ノンシリーズものの短編集。シリーズの設定のとらわれないぶん、自由な作風なのでなかなかスパイスの効いた作品が多いのが特徴。
とはいえシリーズキャラクターが好き、といった手合いには向かないのでご注意を。
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ジュリエットの悲鳴 単行本 – 1998/4/1
有栖川 有栖
(著)
- 本の長さ277ページ
- 言語日本語
- 出版社実業之日本社
- 発売日1998/4/1
- ISBN-104408533343
- ISBN-13978-4408533346
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
1990年から98年の間に発表した短編、ショートショートのうち単行本未収録で、シリーズ・キャラクターが登場しないもの12編を収録。雑誌未掲載の結末も収載。
登録情報
- 出版社 : 実業之日本社 (1998/4/1)
- 発売日 : 1998/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 277ページ
- ISBN-10 : 4408533343
- ISBN-13 : 978-4408533346
- カスタマーレビュー:
著者について
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1959年、大阪生まれ。1989年、『月光ゲーム』で鮮烈なデビューを飾る。以後、精力的に作品を発表し、2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本 推理作家協会賞を受賞。2008年には『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞した。精緻なロジックを積み重ね、構築した世界そのものをひっくり返 してみせる鮮やかな手腕と、物語性豊かなその作品は、世代を問わず常に読み手を魅了しつづけている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 闇の喇叭 (ISBN-13: 978-4652086353 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
有栖川らしい軽くて上質の作品が収められています。いろんな味が楽しめまて、いつでもどこでも気軽に読めるとても良い短編集です。
2016年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バラエティーに富んだ短編集です。値段が超手頃なので時間潰しにという感じで購入したのですが、読み出したら予想外のシュールな面白さで、すっかりはまりました。
2018年5月2日に日本でレビュー済み
ミステリっぽいものもありますが、やや風変わりな小品を集めた気軽に読める短編集です。有栖川氏の作品を読んでいていつも思うのは、特に凝ったところはないけれど本当に文章がうまいということです。ギクシャクとひっかかったりしないでストーリーがさらさらと素直に頭に入ってくるのは、さりげない文章の裏でかなりの緻密に推敲を重ねておられるのでは、という気がします。
様々な作風の短編の間に、さらに短いショートショート風のIntermission(途中休憩)がはさまれている構成です。中でも特に気に入ったのは、
「危険な席」”しなの24号”で、座席に刺された毒針で男が殺害される事件があった。1本違いの”しなの18号”で帰宅した主人公は、殺された男が座っていた座席が自分と同じ番号だったことに気がつく。もしかしてあの事件は自分を狙ったものだったのか・・・?
「パテオ」出版業界のパーティの後、作家仲間ばかりの2次会で創作の打ち明け話をしているうちに、仲間がまったく同じパテオにいる夢を見ていることが明らかになり、みんな愕然とする。本当に同じパテオなのか?これは偶然か?それとも何か意味があるのか・・・各作家が話すパテオの様子が目に見えるようで鮮烈な印象を残します。幻想小説のような趣の一編。
「登竜門が多すぎる」少しも芽が出ない作家志望の主人公は、なんでもいいからどこかの新人賞に入選したいとあせっている。そんなある日、突然セールスマンがやってきて、様々なソフトを売りつけようとする。難解な漢字が一発変換されるペダンチック・ミステリ専用「虫太郎」、すぐに時刻表や地図が呼び出せるトラベル・ミステリ専用「京太郎」、ハードボイルド用、本格用、そして日本の警察事情や裁判、法医学を説明した専門のビデオテープ(90年代の小説なので)、「あなたは必ず入選できる」と暗示をかけてくれるテープ「サクセス」などなど。そのすばらしさに驚いた主人公は即座に一括購入を決め、新人賞に応募するのだった・・・。これはおもしろいです。アイデアに唖然とさせられ、なかなか笑えます。
「ジュリエットの悲鳴」人気絶頂のロックバンドの新曲から怪しい悲鳴が聞こえるという噂が広まり始めたのは一ヶ月前。コンサートへと急いでいる途中に事故にあって死んだファンの叫びだとか、ボーカリスト、ロミオにちなんで、死んでしまったジュリエットの呪いだとか、様々なことが囁かれていた。気難しいと言われるそんなロミオに、ヒロインはやっとインタビューできることになり・・・。こちらは音楽小説というか、普通小説に近いです。あとがきで有栖川氏自身が「いつか本格的なロック・ミステリ」を書いてみたい」と書かれているのは驚きでした。ロックが好きだったとは。ぜひ書いていただきたいです、期待しています。
様々な作風の短編の間に、さらに短いショートショート風のIntermission(途中休憩)がはさまれている構成です。中でも特に気に入ったのは、
「危険な席」”しなの24号”で、座席に刺された毒針で男が殺害される事件があった。1本違いの”しなの18号”で帰宅した主人公は、殺された男が座っていた座席が自分と同じ番号だったことに気がつく。もしかしてあの事件は自分を狙ったものだったのか・・・?
「パテオ」出版業界のパーティの後、作家仲間ばかりの2次会で創作の打ち明け話をしているうちに、仲間がまったく同じパテオにいる夢を見ていることが明らかになり、みんな愕然とする。本当に同じパテオなのか?これは偶然か?それとも何か意味があるのか・・・各作家が話すパテオの様子が目に見えるようで鮮烈な印象を残します。幻想小説のような趣の一編。
「登竜門が多すぎる」少しも芽が出ない作家志望の主人公は、なんでもいいからどこかの新人賞に入選したいとあせっている。そんなある日、突然セールスマンがやってきて、様々なソフトを売りつけようとする。難解な漢字が一発変換されるペダンチック・ミステリ専用「虫太郎」、すぐに時刻表や地図が呼び出せるトラベル・ミステリ専用「京太郎」、ハードボイルド用、本格用、そして日本の警察事情や裁判、法医学を説明した専門のビデオテープ(90年代の小説なので)、「あなたは必ず入選できる」と暗示をかけてくれるテープ「サクセス」などなど。そのすばらしさに驚いた主人公は即座に一括購入を決め、新人賞に応募するのだった・・・。これはおもしろいです。アイデアに唖然とさせられ、なかなか笑えます。
「ジュリエットの悲鳴」人気絶頂のロックバンドの新曲から怪しい悲鳴が聞こえるという噂が広まり始めたのは一ヶ月前。コンサートへと急いでいる途中に事故にあって死んだファンの叫びだとか、ボーカリスト、ロミオにちなんで、死んでしまったジュリエットの呪いだとか、様々なことが囁かれていた。気難しいと言われるそんなロミオに、ヒロインはやっとインタビューできることになり・・・。こちらは音楽小説というか、普通小説に近いです。あとがきで有栖川氏自身が「いつか本格的なロック・ミステリ」を書いてみたい」と書かれているのは驚きでした。ロックが好きだったとは。ぜひ書いていただきたいです、期待しています。
2013年2月13日に日本でレビュー済み
他の本格ミステリな作品では味わえないようなサスペンス、ホラー、ショートショートにSFと
いった氏としてはやや珍しいジャンルの作品を集めた短編集
そこがこの作品のウリなのだろうが、ある程度ミステリを期待して買った自分にはあまり楽しめる
作品はなかった
ただ登竜門が多すぎるはパロディネタの作品として面白かった
氏のファンで毛色の違う作品を望むならこれを買うのもいいかもしれない
いった氏としてはやや珍しいジャンルの作品を集めた短編集
そこがこの作品のウリなのだろうが、ある程度ミステリを期待して買った自分にはあまり楽しめる
作品はなかった
ただ登竜門が多すぎるはパロディネタの作品として面白かった
氏のファンで毛色の違う作品を望むならこれを買うのもいいかもしれない
2003年1月16日に日本でレビュー済み
装丁、出している出版社、共に他の有栖川作品に比べると少し異色。短編ばかりのせいか、シニカルさやコワさが目立つ。短編いくつかごとに「Intermission」としてショートショートがはさまっている。どれも面白くて、見逃さなくてよかったと思った。まだこれを読んでいない有栖川ファンには絶対お勧め。
個人的には、推理小説の巨匠たちへのオマージュか?クスリと笑えるしかけが一杯の「登竜門が多すぎる」が一番印象に残っている。
個人的には、推理小説の巨匠たちへのオマージュか?クスリと笑えるしかけが一杯の「登竜門が多すぎる」が一番印象に残っている。
2007年2月13日に日本でレビュー済み
1998年に実業之日本社から出た単行本の文庫化。
1990-98年に執筆されたノン・シリーズの短篇12篇を収めている。ミステリというより、もっと自由な発想から書かれた作品が多く、なかなかの面白さだった。アイディアひとつでつくられたものばかりなのだが、どれも光っている。たまにこういう秀作を見せつけられると、有栖川氏を再評価したくなる。
秀逸だったのは「幸運の女神」。アメリカって、こんな国だよなと思わされる。
1990-98年に執筆されたノン・シリーズの短篇12篇を収めている。ミステリというより、もっと自由な発想から書かれた作品が多く、なかなかの面白さだった。アイディアひとつでつくられたものばかりなのだが、どれも光っている。たまにこういう秀作を見せつけられると、有栖川氏を再評価したくなる。
秀逸だったのは「幸運の女神」。アメリカって、こんな国だよなと思わされる。
2004年2月7日に日本でレビュー済み
1冊で何度もおいしい・・・。そんな短編集。
テーマをしぽっての連作短編集もいいけれど、この本のように、様々な様式で書かれているものも、著者のあらゆる面が見られて楽しいと思う。
改めて、有栖川氏の才能を感じた1冊だった。
1番気に入ったのは、「パテオ」という作品。「幸運の女神」「登竜門が多すぎる」もなかなか・・・。
テーマをしぽっての連作短編集もいいけれど、この本のように、様々な様式で書かれているものも、著者のあらゆる面が見られて楽しいと思う。
改めて、有栖川氏の才能を感じた1冊だった。
1番気に入ったのは、「パテオ」という作品。「幸運の女神」「登竜門が多すぎる」もなかなか・・・。