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孤宿の人 (下) (新人物ノベルス) 新書 – 2008/5/22

4.0 5つ星のうち4.0 15個の評価

その男は”悪霊”と恐れられた。

井上家を出て、引手見習いの宇佐の世話になっていた少女ほうは、舷洲の斡旋によって加賀殿が幽閉されている涸滝屋敷に下女として住み込む。二十日あまり過ぎたある夜、涸滝屋敷に曲者が侵入する。逃げ込んだ部屋でほうは加賀殿とはじめて顔を合わせる。そして、ほうは加賀殿から手習いを受けるため部屋へと通うことになる。丸海藩の内紛が複雑に絡みながら、”悪霊”と恐れられた流罪の男と無垢な少女との邂逅そして魂のふれあいが……。
あまりに哀しくも切ない結末。清冽な感動と余韻を残す宮部ワールドの金字塔遂に完結!
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商品の説明

著者からのコメント

宮部みゆきからの言葉
「自分を阿呆だと思っていた子が名前をもらい、生きる目的をもらい、生きていく技術をもらい、言葉を得ることで世間に居場所をつくっていく。
 この物語は、幕府からの命令をなんとか遂行しなければならない小藩の苦渋も、藩のお家騒動も描いていますが、ほう(主人公)という一人の少女の成長小説にしたかったのです。

出版社からのコメント

孤宿の人』はこれまでの宮部さんの時代物とは違い、江戸を離れ讃岐国の小藩を舞台にしたものです。作中の丸海藩は、架空の藩であり、登場人物ももちろん実在の人物ではありません。ただ加賀殿のモデルは、幕末期、実際に讃岐の丸亀藩に預けられた"妖怪"の異名で知られた鳥居耀蔵その人であり、また著者は物語の舞台とした丸亀を実際に訪れて、鳥居耀蔵の幽閉屋敷などへ取材にも行かれました。こうして著者の新境地を拓く時代ミステリーの傑作『孤宿の人』は書き上げられたのです。是非とも清冽な感動を残す結末までお読みになって新たな宮部ワールドを実際に味わってください。(N・M)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新人物往来社; 初版 (2008/5/22)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/5/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 356ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4404035594
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4404035592
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 15個の評価

著者について

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宮部 みゆき
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1960年生まれ。東京都出身。東京都立墨田川高校卒業。

法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。

1992年 「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門、 同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞。1993年 「火車」で第6回山本周五郎賞。1997年 「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞。1999年 「理由」で第120回直木賞。2001年 「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞 、 第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。2007年 「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞受賞。2008年 英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Award 受賞。2022年 第70回菊池寛賞受賞。

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
5つのうち4つ
15グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変高品質、良い本で、すぐに読破してしまいました。感謝しています!
2008年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮部みゆきさんのどの作品も、読書好きのだれでもが舌を巻く絶妙な描写と表現力を持ち、様々に交錯する感情の中から、人のもつ愛情、まっすぐなこころを浮きだたせる点においては、この作品もまったくひけを取りません。

そして、この作品の新しさは、宮部さんの得意とする江戸の下町を離れて、美しい海と山道のある地方へと舞台を変え、庶民の生活やこころの繊細なひだを写し取ると同時に、身分ある人々の様相や、こころの葛藤も描いているところでしょう。

庶民と武家の人間の描写においては、その言葉遣いから、立ち居振る舞いといった細微にわたり、一人一人の個性を鮮やかに映し出していきます。その対照的な身分にいるものが、主人公である幼い少女ほうによって、関わりを持つ事を見る事ができるのがこの作品の極めて精巧な面白さでもあります。

ほうが幼いうちから過酷な人生に翻弄されながらも懸命に生きてゆく姿と同時に、まっすぐで素直なこころが彼女に絶大な強さを与えている事にも感動しました。

元幕臣と、ほうがともに過ごすことなどあり得ない事が宮部みゆきによって、可能となり、そのシーンは余りにエキサイティングでスリリングで、そしていつの間にか、物語の中にすっかり引き込まれて、私も今夜は、山間の空気の静けさや凄まじい落雷を感じた気がします。

その凄まじい落雷と、その後の海に囲まれた穏やかさが、この物語の高揚と日常の部分を象徴するかのようであり、それはまた、人の人生の上り下りの激しさを暗示しているようでもあるのです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮部みゆきさんの歴史物は全て読んでいます。この作品は、私にとっては待ちに待ったご本でしたが、やっぱり宮部さんでした。登場する人間全てに愛着を感じ、また今回登場の子供『ほう』も、何とも言えない透明感と愛おしさ、大切に読み進みたい強い意識を持ちました。肩肘張らずにその時代に溶け込んでいける、そこに自分の目をおいて読み進める自然感と優しさが好きです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年9月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生まれつき知恵の足りない少女が、周りの人間に助けられ苦しいながらも純粋に生きていく物語に感動しました。
宮部みゆきさんの描く時代物のなかでは、ずしんと心に響くお話です。
頭に景色が浮かぶような読みやすさはそのままで、あっという間に読みきりました。
登場人物の抱える背景や心情も細かく描写されており、引き込まれます。
最後は涙が止まりませんでした。
2009年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
届く商品は、みんな きれいで きちんとしています。しかも はやく 届くのでとてもうれしいです
読みたい本が すぐ みつかるので とても 便利に利用させて頂いてます
2008年6月5日に日本でレビュー済み
読み始めて、時代物だったことに気づく(笑)
宮部みゆきの時代物は今まで手に取ったことがなかった。
どんなものかな?と先を進めると

どうも主人公は幼いしかもどうも哀れな境遇のよう。
と、ちょっと怯んだ。
幼い子どものいわゆる涙モノは苦手だ。
心にひっかき傷が出来るようで。

でも、そこはやはり宮部みゆき。
彼女の筆力は侮れないと感心。

読み終える頃には涙がポタポタと落ちていた。
最初の予感を綺麗に裏切る気持ちで。

物語は、人として扱われることもなかった「頑是無い」子ども、「ほう」
名前の由来はあろうことに阿呆の「ほう」。
生きてゆく拠り所さえない彼女と、
どうにもやりきれない悲しみの中で、
悪霊・鬼と恐れられる流刑の元勘定奉行「加賀殿」。
この二人を取り巻く物語。

「頑是無い」何度も出てくるこの言葉が心に残った。
上巻で何度もそう繰り返された「ほう」。
彼女の無心さが、下巻では
ただ死を望むことしかできない「加賀殿」の心にふれ、
言葉と生きる術も身につけてゆく。
下巻ではもう「頑是無い」とは表されないけれど、
その無心さは失われない。
悪霊と恐れられた男だけでなく、
みんなこの「ほう」に救われたのかもしれない。

もちろん宮部みゆきの物語なので、
二人の魂のふれあいだけでは終わらない。
いろんな人生や思い、小藩の苦渋などを絡めていく。
どの生き方も哀しい。

彼女の本を読んだ後はいつも
解ききれない宿題を出されたような重しが残る。

「孤宿の人」
このタイトルは一体誰を指しているのだろう。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年10月30日に日本でレビュー済み
宮部みゆきの作品は殆ど好きだが、最近は中でもこの作家の時代物の妙味に魅力を感じている。 一気に上、下巻を読んでしまった。 宮部作品には珍しく、多少途中に冗漫さなどを感じたりもしたが…。また登場人物の描写にも多少らしからぬ物足りなさなども感じなかったではないけれど、やはりこの作家のラストにかけて描いてゆく筆力にはどうもくする。 一気呵成に終局へと雪崩れ込むが…何とも切ない思いを次々と残した幕切れで…本当に久方ぶりに涙を流してしまった。「ほう」を見ていると、何故だかドストエフスキーの「白痴」のムイシュキン公爵を思い出してしまった。本当の無知無心のみが、唯一魂を美しいままに保てるのではないか?和尚が、ほうが見た仏は、普通のほんの少しの煩悩すら捨て去ることの出来ない普通の人間には決して見ることの叶わぬ仏だ…という意味は何となく分かるような気がする。そして、ほう自身の無垢さが、多分相手の仏性を引き出すのではないだろうか。小児が全て無垢などでは決してない。ほうだからこそ相手の仏性を引き出すことが出来るのだろう。ほうは加賀様にこれ以上大切なものがないほどの名を頂いた。ほう自身が宝なのだ。加賀様は、自身の最期に於いて、きっと救われる気持ちがしたことだろう。ほうが好きな人、可愛がってくれる人が次々と亡くなっていく中で、それでも悲しむながら淡々と生きてゆくほうの姿は、胸塞がれる思いがするが、ラストの情景は、流石宮部みゆきの真骨頂とも言うべき筆の置き方だと感じた。 ところで…タイトルの「孤宿の人」というのは、ほうのこと?或いは加賀様のこと?残念ながら、読解力の乏しい私は些か頭を悩ませてしまった…。誰か教えて下さい。
2009年11月28日に日本でレビュー済み
最近、宮部の時代物にハマっています。
書店で手にとって、後ろのあらすじを読んだ時、
内容がちょっと暗いかな〜と思いつつも、買ってしまった。

1度目に読んだ時は、うわ〜っと一晩で読んでしまった。
気が付いたら、朝だった。
2度目は、ちょっとのつもりが、また、引き込まれてしまい・・・

おもしろかったです、これ。