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フリーエージェント社会の到来: 雇われない生き方は何を変えるか 単行本 – 2002/4/1
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- 本の長さ394ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2002/4/1
- ISBN-104478190445
- ISBN-13978-4478190449
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商品の説明
商品説明
本書の著者は、米上院議員の経済政策担当補佐官、労働長官の補佐官、副大統領の首席スピーチライターを務めたのち、フリーエージェントになった経験の持ち主。フリーエージェントの実態調査をといったミクロな視点と、フリーエージェントが社会に与えるインパクトといったマクロな視点からの議論がほどよくミックスされ、社会の大きな潮流をとらえた論述となっている。
「いまの仕事が永続するなどと言える人はどこにもいない。誰もが『臨時』労働者なのだ」というとおり、現代の環境においては、企業に人生すべてを賭けることは難しい。しかし、日々問題にぶつかりながらも、自分らしい働き方を模索しているフリーエージェントたちの「証言」は、本書を生き生きと彩っている。また、成功しているフリーエージェントだけではなく、万年臨時社員として不当に搾取されている層についての論述も詳しい。
日本では、社会のフリーエージェント化に関しては、アメリカに大きく遅れをとっている。しかし、正社員にならない働き方に対する関心は高まりを見せており、一部の業界では、すでにフリーエージェント社会になっている。本書の第5部で描かれているような未来の社会が実現するのも、そう遠い話ではないのかもしれない。(朝倉真弓)
メディア掲載レビューほか
フリーエージェントというと、プロ野球でお馴染みだが、米国では企業社会でも一般的になってきた。1つの企業に所属するのを嫌い、企業と自由に契約を結ぶ人のことだ。既に就業者の4人に1人の割合に達するという。彼らの多くは、情報技術(IT)を駆使して同時に数社の仕事をこなす。
終身雇用で社員を雇うのは企業にとってリスクだが、逆に1つの会社に自分の人生を捧げるのは個人にとってもリスクである。とりわけ企業の平均寿命が短くなっている状況では、いくつもの企業と契約を結ぶリスクヘッジが不可欠と著者は書く。日本の多くの企業が「終身雇用」の暖簾を下ろし大幅な人員削減を厭わなくなった中で、日本でもフリーエージェント社会の到来は間近なのかもしれない。
(日経ビジネス 2002/06/10 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2002/4/1)
- 発売日 : 2002/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 394ページ
- ISBN-10 : 4478190445
- ISBN-13 : 978-4478190449
- Amazon 売れ筋ランキング: - 480,595位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 586位労働問題社会学
- - 47,143位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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と考え、自分の生き方を考えながら今に至っています。
今回きっかけあってこの本を読みましたが、
アメリカではフリーエージェントという生き方はもう普通なんですね。
日本ではまだまだ「正社員で安定した生活」神話が普通ですが・・・
PCやインターネットがこれだけ普及し、
また平均寿命も伸びていく中で著者の提唱する「eリタイヤ」
という考え方は至極当然にも思えます。
企業で働いてきた人たちも定年を迎えた後で
フリーエージェントとして社会と関わり続けるのは
個人にとっても国家にとってもプラスに働きますね。
フリーエージェントとして生きていくことが
必ずしも“正社員”よりリスクが増大することではなく
仕事と家庭を『両立』じゃなく『ブレンド』して
自分らしく生きていくというスタイル。
企業人とフリーエージェントどちらが良いかではなく、
自分なりの「Bestな生き方」を見つけるための
選択肢の一つとしてフリーエージェントがある、
というのは自ら実践しているにしろ
この本を読むことでより鮮明になり
また自信にもつながりました。
すでに独立している人はもとより
脱サラを考えている人や
会社員としての生き方に疑問を持っている人。
そんな方々にお勧めできる良著です。
レビューが40件以上ありながら
☆3以上しか無いのも凄いことだと思います。
“わたしの人生に最大の影響を与えた本”
そんな紹介をされていましたので読んでみました。
企業組織に属さない、
個人で経済活動を営む人を、
今著ではフリーエージェントと名付けています。
アメリカの現況をもとに、
今後は組織に縛られない
経済人が増えてくるであろうこと。
株式の分散投資と同じく、
一社で働くのではなく、リスクヘッジも兼ねて、
自分の能力を生かした、複数のビジネスを同時に
進めていくことを、推奨しています。
私自身、組織からの独立を考えている部分も
ありますので、参考にさせて頂きたいと思いました。
ただ、女性の就労環境に関する記述など、
最近鑑賞した、アメリカで働く女性を取り上げた
ドキュメンタリー作品と、見解が異なる部分もありましたので、
すべてを鵜呑みにするのはどうか?と思うところがあったことも、
念のため、追記しておきます。
以前から気になっていた本です。
米国を中心に丹念な取材のもと、脱工業化社会を
フリーエージェントという概念で、わかりやすく説明し、
今後のトレンドというか、労働革命が進行している姿が
よくわかります。
組織と個人、仕事のあり方を、テイラー主義と、オーガニゼーション
マン(組織人間)(ホワイト)を原点とし、その後の産業の隆盛と
組織の肥大化が、今日のユビキタス社会、ネット社会にあわなく
なっている様を克明に描き出します。
実は、毎日会社へ出勤して仕事をして、定時になったらプライベート
な時間を過ごす、という、いわば多重人格的な労働者像は、歴史的
にみれば、産業革命、工業化の時代に歴史的に作られたシステムで
これが昔から未来永劫あったわけではない、という、あたりまえ
ですが、あまり気にすることのない、そんな話も随所に出てきます。
また、資本、土地、設備、労働、大量生産という、マルクスが唱えた
ような資本主義は、IT革命の登場で、資本すら不要となったし、
設備はネットとPCがあれば、実際には、時間に縛られずに
どこでも、自由に仕事ができる、というところもおもしろい。
仕事をする自由、一つの仕事をいやいややることなく、複数の
仕事を選択し、経済的自由を得る自由とリスクの話も出てきます。
とにかく、ページ数は多いですが、文章は平易で翻訳もこなれています。
これからの社会を生きるための、必読の一冊です。
それを気にしないで読むなら、なるほど、と、思えるのかもしれませんが、
ためになることを探すために読むには、少し、煮詰め足りないものを感じますし、
目線がどこか、上から目線の文体に飽きます。
為になるかならないかは、根気よく読める人次第かもしれません。
ダニエルピンク様最高!
日本にもこういう人が誕生して欲しい。
そして、こういう社会は来るから。
自分で全責任持って生きる人が超増える時代が来るから。
今やるかやらないかそんだけよ。
ずっとその企業に務めてやる!と思ってる人以外は読んでみてもいいんじゃないかな。
※具体的な記載内容については他のレビュアーの方を参考にされて下さい。
再読後、著者が本書に記載したフリーエージェント(以下FA)社会への対応は日本でも着実に10年前よりも「必要とされてきている」と感じました。「到来している」のではなく「必要」としたのは、前者のイメージには現実的に中小企業や個人事業主、「良い意味での」派遣社員が増えてきており、かつ活動しやすくなっている(制度設計が完了している)ニュアンスがあるように感じるからです。ところが日本では'【1】FAの数は増えているか?'【2】その実態、FAを支える制度設計はうまくいっているのでしょうか?
'【1】
<FA数=(個人事業主+中小企業+派遣社員と仮定。派遣には正規以外の労働形態含む)>
個人事業主数:平成元年896万人→平成20年607万人と、個人事業主の数は平成元年より一貫して300万人近く減り続け、中小企業数はほぼ横ばいとなっており、個人事業主+中小企業数が増えている状況ではありません。減った個人事業主は何処へ行ったのか?労働力人口総数は平成元年6302万人→平成20年までで6648万人(+346万人)で増えています。では雇用された数を見てみると…納得。被雇用者数が平成元年4711万人→平成20年5520万人(+809万人)。完全失業者数も平成元年139万人→平成20年275万人(+136万人)と増えているものの、大半はどうやらオーガニゼーションマン(会社員)に戻ってると思われます。被雇用者数=正社員+派遣社員。
まとめると、日本では1987年の被雇用者数=4306万(正規雇用3456万人+非正規雇用850万人)、2007年の被雇用者数=5326万(正規雇用3436万人+非正規雇用1890万人)であることから、正社員は横ばい、派遣社員は約+1000万人でどうやらピンクも本書で記載していた派遣社員という名のFAが増加しているようです。このFAがピンクが言うところの「夢物語としてのFA(第一の形態)」なのか、「第二の形態(テンプ・スレイブ)」、つまり低給で付加給付無しの方ばかりなのかはどうでしょうか?
'【2】
<FAの就労実態>
以下厚生省の平成22年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」の就業実態からの推論に過ぎませんが、実態として専門的・技術的な仕事を提供しているのは正社員が67%、それ以外が33%でサービスや保安、販売等の仕事の大半は派遣社員が担っているようです(正社員以外で「専門的な技能・経験が活かせる」と答えているのが18%しかいない事から実態は更に少ないかもしれません)。このことからテンプ・スレイブではない人を仮に3割と見積ると2007年:1890万人×0.3=567万人。「専門的な技能・経験が活かせる」正社員3436×0.6=2061万人と合わせると合計2628万人(被雇用者数の50%)が潜在+実態でFA第一形態数…。……個人的に多すぎる気がするので半分として25%とするとパレートの法則とほぼ一致してくるでしょうか。以前のデータが見当たらなかったのですが派遣社員が急増していること考えると専門的能力を武器にFA化している方も本当に少しずつではありますが増えているところと考えて良いのではないでしょうか?どの程度の数で「FA社会の到来」と呼ぶべきかはよく考える必要があるかと思いますが。
<FA社会に向けた制度設計・価値観>
上記に併せて、人々が生活の多様性を求めるようになっていること、非正社員の待遇改善が求められていること、今後労働力・生産年齢人口(15歳以上65歳未満)は高齢化により今のままでは必ず減り経済鈍化を生み出す恐れがある為、非労働力人口を労働力化する必要があることからも、FA社会の実現を妨げる行政制度や一般人(正社員)の価値観を見直す必要があるのでは、と再認識しました。本書にも記載のあった教育、労働法や医療についての具体的な制度問題、また上記FA数についても本レビューを見られた方でご意見・オススメ本などありましたらご教示頂けると幸いです。
長々と書きましたが10年たっても本書は来るべき多様化した労働形態を知る、その実現に向けた必要なことを知る為にも一読の価値があると思われます。併せて、FAとは切っても切り離せない起業の現実を知る意味でも 〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実 も一読されることをオススメします。そちらも過去にレビューしているので参考にして頂くと幸いです。
※以上、中小企業白書、総務省統計局データ、厚生省労働統計より。
※2012 7/3追記:起業側面だけでなく多様な労働形態を知る意味で 幸せな小国オランダの智慧 (PHP新書) や 消費税25%で世界一幸せな国デンマークの暮らし 角川SSC新書 (角川SSC新書) も読んでみるといいかもしれません。
※2012/12/07、質問を受けて追記:上記「FAの就労実態」ではテンプスレイブではないFAの数を当初50%と試算してますが、それは実態("現時点で派遣"で専門能力がある、とされている方30%)+潜在("現時点で正社員"で専門能力がある、とされている方(60%))を足しあわせた数です。派遣社員のみを考えた場合、実態としては「専門的な技能・経験が活かせる」と答えているのが18%しかいない事から1,890万人×18%≒340万人、全就労者中わずか6.3%(340万÷5,326万)ということです。本文に実態、潜在の記述を追加しました。
※2012/12/11追記:上記7/3の書籍に加え、 反転する福祉国家――オランダモデルの光と影 、 デンマークの光と影―福祉社会とネオリベラリズム 、 スウェーデン・パラドックス も併せて読まれると良いと思います。