表題作「青いドライブ」は死んでしまった男の子との淡い恋を描く物語。内向的で社会性のない女の子の思考回路が、へんにやりすぎに詩的じゃないのが、しっくりきます。
「苺の夢」は、いかにも十代、な、ほのかなほのかなエロティシズムを、夢、お見舞いの花、地中を流れる水の音(だと思う・・・)で表現した、秀作です。
「流星」は、男の子から見た恋しい女の子の「わからなさ」を、彼女が異星人である、という風に表現した作品。ありきたり設定、のようでいて、女の子をドキドキさせると服だけ残して消えてしまう、感情の描きかたが、上手いです。
三作とも、きれいごとだけを描いているようで、そうでもないのが、秀逸。
「青いドライブ」の主人公は、内向的で弱いけれど、自分の世界に閉じ籠らず他者を認める強さがある。
「苺の夢」は、考えようによっては激しいラブシーンを描くより官能的かも。
「流星」の男女は、ほんと若い!としか云いようがない。どちらも正直で残酷で、まさにこれが恋。
年齢問わず、ストーリーのない、幼い恋愛マンガが好きな読者におすすめです。
全体的にほんわかした雰囲気、なのですが、絵柄と作風が独特で、「あとがき風」の超短篇「こっちへおいで」のラストなど、悪い夢をみたようで、ちょっと戦慄、スパイス的な怖さが効いています。
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青いドライヴ (ウィングス・コミックス) コミック – 2006/5/1
橋本 みつる
(著)
クラスの男の子に告白された夜、黒い車に乗って現れた元カレ青衣。生きていた頃のままの姿で、あの頃のままのいたずらっぽい笑顔で、青衣は笑いかける。「幽霊なの――?」。このままだとマズイ!? わかってるんだけど止まらない――。表題作含む3篇を収録した橋本みつるの微熱作品集。
- 言語日本語
- 出版社新書館
- 発売日2006/5/1
- ISBN-104403618332
- ISBN-13978-4403618338
登録情報
- 出版社 : 新書館 (2006/5/1)
- 発売日 : 2006/5/1
- 言語 : 日本語
- ISBN-10 : 4403618332
- ISBN-13 : 978-4403618338
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,879位コミック
- カスタマーレビュー:
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2012年5月26日に日本でレビュー済み
この一冊で、遅ればせながら橋本みつるさんのファンになりました。
絵はちょっと好き嫌いも分かれそうで
荒削りに近い感じも受けますが、造形がすごくきれい。
女の子のディティールが華奢で、さわやかな色っぽさもほのかにあります。
私は表題作よりも、3話目の『流星』に揺さぶられました。
幼なじみの女の子の正体が、“流星”であるというお話。
主人公の少年と、幼なじみの女の子はつきあい始めますが、
様々もまれて葛藤していきます。
その様々は、“流星”であるが故の、
でもそうじゃなくてもふつうに起こりうる問題。
思春期、友人、親の転勤に進路などなど。
大人に近づき過ぎている私には、おそらくもう訪れないであろう、
甘酸っぱくてたまらなく恥ずかしくて、
やさしい気持ちがいっぱい詰まっています。
絵が苦手と感じた方は、ぜひ『流星』だけでもご一読を。
きっと第一印象とは違った読後感があると思いますよ。
絵はちょっと好き嫌いも分かれそうで
荒削りに近い感じも受けますが、造形がすごくきれい。
女の子のディティールが華奢で、さわやかな色っぽさもほのかにあります。
私は表題作よりも、3話目の『流星』に揺さぶられました。
幼なじみの女の子の正体が、“流星”であるというお話。
主人公の少年と、幼なじみの女の子はつきあい始めますが、
様々もまれて葛藤していきます。
その様々は、“流星”であるが故の、
でもそうじゃなくてもふつうに起こりうる問題。
思春期、友人、親の転勤に進路などなど。
大人に近づき過ぎている私には、おそらくもう訪れないであろう、
甘酸っぱくてたまらなく恥ずかしくて、
やさしい気持ちがいっぱい詰まっています。
絵が苦手と感じた方は、ぜひ『流星』だけでもご一読を。
きっと第一印象とは違った読後感があると思いますよ。