「〜になったときに読む」のように本書は目次いや用法がある。
「〜になったときに」実際に読むと面白かったり、和んだりする。
「〜になったとき」という「症状」は生きていると色々出会うな、
「〜になった」らどうしようかな、と不安なときも本書があれば。
「〜に」なる前に予防として服用しておくことをお薦め致します。
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人生処方詩集 (ちくま文庫 け 2-1) 文庫 – 1988/10/1
- 本の長さ291ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1988/10/1
- ISBN-104480022716
- ISBN-13978-4480022714
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1988/10/1)
- 発売日 : 1988/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 291ページ
- ISBN-10 : 4480022716
- ISBN-13 : 978-4480022714
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,055,196位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,255位ドイツ文学研究
- - 1,324位外国詩
- - 2,303位戯曲・シナリオ (本)
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トップレビュー
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2023年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんな詩集を手に入れた
「飛ぶ教室」や「動物会議」で高名な
ドイツの戦中戦後を生きたケストナーさんの
ヒトラーの熱病が国に蔓延し
狂気が雄叫びをあげ、暴力が凱歌をあげ
国内で薄氷を踏むような日常の中で編んだ
1936年処方の薬箱だ
病気や痛みを和らげる薬は別にあるかも
これは 淋しさとか、失望とか、心の悩みを
解毒する「ひみつのことばたち」だ
だから目次の他にもう一つ「用法」目次がある
貧乏に逢ったら‥‥56.72.76.88.117.182.197頁を見よ、と指示がある
恋愛が決裂したら‥‥11種類もの薬が用意されている
知ったかぶりをするやつがいたら‥‥
孤独に耐えられなくなったら‥‥
幸福があまりにも遅くきたら‥‥
40ほどの処方箋がある
全てに3〜10の薬(詩)が処方されている
正直 全ての悩みには対処してない
正直 かなり昔の薬なので今に効かないことが多い
それでも、「もうすぐ旅に出るのですが、どんな心構えが必要でしょうか?」と
ケストナーさんにお聞きしたら
こんな素敵な詩句を与えてくださった
誰でも もっとも謹厳な紳士たちでも
ここにいると 地球が一つの星だという気がする
そして子供たちは 綺麗な名前を持ち
ほとんど広告にあるように美しい
(「リュクサンブール公園」より)
獨逸伯林から仏蘭西巴里に行っただけで
ケストナーさんはそう感じたそうだ
だとしたら、隣国に行く私の旅も
捨てたもんじゃない
「飛ぶ教室」や「動物会議」で高名な
ドイツの戦中戦後を生きたケストナーさんの
ヒトラーの熱病が国に蔓延し
狂気が雄叫びをあげ、暴力が凱歌をあげ
国内で薄氷を踏むような日常の中で編んだ
1936年処方の薬箱だ
病気や痛みを和らげる薬は別にあるかも
これは 淋しさとか、失望とか、心の悩みを
解毒する「ひみつのことばたち」だ
だから目次の他にもう一つ「用法」目次がある
貧乏に逢ったら‥‥56.72.76.88.117.182.197頁を見よ、と指示がある
恋愛が決裂したら‥‥11種類もの薬が用意されている
知ったかぶりをするやつがいたら‥‥
孤独に耐えられなくなったら‥‥
幸福があまりにも遅くきたら‥‥
40ほどの処方箋がある
全てに3〜10の薬(詩)が処方されている
正直 全ての悩みには対処してない
正直 かなり昔の薬なので今に効かないことが多い
それでも、「もうすぐ旅に出るのですが、どんな心構えが必要でしょうか?」と
ケストナーさんにお聞きしたら
こんな素敵な詩句を与えてくださった
誰でも もっとも謹厳な紳士たちでも
ここにいると 地球が一つの星だという気がする
そして子供たちは 綺麗な名前を持ち
ほとんど広告にあるように美しい
(「リュクサンブール公園」より)
獨逸伯林から仏蘭西巴里に行っただけで
ケストナーさんはそう感じたそうだ
だとしたら、隣国に行く私の旅も
捨てたもんじゃない
2014年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
建前
小松太郎氏の改訳版(角川文庫版)の「人生処方詩集」の再録版である。ケストナーのこの詩集には、全訳本としては、小松太郎氏の旧約本、改訳本、飯吉光夫氏の旧訳本、改訳本(「人生処方箋」)、高橋健二氏の訳本(「家庭薬局」)があり、部分訳として、板倉鞆音氏訳(「ケストナァ詩集」)、丘沢・岸・初見訳(「大きなケストナーの本」)があるが、全訳本である小松改訳、飯吉改訳、高橋訳の三書を比べてみると、現代日本語の詩としてのリズム感、読みやすさでは、圧倒的に飯吉改訳がよいと思う。小松改訳、高橋訳ともに、原書にこだわりすぎていて、日本語の詩としては硬い。例として、題だけ、並べてみよう。偶然による残高(小松、高橋)、とっさに、帳尻を合わせる(飯吉)、待ちかねた春が来た(小松)、前触れのあった春が来た(高橋)、待ちに待った春が来た(飯吉)である。詩の本文では、違いがさらに明瞭になる。
さて、今回の岩波文庫版小松改訳は、行間もゆったりし、字も適度な大きさで読みやすい。本書をもっとも早くから訳された、小松氏の訳本の決定版と言ってよいだろう。目次の配列もよいと思う。私見では、現代では、使用法(処方箋)よりは、詩の題名の方が大事と思うので、題名目次が最初に置かれているのは使いやすい。(飯吉訳、高橋訳では、題名目次が最後になっている)
本音
これだけ、既訳本(絶版本が多いが古書価は安い)があるのに、なぜ、また「人生処方詩集」なのだろうか? というより、なぜ、私達はケストナーの詩集を、処女作「腰の上の心臓」ほかの原型本の完訳本として、読ませてもらえないのだろうか。たしかに、「人生処方詩集」はドイツでも、日本でも人気本であり、ケストナーが四つの詩集から自選した詩集なのだから、これで十分という考える方もいらっしゃるのかもしれない。しかし、1936年という厳しい時期での自選であり、省かれてしまった貴重な詩も多い。たとえば「腰の上の心臓」だけでも、翻訳のあるものとして、エロ詩の「道徳的解剖」(板倉訳)、エロ音楽詩「室内楽のヴィルトオーゾの夕べの歌」(丘沢訳)、エロ味滑稽詩「湯槽の中のひとりごと」(初見訳)、エロ味風俗詩「女事務員たちの合唱」(小松訳。本書で引用)、軍隊批判詩の「君や知る、大砲の花咲く国を?」(高橋訳)、「踏み車」(初見訳)、不良発育詩の「一八九九年生まれ」(岸訳)、ナンセンス詩「なぜなぜなのか」(板倉訳)その他「地球はまるいよ」(初見訳)、「時は自動車を駆る」(板倉訳)などが未収録である。未翻訳の面白そうな詩も多い。私はこれらの詩と、「人生処方詩集」でバラバラに配列されている詩を元に戻し、原本の順序通りに配列し、全ての詩を翻訳した完訳本「腰の上の心臓」を読ませてほしい。第二詩集の「鏡の中の騒ぎ」についても同様である。無理な願いだろうか。独文学者はたくさんいらっしゃるはずである。
私的結論
「人生処方詩集」はもう十分だ。完訳版「ケストナー初期詩集」を読みたい。処方箋は要らない。
小松太郎氏の改訳版(角川文庫版)の「人生処方詩集」の再録版である。ケストナーのこの詩集には、全訳本としては、小松太郎氏の旧約本、改訳本、飯吉光夫氏の旧訳本、改訳本(「人生処方箋」)、高橋健二氏の訳本(「家庭薬局」)があり、部分訳として、板倉鞆音氏訳(「ケストナァ詩集」)、丘沢・岸・初見訳(「大きなケストナーの本」)があるが、全訳本である小松改訳、飯吉改訳、高橋訳の三書を比べてみると、現代日本語の詩としてのリズム感、読みやすさでは、圧倒的に飯吉改訳がよいと思う。小松改訳、高橋訳ともに、原書にこだわりすぎていて、日本語の詩としては硬い。例として、題だけ、並べてみよう。偶然による残高(小松、高橋)、とっさに、帳尻を合わせる(飯吉)、待ちかねた春が来た(小松)、前触れのあった春が来た(高橋)、待ちに待った春が来た(飯吉)である。詩の本文では、違いがさらに明瞭になる。
さて、今回の岩波文庫版小松改訳は、行間もゆったりし、字も適度な大きさで読みやすい。本書をもっとも早くから訳された、小松氏の訳本の決定版と言ってよいだろう。目次の配列もよいと思う。私見では、現代では、使用法(処方箋)よりは、詩の題名の方が大事と思うので、題名目次が最初に置かれているのは使いやすい。(飯吉訳、高橋訳では、題名目次が最後になっている)
本音
これだけ、既訳本(絶版本が多いが古書価は安い)があるのに、なぜ、また「人生処方詩集」なのだろうか? というより、なぜ、私達はケストナーの詩集を、処女作「腰の上の心臓」ほかの原型本の完訳本として、読ませてもらえないのだろうか。たしかに、「人生処方詩集」はドイツでも、日本でも人気本であり、ケストナーが四つの詩集から自選した詩集なのだから、これで十分という考える方もいらっしゃるのかもしれない。しかし、1936年という厳しい時期での自選であり、省かれてしまった貴重な詩も多い。たとえば「腰の上の心臓」だけでも、翻訳のあるものとして、エロ詩の「道徳的解剖」(板倉訳)、エロ音楽詩「室内楽のヴィルトオーゾの夕べの歌」(丘沢訳)、エロ味滑稽詩「湯槽の中のひとりごと」(初見訳)、エロ味風俗詩「女事務員たちの合唱」(小松訳。本書で引用)、軍隊批判詩の「君や知る、大砲の花咲く国を?」(高橋訳)、「踏み車」(初見訳)、不良発育詩の「一八九九年生まれ」(岸訳)、ナンセンス詩「なぜなぜなのか」(板倉訳)その他「地球はまるいよ」(初見訳)、「時は自動車を駆る」(板倉訳)などが未収録である。未翻訳の面白そうな詩も多い。私はこれらの詩と、「人生処方詩集」でバラバラに配列されている詩を元に戻し、原本の順序通りに配列し、全ての詩を翻訳した完訳本「腰の上の心臓」を読ませてほしい。第二詩集の「鏡の中の騒ぎ」についても同様である。無理な願いだろうか。独文学者はたくさんいらっしゃるはずである。
私的結論
「人生処方詩集」はもう十分だ。完訳版「ケストナー初期詩集」を読みたい。処方箋は要らない。
2005年5月5日に日本でレビュー済み
人生で、何か困ったことがあったら、
この本の目次を見て下さい。
きっと、そこに今のあなたの状況に
当てはまるものがあるはずです。
そして、該当のページを開いてみましょう。
そこに答えは載っていませんが、
素晴らしいヒントが書いてあるはずです。
この本の目次を見て下さい。
きっと、そこに今のあなたの状況に
当てはまるものがあるはずです。
そして、該当のページを開いてみましょう。
そこに答えは載っていませんが、
素晴らしいヒントが書いてあるはずです。
2003年4月21日に日本でレビュー済み
「エミール」などの児童文学で有名なドイツの作家エーリッヒ・ケストナーの詩集。こちらは大人向けです。
原文タイトル「Doktor Erich Kaestners lyrische Hausapotheke」に表されているように、この本は「家庭用救急箱」です。心がこのような症状の時はこの詩を読みなさい、と、最初にきちんと「用法」が載っています。「年齢が悲しくなったら」とか、「自信がぐらついたら」とかいう具合に、それぞれ指定してあります。
私には、納得できる部分もできない部分もありましたし、よくわからないものもありましたが、全体として、特にこのコンセプトが気に入っています。
原文タイトル「Doktor Erich Kaestners lyrische Hausapotheke」に表されているように、この本は「家庭用救急箱」です。心がこのような症状の時はこの詩を読みなさい、と、最初にきちんと「用法」が載っています。「年齢が悲しくなったら」とか、「自信がぐらついたら」とかいう具合に、それぞれ指定してあります。
私には、納得できる部分もできない部分もありましたし、よくわからないものもありましたが、全体として、特にこのコンセプトが気に入っています。