日本全国の銅像の主要なものを,記録した写真集.
モノクロ.
胸像含む.
撮影は全て,1990~2010年代に行われたと思われる.
ゆえに戦前に喪失した古いものは,掲載されていない.
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冒頭に,日本の銅像の概史.
西洋風の都市造りの一環でもあった銅像設置(p.6)
最盛期には1000体前後もあったにもかかわらず,終戦時には残存数僅かに数十(p.7)
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撮影対象は(例外もあるが,)「歴史上の人物」像に限定.
たとえば田舎の学校の校庭にあるような,どこの誰かも分からないような銅像は,最初から対象外である模様.
大隈弥五郎(p.14)や伊藤マンショ(p.51),モーツァルト(p.74),ケマル・アタテュルク(p.167)の銅像まで存在するとは.
騎乗姿の聖徳太子(p.15)といった,変わったモチーフのものもあり.
安宅関の再現シーンのような銅像(p.24)や,TVの水戸黄門のものとしか思えない銅像(p.65)は,単純に,歴史上の人物の銅像と分類しきれないような気も.
松尾芭蕉の銅像多過ぎ(p.61-63)
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番外編には,アニメ,映画を題材にした銅像を収録.
そして奈良と鎌倉の大仏.
本編のほうにも,幾つかそういうものがあるが,特に番外編の銅像は,大仏以外は観光客呼び込みが目的だろうという印象強し.
(冒頭の前書きにも,そのような指摘がある)
そして,やはり前書きでも言われているように,それらは周囲の景観とあまりマッチしていない様子.
地方行政当局は今後,銅像を設置する際に,少しはそういうことも考えるべきでは?
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巻末には,銅像になった人物についての,簡潔な説明文あり.
マイナーな人物の像も多く収録されているので,歴史に詳しくない人は,そちらから先に読んだほうがいいかも.
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日本の銅像 単行本 – 2012/3/19
金子 治夫
(著)
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大阪在住のプロカメラマンが10年以上にわたって全国を巡り撮り続けてきた各地の「銅像のある風景」をまとめたモノクロ写真集(ダブルトーン)。あまたの銅像の中から、完成度の高いものやユニークなものなどを厳選して約200件を収録し、制作の時代順に紹介します。知られざる歴史、意外な人物の銅像、有名彫刻家の意外な作品など、銅像ワールドの面白さが展開します。巻末付録として、それぞれの銅像の説明も掲載しています。
【数多い銅像の中から完成度の高いもの、ユニークなものなど約200件を厳選して収録。見過ごしがちな銅像の面白さが再発見できます。】
【数多い銅像の中から完成度の高いもの、ユニークなものなど約200件を厳選して収録。見過ごしがちな銅像の面白さが再発見できます。】
- 本の長さ215ページ
- 言語日本語
- 出版社淡交社
- 発売日2012/3/19
- ISBN-104473038092
- ISBN-13978-4473038098
商品の説明
著者について
写真家
登録情報
- 出版社 : 淡交社 (2012/3/19)
- 発売日 : 2012/3/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 215ページ
- ISBN-10 : 4473038092
- ISBN-13 : 978-4473038098
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,365,251位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月8日に日本でレビュー済み
日本中の公園や社寺仏閣に飾られてある銅像がどれほどの数に上るかは知りませんが、その中で筆者が厳選した約200点の銅像だけを収めた写真集です。
銅像のモデルの生年(推測も含む)順に、1ページに1点から2点を紹介してあります。全てここ10年ほどで撮影されたものですが、モノクロ写真です。銅像そのものが元々ブロンズ色をしていますので、支障はないでしょう。
188ページ以降に「銅像・像主解説」があり、それぞれの像の所在、制作、設置、モデルとなった人物の歴史的な事象等が簡単ですが、十分な説明が記してありました。所在地別図版一覧もありますので、実際に訪れる際の目安になるでしょう。
冒頭の「近代日本の銅像」は、三重県立美術館副館長の毛利伊知郎氏による解説で、銅像の意味合いや位置づけを5ページほどの分量で概観してありました。それを読みますと、「明治20年代頃から本格的に始まったわが国の銅像設置の動き」に対して具体的な制作事例から解き明かしてありました。
近代の銅像に関する参考文献やホームページのアドレスも記してありますので、本書を読んで関心を持った方が次のステップに進む際の情報源として有用でしょう。
古代〜平安時代からは、眉山公園の神武天皇、豊橋公園の神武天皇、朝日山公園の古代武人像から始まり、浮橋新橋の源義経や武蔵坊弁慶などが掲載してありました。
鎌倉〜安土桃山時代では、源氏山公園の源頼朝、皇居外苑の楠正成、東京国際フォーラムの太田道灌、JR甲府駅の武田信玄、清州公園の織田信長などが収められていました。
江戸時代では、駿府公園の徳川家康、青葉山公園の伊達政宗、近鉄上野駅前の松尾芭蕉、JR水戸駅の水戸黄門、泉岳寺の大石内蔵助、三条大橋東詰の高山彦九郎がありました。
明治維新前後では、照国神社の島津斉彬、東光寺の吉田松陰、桂浜の坂本龍馬、功山寺の高杉晋作、靖国神社の大村益次郎、上野公園の西郷隆盛、京都ホテルオークラ前の桂小五郎などが掲載してありました。
明治(中・後期)時代では、大阪証券取引所の五代友厚、JR中津駅の福沢諭吉、岡城跡の滝廉太郎が、大正・昭和時代では、中央公園の山県有朋、上野公園の野口英世、早稲田大学の大隈重信、北の丸公園の吉田茂があり、180ページの番外編には、水木しげるロードのねずみ男、柴又駅前の寅さん、洲本市の瀬戸内少年野球団などが紹介してありました。
なお本書の著作の金子治夫さんは、プロカメラマンとして写真スタジオを大阪で開業している方で、銅像の写真撮影をライフワークとして撮り続けてこられた方でした。
銅像のモデルの生年(推測も含む)順に、1ページに1点から2点を紹介してあります。全てここ10年ほどで撮影されたものですが、モノクロ写真です。銅像そのものが元々ブロンズ色をしていますので、支障はないでしょう。
188ページ以降に「銅像・像主解説」があり、それぞれの像の所在、制作、設置、モデルとなった人物の歴史的な事象等が簡単ですが、十分な説明が記してありました。所在地別図版一覧もありますので、実際に訪れる際の目安になるでしょう。
冒頭の「近代日本の銅像」は、三重県立美術館副館長の毛利伊知郎氏による解説で、銅像の意味合いや位置づけを5ページほどの分量で概観してありました。それを読みますと、「明治20年代頃から本格的に始まったわが国の銅像設置の動き」に対して具体的な制作事例から解き明かしてありました。
近代の銅像に関する参考文献やホームページのアドレスも記してありますので、本書を読んで関心を持った方が次のステップに進む際の情報源として有用でしょう。
古代〜平安時代からは、眉山公園の神武天皇、豊橋公園の神武天皇、朝日山公園の古代武人像から始まり、浮橋新橋の源義経や武蔵坊弁慶などが掲載してありました。
鎌倉〜安土桃山時代では、源氏山公園の源頼朝、皇居外苑の楠正成、東京国際フォーラムの太田道灌、JR甲府駅の武田信玄、清州公園の織田信長などが収められていました。
江戸時代では、駿府公園の徳川家康、青葉山公園の伊達政宗、近鉄上野駅前の松尾芭蕉、JR水戸駅の水戸黄門、泉岳寺の大石内蔵助、三条大橋東詰の高山彦九郎がありました。
明治維新前後では、照国神社の島津斉彬、東光寺の吉田松陰、桂浜の坂本龍馬、功山寺の高杉晋作、靖国神社の大村益次郎、上野公園の西郷隆盛、京都ホテルオークラ前の桂小五郎などが掲載してありました。
明治(中・後期)時代では、大阪証券取引所の五代友厚、JR中津駅の福沢諭吉、岡城跡の滝廉太郎が、大正・昭和時代では、中央公園の山県有朋、上野公園の野口英世、早稲田大学の大隈重信、北の丸公園の吉田茂があり、180ページの番外編には、水木しげるロードのねずみ男、柴又駅前の寅さん、洲本市の瀬戸内少年野球団などが紹介してありました。
なお本書の著作の金子治夫さんは、プロカメラマンとして写真スタジオを大阪で開業している方で、銅像の写真撮影をライフワークとして撮り続けてこられた方でした。