依田沙江美さんの作品を最初に知ったのは「ビーンズ・キャンプ」でした。
シンプルな絵柄に見えて実は色々細かいので気になっていたところ
たまたま「真夜中を駆けぬける」シリーズを書店で見かけ、購入。
たちまち大ファンになりました。人を好きになったときの感情が
細やかで独特の表現がモノローグとして入ります。そしてキャラは常に
愛すべき人ではないところが等身大の人間として見ることができます。
ワガママだったり、自我が強かったり、身近にいそうな感じがするのです。
かみなりソーダでも星弥が結構サイテーです。大して好きでもない佐野
に支配欲むき出しで屈服させるかのような疑似恋愛に陥れる。
このシーンのモノローグは秀逸です。いやもうひどい。
そんなエゴも持ち合わせた思春期の少年が普通に感じよい友人持ったり
心惹かれた人が思うままにならなくて、一旦はスマートにあきらめるのに
それでも気がつけば執着を残していたりと、ままならぬ感じを持て余す。
その辺りが、非常に人間的なんです。どんな人にも多様な面がある。
わかりきったことですが、漫画ではパターン化しやすいことをとても
丁寧に描いていてキャラクターの性格にとても現実味がある。
依田さんの作品はそういう人物の作り込みを楽しめます。
この作品はさらに学園モノのリアリティーも堪能できる好みの1冊です。
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かみなりソーダ (ディアプラス・コミックス) コミック – 2006/8/30
依田沙江美
(著)
「星の君」なんて呼ばれて優等生のようだけれど、それはちょっと仮面だったりして。全寮制の男子高。星弥は最近、同級生の龍泉が気になって仕方がない。急速に親しくなりある夜、ついに告白してキス。 でもそこはお墓の前で、龍泉は極度の怖がり。抱きついてきても意味はない。それどころか、その後の反応は……!? ラブ・イン・ドミトリー!!
- 本の長さ174ページ
- 言語日本語
- 出版社新書館
- 発売日2006/8/30
- ISBN-104403661491
- ISBN-13978-4403661495
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登録情報
- 出版社 : 新書館 (2006/8/30)
- 発売日 : 2006/8/30
- 言語 : 日本語
- コミック : 174ページ
- ISBN-10 : 4403661491
- ISBN-13 : 978-4403661495
- Amazon 売れ筋ランキング: - 22,275位ボーイズラブコミックス
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年4月11日に日本でレビュー済み
依田さんのすごい所は、舞台設定の緻密さ、正確さ。描き始める前にどれほど取材してから臨まれるのだろうと、
いつも感心してしまいます。今作品は全寮制の仏教系学校が舞台。私の娘も仏教系の高校だったので、
思わずうなずいてしまう事が多々ありました。
あったあった、体育館のステージに仏壇!入学式の時に合掌、やったよ!
それともう一つ、登場人物のキャラがしっかり立ってる所もすごいですね。
星弥は、自分が欠けた部分を持って生まれた事をちゃんと認識している人。
『もともとどこかが欠落した人間なんだろうな 自分の中の真っ暗な空洞に行き当たるたび冷たい風に撫でられて』
少しコメディ要素もある明るい画面の中に、さらりとこんなセリフを云わせる。作品に奥行きが生まれます。
それに対して龍泉は、一時もじっとしていないようなまっとうな男子。きっと自分にはないような部分に
星弥は惹かれたんでしょうね。
依田さんは最近特にハマってる作家さん。でもこの方タイトルが難しくって......
かみなりソーダってどういう意味だろ。
いつも感心してしまいます。今作品は全寮制の仏教系学校が舞台。私の娘も仏教系の高校だったので、
思わずうなずいてしまう事が多々ありました。
あったあった、体育館のステージに仏壇!入学式の時に合掌、やったよ!
それともう一つ、登場人物のキャラがしっかり立ってる所もすごいですね。
星弥は、自分が欠けた部分を持って生まれた事をちゃんと認識している人。
『もともとどこかが欠落した人間なんだろうな 自分の中の真っ暗な空洞に行き当たるたび冷たい風に撫でられて』
少しコメディ要素もある明るい画面の中に、さらりとこんなセリフを云わせる。作品に奥行きが生まれます。
それに対して龍泉は、一時もじっとしていないようなまっとうな男子。きっと自分にはないような部分に
星弥は惹かれたんでしょうね。
依田さんは最近特にハマってる作家さん。でもこの方タイトルが難しくって......
かみなりソーダってどういう意味だろ。
2006年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほんわか気分になりたかったので,表紙と絵柄のほのぼのさに惹かれて手にしました。
だから,中身もほのぼのBLかと思ったのですが,キャラに意外なスパイスがきいててピリカラでした。
龍泉は,ほのぼの感満載で満足。
星弥は,「あぁ,いそうだなぁこういう自分勝手なヤツ…」と思わせる巧みな腹黒描写。
そして,当て馬佐野。
他人の見た目や外ヅラの良さで憧れるってままあるだろうし,そーいう想いが必ずしも上手くいくワケじゃない。
けど,星弥に憧れてしまった佐野が,ずっと健気に星弥を思っていたのかもと考えると…。
読んでて最後まで,星弥と佐野の関係に後味の悪さを拭い切れず。
ほのぼの感を期待した自分としては,★3つ。
だから,中身もほのぼのBLかと思ったのですが,キャラに意外なスパイスがきいててピリカラでした。
龍泉は,ほのぼの感満載で満足。
星弥は,「あぁ,いそうだなぁこういう自分勝手なヤツ…」と思わせる巧みな腹黒描写。
そして,当て馬佐野。
他人の見た目や外ヅラの良さで憧れるってままあるだろうし,そーいう想いが必ずしも上手くいくワケじゃない。
けど,星弥に憧れてしまった佐野が,ずっと健気に星弥を思っていたのかもと考えると…。
読んでて最後まで,星弥と佐野の関係に後味の悪さを拭い切れず。
ほのぼの感を期待した自分としては,★3つ。
2009年8月31日に日本でレビュー済み
≪あらすじ≫
仏教系の進学校から入っている星弥は、まじめで皆に慕われる存在だ。
そんな星弥は、高校から外部入学してきた問題児の龍泉が気になっている。
ふとしたことで龍泉の弱みを握った星弥。2人は次第に親しくなっていき、ある日
二人で夜道を歩いていると、龍泉が星弥に身体を寄せてきたが・・・
若干、星弥の愛情表現が偏っていてシリアスな雰囲気をかもしだしていますが
基本は怖いのダメな強がり問題児と彼を愛してしまった優等生のはなし!
2人がくっついてからの話(メインは友人・テル)も収録されていて
龍泉がものすごく可愛いことになってます☆
仏教系の進学校から入っている星弥は、まじめで皆に慕われる存在だ。
そんな星弥は、高校から外部入学してきた問題児の龍泉が気になっている。
ふとしたことで龍泉の弱みを握った星弥。2人は次第に親しくなっていき、ある日
二人で夜道を歩いていると、龍泉が星弥に身体を寄せてきたが・・・
若干、星弥の愛情表現が偏っていてシリアスな雰囲気をかもしだしていますが
基本は怖いのダメな強がり問題児と彼を愛してしまった優等生のはなし!
2人がくっついてからの話(メインは友人・テル)も収録されていて
龍泉がものすごく可愛いことになってます☆
2006年9月2日に日本でレビュー済み
久々の新刊です♪今回は全寮制の男子高が舞台。
優等生を装っているが実はちょいと腹黒な星弥(攻)と、やんちゃで不器用な龍泉(受)のほのぼのBLです。
「チョコキス」もですが、依田先生の学園モノは設定が凝ってて楽しいです。絵柄も可愛い。
Hシーンも殆どないので苦手な人でも安心して読めます。
「受」がいつも可愛いです。
星弥に対し素直になれずツッパってるくせに、夜道も一人で歩けないほど怖がりな龍泉が笑えます。
いい雰囲気になっても、なかなか進展しない二人…。
星弥の方が見ていて切ないです。(星弥が屈折してるのは、ある意味頑なな龍泉のせいでもあるので…)
主人公二人の切ない恋心と葛藤が細かく描かれていて良かったです。
優等生を装っているが実はちょいと腹黒な星弥(攻)と、やんちゃで不器用な龍泉(受)のほのぼのBLです。
「チョコキス」もですが、依田先生の学園モノは設定が凝ってて楽しいです。絵柄も可愛い。
Hシーンも殆どないので苦手な人でも安心して読めます。
「受」がいつも可愛いです。
星弥に対し素直になれずツッパってるくせに、夜道も一人で歩けないほど怖がりな龍泉が笑えます。
いい雰囲気になっても、なかなか進展しない二人…。
星弥の方が見ていて切ないです。(星弥が屈折してるのは、ある意味頑なな龍泉のせいでもあるので…)
主人公二人の切ない恋心と葛藤が細かく描かれていて良かったです。