山口 恵以子についてはデビュー作からずっと注目していたけれど、今回もやはりおもしろかった。
戦後、昭和30年代の空気感が非常によく書けていて雰囲気が伝わってくる。
そんな古い時代の話なのに声優なんて
まだ確立されて無い職業の話が出てきて驚く。
タレント、コメンテーターとしてすっかり板についてしまった山口だが、
やはり本業は物書き。今後もゾクゾクと新作を書いて欲しい。
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あしたの朝子 単行本(ソフトカバー) – 2015/6/4
山口 恵以子
(著)
元祖食堂のおばちゃん作家が、自らの母をモデルに描く<著者初の自伝的小説>。
激動の昭和30年代を生き抜いた、波乱万丈の人生!
恋に破れた主人公・朝子は、新宿でウェイトレスをやりながら、
声優を目指すも、突然退職――下町の鋏(はさみ)工場へ嫁いだ。
舅との確執、夫の不倫、愛人との闘い、工員の心中騒動、
降りかかる難題を乗り越えて、たくましく生きていく。
銭湯、洗濯板、初めてのテレビ、東京オリンピック……失われた時間が愛おしくなる。
「『あしたの朝子』は私の母をモデルにした小説です。
思いがけず母をヒロインに小説を書くことになり、嬉しいやら恥ずかしいやら。
出来映えはともかく、もう二度と書けない作品になりました。
ストーリーはあくまでフィクションですが、下町の情景や町工場の生活ぶり、
幾人かの登場人物などは実態に即して書きました」(あとがきより抜粋)。
著者渾身の一作。泣き、笑い、心温まる、昭和の女一代記!
【目次】
■第一章 恋と夢と新宿
■第二章 新婚狂想曲
■第三章 女心のあした
■第四章 金の卵たち
■第五章 雨のち晴れ
■第六章 町工場ブルース
■第七章 夕映えの中で
■エピローグ
●あとがき
激動の昭和30年代を生き抜いた、波乱万丈の人生!
恋に破れた主人公・朝子は、新宿でウェイトレスをやりながら、
声優を目指すも、突然退職――下町の鋏(はさみ)工場へ嫁いだ。
舅との確執、夫の不倫、愛人との闘い、工員の心中騒動、
降りかかる難題を乗り越えて、たくましく生きていく。
銭湯、洗濯板、初めてのテレビ、東京オリンピック……失われた時間が愛おしくなる。
「『あしたの朝子』は私の母をモデルにした小説です。
思いがけず母をヒロインに小説を書くことになり、嬉しいやら恥ずかしいやら。
出来映えはともかく、もう二度と書けない作品になりました。
ストーリーはあくまでフィクションですが、下町の情景や町工場の生活ぶり、
幾人かの登場人物などは実態に即して書きました」(あとがきより抜粋)。
著者渾身の一作。泣き、笑い、心温まる、昭和の女一代記!
【目次】
■第一章 恋と夢と新宿
■第二章 新婚狂想曲
■第三章 女心のあした
■第四章 金の卵たち
■第五章 雨のち晴れ
■第六章 町工場ブルース
■第七章 夕映えの中で
■エピローグ
●あとがき
- 本の長さ312ページ
- 言語日本語
- 出版社実業之日本社
- 発売日2015/6/4
- ISBN-104408536652
- ISBN-13978-4408536651
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商品の説明
著者について
1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒。松竹シナリオ研究所で学び、2時間ドラマのプロットを多数作成。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務し、ヘルシーでおいしいメニューを考案・調理しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。他の作品に『あなたも眠れない』『小町殺し』『恋形見』がある。現在は作家専業。今、もっとも期待される新鋭のひとり。
登録情報
- 出版社 : 実業之日本社 (2015/6/4)
- 発売日 : 2015/6/4
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 312ページ
- ISBN-10 : 4408536652
- ISBN-13 : 978-4408536651
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,524,357位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 36,105位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年9月7日に日本でレビュー済み
自分の生まれる前の時代の空気感を味わうことができました。男性の浮気に対する大らかさなど、当時の女性がどんな風に物を考え、日常を過ごしていたのかを追体験できて、面白かったです。一般庶民からするとやや贅沢な暮らしぶりということになるでしょうが、舅の世話や介護からも逃げてはいないし、工場経営者の妻として東北から上京した少年工たちの母代わりともなり、一見苦労知らずに見えながらも真摯な暮らしぶりには好感が持てます。感動するほどのことは起きないけれど、朝の連続テレビ小説を1シリーズ見終わったような、満足感が得られましたよ。楽しかったです。
2016年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何方かと言うと、あったことを、母親から聞いたことを、淡々と書き連ねてあるような印象を受けました。
昭和初期の生まれの母親は、良い家に生まれ、女中を雇うほどの家に嫁ぎ、日々忙しいとはいえ、贅沢をし、時代と共に家業が傾き…
良くも悪くも、こちらも淡々と読めてしまう小説でした。
ただ1つ、叔母の最後のセリフには胸が詰まりました。
どこかで読んだようなテーマではなく、この作家さんならではのテーマを見つけて頂いければいいのに…と思いました。
昭和初期の生まれの母親は、良い家に生まれ、女中を雇うほどの家に嫁ぎ、日々忙しいとはいえ、贅沢をし、時代と共に家業が傾き…
良くも悪くも、こちらも淡々と読めてしまう小説でした。
ただ1つ、叔母の最後のセリフには胸が詰まりました。
どこかで読んだようなテーマではなく、この作家さんならではのテーマを見つけて頂いければいいのに…と思いました。
2016年3月9日に日本でレビュー済み
デビュー作はまだ読んでいないのですが、これで3冊目になります。筆者と同年代であるせいか、書かれていることの時代背景がよくわかるからなのかとても親しみを覚えます。楽しく読めます。母上がモデルということですが、肝っ玉母さんのようです。それでいて細やかな配慮がある魅力的な女性であることがわかります。母であることの押し売りをしない母はとてもありがたい。子離れというか、距離感を保てる母でありたいと思います。スカッとしたさわやかさを感じる一冊です。
2015年9月23日に日本でレビュー済み
少し前の時代風俗は読んでて楽しい。
「本格的にお金に困った事のない人」の大らかさに好感を持って「こういう人には敵わないわなー」と感じる部分と、金に困った事が無いヤツは能天気だな。と思うのが半々くらい。軽く楽しめました。
手持ちの貯金を残したまま、返すあてのない借金を「無心」できるのはこういう層なんだなあ…と思いました
「本格的にお金に困った事のない人」の大らかさに好感を持って「こういう人には敵わないわなー」と感じる部分と、金に困った事が無いヤツは能天気だな。と思うのが半々くらい。軽く楽しめました。
手持ちの貯金を残したまま、返すあてのない借金を「無心」できるのはこういう層なんだなあ…と思いました