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劇画近藤勇: 星をつかみそこねる男 (ちくま文庫み 4-10) 文庫 – 1989/7/1

水木しげる (著)

4.1 36個の評価

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本の長さ

554ページ
言語

日本語
出版社

筑摩書房
発売日

1989/7/1
ISBN-10

4480023267
ISBN-13

978-4480023261
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (1989/7/1)
発売日 ‏ : ‎ 1989/7/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 554ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4480023267
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480023261

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水木しげる

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1922年、鳥取県生まれ。漫画「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」など著書多数。1991年、紫綬褒章受章。妖怪と精霊を求めて全世界を旅する。1996年に郷里の境港市に「水木しげるロード」を設立し、「世界妖怪協会」の会長に就任、「世界妖怪会議」を開催する。2003年、旭日小綬章受章(「BOOK著者紹介情報」より：本データは『姑娘』(ISBN-10:406276735X)が刊行された当時に掲載されていたものです)

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きよひら

良かった点

2024年5月23日に日本でレビュー済み

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納期包装品質とも希望通りでした

2017年4月21日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

近藤勇や幕末も、水木先生が描けばこうなる、という感じでした。
どこか笑えるというか、愛嬌があるというか。。。
でもその内容は本格的なもので勉強になりました。おすすめです。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

cordierite

相変わらず『ポカ』とか、水木先生の表現が面白い

2023年8月27日に日本でレビュー済み

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新撰組が好きなんで、これ見つけて購入。
近藤さんは分かりやすいが、他の人物は誰が誰だか分からん
土方歳三と原田佐之助は、かろうじて分かる、自分はね

2023年5月21日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

NHK大河の「新撰組!」は美化しすぎで見ていて恥ずかしいくらいだが、本作は水木先生の独特の描写が効果して人間味溢れる近藤勇像を楽しめる。名作だと思う。叶わないが、その後の土方も作品化してほしかった。

2016年7月8日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

栄光無き新撰組の姿を描いた一作。私の新撰組観はこの作品と『壬生狼』『冗談新撰組』『維新の嵐・幕末志士伝』から形作られている。近藤は優柔不断なひどい人物であるがどこか憎めない。新撰組はごろつきの集団だが、何か輝くものがある。そんな姿が見て取れる。作中を通してずっと漂う哀愁が堪らない。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

むらさめ

「究極の選択」。

2016年2月23日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

筆者が学生の頃、初めて本書を読んだとき、最も印象に残ったのは、近藤勇が板橋の問屋場で斬首される際、彼が介錯人から小柄を借り、ヒゲを剃る場面であった。
これから斬首され、その首が晒し首となることを承知していた近藤は、ヒゲを剃った後、介錯人に、「これで人前に出せる首になりやした」と感謝し、
いよいよという段になって、最後の近藤の心境を、
「負け惜しみめいた（辞世の）詩らしきものを残してはみたものの、それで気持ちがサッパリするわけではなかった。
ただあるのは、犬や猫と同じように、なんとなく死にたくないという気持ちだけだった。」
と描写した、水木氏の冷徹かつ淡々とした表現力に、筆者は震え上がってしまったのだ。

本書は近藤の伝記漫画であるので、北に向かった土方歳三がその後どうなったかは描かれてはいない。

近藤は、「武士」として認められなかったため、切腹を許されず、「罪人」として斬首された。
本書では近藤と対照的な例が紹介されている。
それが新選組下級隊員の吉村貫一郎の辿った末路である。
吉村は元々南部藩の出で、その後、新選組に入隊したのであるが、新選組が左前になってからは、妻子を養う金もなく、恥も外聞もかなぐり捨てて、
南部藩を頼ったのであるが、当然世の中それほど甘くはなく、散々罵倒された挙句、せめてもの武士の情けで、吉村は切腹を許された。

筆者は本書を読んで、切腹には介錯人が付く場合と、付かない場合があることを初めて知った。
介錯人が付く場合、扇子などを腹に当て、頃合いを見計らった介錯人に斬首されるのが、一番上等の部類に入るのだが、
介錯人が付かない場合の切腹を、「一人腹」と呼び、
自分で自分の腹を切るわけだが、人間、どうしても無意識に手加減してしまい、そう簡単に死ねず、半日ほど、絶命するまで、もがき苦しまなければならない。
吉村は、その「一人腹」を実行したわけで、いや、その悲惨さたるや、筆舌に尽くし難い。

「罪人」として斬首されるか、「武士」として切腹するか、どちらがマシかなど、現代人には到底選択できないだろう。
その筆舌に尽くし難い出来事を、淡々と描写する水木氏の胆力に、改めて驚かされる。
ただただ脱帽あるのみ。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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junk

奇書　真・新選組

2020年11月21日に日本でレビュー済み

珍味。
まさに奇書ですね。

昨今の「全体的にヤタラと美形じゃなきゃ気が済まない新選組」ファンからは
焚書扱いを受けそうな一冊です。

始末記三部作や永倉インタビュー初め
当時の書簡や日野の資料館を詣で
小説も司馬やら浅田次郎三部作他
映画なら壬生義士伝や御法度等々
色々と新選組関連を貪り
私が本作に辿り着いたのは
その後でした。

ずっと水木しげるファンでもあったのですが
主に妖怪モノばかり注視していましたので
盲点でした。

上記の物を色々と漁り尽くし
本書を読んだ感想は・・・・

意外と
こんなもんだったんじゃあないかなぁ。

でした。

近藤はヒーローでも英傑でも偉人でも
ましてやスーパーマンでもない。

ブランド物が大好きで

六本木ヒルズに憧れ

品川ナンバーを見て「カッコイイ」と言い

・・・でもそんな事は
おくびにも出さず。

芸能人やセレブのスキャンダルに
一々悪態をつきつつも・・・

その実自分もああだったらと
内心憧れる。

美味い物食って
いい酒飲んで
いい女（男）侍らして暮らす。

自分は「世が世なら！
本気出せば」ヒーロー！（ヒロイン！）

他人からは尊敬され
誰よりも強く・・・・

近藤も「我々と同じ」そんな
人間だったのではないか？

本作はそんな一冊です。

あと現代的な史観から観ると
沖田総司の描かれ方が斬新（？）で
興味深い。

いや美形とかヒラメとか
そういう次元の話じゃない。

水木御大の御享年から察して
一昔前の・・・いや一世代前の
新選組「感」といいましょうか
戦前の講談調なのでしょうか？
（元ネタ不詳）
大変興味深かったですね。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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三輪そーめん

等身大の近藤勇

2010年8月16日に日本でレビュー済み

水木しげるさんの描いた近藤勇の伝記マンガです。

水木さんと新選組がつながらないな〜と長らく思っていましたが
水木さんの住んでいる調布が勇＝勝っちゃんの故郷だったんですね！
住んでいる地元の英雄をとても人間臭く描いた伝記です。

「劇画ヒットラー」にもあります通り、どうも水木しげるさんの描いた伝記では
いかに出世してなりあがるかの心情に重点がおかれているような気がします。
実際、近藤勇さんは上昇志向が強い方だったので、この着眼点は正解でしょう。
目の前の難局を乗り越える為、あるいは自分のエゴイズムで
内部抗争によって他者を粛清していく。
これがいかにも俗物っぽい人間の愚かさを劇画調に描いています。
笑いの中にも人生の教訓のようなものも垣間見える。
あるいは等身大の生活の方が急激な成り上がりよりも幸福ではなかったのではないかと、
そう問いかけるような結末。

あくまでも水木しげるさんの新選組感なので、熱烈な新選組ファンにはおススメできないかな？
カッコいい土方とか期待しないほうがいいっす（笑。
あと佐藤彦五郎さんとかの支援者も目立たないですがバッチリ勇の家族は出てきます。
悲劇というよりも人間喜劇に描いているので
「劇画ヒットラー」よりも殺伐としていなくて読みやすい。
吉村貫一郎さんのエピも泣ける。

どちらかといえば家庭人の近藤勇を描いている伝記です。
こうした視点も珍しいかも。水木さんの実体験の視線かな？

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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