森さんの最新刊は、雑誌「月刊J-novel」に連載されたエッセイ・評論を集めた一冊です。それぞれの文章の初出は2004年秋から2006年末まで。と言っても、ぼくはこの雑誌については知らなかったので、はじめて読むものばかり。
本の大きなテーマは「死」。もともとはタイトルも『メメント・モリ』というものだったようです。ほんとうに、おっきなテーマです。とは言っても、それぞれの文章は真正面から「死」をあつかっているわけではありません。だから、あんまり肩に力を込めて読む必要もありません。要するに、森さんのいつもの文章です。
とくに印象深かったのは、「池田くんとの思い出」という文章。中学時代の友人である池田くんは、大学に入ると自殺してしまう。その池田くんの遺書のようなノートが残されていて、そこには「森が羨ましい」という一文が書き記されていた、とのこと。
一般には、オウムやメディアに対する発言が多くあるので、「社会的な」監督・物書きの一人とされる森さんだけど、たまに出てくるひどく個人的なお話(例えば池田くんの思い出やペットのこと)が、ぼくには面白く感じました。それに、そういった個人的なものごとにこそ、この本のテーマである「死」は合っているようにも思ったのです。
だから、欲を言えば、そういった森さんのより個人的なものごとのことなんかを、もっともっと読みたかったです。
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メメント 単行本 – 2008/8/29
森 達也
(著)
ダブルポイント 詳細
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購入オプションとあわせ買い
僕たち人間は、自分が必ず死ぬことを知ってしまった唯一の生きものだ。じゃあ、「死」ってなんだろう――。ペットの寿命。死後の世界について。宗教が果たす役割。戦争や大量殺戮が起きる理由。殺人事件はなぜニュース・バリューを持つのか。細胞不死のメカニズム。僕の人生で残された時間の量……etc.etc。煩悶を繰り返すドキュメンタリー作家が、死に関する様々な事象に想いをめぐらせ、考察し続けた二年半の記録。森達也版<メメント・モリ>。
- 本の長さ287ページ
- 言語日本語
- 出版社実業之日本社
- 発売日2008/8/29
- ISBN-104408535389
- ISBN-13978-4408535388
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登録情報
- 出版社 : 実業之日本社 (2008/8/29)
- 発売日 : 2008/8/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 287ページ
- ISBN-10 : 4408535389
- ISBN-13 : 978-4408535388
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,459,075位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 20,606位近現代日本のエッセー・随筆
- カスタマーレビュー:
著者について
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広島県生まれ。映画監督、作家。1998年にドキュメンタリー映画『A』を発表。2001年、続編の『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『極私的メディア論』(ISBN-10:4904795075)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
月刊ジェイノベルの連載がやっとのことで単行本ですよ。
正直待ちくたびれましたよ。
この他にも東京FMの森の朝ごはんの単行本もまだまだとヤキモキしてます。
森達也の書籍はハズレなしっす。
正直待ちくたびれましたよ。
この他にも東京FMの森の朝ごはんの単行本もまだまだとヤキモキしてます。
森達也の書籍はハズレなしっす。
2009年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
特別に「死」を難しく語って欲しいとは思わないが、サブタイトルとして「死」がテーマなら、ジャーナリストとて、あるいは文筆家としての鋭い目線が欲しい。それが読者に「コッリ」と五感に触れるのわけで、健康な人間が、遠景の「ベックリンの死の島」を観て語っているようにしか思えない。けして「死の島」には踏み入らない。つまり医学者ならばミクロまで分け入って生命の謎を解き明かし、文筆家ならとうていたどり着けないミクロを超えて、心の中まで分け入ることが出来るのではないか?それが文筆家なのでは?と思ってしまう。ジャーナリストならば「来るべき未来は、ジャーナリストの手の中にある」といった有名な言葉のようなベクトルが欲しいが、この文章からはそれは感じないし、有っても無くてもよいモノがあるとしたら私にはこの本は無くてもよい。100の言葉より「ベックリンの死の島」や「柳原和子の癌を生きる」の方が雄弁に語りかけてくると思うのは私だけだろうか?
2009年1月11日に日本でレビュー済み
森さんにはよく、本人も悩んでいるだとか本人もブレているという
評価が与えられることがありますが本書はその点がはっきりしていると
思います。
騒音おばさんの件では、彼女への刑罰やグーグル的処罰を述べた上で
その苛烈さについて自身の経験とともに説いています。
この点から考えると
1 騒音おばさんは、普通の人とは違うことで騒音被害を感じてしまういわば
「他者」であり被害者である。
2 しかし刑罰も被害と考えるはずなのでその点では「われわれ」であるし
グーグルで自分の名前を検索するに違いないから被害者である。
と規定されます(宗教的に考えないならば)
喫煙については、若者の喫煙の減少を憂い、健康に悪いとは知りつつも
喫煙を次のように規定しています。
すなわち喫煙とは
1 特に若者に於いて反権力を示すものである
2 であるがゆえにむしろ喫煙すべきである
ということです。
かなりわかりやすいのが本書の特徴ですし数理論理学的知識がなくても
理解できます。自分探しをする50代60代が増えそれを扱う漫画なども
増えつつあるいまオススメの1冊です。
評価が与えられることがありますが本書はその点がはっきりしていると
思います。
騒音おばさんの件では、彼女への刑罰やグーグル的処罰を述べた上で
その苛烈さについて自身の経験とともに説いています。
この点から考えると
1 騒音おばさんは、普通の人とは違うことで騒音被害を感じてしまういわば
「他者」であり被害者である。
2 しかし刑罰も被害と考えるはずなのでその点では「われわれ」であるし
グーグルで自分の名前を検索するに違いないから被害者である。
と規定されます(宗教的に考えないならば)
喫煙については、若者の喫煙の減少を憂い、健康に悪いとは知りつつも
喫煙を次のように規定しています。
すなわち喫煙とは
1 特に若者に於いて反権力を示すものである
2 であるがゆえにむしろ喫煙すべきである
ということです。
かなりわかりやすいのが本書の特徴ですし数理論理学的知識がなくても
理解できます。自分探しをする50代60代が増えそれを扱う漫画なども
増えつつあるいまオススメの1冊です。
2008年12月6日に日本でレビュー済み
本は主体的に読むしかない(つまり自分たちが自分たちのスタンスで読む以外に方法はない)。批判したい人は批判すればいいし、賛同する人は賛同すればいい。
世の中にはものが溢れている。一円でも節約したいという気持ちがある一方で、安易に、コンピニで買わなくてもよさそうなものを買ったりもする。
人はいろいろな矛盾をかかえながら、時にそれを直視したり、見て見ぬふりをしながら生きていく。
純粋な人ほど、今の世の中は生きにくい。はずだ。
回りくどくなってしまったが、森達也さんは、世の中のいろいろな事象に正面から向き合っている人である。
賛否はそれぞれ。
僕などがいえることはあまりないが、キーワードのいくつかは示すことができるかもしれない。もちろん、ただ単に僕の頭に浮かんだ言葉だが。
「ガイアシンフォニー」、「本橋成一」、「サイード」、「池澤夏樹」、「坂本龍一」、「宮崎駿」、「龍村仁」、「coyote」、「無農薬」、「マクドナルド」、「北海道」、「沖縄」、「プロムス」、「ジョンコルトレーン」、「マイルスデイビス」、「エレファントカシマシ」…
お奨めしたいのは、要するに自分について考えるヒントに満ちあふれているからだ。
世の中にはものが溢れている。一円でも節約したいという気持ちがある一方で、安易に、コンピニで買わなくてもよさそうなものを買ったりもする。
人はいろいろな矛盾をかかえながら、時にそれを直視したり、見て見ぬふりをしながら生きていく。
純粋な人ほど、今の世の中は生きにくい。はずだ。
回りくどくなってしまったが、森達也さんは、世の中のいろいろな事象に正面から向き合っている人である。
賛否はそれぞれ。
僕などがいえることはあまりないが、キーワードのいくつかは示すことができるかもしれない。もちろん、ただ単に僕の頭に浮かんだ言葉だが。
「ガイアシンフォニー」、「本橋成一」、「サイード」、「池澤夏樹」、「坂本龍一」、「宮崎駿」、「龍村仁」、「coyote」、「無農薬」、「マクドナルド」、「北海道」、「沖縄」、「プロムス」、「ジョンコルトレーン」、「マイルスデイビス」、「エレファントカシマシ」…
お奨めしたいのは、要するに自分について考えるヒントに満ちあふれているからだ。
2009年2月3日に日本でレビュー済み
森達也さんが死を中心としたテーマに切り込んだ本です。
近年、死刑などにも発言が多い森さんですが議論が段々とわかりに
くくなってきているのも事実です。
例えば対談や議論ではオウム事件について「国家システム」的
観点から論じ日本が壊れてきていることを述べますがAやエッセイでは
むしろ非国家システムの側から述べるからこそ説得力があります。
国家システムという発言が先走ったものだとしてもオウムで壊れた
のは常に、宗教への先走った弾圧を唱えつづけてきた弁護士や政治家、
メディアや物書き、ジャーナリストなわけでどちらかというとオウム以後
意見が一変した非国家システムの側が壊れてきているといえます。
確かに森さんのメディア批判は鋭いものですが、森さんの非国家システム
側について書いた本も読んでみたいところだと思います。
近年、死刑などにも発言が多い森さんですが議論が段々とわかりに
くくなってきているのも事実です。
例えば対談や議論ではオウム事件について「国家システム」的
観点から論じ日本が壊れてきていることを述べますがAやエッセイでは
むしろ非国家システムの側から述べるからこそ説得力があります。
国家システムという発言が先走ったものだとしてもオウムで壊れた
のは常に、宗教への先走った弾圧を唱えつづけてきた弁護士や政治家、
メディアや物書き、ジャーナリストなわけでどちらかというとオウム以後
意見が一変した非国家システムの側が壊れてきているといえます。
確かに森さんのメディア批判は鋭いものですが、森さんの非国家システム
側について書いた本も読んでみたいところだと思います。
2008年11月6日に日本でレビュー済み
森達也の本を読んでいるととても気持ちが良い。たぶんいろいろなところで似ているんだろう。いろんな生き物(特にかなへび!)を飼ったこと、中学高校時代の友人池田君の話、飼い犬の話、あとがきにある小学校低学年のとき夜中に突然死の恐怖に襲われたこと、どれも僕も似たような経験がある。年齢も同じだし、普通よりいい年になってから生まれた子供が3人も同じ、池袋ではなかったけどやっぱり学生街で映画三昧の学生生活を送ったことなど、なんか昔から知っている気心しれた友人と楽しく歓談しているような気分。
「死を想え(メメント・モリ)」という表題(実際には「想え」だけだけど)のわりには内容は重すぎない。それぞれの話に多少の出来不出来があるが、どれも気持ちよく読める。みんながみんな、この気分を味わえるわけではないだろうけど、森達也の本を読んだことがあり、それに違和感を感じなかった人ならきっとおもしろく読めるだろうと思う。
「死を想え(メメント・モリ)」という表題(実際には「想え」だけだけど)のわりには内容は重すぎない。それぞれの話に多少の出来不出来があるが、どれも気持ちよく読める。みんながみんな、この気分を味わえるわけではないだろうけど、森達也の本を読んだことがあり、それに違和感を感じなかった人ならきっとおもしろく読めるだろうと思う。
2008年9月7日に日本でレビュー済み
この著者は、なんというのか、懊悩しているようでありながら、実は自分のスタンスに絶対の自信を持っている
のではあるまいか。
どうして、こんな未加工の主観の垂れ流しに値段がつくと思っているんだろ?
かつて『放送禁止歌』や『職業欄はエスパー』などに感銘を受けたけれど、その後の『A』や『A2』での内幕や
ドキュメンタリーについての著者の考え方から透けて見える筆者の開き直りの臭いや、さらには『下山事件』
証言捏造などが露になった後、こうした自意識というか、主観の垂れ流しを見せ付けられると、過去に感銘
を受けた著作も眉に唾して見ないわけにはいかないッス。
正直、呆れています。
のではあるまいか。
どうして、こんな未加工の主観の垂れ流しに値段がつくと思っているんだろ?
かつて『放送禁止歌』や『職業欄はエスパー』などに感銘を受けたけれど、その後の『A』や『A2』での内幕や
ドキュメンタリーについての著者の考え方から透けて見える筆者の開き直りの臭いや、さらには『下山事件』
証言捏造などが露になった後、こうした自意識というか、主観の垂れ流しを見せ付けられると、過去に感銘
を受けた著作も眉に唾して見ないわけにはいかないッス。
正直、呆れています。