手に取りました。
兄である哲夫は金融庁の検査官。弟・直哉の勤める銀行に、検査に入るが…。
弟直哉のキャラがまるで中学生の様に純朴で、エリート銀行員とは思えず、話にのめり込む事が出来ませんでした。
終盤の展開もまるで「学級会での大団円」の印象です。
無駄にページ数が多い冗長な感じ。金融検査を外科手術に例えてますが、外科では治しようのない慢性疾患じゃないかな?って感じでした。
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霞が関中央合同庁舎第四号館 金融庁物語 単行本 – 2006/6/25
江上 剛
(著)
- 本の長さ363ページ
- 言語日本語
- 出版社実業之日本社
- 発売日2006/6/25
- ISBN-104408534935
- ISBN-13978-4408534930
登録情報
- 出版社 : 実業之日本社 (2006/6/25)
- 発売日 : 2006/6/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 363ページ
- ISBN-10 : 4408534935
- ISBN-13 : 978-4408534930
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,323,834位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 700位経済・社会小説 (本)
- - 15,035位ビジネス・経済ノンフィクション
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年9月8日に日本でレビュー済み
不良債権を隠蔽しようとする銀行の幹部・行員とそれを暴こうとする金融庁検査官との戦いを描いた作品だ。
フィクションではあるが、大手銀行で実際におきた出来事がモデルになっているため、描写は実にリアルで一気に最後まで読ませる。
ただ読んでいて気になるのは、金融庁の検査官は正義感と熱意に溢れている一方、銀行は取引先企業を犠牲にまでしてまでも保身に走る連中ばかりであるように描かれており、善と悪があまりに明確に二分されている点だ。特に金融庁の長官の持ち上げ方は余りに露骨であり正直言って白けた。
組織防衛の論理は官にも民間以上に強烈にあるはずであり、金融庁側についても単なるきれいごとではなく、背景にあるどろどろした思惑を描くことができれば、日本の金融の問題点を突いたもっと深みのある作品になったと思う。
フィクションではあるが、大手銀行で実際におきた出来事がモデルになっているため、描写は実にリアルで一気に最後まで読ませる。
ただ読んでいて気になるのは、金融庁の検査官は正義感と熱意に溢れている一方、銀行は取引先企業を犠牲にまでしてまでも保身に走る連中ばかりであるように描かれており、善と悪があまりに明確に二分されている点だ。特に金融庁の長官の持ち上げ方は余りに露骨であり正直言って白けた。
組織防衛の論理は官にも民間以上に強烈にあるはずであり、金融庁側についても単なるきれいごとではなく、背景にあるどろどろした思惑を描くことができれば、日本の金融の問題点を突いたもっと深みのある作品になったと思う。
2013年8月25日に日本でレビュー済み
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金融庁検査官対銀行専務の終わりなき戦いを検査官である兄と銀行前副支店長という兄弟を中心に銀行検査に対する壮絶な物語である。
構成、描写ともに優れた作品である。
一般文学通算1051作品目の感想。2013/08/25 21:20
構成、描写ともに優れた作品である。
一般文学通算1051作品目の感想。2013/08/25 21:20
2006年6月18日に日本でレビュー済み
筆者の方も、金融機関の方だったのですから、特別検査が予告なしで行われるとか、パソコンを押収するとか、家族が検査に入る先にいるとか、検査中に相手方と飲むとか、果たして現在あり得るのか、現在関わっている人たちからみて、どう思われるか、ご調査の上、書かれるべきではないでょうか。
2007年7月15日に日本でレビュー済み
江上剛という著者は銀行の内情を非常にリアルに描きながら、一方で現実ではあり得ない設定を同時にしてしまう。銀行を知らない人には単なる金融小説でいいかもしれぬが、これは偽装表示や不当表示のようなものである。著者自身の銀行員であった良心や拘りはないのであろうか。大東京銀+四菱銀、第三産業銀+芙蓉銀+日本興産銀(=イナホ銀行)、住倉銀+桜花銀、朝日山銀+大和川銀の名前を見ると、この設定はフィクションよりノンフィクションだ。更にこの物語は、旧大東(名古屋)と旧五輪(大阪)が合併した大東五輪銀行だ。主席検査役と銀行広報チーム次長が兄・弟として全編を通して対峙、検査期間中に登場、極秘で会うことなどあり得ない。新宿支店で旧五輪の支店長が、旧大東の副支店長を無茶苦茶罵倒したり、顧客の前で旧行のあからさまの実態を言う訳がない。前任店の顧客に相談を受けに単独で行く訳がない。検査中に主席検査役と話をするに、常に専務が弁護士を伴って株主代表訴訟に備えるなどあり得ない。旧五輪は実際にも凄かったが、この小説の検査忌避に関わる部分や、旧大東行員への圧迫や排除、旧大東取引先に対する取引方針に関する記述は、三和・東海にすぐ結びつくことから、これでいいのだろうかと心配が先に立ってしまった。これなら小説とせずノンフィクションとして、実名で描いた方がずっとスッキリする。因みに江上剛氏出身の、この小説内のイナホ銀行はとても良い銀行として描かれていた。
2006年7月17日に日本でレビュー済み
検査官の兄、銀行勤務の弟、この相対する兄弟の物語であり、本当にこんな場面になったらどうするのかと面白くて一気に読んでしまった。
他の方のレビューに事実調査をもう少しと書かれていたが、筆者は十二分に承知している筈だ、しかし物語として組み立てる上で、エンターテイメントを重視しているのだと思う、だからドラマとして楽しめるし、飽きさせないポイントになっているのだろう。
経済小説が基盤だが、映画やテレビドラマになっても面白そうだなと思った。
他の方のレビューに事実調査をもう少しと書かれていたが、筆者は十二分に承知している筈だ、しかし物語として組み立てる上で、エンターテイメントを重視しているのだと思う、だからドラマとして楽しめるし、飽きさせないポイントになっているのだろう。
経済小説が基盤だが、映画やテレビドラマになっても面白そうだなと思った。
2007年9月24日に日本でレビュー済み
金融庁検査とは、何か?何のために行われるのか?金融庁検査官とは、どのような人々なのか?とにかく、金融関係者以外は、あまり、関係の無い人々の物語なのですが、結構、面白く読めました。古い体質の銀行の経営と資産査定だけにとどまらず、コンプライアンスやガバナンスなどこれまでなかった検査の切り口を駆使する金融庁検査官の息詰まる攻防は、読みごたえ十分です。さらに、政治的外圧も跳ね返す組織のエネルギーと原則を重視する大臣の先見性に、当時、言われた「サプライズ」を感じます。
2006年10月6日に日本でレビュー済み
不良債権と金融庁、官と民、エリートとノンキャリ、兄と弟、献身と保身、切れ者上司に時に愚鈍ですらある誠実な部下、合併された二つの大手銀行、と相対立する二つのものを幾つも折り重ねながらダイナミックに配置した構図に、作家の骨太な筆が真正面から切り込んで行くこの小説は、読んでいて「爽快だった」と言うべきでしょう。人間への信頼を最後まで失わない暖かで確かな視線は、話を『予想された結末』へと持って行ってしまいますが、読んでいるうちに読者の方もその『予想された結末の方』を期待し始めますので、そうなると下手に捻りなど入れず、こうやってドスンと的の真ん中に投げ込んで貰った方がいいわけです。とは言いつつ、読んでいる最中はやっぱりハラハラドキドキ、そして山場ではウルウルもさせられちまって、まさに一級のエンタテイメントです。かつて日本の銀行業界の抱えていた問題点の本質をきちんと浮き彫りにしているせいで、作品の奥行きに更に深みが加わっています。でもですね…、フィクションですし、そうしないと面白くないんでしょうけど、こんなにはっきり「どこ(誰)のことだ、これ」と分かっちゃっていいものなんでしょうか? 少し心配になりました。