森村泰昌「まあ、ええがなのこころ」を読みました。
表紙の写真に釣られて買ったようなものです。
筆の立つ森村さんのエッセイ集です。美術評論をからめた多くの著作があり、エッセイの依頼も多く、それに応えての身辺雑記です。
2000年ころに書かれた文章が大半で、本格的に普及を始めたネット、プリクラ、「たけしの誰でもピカソ」、大阪城公園のテント住人など懐かしいトピックスもあります。
森村さんは、大阪在住で、タイトルの「まあ、ええがな」は、「まあ、それでええやんか、それでかまわないではないか」という意味です。
同じ意味内容でも、東京弁で「バカかよ、お前は!」と言うのと、大阪弁で「アホやなあ、あんた!」というのでは伝わり方、受け止め方に違いがあります。
55のエッセイは、トピックス、語り口もメロウな感じで「まあ、ええがな」ムードにあふれています。
専門の美術評論の突っ込んだ話がなく、ちょっと物足りない感じを受けました。
それでも「美にとらわれるのは人間だけがもつ特徴だ」と言い、「原水爆で天空に立ちのぼるきのこ雲が、この世のものならぬ最大級の美として私に押し寄せてきて美しいと思う気持ちが捨てきれない」と正直な心情を吐露しています。
TPOではチョット問題になりそうですが、芸術家Mとしての発言です。
ドキッとさせられ、唸ってしまいます。
これも、「まあ、ええがな」。
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まあ、ええがなのこころ 単行本 – 2001/5/1
森村 泰昌
(著)
- 本の長さ215ページ
- 言語日本語
- 出版社淡交社
- 発売日2001/5/1
- ISBN-104473018180
- ISBN-13978-4473018182
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「女優家M」などのセルフポートレート作品で独自の芸術世界を展開している森村泰昌の素顔のエッセイ集。1970年代からの未公開写真も約40点掲載。
登録情報
- 出版社 : 淡交社 (2001/5/1)
- 発売日 : 2001/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 215ページ
- ISBN-10 : 4473018180
- ISBN-13 : 978-4473018182
- Amazon 売れ筋ランキング: - 473,097位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,864位近現代日本のエッセー・随筆
- - 47,238位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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