この本は19路盤で打ち始めたけどどう打っていいかわからない方の光明になります。
入門本の多くは19路盤の序盤の打ち方としてシマリやカカリ、わかりやすい簡明定石を紹介していますが、なんでそう打つのかを詳しくは解説していません。
なので初心者同士が対局すると作法的に星にカカリ、ケイマに受けてスベってヒラいて・・・ある種の型のような進行を目にします。
かと思えば突然変な手を打ったりチグハグな進行になりますが、なぜそうなるのかと言えばやはり"どう打っていいかわからない"ことでしょう。
この本はルールとお作法的な序盤の進行例を紹介した入門本ではなく、なぜそう打つのか、をテーマごとに数ページ使って解説してあります。
図も豊富にあり、テーマごとに15図や20図使って進行例を詳細に示しながらきちんと解説されているのでイメージをつかみやすい。
本のサイズが大きめなので図がびっちりで見づらいということもなく、小さい図と大きい図が使い分けられていて読みやすいです。
よく初心者向けの本に「こう打たれたら白はこう打つぐらいのもの」とか「これで白は困ってしまいます」とか「これぐらいが相場のワカレです」等々ありますが
なんで白はそう打つの？なんでそれで困ってるの？なんでそれが相場のワカレなの？…わかりませんよね？
この本は初心者本といいながらその実初心者にピンとくるわけない"言い切り"は少ないです。
着手の意味がわかるように作られているので、新しい気づきを得られます。
序盤を簡単な定石で乗り切った後にどう打っていいかわからない、そんな方に是非オススメします。
もう絶版なので入手となると中古品ですが、近くの図書館に置いてあれば利用されるといいでしょう。
私も最初は図書館を利用し、手元に置いておきたくなったので購入しました。
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