お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

コスト戦略と業績管理の統合システム 単行本 – 1998/10/1

3.8 5つ星のうち3.8 6個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

いかにすればコスト戦略と業績管理システムが組織体の収益性と業績を高めうるかを考察した、マネジャーのための実践的な手引書。15年間にわたって著者が推進してきた現代コスト・マネジメントの方法を、包括的にまとめる。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ダイヤモンド社 (1998/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1998/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 425ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4478470367
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4478470367
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 6個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
6グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2016年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
管理会計にABCを導入することを提示した本。従来の方式と比較して製品が多様化複雑化し、様々な加工工程を通過するようになり、従来の売り上げなどで固定費変動間接費を単純に配布する方法では正確に経営分析ができなくなってきたという背景が発端となっている。

また、従来方式では平均化あるいは集計化された数字をもとにして、トップが施策を考えて配下の組織に号令をかけることで経営戦略の落とし込みがされてきたが、今の時代トップは号令をかけるというか、配下の組織がうまく機能するよに支援するようなサービス部門化となってきており、実際の判断は実行部門でないとできなくなってきている。それにはもっと具体的で正確な情報が必要、というわけである。

おもしろいアナロジーが挙げられている。ボウリングのスコアをあげようと日々練習をしているプレイヤー達がいて、彼らはボールを投げることはできるのだが、倒したピンがわからないとする。彼らに対して、月とレーンを集計した平均の数字を教えても、各自がどうすればいいのかを考えるうえで何の役にもたたない。まさにこれが従来の管理会計のやり方というわけである。それらは財務報告でステークホルダー達には役には立つだろうが、社内の組織のアクションにつながるものではなく、それに必要なのがABCである、というわけだ。

ABCを活用した管理会計が、商品、顧客、サプライヤーなどの切り口で具体的に述べられているが、面白かったのが商品で、自分も会社でよく見ていたのが商品の売り上げランクで、80;20どころか、大体全商品の10%が90%の売り上げを構成しているということがあり、いかに商品のポートフォリオをシンプル化して経営効率を上げるのが重要かということを知った。ただそうは言うものの、商品がうれないのは商品力なのか、営業努力なのかという議論があり、また、レポート上期間限定商品の売れ残りが大量にあったり、なかなかレポートをみても具体的なアクションにつなげるのは難しい。
この本では「クジラ曲線」という累積収益性のグラフを紹介しており、売上の悪い商品のなかには実は原価のほうが売り上げより大きいものが全体の80%もあり、つまり全体の20%だけ売っていれば利益は今の3倍になるというかなりショッキングな分析例を見せている。
本書では、収益性の悪い商品には特殊なカスタマイズ商品があり、これらのニッチ商品は顧客への付加価値が含まれているから正しく価格設定をすること(つまり通常品よりも高く売る)ことで収益を改善することができる述べている。自分の前の会社などは、例えば口紅が16色もあり、その半分以上は収益性が悪いが、それらだけを高く売るわけにはいかない。かと言って色数が少ないとブランド力が落ちてしまうというやっかいな状況があったりしたが、例えばAmazonでは、そういう場合でも価格設定を堂々と変えているところがすごい。

顧客の側面ではもっと困難で、訳者があとがきでも述べているように特に日本企業においては収益が悪くなったからと言って簡単に顧客と手を切ることはできないし、アメリカの企業のように顧客が巨大なグローバル企業ではなく、こまごまとした数多くの顧客がいるから、あまり顧客ごとの分析というのはされないようだ。

キャプランの別書で「新時間主導型ABCの有効利用」も読んだが、こちらはABC分析をERPを活用してもっと効率的に、かつ正確に実行するための提案であったが、こんな高度なことをしている会社にはお目にかかったことがないし、ABC分析ですら、これらの本が世に出てから何十年もたっているが企業のなかには定着しているようには思えない。それはやはり、M&Aが多く組織、プロセス、システムの統合だけで精一杯なのもあるし、商品開発、SCM、営業の各部署が一緒になって経営指標を元にした収益分析をして、アクションを合意して実行するという基本的なことすら全然できてないのに一番の原因があると思う。

これを解決するにはIT化やオンラインの助けをかりて日常業務はすべてシステムにやらせ、同じ人間がE2Eのオペレーションを受け持つようにならないとどうしようもないのではと思う。なぜならば商品開発やSCM、営業はそれぞれが別の上司にレポートしていて別のKPIがあるし、人々の教育やバックグラウンド、スキルなどがばらばらで、根本的にファイナンシャルのセンスを持っている人が絶対的に少ないからだと思う。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
探していた論文内容(サービス業の原価計算)と合致していたので頻繁に活用している。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年7月15日に日本でレビュー済み
 本書は、『バランス・スコアカードBSC』、『活動基準原価計算ABC』などの管理会計にイノベーションをもたらした、かのキャプラン、クーパーの2教授による書である。
 本書では、企業戦略の実現にとって、如何に管理会計が重要であるかを説いている。「計測なくして管理できず。No Measure,No Manage.」とは、古くから言い古された、財務マネージャーやコントローラ、経営管理のための金言といえるが、如何に事業戦略が立派であっても、その効果を計測し、また、戦略を策定しなおすに際しては、データは重要である。また、そのデータはより妥当性の高いものである必要がある。このために、管理会計が如何に重要な役割を果たすのかを余すところなく伝えてくれており、特に以下の3点で特筆に価する。
 第一に、ABCがもたらすコスト戦略の効果を体系的かつ網羅的に、また、多くのケーススタディを以って指し示している。流石にABMの大家だけあって、その記述の熱の入りようには頭が下がるものがある。
 第二に、管理会計という道具は、事業環境や事業戦略の変遷に合せて変革していく必要性があることを強く訴えている。慣れ親しんだ概念とそれにもとづく数字にばかり依存すると、その数字自体の妥当性が失われつつあることに気づかなくなりやすい。この点で多くの示唆を与えてくれる。
 第三に、ABCなど管理会計導入時の留意点からその戦略への展開に至るまで、論旨が明快である点である。
 TOC理論で名を馳せたエリヤフ・ゴールドラットに対する意識が強過ぎ、本書を読みにくいものとしている部分もあるが、コスト戦略と業績管理に対する多くの示唆を与えてくれることには間違いない。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2001年2月3日に日本でレビュー済み
経営戦略と戦略プロセスの管理を新しい管理会計で統合するというアイディアがわかりやすくかかれています。訳者あとがきに、「この翻訳書が日本経済の再生にとって無限の役割を果たしうると信じたからこそ、本書を完成させた」とある。この本を読み終えて、このあとがきに大いに共感を得た。翻訳書によくあるわかりにくさはまったくといっていいほど感じさせない良訳であると感じました、更に、原書では解かりにくい点についても豊富な訳注が用意されており、原書のみを読むよりもはるかに解かりやすかった。いま資本主義圏でどのような競争が起きており、それに対してどのような管理メジャーをとるべきか真に示唆に富んだ本であると感じ多くの管理職の方々に読んでいただきたい本のひとつです。
 また!本!!書を読むにあたって、M.ポーターの「競争優位の戦略」を読むと参考になることが多いと思います。ポーターのバリュー・チェーンが発端となって、バリュー・チェーンを構成する活動のコストと価値に焦点を当ててABC/ABMの出発があったような気がします。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート