大学で働いています。アフターコロナの教育のヒントになればと思い、この本を開きました。
テクノロジーを取り入れることで、生徒と教師双方にどんな効果があるのかが、丁寧にわかりやすく述べられています。
従順な組織人を作り出すための「プロイセンモデル」という教育モデルが古来から現代までほとんど変わっていないという事実。日本特有なのかと思ってたけど著者の住むアメリカでも同じなのは意外でした。
知識偏重モデルからの脱却。他人を助ける力も評価したり、"最高学府としての社会的・知的環境をそなえながら、世の中で役立つ実用的な経験も提供する大学"は、理想といえば理想だけれど、既に世界にはそうなっている大学少数だけどあるし、変化を面倒くさがる日本の知識授与型・口だけの実践教育大学は、早々に淘汰されるでしょうね。
子供を高等教育まで進めたいと思う人で、自分達が学生だった頃のイメージしか持てない人には、是非この本をおすすめします。そして、いくつになっても学び続けることには何よりも価値があると勇気づけられます。

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世界はひとつの教室 「学び×テクノロジー」が起こすイノベーション 単行本 – 2013/5/24
「学び×テクノロジー」でイノベーションを起こす!
いま世界が注目する教育プラットフォーム「カーンアカデミー」の創設者が書き下ろす、教育の未来形。
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」――そんな壮大なスローガンを掲げ、いま世界のいたるところで学校教育のありかたを大きく変えつつあるNPOがある。「カーンアカデミー」だ。
カーンアカデミーのサイト(khanacademy.org)上には、数学、科学、経済、ファイナンス、歴史、美術などのレッスンビデオが4000本以上並び、ユーザーはこれらを無料で閲覧・学習することができる。サイトアクセスは月間5400万ページビュー、ユニークユーザーは月間530万人(2013年2月時点)と、いま世界で最も注目を集めるオンライン教育プラットフォームのひとつだ。
◆
カーンアカデミーの始まりは2004年、当時ヘッジファンドのアナリストとして敏腕をふるっていたサルマン・カーンが、ひょんなことから12歳のいとこの家庭教師を引き受けたことがきっかけだ。
地理的に離れた土地に住むいとこに勉強を教えるため、試行錯誤の末にカーンが思いついた方法が「レッスン動画をYouTubeにアップすること」。ほとんど偶然の産物で行きついた試みだったが、カーンはこの経験から、オンライン教育が秘める途方もない可能性に気づいていく。
やがてビル&メリンダ・ゲイツ財団やGoogleまでもがカーンアカデミーの潜在能力に注目し、巨額の出資を決定。2009年、カーンはついに生業だったアナリストの職を辞し、カーンアカデミーの仕事にフルタイムで取り組むようになった。
◆
「テクノロジーには、教育をもっとポータブル、フレキシブル、パーソナルにする力、独創性や個人の責任感をはぐくみ、学習プロセスに宝探しのわくわく感をとり戻す力がある」。カーンは本書のなかでそう語る。アメリカの生徒たちだけでなく、ヨーロッパの街角で、インドの村で、そして若い女性がときに内緒で教育を受けようとしている中東の町で、インターネットにさえつながれば、子どもも大人もカーンアカデミーで学ぶことができる。
本書はまた、次のような問いをも私たちに投げかける。
・なぜ学校では、科目を切り分けて教えるのか?
・なぜテストは、80点でも『合格』とされるのか?
・なぜ教室には、同じ年齢の生徒だけが集められるのか?
・なぜ学校には、長い夏休みがあるのか?
これらはどれも、従来の学校教育にとっては当たり前の事柄だ。だが、「学び」が「テクノロジー」と出会ったいま、私たちはその“当たり前"を疑ってみる必要がありはしないだろうか。
本書は、カーンアカデミーの驚くべき成長の物語であると同時に、いやそれ以上に、従来の教育システムが抱えていた制約をテクノロジーがどのように解き放つのか、その可能性を探ろうとするものだ。学校教育にたずさわる方のみならず、テクノロジーが押し広げる近未来を俯瞰したい人には必読の一冊。
いま世界が注目する教育プラットフォーム「カーンアカデミー」の創設者が書き下ろす、教育の未来形。
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」――そんな壮大なスローガンを掲げ、いま世界のいたるところで学校教育のありかたを大きく変えつつあるNPOがある。「カーンアカデミー」だ。
カーンアカデミーのサイト(khanacademy.org)上には、数学、科学、経済、ファイナンス、歴史、美術などのレッスンビデオが4000本以上並び、ユーザーはこれらを無料で閲覧・学習することができる。サイトアクセスは月間5400万ページビュー、ユニークユーザーは月間530万人(2013年2月時点)と、いま世界で最も注目を集めるオンライン教育プラットフォームのひとつだ。
◆
カーンアカデミーの始まりは2004年、当時ヘッジファンドのアナリストとして敏腕をふるっていたサルマン・カーンが、ひょんなことから12歳のいとこの家庭教師を引き受けたことがきっかけだ。
地理的に離れた土地に住むいとこに勉強を教えるため、試行錯誤の末にカーンが思いついた方法が「レッスン動画をYouTubeにアップすること」。ほとんど偶然の産物で行きついた試みだったが、カーンはこの経験から、オンライン教育が秘める途方もない可能性に気づいていく。
やがてビル&メリンダ・ゲイツ財団やGoogleまでもがカーンアカデミーの潜在能力に注目し、巨額の出資を決定。2009年、カーンはついに生業だったアナリストの職を辞し、カーンアカデミーの仕事にフルタイムで取り組むようになった。
◆
「テクノロジーには、教育をもっとポータブル、フレキシブル、パーソナルにする力、独創性や個人の責任感をはぐくみ、学習プロセスに宝探しのわくわく感をとり戻す力がある」。カーンは本書のなかでそう語る。アメリカの生徒たちだけでなく、ヨーロッパの街角で、インドの村で、そして若い女性がときに内緒で教育を受けようとしている中東の町で、インターネットにさえつながれば、子どもも大人もカーンアカデミーで学ぶことができる。
本書はまた、次のような問いをも私たちに投げかける。
・なぜ学校では、科目を切り分けて教えるのか?
・なぜテストは、80点でも『合格』とされるのか?
・なぜ教室には、同じ年齢の生徒だけが集められるのか?
・なぜ学校には、長い夏休みがあるのか?
これらはどれも、従来の学校教育にとっては当たり前の事柄だ。だが、「学び」が「テクノロジー」と出会ったいま、私たちはその“当たり前"を疑ってみる必要がありはしないだろうか。
本書は、カーンアカデミーの驚くべき成長の物語であると同時に、いやそれ以上に、従来の教育システムが抱えていた制約をテクノロジーがどのように解き放つのか、その可能性を探ろうとするものだ。学校教育にたずさわる方のみならず、テクノロジーが押し広げる近未来を俯瞰したい人には必読の一冊。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2013/5/24
- 寸法13.7 x 2.2 x 19.5 cm
- ISBN-104478020469
- ISBN-13978-4478020463
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商品の説明
著者について
[著者]サルマン・カーン(Salman Khan)
カーンアカデミー創設者。インドとバングラデシュからの移民である両親のもと、ルイジアナ州メテリーに生まれる。クラス代表を務めたハーバード・ビジネススクールではMBAを取得したほか、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学位を3つ取得。オラクルをはじめとするシリコンバレーの新興企業数社、ヘッジファンドのアナリストをへて、NPOカーンアカデミーを創設。
カーンアカデミーとは
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」というミッションのもと、本書の著者サルマン・カーンが2008年に創設した非営利組織(NPO)。同組織のサイト上には数学、科学、経済、ファイナンス、歴史、美術などのレッスンビデオが4000本以上並び、ユーザーはこれらを無料で閲覧・学習することができる。サイトアクセスは月間5400万ページビュー、ユニークユーザーは月間530万人(2013年2月時点)と、いま世界で最も注目を集めるオンライン教育プラットフォームのひとつ。
[訳者]三木 俊哉(Toshiya Miki)
京都大学法学部卒業。企業勤務をへて翻訳者。訳書に『スティーブ・ジョブズの流儀』(武田ランダムハウスジャパン)、『アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術』(海と月社)、『ヘッジファンド 投資家たちの野望と興亡』(楽工社)など。
カーンアカデミー創設者。インドとバングラデシュからの移民である両親のもと、ルイジアナ州メテリーに生まれる。クラス代表を務めたハーバード・ビジネススクールではMBAを取得したほか、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学位を3つ取得。オラクルをはじめとするシリコンバレーの新興企業数社、ヘッジファンドのアナリストをへて、NPOカーンアカデミーを創設。
カーンアカデミーとは
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」というミッションのもと、本書の著者サルマン・カーンが2008年に創設した非営利組織(NPO)。同組織のサイト上には数学、科学、経済、ファイナンス、歴史、美術などのレッスンビデオが4000本以上並び、ユーザーはこれらを無料で閲覧・学習することができる。サイトアクセスは月間5400万ページビュー、ユニークユーザーは月間530万人(2013年2月時点)と、いま世界で最も注目を集めるオンライン教育プラットフォームのひとつ。
[訳者]三木 俊哉(Toshiya Miki)
京都大学法学部卒業。企業勤務をへて翻訳者。訳書に『スティーブ・ジョブズの流儀』(武田ランダムハウスジャパン)、『アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術』(海と月社)、『ヘッジファンド 投資家たちの野望と興亡』(楽工社)など。
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2013/5/24)
- 発売日 : 2013/5/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4478020469
- ISBN-13 : 978-4478020463
- 寸法 : 13.7 x 2.2 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 66,269位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,265位社会・政治 (本)
- - 13,950位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思想といい、行動力といい、素晴らしかった。とても頭の良いひとで、理念に一貫し実現を目指したことがよくわかる。
2021年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
YouTubeでサルマンカーン先生の動画を拝見して書籍にたどり着きました。定期的に見返して現代の教育に必要なところを取り入れさせてもらっています。
2013年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単に、ITを教育に活用するという発想の延長線上ではなく、学ぶこと、教えることの本質を考え抜いてきたからこそ生まれてきたイノベーションだと思います。多様性にあふれるアメリカ文化の底力に畏敬の念を感じました。私たち一人ひとりが、学習上のつまづきを乗り越える可能性が飛躍的に高まり、教師と生徒の人間的な関係が深まり、世界中に共に学ぶ仲間がいることを実感できる。。。素晴らしい未来への扉が開かれていることを、一人でも多くの方に知っていただきたいと思いました。
ぜひ、Khan Academyを訪問して、実際に問題を解いて、ビデオをご覧になってください。
私は以前から漠然と高校数学のおさらいをしたかったのですが、自分が何を覚えていて、何を忘れたかがわからないので、どんな参考書を買えばいいか、わかりませんでした。Khan Academyで、次々出される小中学校レベルの問題や、高校レベルの問題を、電卓を使わずに手計算で解いていると、学んでいた頃の幼い自分の感覚を思い出して、とても懐かしく感じます。きちんと正解できなければ、次のステップに進めないようになっていて、本に書かれている考え方が実践されていることがわかります。達成度に応じて、出てくる問題が変わってくるので、飽きませんし、学習状況に応じて色々なバッチがもらえるのも素直に童心に帰れて嬉しく、ゲーム感覚で楽しめます。大学の講義に出てきそうな経済学のビデオを見ていると、いまだ果たせていない海外留学の夢が実現したような感覚を楽しめます。生物学や歴史など、色々な分野の講義があります。先生向けの教材活用方法の講義もあるようです。
この本の中に、同じことが書かれている部分が、上手く見つけられなかったのですが、Khan Adademy Visonのビデオの中で、とても素敵なフレーズがありましたので、ご紹介させてください。きちんと聞き取りできずに、間違えている部分があるかもしれませんが、ご容赦いただけると嬉しいです。訳も私の個人的解釈です。。。
...and on top of that you will build other source skills which are at least important, like ownership as is other kinds of tangible skills, the skills of empathy, the skills of being able to listen to someone, the skills of kind of being able to guide someone without making them feel intimidated or insecure.
(お互いに教えあう経験を通して)大切な力を育むことができます。それは、責任感のような、社会的・対人関係的な実践力です。たとえば、人の気持ちを深く理解できる力、人の話に心から耳を傾ける力、相手が萎縮したり不安にならないよう気遣いながら教え導く力といったものです。
ぜひ、Khan Academyを訪問して、実際に問題を解いて、ビデオをご覧になってください。
私は以前から漠然と高校数学のおさらいをしたかったのですが、自分が何を覚えていて、何を忘れたかがわからないので、どんな参考書を買えばいいか、わかりませんでした。Khan Academyで、次々出される小中学校レベルの問題や、高校レベルの問題を、電卓を使わずに手計算で解いていると、学んでいた頃の幼い自分の感覚を思い出して、とても懐かしく感じます。きちんと正解できなければ、次のステップに進めないようになっていて、本に書かれている考え方が実践されていることがわかります。達成度に応じて、出てくる問題が変わってくるので、飽きませんし、学習状況に応じて色々なバッチがもらえるのも素直に童心に帰れて嬉しく、ゲーム感覚で楽しめます。大学の講義に出てきそうな経済学のビデオを見ていると、いまだ果たせていない海外留学の夢が実現したような感覚を楽しめます。生物学や歴史など、色々な分野の講義があります。先生向けの教材活用方法の講義もあるようです。
この本の中に、同じことが書かれている部分が、上手く見つけられなかったのですが、Khan Adademy Visonのビデオの中で、とても素敵なフレーズがありましたので、ご紹介させてください。きちんと聞き取りできずに、間違えている部分があるかもしれませんが、ご容赦いただけると嬉しいです。訳も私の個人的解釈です。。。
...and on top of that you will build other source skills which are at least important, like ownership as is other kinds of tangible skills, the skills of empathy, the skills of being able to listen to someone, the skills of kind of being able to guide someone without making them feel intimidated or insecure.
(お互いに教えあう経験を通して)大切な力を育むことができます。それは、責任感のような、社会的・対人関係的な実践力です。たとえば、人の気持ちを深く理解できる力、人の話に心から耳を傾ける力、相手が萎縮したり不安にならないよう気遣いながら教え導く力といったものです。
2013年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「質の高い教育を、無料で、世界中の全ての人に提供する。」
という途方もないミッションを掲げたオンライン教育システム創設者の
これまでの教育への疑問と未来の教育への提言が詰まった1冊です。
「遠隔地に住むいとこのナディアに数学を教える。」
そんな一見他愛もないことからはじまった著者の教育との関わりは
月間5400万ページビューのカーン・アカデミーに成長します。
当初はヘッジファンドのアナリストというハードな仕事をこなしながら
運営していたにも関わらず著者の教育に対する勤勉さと情熱は圧倒的です。
今まで当たり前のように受け入れていたことに対する疑問には何度もハッとさせられました。
・なぜ18世紀に生まれた教育モデルを今も使い続けているのか?
・なぜ70点を合格として次の単元に進んでしまうのか?(3割もわかっていない!)
・なぜ教室で講義、自宅で宿題なのか?
など
そして後半ではオンライン教育サイトの枠を飛び越え、現実の学校へ
著者提案の新しい教育手法を導入することによって大きな成果を挙げた
事例が紹介されています。
ひとつの事業のはじまりから軌道に乗るまでのストーリーが描かれている
という意味で起業を目指す人にとっても得るところが多い本だと思います。
何より教育に携わる全ての人に読んでもらいたい本です。
という途方もないミッションを掲げたオンライン教育システム創設者の
これまでの教育への疑問と未来の教育への提言が詰まった1冊です。
「遠隔地に住むいとこのナディアに数学を教える。」
そんな一見他愛もないことからはじまった著者の教育との関わりは
月間5400万ページビューのカーン・アカデミーに成長します。
当初はヘッジファンドのアナリストというハードな仕事をこなしながら
運営していたにも関わらず著者の教育に対する勤勉さと情熱は圧倒的です。
今まで当たり前のように受け入れていたことに対する疑問には何度もハッとさせられました。
・なぜ18世紀に生まれた教育モデルを今も使い続けているのか?
・なぜ70点を合格として次の単元に進んでしまうのか?(3割もわかっていない!)
・なぜ教室で講義、自宅で宿題なのか?
など
そして後半ではオンライン教育サイトの枠を飛び越え、現実の学校へ
著者提案の新しい教育手法を導入することによって大きな成果を挙げた
事例が紹介されています。
ひとつの事業のはじまりから軌道に乗るまでのストーリーが描かれている
という意味で起業を目指す人にとっても得るところが多い本だと思います。
何より教育に携わる全ての人に読んでもらいたい本です。
2013年6月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界で最も注目を集めるオンライン教育プラットフォームの一つ、カーンアカデミー。
その理念と、創設の道のり。
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」というミッションのカーンアカデミーは、
1人の子どもへの家庭教師から始まりました。
教育についての先入観や余計な知識がなかったからこそ、
柔軟に試行錯誤を繰り返してたどり着いた形なのでしょう。
子どもの集中力は10分〜15分しか続かない
という科学の知見に素直にしたがい、プログラムはどれも10分程度。
科目ごとに縦割りになってしまっている知識に、
それでは応用がきかないと、科目間の連携や関連を視野に入れたknowledge mapの作成。
ウェブのプログラムだからこその、一人一人の理解に合わせた問題提示。
取り入れられている工夫の数々は、
参考になることばかりです。
なぜ、子どもの集中力は10分しか持たないのに、授業は1時間なのか?
なぜ、理解が進んでいる子どもに、さらにレベルの高い問題を提示しないのか?
なぜ、子どもが完全に理解していないのに、次の単元に進んでしまうのか?立ち戻らないのか?
なぜ、宿題などというものが生じるのか?ほんとうに必要なのか?
なぜ、子どもに主体的に学ばせる仕組みを取り入れないのか?
なぜ、夏休みは1ヶ月間、子どもに勉強をさせないのか?
なぜ、多様な学年や知識をもっている人がひとつの教室で学ばないのか?
数々の疑問に対して打ち出した答えは、いたってシンプル。
いろいろと教師の都合にしていないか?
テクノロジーと工夫で解決できないか??
オンライン教育については、
学校の教師の役割を壊すとか、教育の質の低下を招くとか、無料で公開することで教育界の構造が壊れるとか、
さまざま言われているようですが、
オンライン教育だからこそ、教師の役割がますます重要になってくるというのが、
このカーンアカデミーの事例からみれるのではないでしょうか。
子ども一人一人の理解に合わせて、教材の提示と指導を行い、
さまざまな科目間の知の連携を行っていくという、より高度な視野と関与が求められてくるように思います。
教育界や学校が、教えること、学ぶことについて、どれだけ学んで改善してきたのか、
カーンアカデミーの事例を通して考えられる部分もあるかもしれません。
子どもの学びだけでなく、大人の学びにも有効です。
そして、この仕組は、教育環境が整っていない途上国に対して、質の高い教育を提供できる可能性を感じさせてくれます。
オンライン教育なんて、と思う人にこそ、触れてほしい世界かもしれません。
テクノロジーとうまくつきあうことで見えてくる可能性があります。
“ 問題は、ナディアが単位換算を理解する妨げになった要因がどれだけあるにせよ、いったん理解しそこなったら、それはもう授業ではやらないということです。その学習モジュールはおしまい。”
その理念と、創設の道のり。
「質の高い教育を、無料で、世界中のすべての人に提供する」というミッションのカーンアカデミーは、
1人の子どもへの家庭教師から始まりました。
教育についての先入観や余計な知識がなかったからこそ、
柔軟に試行錯誤を繰り返してたどり着いた形なのでしょう。
子どもの集中力は10分〜15分しか続かない
という科学の知見に素直にしたがい、プログラムはどれも10分程度。
科目ごとに縦割りになってしまっている知識に、
それでは応用がきかないと、科目間の連携や関連を視野に入れたknowledge mapの作成。
ウェブのプログラムだからこその、一人一人の理解に合わせた問題提示。
取り入れられている工夫の数々は、
参考になることばかりです。
なぜ、子どもの集中力は10分しか持たないのに、授業は1時間なのか?
なぜ、理解が進んでいる子どもに、さらにレベルの高い問題を提示しないのか?
なぜ、子どもが完全に理解していないのに、次の単元に進んでしまうのか?立ち戻らないのか?
なぜ、宿題などというものが生じるのか?ほんとうに必要なのか?
なぜ、子どもに主体的に学ばせる仕組みを取り入れないのか?
なぜ、夏休みは1ヶ月間、子どもに勉強をさせないのか?
なぜ、多様な学年や知識をもっている人がひとつの教室で学ばないのか?
数々の疑問に対して打ち出した答えは、いたってシンプル。
いろいろと教師の都合にしていないか?
テクノロジーと工夫で解決できないか??
オンライン教育については、
学校の教師の役割を壊すとか、教育の質の低下を招くとか、無料で公開することで教育界の構造が壊れるとか、
さまざま言われているようですが、
オンライン教育だからこそ、教師の役割がますます重要になってくるというのが、
このカーンアカデミーの事例からみれるのではないでしょうか。
子ども一人一人の理解に合わせて、教材の提示と指導を行い、
さまざまな科目間の知の連携を行っていくという、より高度な視野と関与が求められてくるように思います。
教育界や学校が、教えること、学ぶことについて、どれだけ学んで改善してきたのか、
カーンアカデミーの事例を通して考えられる部分もあるかもしれません。
子どもの学びだけでなく、大人の学びにも有効です。
そして、この仕組は、教育環境が整っていない途上国に対して、質の高い教育を提供できる可能性を感じさせてくれます。
オンライン教育なんて、と思う人にこそ、触れてほしい世界かもしれません。
テクノロジーとうまくつきあうことで見えてくる可能性があります。
“ 問題は、ナディアが単位換算を理解する妨げになった要因がどれだけあるにせよ、いったん理解しそこなったら、それはもう授業ではやらないということです。その学習モジュールはおしまい。”
2015年4月10日に日本でレビュー済み
「質の高い教室を、無料で、世界の全ての人に提供する」
オンライン教育プラットフォームであるカーンアカデミーの
創造経緯は言うまでもなく、
本質的な教育論にも深く切り込んでいる良書。
今年小学校に入る子供達の65%が将来、
今はまだない仕事に就くといわれている。
また、コンピュータサイエンスの世界では、
大学の授業よりも企業でのインターンシップの方が
はるかに高い知的学習体験を提供している現状にある。
その一方で従来の画一的で一方的な教育システムは
非生産的であるだけでなく、
子供の創造性を押し潰してしまっている。
幼少期の教育は強制すべきで無く、
楽しければよい。
その方がその子本来の能力を見いだしやすい、
というプラトンの言葉を引用し、
在るべき教育を説きつつ、
その解のひとつとして
プラットフォームを無料で提供する。
これからの教育を考える上で
一読の価値はありかと。
オンライン教育プラットフォームであるカーンアカデミーの
創造経緯は言うまでもなく、
本質的な教育論にも深く切り込んでいる良書。
今年小学校に入る子供達の65%が将来、
今はまだない仕事に就くといわれている。
また、コンピュータサイエンスの世界では、
大学の授業よりも企業でのインターンシップの方が
はるかに高い知的学習体験を提供している現状にある。
その一方で従来の画一的で一方的な教育システムは
非生産的であるだけでなく、
子供の創造性を押し潰してしまっている。
幼少期の教育は強制すべきで無く、
楽しければよい。
その方がその子本来の能力を見いだしやすい、
というプラトンの言葉を引用し、
在るべき教育を説きつつ、
その解のひとつとして
プラットフォームを無料で提供する。
これからの教育を考える上で
一読の価値はありかと。
2017年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素晴らしい内容でした。tedにおけるカーン氏のスピーチとあわせて読み、本当に教育を大きく変える可能性を秘めていると思います。