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荒涼館(全4冊セット) (ちくま文庫) 文庫 – 1995/3/29
チャールズ ディケンズ
(著),
青木 雄造
(翻訳)
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村上春樹の短編小説に登場したことから、手に取る人が増えたディケンズの力作。筒井康隆も大絶賛のこの『荒涼館』は、読む人が長さに圧倒されるためか、読んで薦める人が少ないのかもしれないが、他のディケンズの名作『オリバー・トゥイスト』『二都物語』『ディヴィッド・コパーフィールド』や『クリスマス・キャロル』より以上に、小説の構成が緻密で巧みで、複雑のようでいて絡み合いが面白く、小説の極致といえる作品。他の名作以上に、小説らしく作り上げられている。。一部の訳書には著者による「はしがき」が、巻頭に訳出されているのだが、この「ちくま文庫」版や「世界文学大系」には、なぜかついていない。「ロンドン」からはじまる。「はしがき」は、同じ筑摩書房の「世界文学全集」の22巻で読むことができる。(文責・本の扉・ふしぎの扉)
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1995/3/29
- 寸法10.6 x 7 x 15 cm
- ISBN-10448002980X
- ISBN-13978-4480029805
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房; 初版 (1995/3/29)
- 発売日 : 1995/3/29
- 言語 : 日本語
- ISBN-10 : 448002980X
- ISBN-13 : 978-4480029805
- 寸法 : 10.6 x 7 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 409,184位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
村上春樹の作品の中に出てきて、題名の響きの良さから気になっていていつか読もうと思っていた。あまりディケンズに慣れていないので、はじめは読むのが辛かったが、第3巻あたりになってがぜん面白くなってきた。伏線の張り方・事件の描き方など、さすがである。我慢強い人、投げ出さずに読んでください。
2008年10月6日に日本でレビュー済み
これから読む方、さまざまな伏線が張られているので、細かい点まで、どんなに関係ないと思われることでも記憶して読むことだ。天井に描かれた天使の絵が指差している、とかね。後から、そう来たかと笑うためである。当時のイギリス人の考え方がわかって、ひたすら面白い。主人公エスタは、今なら「天然」と言われるだろうが、なかなかいいキャラだ。どなたかも書いておられたように、有名な「大いなる遺産」よりも、こちらをお勧めしたい。
2017年2月1日に日本でレビュー済み
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原題 "Bleak House" 和訳名 「荒涼館」・・・ディケンズ後期の重厚な大作である。
登場人物の心理を深堀りし、克明かつ的確に描き上げるディケンズの「職人芸」を十分に活かしつつ、様々なテーマがオムニバス風に進行する壮大な長編である。
作中人物として ディケンズ作品においては "お約束" とも言うべき 「純粋で愛すべき浮浪児」や、「貧しく心の美しい青年」、そして「善意に溢れる清らかな女性」、さらには「世事に長けた中年ジェントルマン」などの、お馴染みのキャラクターがオールスターで登場して活躍し、読者を楽しませてくれる。
主人公の女性の出生をめぐる謎解きや、ロマンス、さらには殺人事件の犯人追及も絡ませながら重畳的に物語は進行してゆく。実に重厚で、登場人物も数多く登場するので読み手にも相応の「読書集中力」が必要とされよう。
ディケンズ・ファンとしては見逃せない作品であると同時に、フル・コースを堪能したあとのような 読了後の達成感が味わえる作品である。
原題 "Bleak House" 和訳名 「荒涼館」・・・ディケンズ後期の重厚な大作である。
登場人物の心理を深堀りし、克明かつ的確に描き上げるディケンズの「職人芸」を十分に活かしつつ、様々なテーマがオムニバス風に進行する壮大な長編である。
作中人物として ディケンズ作品においては "お約束" とも言うべき 「純粋で愛すべき浮浪児」や、「貧しく心の美しい青年」、そして「善意に溢れる清らかな女性」、さらには「世事に長けた中年ジェントルマン」などの、お馴染みのキャラクターがオールスターで登場して活躍し、読者を楽しませてくれる。
主人公の女性の出生をめぐる謎解きや、ロマンス、さらには殺人事件の犯人追及も絡ませながら重畳的に物語は進行してゆく。実に重厚で、登場人物も数多く登場するので読み手にも相応の「読書集中力」が必要とされよう。
ディケンズ・ファンとしては見逃せない作品であると同時に、フル・コースを堪能したあとのような 読了後の達成感が味わえる作品である。
2020年7月17日に日本でレビュー済み
誤訳の話ではない。日本語として完成度が低い。たとえば「申す」や「参る」は謙譲語であるにもかかわわらず、尊敬語として用いている箇所が多々あり、不可解そのもの。また日本語への翻訳である以上、原文の主語をどう処理するかは重要である。主語の位置が不適切な場合が散見され、興ざめしてしまう。