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名画は嘘をつく2 (ビジュアルだいわ文庫) 文庫 – 2015/7/11
木村 泰司
(著)
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購入オプションとあわせ買い
誰もが知る絵に秘められた魅惑の嘘をひも解く。
シリーズ10万部の話題作待望の続編!芸術の勲章オールカラー125点。
「実はタイトルが違った」「そんな景色は存在しない」等、
ゴッホ、マネ、ルーベンス、レオナルドらが絵に込めた幾多の真実を明かす!
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社大和書房
- 発売日2015/7/11
- 寸法10.5 x 1.2 x 15 cm
- ISBN-104479305432
- ISBN-13978-4479305439
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対象商品: 名画は嘘をつく2 (ビジュアルだいわ文庫)
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登録情報
- 出版社 : 大和書房 (2015/7/11)
- 発売日 : 2015/7/11
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 253ページ
- ISBN-10 : 4479305432
- ISBN-13 : 978-4479305439
- 寸法 : 10.5 x 1.2 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 320,692位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 446位だいわ文庫
- - 532位西洋画
- - 50,533位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
名画の裏話を聞いているようで、読んでいて楽しかったです。絵に詳しくない方であっても興味深い内容だと思うし、詳しい方でもさらに絵が好きになれるような、そんな内容かなと思います。
2018年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全体的には、良いですよ。値段も手頃だし、サクッと、次に進む。ただ、絵画が途切れている。一ページに納めろよ。小さいだけならまだ我慢出来るが、二ページ目にわずかにかかる大きさにして肝心な所が分からない。苛々してならない。
2017年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この「名画は嘘をつく2」は、適量かつ手ごろな価格でとても満足しています
2015年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
木村さんのシリーズ、前回よりはやや縮小版となっていますが面白く読ませて頂きました。
2015年9月20日に日本でレビュー済み
この著者は『
名画の言い分
』、『
巨匠たちの迷宮-名画の言い分
』、『
美女たちの西洋美術史 肖像画は語る
』、『
おしゃべりな名画
』、『
謎解き西洋絵画
』、『
知識ゼロからの肖像画入門
』と、西洋絵画をいかに読み解くべきかについて平易に語って私を魅了し続けてきてくれた人物です。
これは昨2014年に出版された『 名画は嘘をつく 』の続編にあたります。
表題に「嘘をつく」とあるとおり、二次元の絵画空間にどんな虚構が潜んでいるかをひとつひとつ解説していきます。
クロード・モネの『 ラ・ジャポネーズ(和装のカミーユ・モネ) 』の金髪は実はカツラであり、赤い着物と対比させる効果を狙っている。
紀元前8世紀のローマの神話をテーマにしたニコラ・プッサンの『サビニの女たちの略奪』に、初期キリスト教建築のモデルとなったバシリカが描かれているのは、サビニの女性たちの犠牲があったからこそ後のローマ帝国、そしてキリスト教聖地ローマの繁栄があったことを表現しようとしたから。
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの『パンドラ』には大きな箱が描かれているが、もともとの古代ギリシャ神話では「壺」だったものが「箱」と誤訳されてしまったためである。
肖像画は必ずしもモデルを直接見ながら描いたわけではなく、その容姿についての説明を人づてに受けてから制作された場合もあった。(ティツィアーノ『イザベラ・デステ』、アンゲリカ・カウフマン『アンナ・プロタソーワ伯爵夫人と5人の姪たち』)
一旦は忘れられていたフェルメールが19世紀に“再発見”されたのは、その神秘性が評価されたからではなく、社会主義者だったフランス人美術評論家のテオフィル・トレが、市井の人々の労働する姿という主題がこれからの社会に相応しい、と考えたから。
こうした興味深い話が100以上も詰まっています。
また、この著者の真骨頂ともいえるのが、西洋の絵画作品を<読む>上で欠かせない象徴に関する解説です。
宗教画では卵はキリストの象徴であり、ダチョウの卵は聖母の処女懐胎を表す。だからフランス風俗画で若い女のかたわらに割れた卵があると処女喪失を意味する。(ジャン=バティスト・グルーズ『割れた卵』)
金物の内側を磨く絵図は「清らかな女性」の証だが、外側を磨いていると「見せかけだけの美徳」を意味する。(ヤン・ステーン『金物を磨く女』)
楽器のリュートは女性の性器を象徴し、楽器演奏は性行為を示唆する。(フェルメール『 リュートを調弦する女 』)
残念ながら文庫本ですから、掲載された美術作品の図版がかなり小さく、群像画のように多くの事柄が書き込まれた作品となると、著者の解説が指し示す人や物がどこに描かれているのかが判然としない場合が一再ならずありました。
とはいえ、今回も大変勉強させていただいたのは事実です。
これは昨2014年に出版された『 名画は嘘をつく 』の続編にあたります。
表題に「嘘をつく」とあるとおり、二次元の絵画空間にどんな虚構が潜んでいるかをひとつひとつ解説していきます。
クロード・モネの『 ラ・ジャポネーズ(和装のカミーユ・モネ) 』の金髪は実はカツラであり、赤い着物と対比させる効果を狙っている。
紀元前8世紀のローマの神話をテーマにしたニコラ・プッサンの『サビニの女たちの略奪』に、初期キリスト教建築のモデルとなったバシリカが描かれているのは、サビニの女性たちの犠牲があったからこそ後のローマ帝国、そしてキリスト教聖地ローマの繁栄があったことを表現しようとしたから。
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの『パンドラ』には大きな箱が描かれているが、もともとの古代ギリシャ神話では「壺」だったものが「箱」と誤訳されてしまったためである。
肖像画は必ずしもモデルを直接見ながら描いたわけではなく、その容姿についての説明を人づてに受けてから制作された場合もあった。(ティツィアーノ『イザベラ・デステ』、アンゲリカ・カウフマン『アンナ・プロタソーワ伯爵夫人と5人の姪たち』)
一旦は忘れられていたフェルメールが19世紀に“再発見”されたのは、その神秘性が評価されたからではなく、社会主義者だったフランス人美術評論家のテオフィル・トレが、市井の人々の労働する姿という主題がこれからの社会に相応しい、と考えたから。
こうした興味深い話が100以上も詰まっています。
また、この著者の真骨頂ともいえるのが、西洋の絵画作品を<読む>上で欠かせない象徴に関する解説です。
宗教画では卵はキリストの象徴であり、ダチョウの卵は聖母の処女懐胎を表す。だからフランス風俗画で若い女のかたわらに割れた卵があると処女喪失を意味する。(ジャン=バティスト・グルーズ『割れた卵』)
金物の内側を磨く絵図は「清らかな女性」の証だが、外側を磨いていると「見せかけだけの美徳」を意味する。(ヤン・ステーン『金物を磨く女』)
楽器のリュートは女性の性器を象徴し、楽器演奏は性行為を示唆する。(フェルメール『 リュートを調弦する女 』)
残念ながら文庫本ですから、掲載された美術作品の図版がかなり小さく、群像画のように多くの事柄が書き込まれた作品となると、著者の解説が指し示す人や物がどこに描かれているのかが判然としない場合が一再ならずありました。
とはいえ、今回も大変勉強させていただいたのは事実です。
2015年7月30日に日本でレビュー済み
昨年出版された「名画は嘘をつく」の続編です。
原則として、見開きの2ページで構成されていますが、対照する絵画、等があるときは、3ページになっています。
オール・カラーで125点の作品が紹介されていて、全体は、以下の章に大別されています。
第1章:タイトルの嘘 第2章:モデルの嘘 第3章:画家の嘘 第4章:景観の嘘 第5章:時間の嘘 第6章:恋愛の嘘
第7章:設定の嘘 第8章:聖なる嘘 第9章:演出の嘘 第10章ジャンルの嘘
以下、ネタバレがありますから、未読の人は注意して下さい!!!
シュザンヌ・フールマンの肖像(麦わら帽子) ピーテル・パウル・ルーベンス:これは画を見ればすぐにわかりますね!!
そして、結構多いのが、実際は、娼婦を描いているのに、お嬢さん、女性たちと、等のタイトルのついている画、やはり娼婦じゃまずいでしょう!
イザべラ・デステ ティツィアーノ・ヴェチェッリオ:誰でも少しでも若く描いてほしいものですけど、40歳もサバを読むとは!!
晩鐘 ジャン=フランソワ・ミレー:この前観たTVのクイズ番組では、もっと恐ろしい見方をしていました!!
都市風景 シャルル・レイケルト、鳥のいる風景 ルーラント・サーフェリー、サン・マルコ広場 カナレット・・・・・・・・、
画家というものは、自分の都合で、実際とは変えて描くことも多いのです!!
鹿児島で少女を蘇らす聖フランシスコ・ザビエル ニコラ・プッサン:想像で描かれた日本人は??!!!
リンゴとオレンジ ポール・セザンヌ:言い方が悪いですが、一種のだまし絵のようです!
また、プロテスタント社会であるオランダでは、風俗画に教訓的なメッセージが込められていることが多いようで、
そういった目で見ると、フェルメールの画もまた違った光を放ちます!!
最近、絵画の嘘、隠された意図、等がクイズ番組でよく出題されます。そんなのを見ていると、
このような本を参考にしていることがよく解ります。
面白い内容でしたが、画が小さいのが玉に瑕で、それで☆一つ減じています。
原則として、見開きの2ページで構成されていますが、対照する絵画、等があるときは、3ページになっています。
オール・カラーで125点の作品が紹介されていて、全体は、以下の章に大別されています。
第1章:タイトルの嘘 第2章:モデルの嘘 第3章:画家の嘘 第4章:景観の嘘 第5章:時間の嘘 第6章:恋愛の嘘
第7章:設定の嘘 第8章:聖なる嘘 第9章:演出の嘘 第10章ジャンルの嘘
以下、ネタバレがありますから、未読の人は注意して下さい!!!
シュザンヌ・フールマンの肖像(麦わら帽子) ピーテル・パウル・ルーベンス:これは画を見ればすぐにわかりますね!!
そして、結構多いのが、実際は、娼婦を描いているのに、お嬢さん、女性たちと、等のタイトルのついている画、やはり娼婦じゃまずいでしょう!
イザべラ・デステ ティツィアーノ・ヴェチェッリオ:誰でも少しでも若く描いてほしいものですけど、40歳もサバを読むとは!!
晩鐘 ジャン=フランソワ・ミレー:この前観たTVのクイズ番組では、もっと恐ろしい見方をしていました!!
都市風景 シャルル・レイケルト、鳥のいる風景 ルーラント・サーフェリー、サン・マルコ広場 カナレット・・・・・・・・、
画家というものは、自分の都合で、実際とは変えて描くことも多いのです!!
鹿児島で少女を蘇らす聖フランシスコ・ザビエル ニコラ・プッサン:想像で描かれた日本人は??!!!
リンゴとオレンジ ポール・セザンヌ:言い方が悪いですが、一種のだまし絵のようです!
また、プロテスタント社会であるオランダでは、風俗画に教訓的なメッセージが込められていることが多いようで、
そういった目で見ると、フェルメールの画もまた違った光を放ちます!!
最近、絵画の嘘、隠された意図、等がクイズ番組でよく出題されます。そんなのを見ていると、
このような本を参考にしていることがよく解ります。
面白い内容でしたが、画が小さいのが玉に瑕で、それで☆一つ減じています。
2017年12月19日に日本でレビュー済み
『名画は嘘をつく(2)』(木村泰司著、大和書房・ビジュアルだいわ文庫)には、名画について思いがけないことが書かれています。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオの「イザベラ・デステ」には、「モデルを『よいしょ』しすぎた巨匠」というタイトルが付けられています。「実年齢で描かれることを望まなかったイザベラ(・デステ=ルネサンスを代表する才女)のため、60代にさしかかった実際の年齢よりも40歳ほど若い姿で描かれています。画家の『よいしょ』もすぎます。芸術の偉大なパトロンだっただけでなく、政治力にも長けていた才女イザベラ」。
ピーテル・ブリューゲル(父)の「農民の婚礼の踊り」は、「農民に温かい視線を注いだ絵・・・ではない」と断言しています。「『農民画家』として知られるブリューゲルですが、実際は都会で暮らした学識高い教養人でした。都会の富裕層から愚かな存在と見なされていた農民たちに対し、温かい視線を注いでいるのではなく、享楽的な彼らの姿を描いて反面教師にすることで、ブリューゲルの顧客層にとっては悪徳に対する戒めがテーマとなっているのです」。
ジャン・フランソワ・ミレーの「晩鐘」のタイトルは、「創作された『敬虔で清貧な画家ミレー』神話」と刺激的です。「日本では聖人化されたミレーですが、本人は信仰心が篤かったわけではありません。祖母や母の葬儀にも出ることなく、最初の妻が病死してから1年も経たずに2度目の妻と同棲を始めています。画業が成功してからは美術品収集に精を出し、地元の農民たちとつき合うこともありませんでした」。
ヤン・ステーンの「農民の婚礼(欺かれた花婿)」は、「婚礼の場には相応しくない『寝取られ』を描写」したものだというのです。「新婦の前の床に散らばった花々は、すでに彼女が純潔を失っていることを表します。新婦の後ろで『内緒』のポーズを取る男がお相手だったのでしょう。花婿の頭上には二股の角がぶら下がっていますが、角は『寝取られ男』を意味しているのです」。
ヘラルト・テル・ボルフの「父の訓戒」に描かれているのは、「文豪ゲーテさえも勘違いした偽りの父娘」だと言い放っています。「ゲーテでさえ、父親が娘を叱責している場面だと思い込んでいたのです。しかし、どう見ても男は娘の父親としては若すぎます。この絵の舞台は売春宿です。したがって2人は親子ではなく、めかしこんでやってきた客の兵士と値段交渉されている娼婦です。グラスを傾けているのは、17世紀オランダ風俗画の人気(?)キャラクターである取り持ち女なのです」。
ヨハネス・フェルメールの「リュートを調弦する女」は「なぜ窓辺で調弦しているか、その意味とは?」と問いかけています。「窓辺でリュートを調弦しながら、窓の外に視線を向けている女が描かれています。来客を心待ちしているのが明らかです。伝統的にリュートは女性の性器を象徴し、楽器の演奏自体は性行為を示唆します。つまり、音楽の楽しみは性行為同様に一時の快楽を意味し、その虚しさを説き快楽に対する節制を促していました。絵の中には別の楽器ヴィオラ・ダ・ガンバも描かれていますが、待ち人が到着してから2人がおこなったのは、楽器の演奏だけではないことを表しています」。
著者の主張を素直に信じていいのか、まだ戸惑っている私です。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオの「イザベラ・デステ」には、「モデルを『よいしょ』しすぎた巨匠」というタイトルが付けられています。「実年齢で描かれることを望まなかったイザベラ(・デステ=ルネサンスを代表する才女)のため、60代にさしかかった実際の年齢よりも40歳ほど若い姿で描かれています。画家の『よいしょ』もすぎます。芸術の偉大なパトロンだっただけでなく、政治力にも長けていた才女イザベラ」。
ピーテル・ブリューゲル(父)の「農民の婚礼の踊り」は、「農民に温かい視線を注いだ絵・・・ではない」と断言しています。「『農民画家』として知られるブリューゲルですが、実際は都会で暮らした学識高い教養人でした。都会の富裕層から愚かな存在と見なされていた農民たちに対し、温かい視線を注いでいるのではなく、享楽的な彼らの姿を描いて反面教師にすることで、ブリューゲルの顧客層にとっては悪徳に対する戒めがテーマとなっているのです」。
ジャン・フランソワ・ミレーの「晩鐘」のタイトルは、「創作された『敬虔で清貧な画家ミレー』神話」と刺激的です。「日本では聖人化されたミレーですが、本人は信仰心が篤かったわけではありません。祖母や母の葬儀にも出ることなく、最初の妻が病死してから1年も経たずに2度目の妻と同棲を始めています。画業が成功してからは美術品収集に精を出し、地元の農民たちとつき合うこともありませんでした」。
ヤン・ステーンの「農民の婚礼(欺かれた花婿)」は、「婚礼の場には相応しくない『寝取られ』を描写」したものだというのです。「新婦の前の床に散らばった花々は、すでに彼女が純潔を失っていることを表します。新婦の後ろで『内緒』のポーズを取る男がお相手だったのでしょう。花婿の頭上には二股の角がぶら下がっていますが、角は『寝取られ男』を意味しているのです」。
ヘラルト・テル・ボルフの「父の訓戒」に描かれているのは、「文豪ゲーテさえも勘違いした偽りの父娘」だと言い放っています。「ゲーテでさえ、父親が娘を叱責している場面だと思い込んでいたのです。しかし、どう見ても男は娘の父親としては若すぎます。この絵の舞台は売春宿です。したがって2人は親子ではなく、めかしこんでやってきた客の兵士と値段交渉されている娼婦です。グラスを傾けているのは、17世紀オランダ風俗画の人気(?)キャラクターである取り持ち女なのです」。
ヨハネス・フェルメールの「リュートを調弦する女」は「なぜ窓辺で調弦しているか、その意味とは?」と問いかけています。「窓辺でリュートを調弦しながら、窓の外に視線を向けている女が描かれています。来客を心待ちしているのが明らかです。伝統的にリュートは女性の性器を象徴し、楽器の演奏自体は性行為を示唆します。つまり、音楽の楽しみは性行為同様に一時の快楽を意味し、その虚しさを説き快楽に対する節制を促していました。絵の中には別の楽器ヴィオラ・ダ・ガンバも描かれていますが、待ち人が到着してから2人がおこなったのは、楽器の演奏だけではないことを表しています」。
著者の主張を素直に信じていいのか、まだ戸惑っている私です。