読む人をどれ位気にしているのか疑問に思うほどの、唯我独尊っぷりが楽しい。
ほぼ毎ページに図表が挿入されているのだが、古い統計資料が歪んだまま貼り付けられていたり、マルエツ葛飾クリーンタウン店の値札が掲載されていたり、訳もなくハングル語の資料が載せられていたり。調べたものがママ記載されているのだ。
「事例」も多く掲載されているのだが（内容は事例というより「囲み記事」）、他の資料の引用だけではなく、売り場の人の感想なんかも「事例」として掲載されている。「事例たらこの歌」では、1929年の水産節、1934年の岩内音頭と並べて掲載されているのは、なんと2004年の「たらこダンス」。ほとんどやりたい放題。明太子製造の設備なんかは専門的すぎて何を言っているのかさっぱりわからない。
ただし、巻末資料の「明太子・たらこ・スケトウダラ小史」や数々の写真などが掲載されていて資料的な価値は高く、雑学の習得には事欠かない。
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