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鴎外の子供たち: あとに残されたものの記録 (ちくま文庫 も 13-1) 文庫 – 1995/6/1

4.2 5つ星のうち4.2 19個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (1995/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1995/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 255ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480030395
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480030399
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 19個の評価

著者について

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森 類
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カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2019年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森茉莉が好きで、森まゆみの鴎外の坂を読んだら他の子どもたちの描く文章も読みたくなりました。森茉莉ともまた違う鴎外の姿がわかり面白く読みました。現代でも通用するほどのイケメンぶりも驚きでした
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず鴎外漁史森林太郎だが彼は母親のイエス・マンだった。舞姫騒動の直後に母親が強く求めて結婚させた相手は「肩書」で選んだ。その結果森於菟が生まれたが誕生直後に生母を追い出した。子供は近所の知り合いに数年預けたまま放置。その後手元に引き取った。そして13年後に後妻を娶らせた。今度は肩書ではなく「顔」で選んだ。美人だがエキセントリックな嫁で姑と同居すると途端にメンヘラが顕在化し前妻の子供である森於菟を「生涯の敵」と言い「無視」した。鴎外の母親が於菟をかばって育て上げた。後妻から生まれた茉莉、杏奴、そして類は皆何処かが性格的に妙な姉弟である。長姉の茉莉は二度結婚し二度とも夫側から離縁された。外出すれば何時戻るか誰にも解らず家事が不得手。飼っていた鳥を可愛がるが餌をやらない、産んだ子供を寒いのに放置し外出する等一般的な常識が怪しい。次姉の杏奴は一番マトモで画家と結婚し添い遂げたが類とは著書が切っ掛けで絶縁し生涯そのままだった(類の葬儀には来た)。そして末子の類が書いたのがこの本である。これによると於菟は全く自分達とは無縁の存在で将来的にも交わらない、と言いつつ借金だけはしている。現在の学歴で言えば中卒というか高校中退で、生母があまりに成績が悪い為悩んだ挙句「画家」にしようとした。次姉の杏奴と精神的に一体化していた為杏奴まで画家を目指す事になった。フランス留学も母親と親戚がお膳立てして渡仏させた筈だが、類の著書からはフランス時代の事がごっそり抜け落ちている。帰国後今度は「物書き」になるべく画家を諦め有名小説家に親父のコネで入門したが師匠をフラフラ勝手に彷徨う為に どの師匠とも上手くいかなくなる。母親が見立てた娘と結婚すると今度は二次大戦。東京から疎開するのに荷物をまとめる事が出来ない、ヒモが結べない。信じられないが親父の印税で食っている為「生きる」事以外は全て他人がやっていたのだ。おかげで鴎外の遺品が幾つも消失してしまった。食器を地中に埋めて遺品を建物内に置いたままだった。判断基準が大多数の一般市民と違う。戦後「とにかく稼ぐ」しか無くなって貧乏のどん底から借金して書店を開業する。父親の印税が入らなくなったのである。10年働いた頃、鴎外記念館を親父殿伝来の土地に建設する為に土地を売る羽目になった。保証人は「交わらない流れ」の筈の於菟である。まあ1933年に於菟が鴎外の私生活を暴露する事でメンヘラ嫁の評価が定着し、後妻一家は世間から冷たい目で見られる様になった。於菟への反論は森鴎外の実妹小金井喜美子から上がった。しかし鴎外魚史を神の如く祭り上げ、母親の峰子のイエス・マンである事の傍証になった節がある。また後妻についても否定的な内容だった。そして類の「鴎外の子どもたち」で森家の内情が内側から暴露された。しかし「暴露」したという意識が類には欠けていた。書いて良い事と悪い事の区別が他人とは違うのである。お陰で姉茉莉と杏奴とに絶縁される羽目になった。その暴露部分が未だに未発表のままだ。この部分は最近の直木賞作家「車谷長吉」氏のエッセイを彷彿とする。彼もまた他人と違う物差しで生きているからだろう。未発表という削られた部分で岩波書店@小林勇専務が類に対して吐いた言葉が如何にも権威主義ゴリゴリの岩波であったが多分小林専務の言いたい事は類には理解出来なかったろう。その後茉莉とは何となく関係が改善し元に戻ったが杏奴とは生涯絶縁したままである。思春期までの類を見ていると学習障害か?と疑う部分やMASTURBATIONについて母親に相談する等どうにも解らぬ部分が有る。姉の杏奴に対しては従者のように仕えていた旨茉莉から書かれている。彼の生涯は最初から最後まで偉大な父親鴎外に振り回された。血筋の違う於菟が一番格調の高い文章を書いている。類の場合、内容は面白いが、家族や知り合いに居て欲しくないタイプである。あまりに偉い父親を持ってしまった事が彼の人生を歪めてしまったように思えて仕方がない。
44人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森茉莉さんが好きで何冊か読んだけど類さんは
末っ子ならではの単刀直入な語りが面白い
茉莉さんの現実を見ないお嬢様っぷりは
つまらない見栄や価値観を超えた本物なんだと
再確認させて貰いました
身内なら困った人だろうけど稀有な才能のある人は
人を幸福な気持ちにさせる非凡な人でもある
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
父親があまりにも偉大すぎるのである。鴎外の次男、末っ子として生まれた著者は勉強が出来ず学業をあきらめ画家を目指すも生計を立てるには及ばず書店を開業する。裕福な幼年時代からは想像もつかない日々だったであろうが、つらいこともユーモアを交えて語られているのは彼のスタイル・生き方なのだと感じる。文章が平易で読みやすく、森家のエピソードも興味深く一気に読んだ。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年10月12日に日本でレビュー済み
森茉莉ファンとしては読み物としてとても面白かった。でもつくづく森鴎外としげは、子どもの人間性を育てるやり方を間違えたと感じてしまう。茉莉も、茉莉の手紙から読み取れる杏奴の性格も、類も、他人の痛みのわかる温かい心を持っている普通の人のようにみえない。みな自分勝手で、他人への感謝がなく、、特にこの類という人の書く家族の描写には、嫌な、病的なまでの意地悪さ、血の通っていない者のような、気味の悪さを感じてしまった。ユーモア?爽やか?そんなふうにはどうしても思えない。なんだろう、この類という人物に感じる不安は、、。コメント欄の他の方たちの感じ方と真逆なので、自分の感じ方が変なのか?と思いもするけれど、ほんとに類という人の文章には良い気持ちがしない。他者を描写する文章皮肉っぽさ、嫌らしさに苛立ってしまいます。

「森家の人びと」の中に「鴎外の子どもたち」があり、これは「森家の、、」を読んだ感想です。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2003年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
鴎外の子供たちはそれぞれ優れた「父の肖像」を残し、4人4様に文体が異なるのはよく指摘されることだが、類の文章をこの本で初めて読み、長姉の茉莉によく似ていると思った。「不肖の子」と自らを規定し、いわゆる生活苦を描いても淡々として、惨めさのカケラもない。思わず笑ってしまうような簡潔で的確な表現、周囲を見る目に曇りの無いのは茉莉と同じく「正義感の強い江戸っ子」の母親譲りなのだろう。爽やかな読後感だった。
28人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年12月16日に日本でレビュー済み
鴎外は予測していたのだろうか?

あれだけの頭脳を持ち、長男・家長として森家の中を治めてきた人です。

予測していないはずはないと思います。

ではなぜこのような結果になったのか?

生前は自分の想いを殺してまで、家族、親族を守った人がなぜ自分が

この世からいなくなったことまでを想定して行動しなかったのか?

鴎外自身は「した。」と言うかもしれません。

しかし、於菟氏の著作にもありましたが、誰も訪ねてこなくなった森家に

一人残された志げ夫人の心中はどうだったでしょうか。

あまりにも自分が何もかも引き受け過ぎて、必死に義務を果たした上で

鴎外は亡くなり、あとには巨大な空白が残ったように思えてなりません。

きつい言い方をすれば、志げ夫人、そして四人の子供達は被害者のように

思えてなりません。類氏のこの本の感想はそういう思いでした。

もちろん鴎外は私の手本とする偉大なる人ですが・・・。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年9月4日に日本でレビュー済み
森茉莉のような華やかさはない、小堀杏奴のような理知的な文章(この人が一番普通の、常識的な人のように思える)とも違う、率直さ、正直な人柄がにじみ出ているような自伝。

冒頭のほうで、知り合いの編集者に侮辱されて憤慨するシーンがある、お坊ちゃん育ちの人間が世間というものとはじめてぶつかる、屈辱感。かたや侮辱し、見下すほうの屈折した劣等感、人間の哀しさ。

生活力はなく、貧しい。
屈辱的な、やりきれないような気持ちですやすや眠る妻と子供の顔を眺める、お坊ちゃん育ちの自分に対するふがいなさ。このシーンだけでも、非常に優れた短編になっているのである。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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