かつて、その時の時流を象徴するような、ただ一人の美人女優さんの顔写真が、雑誌の表紙の全面を飾って、月刊雑誌として、書店の前面に山積みにされていた時代があったと思います。(思いつく雑誌名だけでも、平凡、明星、近代映画、主婦の友など…‥…‥。 現在でも、これに似たレイアウトの雑誌はありますが、その昔の雑誌の表紙の方が、遙かに語りかけてくる情緒が豊かであり、宝物のような存在感があった、と感じるのは、私だけではないと思います。)
それは、近くしてかつ遠い存在感を与えるような、いや、お姫様のようでもありながら、すぐご近所にもいらっしゃいそうな、それはそれは、庶民的な存在感を与えるような…‥…‥。そういうステイタスで、その方の顔写真が、雑誌の表紙に飾られて販売されていた人―― そうです、そういう方のまさしく典型、そのひとりが、吉永小百合さんではなかったでしょうか。
昭和中期頃、集団就職と称して、田舎から都会へやって来た若者たちは、休日に、映画館に通っては、吉永小百合さんから、元気と希望をいただいて、翌日に仕事に出かけて行った―― そんな伝説の残る、まさに教祖性のある女優さんの書かれた書物です。
だからといって、何か、ご高説をいただこうとか、身構えないで、その清冽、聡明、可憐なお人柄に触れる気持ちで読みましょう。
ライバル? いや、二番煎じと言われながらも、でも、吉永小百合さんとは、大の仲良しだったという、和泉雅子さんは、Youtubeの動画の中で、司会者から「吉永小百合さんは、どういう方ですか?」と尋ねられたとき、「聡明な方です。」と答えていらっしゃいました。
この書物を通して、、吉永小百合さんの、その聡明さの片鱗に触れたとき、吉永小百合さんに比肩できるような若手の女優さんが、令和の今には、なかなか見当たらないことに気がつくかもしれません。
私が中学生の頃、 吉永小百合さんは、二十歳少し過ぎの、まさに芸能界で最盛期の頃――。
私の友人が、場所は忘れましたが、(伊豆山中あたりだったでしょうか、) 吉永小百合さんと奇跡的な対面をする機会を得て、それはもう、一目散にサインをもらいに駆けつけたそうですが、私の友人は、そのための用紙もペンも何も持っていなかったそうです。ええ、私の友人は、礼儀知らず、世間知らずの、中学生のガキだったんです…‥…‥。そうしたら、吉永小百合さんは、持っていた映画用の台本を破って、サインをして、渡してくれたそうです。
こんな話、何にも載っていない、誰も知らない美談でしょうが、吉永小百合さんの人柄がうかがわれる、美しいお話として、私の心の中に五十年以上も焼き付いています。
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夢の続き 単行本 – 2007/11/27
吉永 小百合
(著)
映画、ラジオ、原爆詩の朗読と、時代の風を受けて一途に駆け続けてきた吉永小百合さん自身がこれまでを振りかえり、今を見つめ”私自身”をありのままに綴ったフォトエッセイ集。
写真と共に、積極的に社会に関わる彼女の素晴らしい生き方が綴られている。
【 目次 】
●エッセイ 私自身
赤いブラウスで撮影所へ/北からの再出発/ラジオは私の原点/ラグビーフリーク/乗馬を楽しむ/泳いで食べて シェイプアップ/
平和への祈り・母のピアノが開いた音楽の扉/沖縄で『ウミガメと少年』を読む/手紙に思いを込めて/桜のきものがたり/思い出のきもの
●私の宝石箱 My Jewel Box
紫のきもの・手づくりのドレス
●スペシャル対談 The Special Talk
「映画」を語り合う 山田洋次(映画監督)/きもの好き 映画好き 樹木希林(俳優)/美しく生きる 節子・クロソフスカ・ド・ローラ(画家)
夢の続き
あとがきより・・・
フォトエッセイを『家庭画報』に連載しながら、ゆかりの場所を訪れ、幼い日のこと、新人の頃のことなど、懐かしく思い起こしました。
実生活では、お母さんになれなかったけれど、自分のためにドレスを縫うことが、できるようになりました。
仕事の経験を生かして、朗読の活動も始めました。多くの方たちと、出逢い、サポートしていただいて、私の夢は実現したのです。
この道を、夢の続きを、もうすこし歩いてみようと思います。
写真と共に、積極的に社会に関わる彼女の素晴らしい生き方が綴られている。
【 目次 】
●エッセイ 私自身
赤いブラウスで撮影所へ/北からの再出発/ラジオは私の原点/ラグビーフリーク/乗馬を楽しむ/泳いで食べて シェイプアップ/
平和への祈り・母のピアノが開いた音楽の扉/沖縄で『ウミガメと少年』を読む/手紙に思いを込めて/桜のきものがたり/思い出のきもの
●私の宝石箱 My Jewel Box
紫のきもの・手づくりのドレス
●スペシャル対談 The Special Talk
「映画」を語り合う 山田洋次(映画監督)/きもの好き 映画好き 樹木希林(俳優)/美しく生きる 節子・クロソフスカ・ド・ローラ(画家)
夢の続き
あとがきより・・・
フォトエッセイを『家庭画報』に連載しながら、ゆかりの場所を訪れ、幼い日のこと、新人の頃のことなど、懐かしく思い起こしました。
実生活では、お母さんになれなかったけれど、自分のためにドレスを縫うことが、できるようになりました。
仕事の経験を生かして、朗読の活動も始めました。多くの方たちと、出逢い、サポートしていただいて、私の夢は実現したのです。
この道を、夢の続きを、もうすこし歩いてみようと思います。
- 本の長さ178ページ
- 言語日本語
- 出版社世界文化社
- 発売日2007/11/27
- ISBN-104418075224
- ISBN-13978-4418075225
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登録情報
- 出版社 : 世界文化社 (2007/11/27)
- 発売日 : 2007/11/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 178ページ
- ISBN-10 : 4418075224
- ISBN-13 : 978-4418075225
- Amazon 売れ筋ランキング: - 855,876位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,214位日本映画 (本)
- - 24,594位エッセー・随筆 (本)
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トップレビュー
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2021年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夢一途と同じように図書館に置いてあり、この本も手に入れようと思い、購入した。エッセイと写真とで、構成されていて良かったです。最後の方に対談集があり、山田洋次監督、樹木希林さんとの対談が、良かったです。
2014年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
結婚した事によって生じた両親との確執、老け役をやらないなどについて書かれておらず、吉永さんの性格なのかもしれませんが、読んでいてもの足りなかったです。また、紙質が悪いのも気になりました。
2019年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昭和を代表する女優である吉永さん。文章からもその生き様、凛とした雰囲気が伝わってくる感じがしました。
2018年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「表紙カバーにスレキズあり」とのことでしたが、全く問題ない良品でした。
注文に素早く対応していただき、ありがとうございました。
注文に素早く対応していただき、ありがとうございました。
2019年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近よく対談番組に出演されているので、何か書いた本がないのか探したら、手頃なエッセイがあった。
彼女の人柄が香るような文章で、読んでいていい時間を過ごした。
50年間ファンです。
彼女の人柄が香るような文章で、読んでいていい時間を過ごした。
50年間ファンです。
2013年2月22日に日本でレビュー済み
女優さんが美しく老いる(小百合ちゃんは還暦を過ぎている)ことは、普通の人が美しく老いるより却って難しいかも。整形で笑うと顔がひきつる人もいる。彼女は全くそういうもののお世話にはなってないそうである。
小さい時はアウトドアー派、行動派であったらしいが、今は水泳にはまっているらしい。
映画にも自分の考えを貫く頑固さがあるらしい。夢千代日記で原作の「ピカは怖い」と言うところを、監督に「ピカは憎い」と言うように言われて「ピカは怖い」で押し通したそうである。
良い意味で賢い女人ですな。しかも賢さを奥に秘めているというか。。。それが美しさに滲み出ているんですね。昔のお武家さんのお内儀風の典型的な日本女性という気がします。
15歳年上の旦那さんと押しかけ的に結婚して、悩んでいる時期に癒やされて、今は好きな仕事を選んでやっているそうです。
この人は私などには遠くから眺めて鑑賞しているのが丁度ええですわ。
小さい時はアウトドアー派、行動派であったらしいが、今は水泳にはまっているらしい。
映画にも自分の考えを貫く頑固さがあるらしい。夢千代日記で原作の「ピカは怖い」と言うところを、監督に「ピカは憎い」と言うように言われて「ピカは怖い」で押し通したそうである。
良い意味で賢い女人ですな。しかも賢さを奥に秘めているというか。。。それが美しさに滲み出ているんですね。昔のお武家さんのお内儀風の典型的な日本女性という気がします。
15歳年上の旦那さんと押しかけ的に結婚して、悩んでいる時期に癒やされて、今は好きな仕事を選んでやっているそうです。
この人は私などには遠くから眺めて鑑賞しているのが丁度ええですわ。
2008年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画館で見かけたので、Amazonで購入しました。女優でビュー
当時の思い出から、ラジオ、原爆詞の朗読などお仕事にまつわる
お話からプライベートに至るまで、吉永小百合さんを知るには
うってつけの一冊だと思います。
とくにお気に入りは着物のエピソードと手作りのドレスです。
『母べえ』で見事なクロールを披露してくださいましたが、
洋裁もボタン付けができないところから本格的にドレスを
作ってしまえるようになるなんて、まさに女優魂の現れです。
乗馬もこなし『北の零戦』で披露してくれましたし、
彼女の芯の強さが垣間見られます。
女優になるべくして生まれた人そう感じました。
吉永小百合入門書としてもオススメです。
当時の思い出から、ラジオ、原爆詞の朗読などお仕事にまつわる
お話からプライベートに至るまで、吉永小百合さんを知るには
うってつけの一冊だと思います。
とくにお気に入りは着物のエピソードと手作りのドレスです。
『母べえ』で見事なクロールを披露してくださいましたが、
洋裁もボタン付けができないところから本格的にドレスを
作ってしまえるようになるなんて、まさに女優魂の現れです。
乗馬もこなし『北の零戦』で披露してくれましたし、
彼女の芯の強さが垣間見られます。
女優になるべくして生まれた人そう感じました。
吉永小百合入門書としてもオススメです。