また見付かつた。
何がだ? 永遠。
去(い)つてしまつた海のことさあ
太陽もろとも去(い)つてしまつた。
中原中也が訳したランボー『永遠』。
ゴダールの『気狂いピエロ』、ボニー&クライド・・・不条理。青春時代の私を悩ませた、理解不能な感情。
静かに襲い来る終末の予感。
何の約束事もない自由なコマ割り、
映画の一場面の如く、飛来する
性と死。自分が死んでしまう夢。
嗚呼、夢で良かったと思える現実に戻れたことが、本当に良かったのか。
誰にも起こしてもらえなかったミーナ。暗い、暗い、暗い、暗い、暗い。
スカートを履いたお父さんに、少し癒される程、心が持っていかれていた。
でも、平井さんちもやっぱり普通の家じゃなかった。異端への入口なんて何処にだってあったんだ。

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エンド・オブ・ザ・ワールド (Feelコミックス) コミック – 2012/4/20
岡崎 京子
(著)
著者の、さまざまな先達へのオマージュが込められた作品集。 「エンド・オブ・ザ・ワールド」――両親を殺して逃げ出した義理の兄妹。しの先にあるものは…。 「VAMPS」――オカザキ版吸血鬼ストーリー。 「ひまわり」――小学生のショーゲキ的逸話。 「水の中の小さな太陽」――暴走する優等生カップルとその家族を描いた意欲作。「乙女ちゃん」――スカートをはき始めた父親をめぐる家族の物語。 全5作収録。雑誌掲載時のカラーを初収録! ★18年振りの新装版
- 本の長さ175ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2012/4/20
- ISBN-104396765460
- ISBN-13978-4396765460
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いかにも世紀末といった感じの作品です。読後感は最悪ですが、最高傑作のヘルタースケルターへ至る道のようですね。
2011年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
岡崎京子を初めて読む方にはおすすめ。
刺激というか、アンチモラルだらけの作品ですが、人間の本質を書かせたらさすがですね。
ただ、私は元々ヘルタースケルター・リバーエッジなどを読んでいたのでちょっと物足りない感がありました。
岡崎さん漫画家として復活される日を楽しみにしています。
初期の内田春菊(物陰に足拍子とか)好きな方にもお勧め。
刺激というか、アンチモラルだらけの作品ですが、人間の本質を書かせたらさすがですね。
ただ、私は元々ヘルタースケルター・リバーエッジなどを読んでいたのでちょっと物足りない感がありました。
岡崎さん漫画家として復活される日を楽しみにしています。
初期の内田春菊(物陰に足拍子とか)好きな方にもお勧め。
2023年4月30日に日本でレビュー済み
私にとって初めての岡崎京子作品。
リバーズ・エッジの実写映画がすきで、その原作者である岡崎京子さんの漫画をふと読みたくなり、(あまり意図はなく)1番に手に入れたのがこの本。
読み終わったあとの脱力感は、なかなか他では得られない感覚だった。もう一度、読みたいけど、ページを開く気力が今は残っていないのでしばらくは読まない(読めない)と思う。そのくらいの衝撃を持っている。
そして、その衝撃がそんじょそこらの衝撃とはちょっと違う(気がしている)。
ものすごい衝撃、だけど、そこには日常の気配がある。もっと言うと、すぐ近くで起こり得るほどの自然さがある。
誰もが経験するようなことを描いているわけではない(少なくとも私は)のに、こんなにもドキドキして、こわくて、苦しくなる。だけど、そこにいとおしさを感じてしまうのが、不思議でならない。
リバーズ・エッジの実写映画がすきで、その原作者である岡崎京子さんの漫画をふと読みたくなり、(あまり意図はなく)1番に手に入れたのがこの本。
読み終わったあとの脱力感は、なかなか他では得られない感覚だった。もう一度、読みたいけど、ページを開く気力が今は残っていないのでしばらくは読まない(読めない)と思う。そのくらいの衝撃を持っている。
そして、その衝撃がそんじょそこらの衝撃とはちょっと違う(気がしている)。
ものすごい衝撃、だけど、そこには日常の気配がある。もっと言うと、すぐ近くで起こり得るほどの自然さがある。
誰もが経験するようなことを描いているわけではない(少なくとも私は)のに、こんなにもドキドキして、こわくて、苦しくなる。だけど、そこにいとおしさを感じてしまうのが、不思議でならない。
2023年9月10日に日本でレビュー済み
漫画は好きです。この方の作品は初めて読んだと思います。
一通り楽しめたけれど、絵が雑です
。あっさりした絵はどちらかというと好きな方ですが、もう少し丁寧に書いてくれたら物語に入り込めたかなと思いました。
一通り楽しめたけれど、絵が雑です
。あっさりした絵はどちらかというと好きな方ですが、もう少し丁寧に書いてくれたら物語に入り込めたかなと思いました。
2016年10月16日に日本でレビュー済み
短編集です。
どれもこれも岡崎京子らしさが詰まっています。
昔、大学生の時に部室に岡崎京子の本が置いてあって、淡々と流れる激烈と虚無が強く頭の中に残ってました。
いつかまた読みたいなぁと思っていた作家さんでしたが、Kindleでまたお会いできるとは。
この作家さんの根底に流れる、死生観、激情と虚しさ。それは私のように子持ちのサラリーマンでありながら、つまりオトナでありながらまだ何か根っこに怒り、悲しみ、苦しみ、虚しさを抱えってしまっている30半ばの人間にも生きる希望とかじゃなくて、その負の感情をそのまま見せつける一種のカタルシス的な癒しをもたらしてくれます。
どれもこれも岡崎京子らしさが詰まっています。
昔、大学生の時に部室に岡崎京子の本が置いてあって、淡々と流れる激烈と虚無が強く頭の中に残ってました。
いつかまた読みたいなぁと思っていた作家さんでしたが、Kindleでまたお会いできるとは。
この作家さんの根底に流れる、死生観、激情と虚しさ。それは私のように子持ちのサラリーマンでありながら、つまりオトナでありながらまだ何か根っこに怒り、悲しみ、苦しみ、虚しさを抱えってしまっている30半ばの人間にも生きる希望とかじゃなくて、その負の感情をそのまま見せつける一種のカタルシス的な癒しをもたらしてくれます。
2008年9月4日に日本でレビュー済み
水の中の太陽はやっぱりこの中でも一番印象に残って素晴らしい出来だと思う
エンド・オブ・ザ・ワールドはゴダールの「気狂いピエロ」っぽくて面白い
ひまわりもひと夏の変な思い出って感じで結構好き
エンド・オブ・ザ・ワールドはゴダールの「気狂いピエロ」っぽくて面白い
ひまわりもひと夏の変な思い出って感じで結構好き
2005年8月12日に日本でレビュー済み
ある劇作家が書いていた.「仕事に求めて深さを得られず、恋人に求めてその断絶を思い知り、自分に求めてその空虚さに目を覆い、知に求めて裏切られ、宗教を信ずるには自分の理性が裏切れず、それでも求めてしまう『どう生きるか』は何故我々を此処まで揺さぶるのか.ある人は言う”こんなにも豊かな社会に何の文句があるのか”と.しかし、この体にべっとりと張り付くような気だるさと息苦しさは何なのか?我々は何処から来て、どこに向うのか」と.岡崎京子は「リアル」を求め、それは名作『リバーズ・エッジ』『チワワちゃん』らの中に、「実体の見えない何物か」の中で酸素を求めてあえぐ生物のように、とともに、かすかな諦めが混在しながら鋭敏に表現されている.しかし、その根源にある「からっぽの私」を埋めるもがきは余りにも痛切で、本作中の『水の中の太陽』の主人公の少女は「実体ある何か」を求め、その素直さ故に少しづつ、確実にその嗜虐性を増してゆく.生きる意味を求める闘いは時代が平穏である程にその「気だるさと息苦しさ」を増し、我々を真綿で首を絞めるように侵食してゆく.この問いは時代や民族を超えた普遍として我々を捕獲し、永久に離す事はないだろう.多くの純文学作家がこの問いに「直球」を投げる事から解離し、各々のミニマムワールドの中に分散していったのは、『どう生きるか』は余りに困難で激しい痛みを伴い、安易な結論など決して見出せないためだ.その意味で岡崎京子は魂を賭けた純粋なファイターであり、ミーナの抱える痛みと焦燥は燦爛と光り、我々に逃避を許さない叫びを伝えてくる.