驚きの書です。これは単に社会経済論という話ではなく、個人個人の
生活や人生にも、大きな影響を与えます。翻って、自分をとりまく
生活環境の変化、友人知人の行動様式での心当たり、自分の嗜好の
傾向、そして、これからの自分の生き方、職業選択、生活の場所を
考えてしまうこと必至です。
我々日本人でさえ、日頃のニュース記事や仕事での人との
つながり、日常生活ではなんとなく心の奥底で感じていた
生活シーンの変化。
それを、フロリダは、多様な観点から、大変わかりやすく分析、検証し、
「21世紀の人的資本」クリエイティブ・クラスの台頭と結論付ける。
たとえば、自分のアイデンティティは、従来は、所属する会社、従事する
仕事、後ろのほうに、趣味やライフスタイル、知り合い関係などがくる。
しかし、クリエイティブ・クラスの時代では、どこを生活の場にして、
何の仕事をして、どんなライフスタイル、趣味で、最後のほうに、どこの
企業に属するか?がくる。仕事優先ではなく、トータルなライフにあった
仕事と生活の場所を選択する。
また、仕事は、一社で垂直的に自己実現しつつ、高給を目指して出世
するということではなく、水平に職業を移動していく、という嗜好。
これは、衣食住に困らなくなった豊かな社会(国家)に住み、知識労働に
従事するクラスの人々のライフパターンである。
最後の章は、クリエイティブクラスの責任を説き、これが
一部、新時代の経済を切り開く特権階級のノーブリス・オブリージを
奨励するように見えますが、しかし、そんな浅薄な話ではありません。
国富という視点で検証するとき、国の繁栄、国際競争力、その前に
地域活性化、エリア活性化のためには、
フロリダが分類したような、クリエイティブクラスが時代を開拓していく
階層であるとすれば(その結果、サービスクラス、ワーカークラスの経済
効果も波及するならば)ケインズ的な意味で、国富の再分配という観点でも
都市とクリエイティブクラスへの傾斜配分もやむをえないといえます。
いづれにせよ、米国での都市部やハイテク関係者の話が多いのですが、
フラット化した先進国世界での、彼ら(もしくは、我々日本人も含めて)
ホワイトカラー階層の嗜好、生活様式、行動様式などを具体的に、まさに
ツボにどんぴしゃりと当てはまる分析、検証をしている本書には脱帽です。
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クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭 単行本 – 2008/2/29
リチャード・フロリダ
(著),
井口 典夫
(翻訳)
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購入オプションとあわせ買い
野村證券社長 渡部賢一氏 推薦
「クリエイティビティこそがグローバル経営のキーコンセプトだ」
経済学者 野口悠紀雄氏 推薦
「恐竜型巨大組織が生き延びるか、それとも
創造的個人が活躍できる時代が来るか。
それが日本の将来を決める」
多くの先進国では、クリエイティブ・クラスと呼ばれるまったく新しいタイプの労働者が、総労働人口の3割を占めるクリエイティブ経済の段階に入っている。クリエイティブ・クラスとは、新しいアイデアや技術、コンテンツの創造によって、経済を成長させる機能を担う知識労働者層を指し、その所得水準も高い。クリエイティブ・クラスは、自分の能力が生かせる、また、暮らしたい環境がある場所を選び、移動していくため、クリエイティブ・クラスが集まる地域とそうでない地域の間で経済成長の格差が拡大しているのが現実だ。実際、地域経済の再生にフロリダの考え方は世界的に注目され、実践されるようになってきた。
本書では、クリエイティブ経済に不可欠な3つのT(技術、才能、寛容性)の関係を明らかにし、クリエイティブ経済の本質を、マクロ経済、働き方、日常生活、社会制度の側面から広範に解説している。
【主要目次】
1章 日常生活の変化
第1部 クリエイティブ経済の時代
2章 クリエイティブ精神
3章 クリエイティブ経済
4章 クリエイティブ・クラス
第2部 新しい働き方
5章 機械工場と美容室
6章 水平な労働市場
7章 カジュアルな職場
8章 クリエイティビティの管理
9章 不規則な時間
第3部 日常生活と余暇
10章 経験の追求
11章 ビッグモーフ
第4部 コミュニティ
12章 場所の力
13章 クリエイティビティの地図
14章 経済成長の三つのT
15章 社会資本からクリエイティブ資本へ
16章 クリエイティブなコミュニティの構築
17章 クリエイティブ・クラスの責任
- 本の長さ520ページ
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2008/2/29
- ISBN-104478001731
- ISBN-13978-4478001738
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商品の説明
著者について
リチャード・フロリダ
Richard Florida
トロント大学ロットマン・スクール・オブ・マネジメント教授。同スクールの地域競争力に関する研究所のディレクターも務める。
本書The Rise of the Creative Class刊行時は、カーネギーメロン大学ハインツ公共政策スクール H. ジョン・ハインツ3世記念講座教授。
アメリカでベストセラーとなった本書はその後15カ国以上で翻訳刊行され、一躍、著者を世界で最も注目される都市経済学者にした。ワシントン・マンスリー誌の最優秀政治書籍を受賞。その他の著書にThe Flight of the Creative Class(邦訳『クリエイティブ・クラスの世紀』)など。
【訳者プロフィール】
井口 典夫
青山学院大学総合文化政策学部教授、同大学社学連携研究センター(SACRE)所長
東京の都心にて、数多くの都市再生プロジェクトを手掛ける。専門:創造都市論、クリエイティブ経済論。
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2008/2/29)
- 発売日 : 2008/2/29
- 単行本 : 520ページ
- ISBN-10 : 4478001731
- ISBN-13 : 978-4478001738
- Amazon 売れ筋ランキング: - 371,440位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,844位経済学 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年8月19日に日本でレビュー済み
2011年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
クリエイティブ・クラスが今後の都市発展の鍵であることと、彼らを引き付ける都市の条件について500ページにも渡り説明する。
言いたいことは実は少ない。3Tと呼ばれる才能(talent)、技術(technology)、寛容さ(tolerance)が揃えばクリエイティブ・クラスの好む都市になることができ、それが経済発展の鍵だということ。
それを説明する方法は、都市の専門家であるジェーン・ジェイコブスの著作と似ているところがある。数的なデータを示して終わるのではなく、定性的な結果を根拠として重視し、
実際の都市の中で住民への聞きこみ調査や、観察調査を行い、生の声や活動を理論を補強する道具として使っている。しかし裏では膨大な定量データの処理が想像される。
日本にも建築家や都市計画家には似たようなことを考えている人はいるが、日本の個々の都市での政策と、それを実際に作成し実行する市長が必要。
但し地理的条件が違う日本で、簡単にアメリカの市=日本の市とすると間違いが起こりそうだ。
クリエイティブ・クラスをIT関連の人々とだけ勘違いすると、読み見違うことになる。
たしかにITは大きい業界で影響も大きいが、クリエイティブ・クラスはそもそも大きな括りで、
それら全部が大切にされなければいけないことを筆者は主張しているように思う。
韓国ソウル市のデザイノミックスも本書の考え方を採用しているのだろう。
言いたいことは実は少ない。3Tと呼ばれる才能(talent)、技術(technology)、寛容さ(tolerance)が揃えばクリエイティブ・クラスの好む都市になることができ、それが経済発展の鍵だということ。
それを説明する方法は、都市の専門家であるジェーン・ジェイコブスの著作と似ているところがある。数的なデータを示して終わるのではなく、定性的な結果を根拠として重視し、
実際の都市の中で住民への聞きこみ調査や、観察調査を行い、生の声や活動を理論を補強する道具として使っている。しかし裏では膨大な定量データの処理が想像される。
日本にも建築家や都市計画家には似たようなことを考えている人はいるが、日本の個々の都市での政策と、それを実際に作成し実行する市長が必要。
但し地理的条件が違う日本で、簡単にアメリカの市=日本の市とすると間違いが起こりそうだ。
クリエイティブ・クラスをIT関連の人々とだけ勘違いすると、読み見違うことになる。
たしかにITは大きい業界で影響も大きいが、クリエイティブ・クラスはそもそも大きな括りで、
それら全部が大切にされなければいけないことを筆者は主張しているように思う。
韓国ソウル市のデザイノミックスも本書の考え方を採用しているのだろう。
2011年11月22日に日本でレビュー済み
都市計画といえば、交通や建物などのハードウェアでしたが、21世紀はそういったソフトウェアが注目されているようです。
秋葉原論や渋谷論などが盛んになった頃と軌を一にしています。あれはお上りさんを惹きつける観光都市計画かもしれませんが、シリコンバレーなどは住む為のプランで、六本木の再開発などもそれを両立させたと言えるのか。
この本のサンプルになっているシリコンバレーは、家族のいる人は郊外から通ってくるし、ゲイや独身の人はサンフランシスコから通ってくるという。ハイテク企業の乱立のせいで地価が上がり、地元住民からの反対運動などもあるようですが。
かつての日本では正社員が多くて、居住区はいわば会社の決めるものだったので、こういうビジョンは2000年代に入ってからかもしれません。カリスマブロガーのイケダハヤトが高知に移住したことをPRしたり。
例えばピッツバーグとデトロイトではどちらがクリエイティブ人材に好まれているかとか、アメリカのランキングなどが載っています。まだ日本人は不況が暗い影を落とし、実家住みが多いという制約はあります。
このクリエイティブクラスというのは、ITエンジニアやアニメーター、デザイナーなど、いかにもクリエイティブな層以外には、サービス業の人などを指すようなので、派遣労働者法改正なども、クリエイティブ階層の台頭と、ぶちあげてみれば、どうなんでしょうか。ものは言いようという感じがしました。確かに地域によってギャップはありそうです。エンジニアなども、地方の求人は微妙(地獄から天国まで差が激しいとか)という話を聞いたことがあります。
アメリカの人は、 教会コミュニティなんかを中心に生活する層と、 クリエイティブな仕事について余暇を好きに使うリベラルな層に分かれてしまうのではないか、という懸念なども寄せられています。
秋葉原論や渋谷論などが盛んになった頃と軌を一にしています。あれはお上りさんを惹きつける観光都市計画かもしれませんが、シリコンバレーなどは住む為のプランで、六本木の再開発などもそれを両立させたと言えるのか。
この本のサンプルになっているシリコンバレーは、家族のいる人は郊外から通ってくるし、ゲイや独身の人はサンフランシスコから通ってくるという。ハイテク企業の乱立のせいで地価が上がり、地元住民からの反対運動などもあるようですが。
かつての日本では正社員が多くて、居住区はいわば会社の決めるものだったので、こういうビジョンは2000年代に入ってからかもしれません。カリスマブロガーのイケダハヤトが高知に移住したことをPRしたり。
例えばピッツバーグとデトロイトではどちらがクリエイティブ人材に好まれているかとか、アメリカのランキングなどが載っています。まだ日本人は不況が暗い影を落とし、実家住みが多いという制約はあります。
このクリエイティブクラスというのは、ITエンジニアやアニメーター、デザイナーなど、いかにもクリエイティブな層以外には、サービス業の人などを指すようなので、派遣労働者法改正なども、クリエイティブ階層の台頭と、ぶちあげてみれば、どうなんでしょうか。ものは言いようという感じがしました。確かに地域によってギャップはありそうです。エンジニアなども、地方の求人は微妙(地獄から天国まで差が激しいとか)という話を聞いたことがあります。
アメリカの人は、 教会コミュニティなんかを中心に生活する層と、 クリエイティブな仕事について余暇を好きに使うリベラルな層に分かれてしまうのではないか、という懸念なども寄せられています。
2013年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悪い本ではありませんが、議論が2013年の今、少々古くなってしまった感があるのと(原書は2002年出版)、「仕事」と「ライフスタイル」が、ある程度特定の人にしか当てはまらない印象があるのと、議論が章ごとにまとまっていないことがマイナスかと思います。特に、私は「大学の、昨今の雇用形態とライフスタイルについての授業で使うならどの章がいいか」という観点で読んだせいもあり、どの章にしていいか絞り込むことができないまま終わった思いがあります。この観点では、第9章「不規則な時間」が一番当てはまりましたが、それでもその他の章とある意味「関連し過ぎ」な気がしました。
しかし、総合的には手堅く☆4つな本です。迷っているなら、一読の価値ありかと思います。
しかし、総合的には手堅く☆4つな本です。迷っているなら、一読の価値ありかと思います。
2008年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書を読みながら、4年前にサンノゼのグーグル本社を来訪させた貰ったことを思い出した。周囲は公園と木々の緑に囲まれ、まさしく子育て向きの環境だ。そこに働く人々の机上には、子供の写真やレゴで作った飛行機など、まったく会社という組織の窮屈さや規律を感じさせない、個人のLIFEが入り込んでいる。一方目を転じると、大型画面には日々世界中で検索されている言葉が次々と映し出され、世界中につながっている社会のリアルがそこにあった。ここに働く人々は、本書で語られるクリエイティブクラスのごく一部である。グーグルの自由な社風を礼賛する為ではなく、これから社会において、「消費者としての個人・家庭人としての個人・コミュニティに属する個人」と「会社を構成する会社員としての個人」との垣根を限りなく低くすることによって、個人のクリエイティビティは発揮されるのだろうと本書を読んで感じたからである。前FRBの議長でマエストロと言われたアラン・グリーンスパン氏は、グローバル化した世界の経済はジャングルのルールで支配されているとしている。個々人の持つ「クリエイティビティ」を最高の資源・財として捉える本書は、ジャングルに立ち向かうにはクリエイティブという武器を装備せよと説いているとも言える。経済論や都市論としてだけでなく、これからの社会・これからの時代に向かう生き方の指南書としても充分読み応えのある本だ。
2009年11月12日に日本でレビュー済み
創造都市論とは、都市についてなのか、それを形成する人々なのかを考えさせられる。
両者の合致点であり、解決についてのことではあると思う。
日本に於ける創造都市とは、横浜市と神戸市が積極的なクリエイティブ・コア(創造界隈の集積)を進めている。
私は仕事上、調査目的で本書に出会い、そして横浜市の文化創造事業関連部署にインタビューに赴いたが、市制の人々の関心と共通的キーワードは本書の著者のメッセージだと思う。
クリエイティブな仕事に携わる立場としては、今更分類や分析されても少々困惑するが、知的労働生産者が集積すると地域経済が変わってくるという当たり前の話でもある。
シリコンバレーのような地域といえばわかりやすいだろうか?
日本ではかつて渋谷がそのような役割を担い、確かに発展優位性があった。
行政も助成に乗り出し、光ファイバーを備えたオフィスビルなども登場したのはそのお陰である。
少々堅苦しい専門書ではあるが、たいへんよい出来であると思う。
両者の合致点であり、解決についてのことではあると思う。
日本に於ける創造都市とは、横浜市と神戸市が積極的なクリエイティブ・コア(創造界隈の集積)を進めている。
私は仕事上、調査目的で本書に出会い、そして横浜市の文化創造事業関連部署にインタビューに赴いたが、市制の人々の関心と共通的キーワードは本書の著者のメッセージだと思う。
クリエイティブな仕事に携わる立場としては、今更分類や分析されても少々困惑するが、知的労働生産者が集積すると地域経済が変わってくるという当たり前の話でもある。
シリコンバレーのような地域といえばわかりやすいだろうか?
日本ではかつて渋谷がそのような役割を担い、確かに発展優位性があった。
行政も助成に乗り出し、光ファイバーを備えたオフィスビルなども登場したのはそのお陰である。
少々堅苦しい専門書ではあるが、たいへんよい出来であると思う。
2008年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在の経済・社会がもとめているのはクリエイティビティであり,都市が成長するのに必要な「3 つの T」は技術 (technology),才能 (talent),寛容性 (tolerance,ゲイを許容する) だと著者はいう.これらをもつ都市,たとえばオースティン,サンフランシスコ,シアトル,ボストンなどにクリエイティブ・クラス (新たな経済階級) のひとびとがあつまって活性化する.シリコン・バレーはこれらの都市のモデルにはなりえないし,著者の大学があるピッツバーグもおくれをとっている.
いろいろと刺激的な内容をふくむ本である.アメリカの都市を中心に論じていて,おなじ基準では日本の都市はひくい評価をうけることになるだろうが,たとえば東京は著者のいうクリエイティビティがゆたかな都市であるようにおもえる.訳も基本的にはよみやすいが,重要なキーワードである social capital (ソーシャル・キャピタル) を「社会資本」と訳しているのは誤訳だろう.
いろいろと刺激的な内容をふくむ本である.アメリカの都市を中心に論じていて,おなじ基準では日本の都市はひくい評価をうけることになるだろうが,たとえば東京は著者のいうクリエイティビティがゆたかな都市であるようにおもえる.訳も基本的にはよみやすいが,重要なキーワードである social capital (ソーシャル・キャピタル) を「社会資本」と訳しているのは誤訳だろう.