台所仕事を誘ってみても、文句言っても、「自分がすることではない」を貫き通して四半世紀のわが夫。
谷部さんの爪の垢を煎じて飲ませてみたくなります。
２５年近く経ってようやく、帰宅が遅くてひとりで食べた夕食の自分の食器を洗えるようになったので、
彼を台所に思いっきり引きずり込むには、まだまだ気の遠くなるような歳月が必要かもしれません。
ああ、本当に谷部さんの爪の垢を煎じて飲ませたい。
「口に入ったものだけが人の体をつくる」…といったことを言ったのは幸田露伴でしたっけ。
露伴は積極的に台所に立ったのではないと思いますが、自分の体や健康を考えたら、男性ももっと積極的に
台所仕事と関わればいいのに。
食事づくりに一日の大半を費やすわけにはいかない私なので、宮中と、また昔の主婦と同様のことは
できませんが、もっともっと食生活を見直したいと思いました。
「仕事は丁寧に、綺麗に、心をこめて」…これは、谷部さんが宮中に入って間もない若い日に、上司から
言われた言葉だそうですが、料理の仕事に限ったことではなく、私の仕事にも全く同じように言えること。
良い言葉を頂戴しました。
大事に仕事を進めていくつもりです。
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