諸星さんの作品群の中で最もホラー色がなく、ギャグ色が強い作品を集めたものです。一発ネタが多いだけに絵やセリフのインパクトは強いです。
「コンプレックス・シティ」
人類対機械をものすごく低次元にした作品。コンプレックス回路をはじめとして投げやりなロボットのデザインは割と好き。
「広告の町」
広告と経済活動の主従が逆転した町。書かれたのが1979年であることを考えると先駆的かも?
「私は快になりたい」
今度は労働の報酬として性的快楽を与えるというシステム。SF小説でありそうなデストピアですが、ゼピッタシリーズはどれもオチが弱いのが残念です。
「ど次元世界物語」
奇想的アイデアがものすごい密度で詰め込まれています。はじめのコマがインパクト大。
「陽はまた昇る」
怪獣パニックものと言えるかもしれませんが、どこか牧歌的。巨大サナダムシが取り付く太陽と絵づらが素晴らしい。
「シマ男の逆襲」「シマ男の復活」「アリゲーター」
確信犯的な思いつきだけのスカスカ漫画。だがそれがいい。
「奇妙なレストラン」
1973年初出の最初期の作品。ブラックユーモアをさらっとこなしている感じがすごく好きです。「これはしたり!」にやられました。
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天崩れ落つる日 (ジャンプスーパーコミックス) コミック – 1997/2/4
諸星 大二郎
(著)
気ままな旅人ゼピッタが体験するおかしな世界のスケッチ集や、何気なく存在する「ど次元世界」を描いた怒々山博士シリーズなど、不条理なギャグ世界を集めた自選短編集。ほかに「シマ男の逆襲」など全19編を収録。
- 本の長さ242ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社クリエイティブ
- 発売日1997/2/4
- ISBN-104420137681
- ISBN-13978-4420137683
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登録情報
- 出版社 : 集英社クリエイティブ (1997/2/4)
- 発売日 : 1997/2/4
- 言語 : 日本語
- コミック : 242ページ
- ISBN-10 : 4420137681
- ISBN-13 : 978-4420137683
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,351位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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1949年長野・軽井沢に生まれ、東京で育つ。1970年「COM」にて「ジュン子・恐喝」でデビュー。1974年「生物都市」で第七回手塚賞に入選し本 格的な作家活動に入る。同年「少年ジャンプ」で「妖怪ハンター」を連載(後に「稗田礼二郎のフィールド・ノートより」と改題)、以後「暗黒神話」、「孔子 暗黒伝」と同誌に連載、その後他誌にて「マッドメン」、「海神記」、「西遊妖猿伝」と代表作となる作品群を発表。異形、寓意、そして或る時は“クトゥ ルー”をモチーフに古代から現在に至る物語世界を紡いでいる(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『MUD MEN 最終版』(ISBN-10:4334901670)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年9月29日に日本でレビュー済み
序盤はスラップスティック的なSFでとても楽しめるのだが、後半からはシュールすぎる。 表題作は普通に傑作。あとのほうは、シュールなわりと短い漫画で、たぶん、ほとんどの人が楽しめない。ただ、コルクが刺さった男の話は面白かった。くだらなすぎて。
2006年11月23日に日本でレビュー済み
初期の作品は目を覆いたくなるなあ。くだらない。ギャグのセンスはお粗末だし、なにより当時の貧しい生活臭がそこかしこに。
元来、人がいいのか、諸星氏は自分を安売りする傾向がある。こんなこっ恥ずかしい駄作集なんか抹殺しちゃえばよかったのに。暗黒神話、マッドメンなどの膨大な資料を駆使した名作を生み出す一方、頭をスッカラカンにしてプロットもネームもなしで描いたようなこれらの駄作も、氏にとって必要なガス抜きなのだろうが、熱烈なファンの僕にとっては我が事のように赤面ものだ。厳しい言い方をすれば本作は氏にとってのヒルコ。
元来、人がいいのか、諸星氏は自分を安売りする傾向がある。こんなこっ恥ずかしい駄作集なんか抹殺しちゃえばよかったのに。暗黒神話、マッドメンなどの膨大な資料を駆使した名作を生み出す一方、頭をスッカラカンにしてプロットもネームもなしで描いたようなこれらの駄作も、氏にとって必要なガス抜きなのだろうが、熱烈なファンの僕にとっては我が事のように赤面ものだ。厳しい言い方をすれば本作は氏にとってのヒルコ。
2015年8月23日に日本でレビュー済み
単品として読めば、「コンプレックス・シティ」と「ど次元世界物語」は、そのギャグの密度の濃さの点においても、屈指の出来です。個人的にも、一番好きな諸星マンガと言い切ってしまえます。(最近の諸星ギャグの代表「栞と紙魚子」シリーズのまさにルーツです)
しかし、この二作品が面白すぎるせいか、シリーズを並べてしまいますと、他のエピソードがかなり見劣りしてしまうようで、しかも、ページのあまった部分は、諸星センセイのギャグ漫画の中でも特にユルいものばかりを集めていて、さらに再録作品も多数ありますので、単行本そのものとしては、まるで寄せ集めのような印象、あるいは、お蔵出し作品集みたいなものになってしまいました。
「コンプレックス」と「ど次元」がとびっきり面白いだけに、なおさら悲しい結果です。せめて、作者があとがきで書いていたように、ゼピッタ・シリーズだけでも、もう少し本数があり、一冊の単行本にできたなら、もっと評価もあがっていたかもしれません。本当に残念です。
まだ未読な方には、「コンプレックス」と「ど次元」を一冊で読めるのはかなりお得なので、評価の星の数はあえて減らしません。
しかし、この二作品が面白すぎるせいか、シリーズを並べてしまいますと、他のエピソードがかなり見劣りしてしまうようで、しかも、ページのあまった部分は、諸星センセイのギャグ漫画の中でも特にユルいものばかりを集めていて、さらに再録作品も多数ありますので、単行本そのものとしては、まるで寄せ集めのような印象、あるいは、お蔵出し作品集みたいなものになってしまいました。
「コンプレックス」と「ど次元」がとびっきり面白いだけに、なおさら悲しい結果です。せめて、作者があとがきで書いていたように、ゼピッタ・シリーズだけでも、もう少し本数があり、一冊の単行本にできたなら、もっと評価もあがっていたかもしれません。本当に残念です。
まだ未読な方には、「コンプレックス」と「ど次元」を一冊で読めるのはかなりお得なので、評価の星の数はあえて減らしません。