私は統計学を学んだことがないので、データ検証の方法の妥当性は分かりませんが、他の方々が指摘するとおり、タイトルにあるような結論を導くには論理が飛躍していると思われます。それぞれの章の著者が集めた入試問題に関するデータを並べているだけで、それに関する考察がもっと欲しいという印象を受けました。
ただ、第1章に述べられている、「入試問題を高校の指導に活かすという視点での統計的研究は、受験業界以外ではあまり行われておらず、その結果も、企業秘密ということで全ては公表されていない」との指摘には賛成です。また、第2~4章の研究(の手法)は、(特に私のような統計学の門外漢にとっては)入試問題を分析する際どのような点に注意すべきかを示す参考になると思います。現場の先生方も入試問題の分析は行うと思いますが、時間的制約のため、問題の形式や出題されている文法事項・語彙程度しか目が届いていないでしょうから、普段頼っているであろう「受験産業の集めたデータ」とは違う切り口のデータ・視点を提供するという意味では、読む価値があるのではないでしょうか。
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教科書だけで大学入試は突破できる (英語教育21世紀叢書 19) 単行本 – 2009/6/1
金谷 憲
(編集)
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- ISBN-104469245437
- ISBN-13978-4469245431
- 出版社大修館書店
- 発売日2009/6/1
- 言語日本語
- 本の長さ224ページ
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登録情報
- 出版社 : 大修館書店 (2009/6/1)
- 発売日 : 2009/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4469245437
- ISBN-13 : 978-4469245431
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2009年9月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年10月3日に日本でレビュー済み
教科書の料理の仕方次第。
思い込みなど一掃されます。
思い込みなど一掃されます。
2012年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
データは興味深いものもあるが,そこから「教科書だけで大学入試は突破できる」という結論を導くには
議論・データが不足していて,タイトルにある強い主張をできるには至っていない。
(1)分析している観点が
「入試で問われる文法事項を教科書で網羅しているか?」
「入試問題で出てくる語彙が教科書のなかに現れるか?」
「教科書を読むスピードで入試問題を時間内に解けるか?」
など,わずかな項目にとどまっている。
このわずかな項目で「突破できる」と結論付けるには無理がある。
たとえば,文章の難易度(難関大学に見られる抽象度の高い論述文が出されるが,教科書で対応できる?)なども,検討が必要である。
(2)教科書で扱われているからといって,生徒に定着させられるわけではない。
そもそも,教科書に出ているというだけで生徒たちの身につくのならば,教師たちは何も苦労しない。
学校で教えるべきこと(≒教科書にのっていること)をきちんと習得し,それを使えるようにするために,
さまざまな副教材・プリント教材で,手を変え品を変え,取り組ませるのである。
また,「入試問題で扱われる文法・語彙(のほとんど)は教科書に載っていますよ」というのは,
考えてみれば当然のこと。
指導要領に従って教科書が作られ,指導要領の範囲のなかで入試問題が作られている(はずな)のだから。
(3)本書のなかで,筆者自身が授業のなかで速読用副教材を使用し,副教材の使用をして効果があったとする言及がある。
著者自身が「教科書だけ」の英語教育をしていない。
タイトルになっている命題が正しいことを,読者に説得できるようなデータ・議論は提示されていない。
示されているデータから言えるのは,せいぜい「教科書と入試とは無関係ではない」くらいのことであり,
他のレビュアーの方が指摘しているように,誇張が過ぎるかと思われる。
議論・データが不足していて,タイトルにある強い主張をできるには至っていない。
(1)分析している観点が
「入試で問われる文法事項を教科書で網羅しているか?」
「入試問題で出てくる語彙が教科書のなかに現れるか?」
「教科書を読むスピードで入試問題を時間内に解けるか?」
など,わずかな項目にとどまっている。
このわずかな項目で「突破できる」と結論付けるには無理がある。
たとえば,文章の難易度(難関大学に見られる抽象度の高い論述文が出されるが,教科書で対応できる?)なども,検討が必要である。
(2)教科書で扱われているからといって,生徒に定着させられるわけではない。
そもそも,教科書に出ているというだけで生徒たちの身につくのならば,教師たちは何も苦労しない。
学校で教えるべきこと(≒教科書にのっていること)をきちんと習得し,それを使えるようにするために,
さまざまな副教材・プリント教材で,手を変え品を変え,取り組ませるのである。
また,「入試問題で扱われる文法・語彙(のほとんど)は教科書に載っていますよ」というのは,
考えてみれば当然のこと。
指導要領に従って教科書が作られ,指導要領の範囲のなかで入試問題が作られている(はずな)のだから。
(3)本書のなかで,筆者自身が授業のなかで速読用副教材を使用し,副教材の使用をして効果があったとする言及がある。
著者自身が「教科書だけ」の英語教育をしていない。
タイトルになっている命題が正しいことを,読者に説得できるようなデータ・議論は提示されていない。
示されているデータから言えるのは,せいぜい「教科書と入試とは無関係ではない」くらいのことであり,
他のレビュアーの方が指摘しているように,誇張が過ぎるかと思われる。
2013年3月15日に日本でレビュー済み
「受験があるから英語の力が上がらない」等の主張は、各方面から度々なされ
ている。本書のテーマは、この点でを考える上で非常に興味深いものであり、
教科書だけで大学入試レベルの英語にどの程度対応できるかについて調査した
結果をまとめたものである。
本書は、金谷憲氏が編著者となり、序章である第1章と、まとめである第6章
を書き、久保野雅史氏、中野達也氏、豊田有紀氏、野澤俊英氏の研究結果を、
第2章〜第5章までまとめた構成をとっている。
具体的には、第2章で、文法に焦点を当て、実際の入試で問われている文法項
目のうち、どの程度が教科書に出てくるレベルのものなのか等について調査を
している。第3章では、入試で問われているレベルの語彙を、教科書の語彙で
どの程度カバーできているのか等について調査した結果をまとめている。第4
章では、読解や英作文やリスニングの分量や解くのに必要なスピード等につい
てまとめている。第5章では、ここまでまとめた入試の性質を鑑みて、高校3
年間の英語の授業をどう組み立てていくか等のカリキュラム論がまとめられて
いる。
いずれの調査も、教科書の内容で概ねほとんどの入試問題に合格できる力を身
につけられるという結果を導いており、普段の授業で教科書の内容を定着させ
ることが、そのまま入試対策になることを述べていて、非常に興味深い示唆を
与えてくれている。
しかしである。調査のデザイン、結果の考察、分析、結論への結び付け方等では、
疑問に残る箇所が散見されたのが残念である。例えば、扱われている用語の定義
がなされていなかったり、データで示された(あくまで)一部の結果を断定形で
考察していたり、配点が公表されていないのに仮説で配点を考えて、それで「入
試合格水準に至る」と結論づけていたり、大学群を(本調査のためにあまり必要
性を感じない)偏差値ごとのグループ(例えば「早慶」や「MARCH」など)で
括って分析していたり、と学会で発表すれば、厳しい指摘を受けそうな内容が
やはり気になってしまった。
総じて言えば、非常に興味深いテーマを扱った本ではあるが、やはり本書の分析
だけではタイトルのように「教科書だけで大学入試は突破できる」とは断言する
のが難しいように感じる本であった。
ている。本書のテーマは、この点でを考える上で非常に興味深いものであり、
教科書だけで大学入試レベルの英語にどの程度対応できるかについて調査した
結果をまとめたものである。
本書は、金谷憲氏が編著者となり、序章である第1章と、まとめである第6章
を書き、久保野雅史氏、中野達也氏、豊田有紀氏、野澤俊英氏の研究結果を、
第2章〜第5章までまとめた構成をとっている。
具体的には、第2章で、文法に焦点を当て、実際の入試で問われている文法項
目のうち、どの程度が教科書に出てくるレベルのものなのか等について調査を
している。第3章では、入試で問われているレベルの語彙を、教科書の語彙で
どの程度カバーできているのか等について調査した結果をまとめている。第4
章では、読解や英作文やリスニングの分量や解くのに必要なスピード等につい
てまとめている。第5章では、ここまでまとめた入試の性質を鑑みて、高校3
年間の英語の授業をどう組み立てていくか等のカリキュラム論がまとめられて
いる。
いずれの調査も、教科書の内容で概ねほとんどの入試問題に合格できる力を身
につけられるという結果を導いており、普段の授業で教科書の内容を定着させ
ることが、そのまま入試対策になることを述べていて、非常に興味深い示唆を
与えてくれている。
しかしである。調査のデザイン、結果の考察、分析、結論への結び付け方等では、
疑問に残る箇所が散見されたのが残念である。例えば、扱われている用語の定義
がなされていなかったり、データで示された(あくまで)一部の結果を断定形で
考察していたり、配点が公表されていないのに仮説で配点を考えて、それで「入
試合格水準に至る」と結論づけていたり、大学群を(本調査のためにあまり必要
性を感じない)偏差値ごとのグループ(例えば「早慶」や「MARCH」など)で
括って分析していたり、と学会で発表すれば、厳しい指摘を受けそうな内容が
やはり気になってしまった。
総じて言えば、非常に興味深いテーマを扱った本ではあるが、やはり本書の分析
だけではタイトルのように「教科書だけで大学入試は突破できる」とは断言する
のが難しいように感じる本であった。