作家/ミュージシャンの松村さんのエッセイをまとめた書。
「アビイロードからの裏通り」ではBeatlesの事、「仲いり」では当時の身辺雑記、「さらば愛しき音よ」ではBeatles以外のロックについての文章が掲載されております。
約半分を占めるBeatles関連の所が面白いというか興味深かったです。Johnの死が相当こたえた様で、勝手に当時の松村さんの心情まで察してしまいます。Paulさんについては「Venus & Mars」が傑作と言われておりますが、松村さんはあまり気にいらなかった様で、松村さんの独自のBeatles観が垣間見える様でした。
Beatles以外の所ではEric Burdon氏が在籍していたAnimalsに関して結構書いてあり、大好きだったのが判りました。後期のメンバーのAndy Summers氏はAnimals以降はPoliceでギターを弾いておりましたね。
全篇を通して読んで、ロック、或いはBeatlesが日常の営みに組み込まれているのがこの人らしいです。私も暇で眠くなかったら音楽を聴きながら小説を読んでおりますが。
最近(2021年くらい)ロッキングオン誌で松村さんの連載が途絶えて悲しいので、久しぶりにこの人の文章を読んで感慨深かったです。また復帰してくださると嬉しいです。
松村さんのロックやBeatlesに対する偏愛振りが判る好著。是非ご一読を。

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アビイ・ロードからの裏通り (ちくま文庫 ま 9-1) 文庫 – 1988/12/1
松村 雄策
(著)
- 本の長さ267ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1988/12/1
- ISBN-104480022848
- ISBN-13978-4480022844
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1988/12/1)
- 発売日 : 1988/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 267ページ
- ISBN-10 : 4480022848
- ISBN-13 : 978-4480022844
- Amazon 売れ筋ランキング: - 388,156位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 97位歌謡曲・演歌 (本)
- - 552位海外のロック・ポップス
- - 1,546位ちくま文庫
- カスタマーレビュー:
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4 星
感性のキラキラ☆☆
わが松村さんの処女作、単行本第1号である。この本は、ロッキングオン72年8月号から81年1月号までの氏による「ベストオブ70年代の松村雄策」になっています。ro初期から成長期にかけて、20代の松村さんのみずみずしい感性のままの文章を堪能できる作品です。この本を作るきっかけは、80年のジョンの死であります。ずつとジョンを聞き続けた者として、それにふさわしい事をしなければと、思ったらしい。やはり、ビートルズに突き動かされてしまう人なんですね。 前半はビートルズ関連、後半はそれ以外のミュージシャンについて。間に音楽以外の事についてとなっている。個人的に中入りのちいさな虫が出てくる「アリ」の文章が優しくて好きである。 やはり一節を紹介するのが、わかりやすいと思うので。ジョンの魂 / ジョン レノン ジョンは、ダイアモンドではなかったのだ。夜店で売っているただのガラス玉だったのだ。...... ガラス玉が輝くためには、その全てに傷をつけるしかなかった。あっちで傷つき、こっちで傷つき、もういたる箇所が傷だらけになって、その傷が光り輝いているのである。 (ロッキング・オン 72年8月号)さらば愛しき音よ 身体がしびれてきた。俺は休みたがっている足をむりやり動かして、割れたレコードが散らばっている部屋を出た。アパートの玄関を出ると、つかまるものがない。倒れないように突っ立っているのが、せいいっぱいだ。前にも進めないし、後ろにも戻れない。俺は道路の中途半端なところに突っ立っていた。 そこには、たしかな冬のにおいがした。俺は冬のにおいを送って来る風に向かって、思い切って足を出した。そして、地面がすごいスピードで近づいてきた。これじゃあ、あんまりだ、と俺は思った。 (ロッキング・オン 74年11月号)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年5月23日に日本でレビュー済み
2014年9月21日に日本でレビュー済み
この本が発売されたその日にむさぼるように読みました。
知っているアルバム・ミュージシャンはますます好きになり
紹介されているアルバム・ミュージシャンを次々聞いていきました。
20才ごろの自分のバイブルでした。
知っているアルバム・ミュージシャンはますます好きになり
紹介されているアルバム・ミュージシャンを次々聞いていきました。
20才ごろの自分のバイブルでした。
2013年5月9日に日本でレビュー済み
わが松村さんの処女作、単行本第1号である。この本
は、ロッキングオン72年8月号から81年1月号までの
氏による「ベストオブ70年代の松村雄策」になっています。
ro初期から成長期にかけて、20代の松村さんのみずみずしい
感性のままの文章を堪能できる作品です。この本を作るきっかけ
は、80年のジョンの死であります。ずつとジョンを聞き続けた
者として、それにふさわしい事をしなければと、思ったらしい。
やはり、ビートルズに突き動かされてしまう人なんですね。
前半はビートルズ関連、後半はそれ以外のミュージシャンにつ
いて。間に音楽以外の事についてとなっている。個人的に中入り
のちいさな虫が出てくる「アリ」の文章が優しくて好きである。
やはり一節を紹介するのが、わかりやすいと思うので。
ジョンの魂 / ジョン レノン
ジョンは、ダイアモンドではなかったのだ。夜店で売っている
ただのガラス玉だったのだ。...... ガラス玉が輝くためには、
その全てに傷をつけるしかなかった。あっちで傷つき、こっちで
傷つき、もういたる箇所が傷だらけになって、その傷が光り輝いて
いるのである。 (ロッキング・オン 72年8月号)
さらば愛しき音よ
身体がしびれてきた。俺は休みたがっている足をむりやり動かして、
割れたレコードが散らばっている部屋を出た。アパートの玄関を出ると、
つかまるものがない。倒れないように突っ立っているのが、せいいっぱい
だ。前にも進めないし、後ろにも戻れない。俺は道路の中途半端なところ
に突っ立っていた。
そこには、たしかな冬のにおいがした。俺は冬のにおいを送って来る
風に向かって、思い切って足を出した。そして、地面がすごいスピードで
近づいてきた。これじゃあ、あんまりだ、と俺は思った。
(ロッキング・オン 74年11月号)
は、ロッキングオン72年8月号から81年1月号までの
氏による「ベストオブ70年代の松村雄策」になっています。
ro初期から成長期にかけて、20代の松村さんのみずみずしい
感性のままの文章を堪能できる作品です。この本を作るきっかけ
は、80年のジョンの死であります。ずつとジョンを聞き続けた
者として、それにふさわしい事をしなければと、思ったらしい。
やはり、ビートルズに突き動かされてしまう人なんですね。
前半はビートルズ関連、後半はそれ以外のミュージシャンにつ
いて。間に音楽以外の事についてとなっている。個人的に中入り
のちいさな虫が出てくる「アリ」の文章が優しくて好きである。
やはり一節を紹介するのが、わかりやすいと思うので。
ジョンの魂 / ジョン レノン
ジョンは、ダイアモンドではなかったのだ。夜店で売っている
ただのガラス玉だったのだ。...... ガラス玉が輝くためには、
その全てに傷をつけるしかなかった。あっちで傷つき、こっちで
傷つき、もういたる箇所が傷だらけになって、その傷が光り輝いて
いるのである。 (ロッキング・オン 72年8月号)
さらば愛しき音よ
身体がしびれてきた。俺は休みたがっている足をむりやり動かして、
割れたレコードが散らばっている部屋を出た。アパートの玄関を出ると、
つかまるものがない。倒れないように突っ立っているのが、せいいっぱい
だ。前にも進めないし、後ろにも戻れない。俺は道路の中途半端なところ
に突っ立っていた。
そこには、たしかな冬のにおいがした。俺は冬のにおいを送って来る
風に向かって、思い切って足を出した。そして、地面がすごいスピードで
近づいてきた。これじゃあ、あんまりだ、と俺は思った。
(ロッキング・オン 74年11月号)

わが松村さんの処女作、単行本第1号である。この本
は、ロッキングオン72年8月号から81年1月号までの
氏による「ベストオブ70年代の松村雄策」になっています。
ro初期から成長期にかけて、20代の松村さんのみずみずしい
感性のままの文章を堪能できる作品です。この本を作るきっかけ
は、80年のジョンの死であります。ずつとジョンを聞き続けた
者として、それにふさわしい事をしなければと、思ったらしい。
やはり、ビートルズに突き動かされてしまう人なんですね。
前半はビートルズ関連、後半はそれ以外のミュージシャンにつ
いて。間に音楽以外の事についてとなっている。個人的に中入り
のちいさな虫が出てくる「アリ」の文章が優しくて好きである。
やはり一節を紹介するのが、わかりやすいと思うので。
ジョンの魂 / ジョン レノン
ジョンは、ダイアモンドではなかったのだ。夜店で売っている
ただのガラス玉だったのだ。...... ガラス玉が輝くためには、
その全てに傷をつけるしかなかった。あっちで傷つき、こっちで
傷つき、もういたる箇所が傷だらけになって、その傷が光り輝いて
いるのである。 (ロッキング・オン 72年8月号)
さらば愛しき音よ
身体がしびれてきた。俺は休みたがっている足をむりやり動かして、
割れたレコードが散らばっている部屋を出た。アパートの玄関を出ると、
つかまるものがない。倒れないように突っ立っているのが、せいいっぱい
だ。前にも進めないし、後ろにも戻れない。俺は道路の中途半端なところ
に突っ立っていた。
そこには、たしかな冬のにおいがした。俺は冬のにおいを送って来る
風に向かって、思い切って足を出した。そして、地面がすごいスピードで
近づいてきた。これじゃあ、あんまりだ、と俺は思った。
(ロッキング・オン 74年11月号)
は、ロッキングオン72年8月号から81年1月号までの
氏による「ベストオブ70年代の松村雄策」になっています。
ro初期から成長期にかけて、20代の松村さんのみずみずしい
感性のままの文章を堪能できる作品です。この本を作るきっかけ
は、80年のジョンの死であります。ずつとジョンを聞き続けた
者として、それにふさわしい事をしなければと、思ったらしい。
やはり、ビートルズに突き動かされてしまう人なんですね。
前半はビートルズ関連、後半はそれ以外のミュージシャンにつ
いて。間に音楽以外の事についてとなっている。個人的に中入り
のちいさな虫が出てくる「アリ」の文章が優しくて好きである。
やはり一節を紹介するのが、わかりやすいと思うので。
ジョンの魂 / ジョン レノン
ジョンは、ダイアモンドではなかったのだ。夜店で売っている
ただのガラス玉だったのだ。...... ガラス玉が輝くためには、
その全てに傷をつけるしかなかった。あっちで傷つき、こっちで
傷つき、もういたる箇所が傷だらけになって、その傷が光り輝いて
いるのである。 (ロッキング・オン 72年8月号)
さらば愛しき音よ
身体がしびれてきた。俺は休みたがっている足をむりやり動かして、
割れたレコードが散らばっている部屋を出た。アパートの玄関を出ると、
つかまるものがない。倒れないように突っ立っているのが、せいいっぱい
だ。前にも進めないし、後ろにも戻れない。俺は道路の中途半端なところ
に突っ立っていた。
そこには、たしかな冬のにおいがした。俺は冬のにおいを送って来る
風に向かって、思い切って足を出した。そして、地面がすごいスピードで
近づいてきた。これじゃあ、あんまりだ、と俺は思った。
(ロッキング・オン 74年11月号)
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