消費者側の自衛の重要性を説く本.
欺瞞は消費者のみならず,結局は企業文化をも破壊するものであり,消費者は法的保護に頼るのみならず,自ら欺瞞的宣伝から身を守るスキルを身につけよと主張.
曰く,
・「人に頼らずに,自らの自己防御スキルこそが防御の第一線であることを認識しなければならない」(p.2)
▼
・欺瞞のタイプ;
1) 明確に述べずに何かを暗に示すために,単語を入念に選択したり,散文テキストを構成する欺瞞
2) 写真,ビデオ,その他の視覚表現を,戦略的にデジタル変換する事
3) 数値情報や計算,統計情報や研究結果による不当表示
4) 巧妙な情報削除,隠蔽,カモフラージュ,不明瞭化
5) ディストラクション(注意放散)や情報過剰の戦略的使用
6) 効果を増すため,欺瞞に頼る説得技法を使用すること,および,消費者の警戒や疑念を低めるために欺瞞に加えて堕落的な説得戦術を使用すること
7) 消費者との友人関係や共通の関心を築くための行為
8) 販売やサービス提供の場面で,欺瞞の感情を表出する事
9) 比較,リスク情報,意思決定課題の不完全または誤解を招くような構成
10) 情報探索や製品使用に関する不適切な表示
11) ブランドの模倣や巧妙な広告の混同
12) ブランドの特性やイメージの捏造
13) 映画,テレビ番組,ウェブサイトにおけるプロダクト・プレイスメント※1の擬装
(※1 広告と分からないようにして,映画やテレビ番組の中に特定の商品を絡ませる広告手法)
14) 雇用した一般人を,日常的な消費者であるかのように偽装し,いわゆる便乗宣伝(アンブッシュ・マーケティング※2),ゲリラ・マーケティング※3を行うこと
(※2 スポーツ・イベント等で,スポンサー料を払わずに自社の製品をそのイベントと結びつけること.
※3 資金や人材が乏しい企業家や中小企業が,効果的に利益を得るために,C. レヴィンソンによって考案されたマーケティング手法.
顧客の心に強い印象を残すことによって,安定した関係性を築くことが目標とされる)
15) 誇張,絶賛,マーケティングにおける戯言
16) 製品の属性や使用結果に関する,露骨で見え透いた嘘
(p.6-7)
どれも一つや二つは心当たりがある内容.
・「欺瞞」の定義; 欺瞞とは「成功するか否かに関わらず,送り手が誤りと考えている信念を,(誰かの中に)創り出したり持続させたりするために,事実や感情的情報を言語的手段や非言語的手段によって隠蔽したり,捏造したり,その他のやり方で操作しようとする入念な企てである」(p.8)
・「連邦取引委員会は,不公正あるいは欺瞞的な商行為を,『当該の状況で合理的に行為する消費者を惑わせたり,消費者に被害を及ぼす可能性がある表示,不作為,もしくは実践』と定義し,これらを禁じている」(p.11-12)
・「いかなる行為が欺瞞と見做されるかについての連邦取引委員会の方針は,現在の社会の見解に対しても重要な観点を提供してくれる.
(1)マーケティング担当者による明らかな要求,(2)売り手が知っている,または知っているべき情報で,消費者が製品やサービスを評価するために必要な情報を表示しないこと,(3)売り手が知っている,あるいは知っているはずの主張が誤りであること,(4)(売り手が意図的に伝達したことが証明されている)暗黙の主張,(5)健康や安全に関する不当表示や誤った情報,(6)製品の目的,安全性,効能,価格,耐久性,性能,保証,品質など製品の中心的な特性や,他の機関(調査・検査会社,アメリカ食品医薬品局など)が製品について得た知見に関する不当表示,あるいは誤った情報」(p.12)
・「我々の考えでは,市場において企業が『消費者にとって一番の利益になる』から,あるいは良い意図を持ちながら,消費者を騙すということはない.現実の欺瞞は消費者を害し,企業の価値を害し,企業文化を破壊するのである」(p.21)
しばしばプロパガンダを正当化する言説が見られるが,実態はそうしたもの.
・「デボーロら(2003)は,日常的な嘘の自己呈示的な見方を強調した.彼らは,効果的な自己呈示には,巧みな嘘に加えて,同じくらい巧みな真実の語りが必要とされることを指摘している.だからこそ,これまで研究されてきたタイプの欺瞞に関しては,そうした欺瞞を示す手がかりが非常に微弱であることが,多くの実証的研究で明らかにされているのである」(p.28-29)
これにより,消費者側が自己防衛するには,困難が予想されるかと.
・「グライウの協調的コミュニケーションの原理に含まれる格率は,以下の通りである(Grice 1975).
1) 量の格率:会話の目的のためには,話者は必要な量の情報をメッセージに盛り込み,必要以上の情報を含めないように努めなければならない.伝達しようと意図している内容を,聞き手が理解するのに,ちょうど良い量を話すこと.
2) 質の格率:話者は,誠実さと妥当性の点でメッセージの『質』を最大限に高めるように努めなければならない.誤りだと信じていることや誤りの疑いがあること,妥当性を示す適切な証拠がないことを話してはならない.
3) 関係の格率:話者は,会話の目的のために,聞き手に直接関係があると考えることだけを話すように努めなければならない.
4) 様態の格率:話者は,曖昧さや不明瞭さを避けるために,簡潔に,明快に,順序立てて話すように努めなければならない」
(p.30-31)
普段の会話の中でも気をつけねばならない教訓集としても有用.
・「チャルディーニは,説得的メッセージに対して自動的な反応をするよう人々を駆り立てる,6つの要因を特定している.その事柄に関心がないとき,切迫しているとき,一般的なストレスを感じているとき,不確かなとき,注意を逸らされているとき,疲れているとき,である」「欺瞞の実行者は,これらの条件を作り出す傾向がある」(p.39)
・「これまでの研究では,説得への抵抗は,説得の担い手が克服すべき厄介な問題であるという考え方が優勢であり,欺瞞や紛らわしい説得に対する自己防衛的な抵抗を,非常に好ましいものだと考えることは少ない」(p.40)
・「ヴォースら(2007)は,以下の場合は,人は自分が騙されたと感じると主張した.すなわち,
1) 共有された公正の基準が作用していると,最初は考えていた
2) 別のやり方で行えば,原理的には騙されなかったはずのやり方で,何かの意思決定をしたことを認識する,
3) 実行者は,自分たちを騙そうと意図して不誠実に対応したと考える,
4) 知覚された不公正は,実行者による意図的で入念な行為が原因だと考える,
5) マーケティング担当者も購買者も,その結果が共有された公正の意味を侵害したことに,今は同意していると感じる」
(p48.)
▼
第3章より,欺瞞の戦術の話に;
・「マーケティングにおける欺瞞は組織化されており,単独の行為ではない.それは,演劇や誘惑のプロセスとして捉える事が出来る.欺瞞を実行するための特定の行為,あるいは離れ離れになっている幾つかの行為が,組織化された,舞台用のプレゼンテーションの中に埋め込まれているのである」(p.53)
にもかかわらず,マーケティングにおける欺瞞は,よく気を付けていれば個人で抵抗できる程度のもの,と軽く考えられてはいないだろうか?
・「不利な開示情報の効果を弱め,開示情報の欺瞞を隠せるように消費者の思考を混乱させるために,マーケティング担当者は,その意図が明確にならないように消費者の注意を逸らす必要がある.その際,マーケティング担当者は,その開示が認知処理される間,あるいは認知処理されそうな間,一度だけ,または断続的に消費者の注意を逸らす必要がある.マーケティング担当者はこの目的のために,一群の刺激を使うことが可能である.あるいは,的を絞らない,手あたり次第のディストラクション戦略でさえも,欺瞞を成功させるのに効果的である」(p.59-63)
手品師が観客の注意を他に逸らすのとよく似た行為.
・「消費者を騙すことに熱心な企業は,研究者や教育関係者が,役に立つ欺瞞防衛スキルを消費者に勝手に教えないように,彼らに暗に圧力をかけ,説得し,報酬を与え,そして,自分たちの餌食である消費者が賢くならないように努める」(p.62)
・「段落や項目の真ん中に,殆ど関係のない開示情報を,目立たないように置くことは,それを切り離して配置して,自然に目立たせることと比べると,本当に悪意のある欺瞞の形態と言える」(p.63-64)
・チャルディーニによる6つの「社会的影響の原理」;(1)返報しようとする動機,(2)コミットメントと一貫性の動機,(3)社会的証明の切望,(4)説得者に対する好意,(5)権威への服従,(6)希少性への信念(p.64)
・プラトカニスによる,ある条件下で効果的である社会的影響先述の4カテゴリー;(1)説得が始まる前に,好ましい雰囲気を作ること,(2)受け手から信頼感を勝ち取り,受け手との心理的関係を強めること,(3)製品自体に関するメッセージを説得力ある形で提示すること,(4)説得するために消費者の心の中に情動を喚起する事(p.64-65)
・タイミング良くディストラクションが用意され,消費者にとって大事な時点で混乱させられるようにメッセージが作られている,「混乱-再構成」と呼ばれる欺瞞的戦術(p.68)
・認知的処理が不可能になるくらい,大量の無関連情報で,消費者の心を氾濫させ圧倒してしまうという欺瞞的戦術.「話題の変更と詳細な情報によって,消費者にはより多くの認知的資源が必要となり,欺瞞を常に監視するために必要な認知的資源が少なくなってしまうのである」(p.69)
・豪雨後の鉄砲水と同じように,大量の情報を局地的に短時間,突然に提供する,「鉄砲水」と呼ばれる手法.「プレゼンテーションを詳細な情報で満たすことは,消費者の自己防衛を弱体化させるだけでなく,詳細な開示がなされているという印象を消費者に与えることで,何か重要な情報や不利な情報が省略されているのではないかという疑念を抑えることにもなる」(p.69)
分厚いダイレクトメールがしばしば届くことがあるが,これもそういう手法の一つであったとは.
・欺瞞の可能性があるオメガ戦略:「コンサルテーション(相談)」,もっともらしい心的シミュレーションあるいはシナリオを作り出す「ストーリー」(p.70-71)
・「ここでとくに重要なことは,人が,将来の出来事のメンタル・シミュレーションを行う時に,送り手が提示する,よく目立つ,利用が簡単な,具体的な『シミュレーションのルアー』にしばしば影響されてしまうという事実である」(p.77)
・「ブギーマン囮は,もしマーケティング担当者が進める製品を選ばないと,恐ろしいことが起こるかもしれないと伝える,欺瞞的シミュレーションである」(p.78)
・「多くの場合,消費者は,適切な条件下で以前に実行したことがない行為や認知的操作を行っている自分を想像できないので,とるべき行為に関する不正確なシミュレーションによって,危険な状況に導かれてしまう」(p.78-79)
・製品の欠陥を判断するのに必要な情報を得ようとする消費者に対する欺瞞的な言い訳である「言い逃れ戦略」(p.72-73)
・判断を下すべき問題の認識と分析について,消費者を惑わすような不完全で偏った呈示を行い,それによって消費者の意思決定過程全体を間違った方向に導く「フレーミング戦術」(p.79-81)
・「消費者は,明確に呈示された枠組みだけに従って考えようとするし,提示されている不完全で巧妙なフレーミングが,自分たちの選択をいかに偏らせてしまうかに気付かない」(p.80)
・楽しみや詐欺のために,別人のようにふるまう「なりすまし」(p.82-)
ただし本書における「なりすまし」は,ネットのそれよりも広義の意味合いで使用.
・「消費者は,マーケティング担当者のあらゆる行為や発言は,仕事として演じているのだと解釈すべきである.マーケティング担当者やその助手が,実は自分の利益には頓着しておらず,また,本当に客観的で,正直で,注意深い,友好的なカウンセラーとして活動していることを示す明確で強力な証拠がない限りは,そのように判断したほうが良い」(p.83)
・「例えば,多くの青年や成人は,実際の権威や専門家が本当にはどのように見え,どのように行動しているのかについて,おそらく漠然としたイメージしか持っていない.このことが,彼らを詐欺師の格好の餌食にしてしまうのである」(p.83)
・「不正確で曖昧な表現も,欺瞞に対する罰への専制的な社会的防衛として使われている」(p.85)
・「メタファーも,反論を妨げたり回避したりする伝統的な小道具である」(p.86)
・マーケティング担当者が人を惑わすために利用する推論傾向;(1)重要性の暗示・ほのめかし,(2)対比の暗示,(3)日常的な意味を通じて示す暗示,(4)証明の暗示,(5)一般的な推論のための,意味ある根拠による暗示(p.87-88)
・「言語的な嘘も視覚的な嘘も,消費者にとっては対処するのが特に厄介なものである.なぜならば,製造技術やビデオ制作技術が,消費者の自己防衛能力を凌駕してしまっているからである」(p.88-90)
なにしろ,大手メディアでさえ騙されるケースがあるほど.
・「ギガレンザー(Gigerenzer 2002)とソウウィ(Sowey 2003)は,人を騙そうとするマーケティング担当者が,いかに一般の人の『数学音痴』を利用しているかについて説明している.彼らは,一般の人が統計を理解したりそれに反論したりすることが困難なこと,現実世界の統計的な議論から正確に意味を読み取ったり批判したりする能力に欠けていることに付け込もうとするのである」(p.90-92)
・「多くの人は,マーケティング担当者が示す数値や統計値を目の前にすると,普通なら素朴な疑問を感じるはずなのに,それをやめてしまい,権威者の言うことに子供のように従ってしまうのである」(p.91)
・「一般的な欺瞞戦略は,名声のある研究者も含め,外部の人間が実施した,企業のマーケティング目標を脅かすかもしれない研究を,企業や業界団体のコンサルタントに『偽科学』としてけなさせるやり方である.我々はこれを中傷戦略と呼んでいる」(p.92)
もちろん,逆の場合もあり.
・広告主が自分の広告の中に隠されている内容に責任を取りたくない場合や,法律上の理由からそうした主張を明確にしたくない場合に使われるのが,比喩的な写真(p.95)
・意図的に,あるいは冗談半分で,何かを得るために,あるいは表現上の理由のために,自分のあり得る(しかし,まずはあり得ない)印象を作り上げることによって,他者が「本当の自分」について抱く印象を疑問視させたり,変容させたり,コントロールしたりしようとするのが,「マーケティングの戯言」(p.96-98)
・「まず詐欺師がやることは,狙いをつけた消費者の取引先の会社や,その消費者が知っていて権威がありそうな会社を調べて(あるいは,架空の組織をでっち上げて),そこで使われている業界用語に関する知識を仕入れることである」「その会社の従業員たちとチャットをして,当たり障りのない幾つかの質問の中に,さりげなくキーとなる質問を含ませることによって,肝心の情報を引き出すこともできる.次に詐欺師は,ターゲットが知っている人物の名前を出して,あたかも自分が彼の『仲間』であるかのような印象を与える.そして最終的には,情報を提供することで自分が社内で評価され感謝されるはずだとターゲットが考えるように誘導するのである」(p.112)
この手法はおそらく諜報機関でも応用されているのではないかと想像さる.
▼
第6章以降が,消費者側の欺瞞への防衛に関する記述.
まあ,総論で言えば,「消費者,めっちゃ不利」.
要は自分でシミュレーションしろというものだが,具体的方法は比較的抽象的であり,実践しようとする者は,その具体を自ら模索せねばならず;
・「例えば模擬法廷場面で,誤解を招くので証言を無視するようにと言われた陪審員役の参加者は,その通りにうまくできるようである.彼らの評決は,その証言を聞かなかった条件の模擬陪審員とさえ同じだったのである」「ここでは法廷の文脈が,多くの点でマーケティングの文脈に類似していることを指摘しておきたい.マーケティングの文脈においても,用心深い消費者であれば,マーケティング担当者が多くの種類の欺瞞を試みる可能性があることを,最初から知っているのである」(p.126-127)
・「省略された情報の顕現性が高まれば,人々は警戒して,限られた証拠に基づいて判断を行うことになる.また,情報が省略されていることに気付くと,人は控えめで暫定的な方向に判断を修正しようと努める」(p.133)
・メッセージ理解の過程の4ステップ;第一に,人は単語や陳述の文字通りの意味を推論する.第二に,人は文字通りの意味が,期待される標準的原則(有益さ,関連性,丁寧さ,正直さ,謙虚さなど)を満たしているかどうかを査定する.第3に,意図された実際的意味が加えられているという疑いが多少なりともあれば,その意図された意味を推論する.第4に,人はメッセージに対する更なる反応を生み出す.(p.134)
逆に言えば,標準的原則に反していると注意喚起する事が出来れば,メッセージへの信頼性が破壊されるということに.
・「曖昧な陳述に繰り返し晒されると,『真実効果』が生じるようになるという証拠がある.基本的に人々は,『その陳述を自分が前に聞いた(読んだ)ことがあるなら,前に聞かなかった(読まなかった)場合よりも"真実"と思われる』と推論するのである」「さらに,異なる情報源によって繰り返される場合には,この効果がさらに高まる」(p.143-146)
つまり,「嘘も百回繰り返せば『本当』になる」は,ある一定の条件下において科学的にも正しいということに.
・「欺瞞防衛の一般原則は,『一方に当て嵌まるものは,他方にも当て嵌まる.おあいこさま』ということわざに示されるものである」(p.165)
要するに「目には目を.歯には歯を」で,相手のやり方を逆用する方法.
・「驚異的な欺瞞の試みが開始されるときに,高い自己効力を知覚することは,以下の4つを反映するものであろう.すなわち,(1)使用するための資源を蓄積している,(2)類似した欺瞞防衛課題を,以前に経験したり訓練したりしている,(3)欺瞞的説得の試みに直面した場合に,心の中で行うことについて,事前に認知的シミュレーションを行っている,(4)利用可能な文脈特有の信念を数多く持っている,である.要するに,そのような人は,特定のマーケティング・メッセージに対決できる,逆に,自分の側がそれを利用できると確信しているのである」(p.169-170)
・マーケティング担当者による欺瞞に対する,子供や青年の防衛スキルを扱った研究は僅か
親の躾けの領域だったためか?
それにしても,セールスは「女子供を狙え」が半ば常識化しているのに比べ,後手に回り過ぎの感が.
なお,そういう事情のため,子供や青年の防衛スキルに関する記述には,推論多し.
・前の世代に比べて複雑,かつ数も多くなっているため,その内容が今のメディア環境には向いていないかもしれない,賢い高齢者からの現代の消費者への指導(p.241)
大いにありうる話.
・「影響力のある心理学者による説得や影響についての教えは,これまで,マーケティング・キャンペーンのターゲットとなる個々の消費者の行動よりも,説得のプロの行動のほうに大きな影響を与えてきた」(p.261)
▼
結局のところ本書は,
「変容的な消費者研究哲学の主要な目標の一つは,どのようにしたら欺瞞防衛スキルを獲得する事が出来るか,その方法に関する研究を刺激することである.それは本書の目標でもある」(p.262)
と述べられているところからも分かるように,消費者に直接,欺瞞防衛スキルを指導するものに非ず.
そのきっかけを提供するものに過ぎず.
▼
なお,本書ではしばしば「戦略」という言葉が使われているが,実際には「戦術」の範疇に過ぎないものが多いので,その点は留意されたし.
▼
本書は主としてマーケットにおけるプロパガンダについて述べているが,政治的プロパガンダについても応用可能かと.
読めば?
【関心率21.40%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
市場における欺瞞的説得―消費者保護の心理学 単行本 – 2011/5/17
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥4,400","priceAmount":4400.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"4,400","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Kvg0G9i9jY1oKvaZVfPpCNlH9%2F%2By4YyKq52bY10DMi7UTDxRtKyV7WB%2BtXR%2F%2FiMK0IcBjlrBOo5lldEMuTzP8c%2BakPklWUuRIa%2BriCp%2BH%2BQBOw8kMcgItUBpm545EEadX6o4JNdVoH4%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥3,339","priceAmount":3339.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"3,339","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Kvg0G9i9jY1oKvaZVfPpCNlH9%2F%2By4YyKaCWo0wsaixeWMjeT%2FKeH709tnKHuyKzLarw9nua6iQJn7jffKvgOw6nlLTTPISQlxAyYO%2BFQipw46tY90gdOhxPQItaNAxST7crjQ6VvfLaVSx08dDMDBbOi3XMG%2BuS%2FOYKKUxTw8fLy5gBXDXU5yg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
本書は、市場における欺瞞的説得の心理および消費者保護の心理学というトピックスを、研究に基づいて論じた最初の本である。欺瞞は米国およびわが国の市場に蔓延していて、消費者の健康や福祉、財産を脅かし、結局は社会における信頼を蝕んでいる。われわれ消費者は単に法的保護に頼るのではなく、市場の欺瞞から自分を守るスキルを身につけることが重要である。欺瞞的説得の心理学や消費者の自己防御について理解を深める書。
原書名 Deception in the Marketplace: The Psychology of Deceptive Persuasion and Consumer Self-protection
[目次】
第1章市場における欺瞞
第2章欺瞞的説得の理論的視点
第3章マーケティングにおける欺瞞の戦術Ⅰ
第4章マーケティングにおける欺瞞の戦術Ⅱ
第5章欺瞞を行うマーケティング担当者はどのように考えるのか
第6章人々はどのように欺瞞に対処するのか ――先行研究
第7章市場における欺瞞防衛スキル
第8章青年期および成人期における欺瞞防衛スキルの発達
第9章市場における欺瞞防衛スキルの教育――これまでの研究
第10章 社会的な視点――規制の最前線、社会的信頼、欺瞞防衛の教育
訳者
安藤清志【1章・2章・5章・10章】
今井芳昭【3章・4章】
足立にれか【8章】
藤枝幹大【9章】
原書名 Deception in the Marketplace: The Psychology of Deceptive Persuasion and Consumer Self-protection
[目次】
第1章市場における欺瞞
第2章欺瞞的説得の理論的視点
第3章マーケティングにおける欺瞞の戦術Ⅰ
第4章マーケティングにおける欺瞞の戦術Ⅱ
第5章欺瞞を行うマーケティング担当者はどのように考えるのか
第6章人々はどのように欺瞞に対処するのか ――先行研究
第7章市場における欺瞞防衛スキル
第8章青年期および成人期における欺瞞防衛スキルの発達
第9章市場における欺瞞防衛スキルの教育――これまでの研究
第10章 社会的な視点――規制の最前線、社会的信頼、欺瞞防衛の教育
訳者
安藤清志【1章・2章・5章・10章】
今井芳昭【3章・4章】
足立にれか【8章】
藤枝幹大【9章】
- 本の長さ299ページ
- 言語日本語
- 出版社誠信書房
- 発売日2011/5/17
- ISBN-104414306256
- ISBN-13978-4414306255
商品の説明
著者について
東洋大学社会学部社会心理学科教授
登録情報
- 出版社 : 誠信書房 (2011/5/17)
- 発売日 : 2011/5/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 299ページ
- ISBN-10 : 4414306256
- ISBN-13 : 978-4414306255
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,103,306位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 37,528位心理学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
2グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ