問題ないのかもしれませんが、男性目線だとどうしても手放しで喜べない気持ち悪さはあります。
以下、それについてはネタバレ抜きでは語れないので下にレビューです↓(レビューつーか、感想になっちまったな……)

ただ私にとってこの作品はは文句なしの星5で、心のあたたまる素敵な物語なのはまちがいありません。





現実世界でもビックリ婚はいくらでもあるので私はラストの展開自体に違和感を感じません。(ペタジーニ夫妻とか?)

ただ、りんがダイキチを好きだと気づく心理描写は丁寧だったけれど、ダイキチがりんを女性と見られるようになる心理描写がガクっと抜け落ちていたのが残念です。
それがラストの賛否両論の大きな元にもなっているのではないかなぁと。

わたしはアニメ二話を見て、本屋に猛ダッシュで大人買いしたニワカファンで、最近一気に読んだわけですが、物語の中でいつもダイキチはりんのためになる行動を選び続けていたと思います。
ラストの「俺にはりんのことを拒むなんて絶対無理」というセリフは「りんが求めているならそれに俺は全力で答えるしかない」という意味でしょうか。
ダイキチらしいといえばダイキチらしいです。

でも、りんの「こどもを産みたい、ダイキチの」というセリフに、一瞬なんとも言えない表情をするダイキチはまだ少しわだかまりを抱えているようにも感じられます。
当然でしょう。
きっと見切り発車かもしれないけど、約束の卒業式の日までにダイキチも決心をつけたのでしょうから。
だけど、ダイキチの決心の大きな部分がりんのためであるなら、りんの幼少時代にダイキチの頭をよぎった「犠牲」ということから、なにも抜け出さないことになってしまいます。
絶対に二人が幸せにならなければいけないのですから、それではあんまりです。

なので冒頭にも書きましたが、「どこに出しても恥ずかしくない娘」から「つーか、高値の花だよ」になるまでのダイキチの葛藤を、着地が不完全でもいいから欲しかった。
電車の中で二年待てというダイキチの提案は、本気でりんのことを女性と見られるように努力してみる期間としてのはずなんですから。
ちゃんとりんを女性と見ることができる、その可能性やきっかけだけでもいいから、なにかそういう描写がなければダイキチがかわいそすぎます。
それはあの二年間の中に必要なことで、今までの生活の中に「実は見出していた」なんてことは絶対に嫌な感情でもあります。

二年間を飛び越していたのは残念でならない。せめてあと1巻、10巻で完結にして欲しかった。
うさぎドロップは行間を読ませる作品と書きましたが、さすがにこの二年間を行間で読めは正直厳しいです。

だから、あの後ダイキチはりんに対して男性として機能すんのかとか、夫婦として旅行したり子育てしたり幸せな結婚生活できんのかとか、もんもんもんもんさせられてしまいます。
当然りんのほうは全く問題はないでしょうが、ダイキチがそうなら、りんだってかわいそうです。

家族だとか人生のパートナーとしてなら最高な二人ということには、多くのファンは納得してくれるのではないでしょうか。
なら、結婚だとかこどもだとかはそれとなく置いておいて、なんとなくずっと二人で過ごしていくのかな? と思わせるラストのほうが、読者の脳内妄想がフルに動いてくれる気もしないでもないです。

しかし、ラストは決まってしまっていますし、個人的にはラストの結果はアリです。そこまでの道筋が足りないだけで。
番外編もあるようなので、二年間に何があったのか……なーんて話があればいーなーと思っております。
(ああ、でもないほうがいいのかなぁ……もんもんもんもん……)
282人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あのラストに至るにはぽっかり抜けたものがある気がします。

中学のどろどろ陰鬱の部分をちゃんと書かなかったことの弊害が出たのかな?

第一部でせっかく築いた『父親として』の人間関係が第二部でほとんど出てこなくなった点や、中学の多感な時期の大吉視点がなかった点も影響しているのかもしれませんが、あんなとんでもない『りんの願いを断ることができない』ほどの親子を超えた結びつきの説得力が薄いんです。

ラストのやりとりは、テンポも含めて2人らしくて好きです、でも、物語としてもメディア展開としても、せっかくここまで成長してきた2人だからこそ、もう少しだけ丁寧な結末が見たかったですね。

でも、それでも好きな作品なので、番外編への期待も込めて星4つ。
あと、紅璃が番外編で幸せになれますように。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まとめて読んで、一言。
素直に、自分の中の歴代マンガベスト5に入ると感じた。

元々作者の作品は好きで、「楽楽」などは買った当初「何だこの妙に細いからだの絵は」と思いつつ楽しんでいた。
当時自分は20歳そこそこの男子。
一人暮らしを始めたばかりで「あ〜女子はこんなことを考えているのか」と、女子攻略?の参考にしていた。

・・・この作品は良作である。

皆さんが書かれているように色々な心理描写が複雑に絡んでいる。
りんの気持ち。
コウキのせつなさ。
二谷さんの決断。
そしてダイキチの気持ち。

ここからは個人の感想。
ダイキチの気持ちは、最終話時点でまだ少し曖昧なのだろうと感じた。
「他にいなかったのかよ」「じゃ結婚しよっか・・・いずれ」など、
少し自己弁護のように感じる台詞も見受けられる。
単純にテレているだけなのかもしれないが、2年の期間を設けたことからも世間的に気にしているのか、と。
男から見たら、りんを受け入れるしかない。
ただ実際に子供云々の話はまだ時間もかかるのだろう。
ここから2人は恋人を始めるのだから。

いずれにせよ、ダイキチの気持ちは、「父親」であることを残した「恋人」「夫」なのだろうと思う。
りんも、どこかでダイキチを「父性」のある「恋人」としてみているはず。
そうでなければ、最後の「わたしみたいにね」という、ダイキチの今までをすべて肯定した言葉は言えないから。

・・・この作品は良作である。
あなたにとっても良作と感じられたら、幸せだなぁ。
24人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年9月24日に日本でレビュー済み
結末は驚きはしたが、一部の方が言う様に "気持ち悪い" とか、そこまで酷い展開では無いと思う。
リンは育った環境が特殊で、父子の愛情と 異性への愛情を 特に区別し難いのだと思う。 仮に二人が結婚しても、リンの中に "育ての親として" ダイキチが好きという感情は そのまま残るだろう。
それはリンの中で、もはや切り離せないものになっているだろうし、それを "世間体" や "倫理観" というもので アリエナイ と切り捨てるのは、
普通の家庭で過ごせなかった 少数派の子供達の価値観を否定するものであるのと同時に、やはり日本は保守的なんだなぁ と思わせる一面でもある。

むしろ物語の焦点は リンが変‥というのではなく、多数派(普通)の家庭で育ったダイキチが、時間をかけつつも リンの気持ちを受け止めた点にあると思う。
終わり方としては、"リンは ダイキチへの尊敬の気持ちを 恋心と勘違いしていた!→結局 コウキと付き合う" という流れが無難だったとは思う。
しかし実際、人間の感情 愛情というものは、そこまで明白に判り、自身を諭せるものでも無い。 新しいとは思うが、一つのハッピーエンドの形として これはこれで アリ‥だと思う。
43人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート