という事を信頼するスジから聞いたため読むことにしました。
以前に忍法帖は結構読んでいたのですが、明治モノを読むのは今回が初めてです。
めちゃくちゃ面白いです。
歴史に詳しくない方でも知っている、明治維新の立役者が絶妙な距離感で出ていて、
それがかえって存在感を際立たせるような演出になっています。
明治維新というどちらかというとポジティブに描かれがちな一連の出来事に対して、
倒されれる側となった幕府の下級武士たちとその家族が実際どういう状況になったのか、
本当のことは分かりませんが、これを読むとすごくリアルに感じられます。
これからほかのやつも随時読んでみようと思います。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
山田風太郎明治小説全集 (1) (ちくま文庫 や 22-1) 文庫 – 1997/5/1
山田 風太郎
(著)
警視庁草紙 上
- 本の長さ490ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1997/5/1
- ISBN-104480033416
- ISBN-13978-4480033413
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1997/5/1)
- 発売日 : 1997/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 490ページ
- ISBN-10 : 4480033416
- ISBN-13 : 978-4480033413
- Amazon 売れ筋ランキング: - 357,374位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 152位個人全集の全集・選書
- - 1,443位ちくま文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1922年、兵庫県生まれ。東京医科大学卒業。47年、「宝石」新人募集に応募した「達磨峠の事件」がデビュー作。48年「眼中の悪魔」で第2回探偵作家 クラブ賞短編賞を受賞。その後「甲賀忍法帖」を始めとした忍法帖シリーズなどを精力的に発表した。2000年、日本ミステリー文学大賞受賞。01年7月死 去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 八犬傳 下(新装版) (ISBN-13: 978-4331614044)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
西郷隆盛が下野する場面から始まり西南の役が起こるまでの間に起こる18の事件を描く明治小説。元南町奉行の面々と警視庁とが虚々実々の駆け引きを繰り広げながら敗者や弱者の哀愁が描かれていく。名作との評判に期待して読んだが今一つわざとらしさが目立ち冗長感を禁じえなかった。
第一話「明治牡丹灯籠」、第七話「幻燈煉瓦街」、第八話「数寄屋橋門外の変」、第九話「最後の牢奉行」は密室殺人事件であり謎解きミステリとしても面白い。特に第一話は結末の意外性も見事。
第三話「人も獣も天地の虫」では大がかりな隠し娼婦の取締りにより元旗本や御家人の娘たちが伝馬町の牢に入れられてしまう。元同心の千羽兵四郎は内縁の妻のお蝶からその牢破りを頼まれる。とても不可能と思われたが寄席五林亭の席亭、青木弥太郎がとんでもない作戦を思い付く。冒頭で登場する二人の巡査が最後に感動的な見せ場を作る。
なお、本編に登場するお辰は第六話「残月剣士伝」と下巻の第十三話「妖恋高橋お伝」にも登場する。
忍法帖シリーズほどではないが全編が奇想天外な展開で読者を楽しませてくれるがその分コミカルでおとぎ話のような童話的雰囲気があり登場人物も物語を進める上での駒の一つという感があり人間としての現実感が乏しくやや興ざめであった。
第一話「明治牡丹灯籠」、第七話「幻燈煉瓦街」、第八話「数寄屋橋門外の変」、第九話「最後の牢奉行」は密室殺人事件であり謎解きミステリとしても面白い。特に第一話は結末の意外性も見事。
第三話「人も獣も天地の虫」では大がかりな隠し娼婦の取締りにより元旗本や御家人の娘たちが伝馬町の牢に入れられてしまう。元同心の千羽兵四郎は内縁の妻のお蝶からその牢破りを頼まれる。とても不可能と思われたが寄席五林亭の席亭、青木弥太郎がとんでもない作戦を思い付く。冒頭で登場する二人の巡査が最後に感動的な見せ場を作る。
なお、本編に登場するお辰は第六話「残月剣士伝」と下巻の第十三話「妖恋高橋お伝」にも登場する。
忍法帖シリーズほどではないが全編が奇想天外な展開で読者を楽しませてくれるがその分コミカルでおとぎ話のような童話的雰囲気があり登場人物も物語を進める上での駒の一つという感があり人間としての現実感が乏しくやや興ざめであった。
2016年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時は明治の初頭…。西郷隆盛が薩摩に帰るときからこの作品は始まる。
そうして、登場する人物は、時に其の明治の初期の有名人物であったり、あるいはまた、昭和の動乱に主役として登場するものの若き日であったり…。
どこまでが実でどこまでが虚なのか、その虚実入り混じった皮一枚の作品世界に浸ることも楽しい。
ネタ晴らしにならない程度に書いておくが、さすがは山田風太郎。きっちりとカタストロフィーのかたはつけてくれる。
そうして、登場する人物は、時に其の明治の初期の有名人物であったり、あるいはまた、昭和の動乱に主役として登場するものの若き日であったり…。
どこまでが実でどこまでが虚なのか、その虚実入り混じった皮一枚の作品世界に浸ることも楽しい。
ネタ晴らしにならない程度に書いておくが、さすがは山田風太郎。きっちりとカタストロフィーのかたはつけてくれる。
2016年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
明治時代の香りがする。勉強する為に小説を読んでいるわけではないのだが、いろいろ明治時代についての勉強になる。例えば死刑に処せられた人数だが、明治六年で九百四十六人でそのほとんどが斬首だったとか(人の命が軽い)。岩倉具視暗殺時、夜間で暗かったので闇に紛れて助かったとか(東京都心でもこの頃は夜はガス灯で暗かった)などなど。幕末史とかその時代を生きていた人に詳しくない人はこの小説の面白さが半減してしまうかもしれない。
全14巻あるみたいなので全巻読もうと思っています。字のサイズが小さく少々読み辛く感じるので、年配の方はキンドルで読んだ方が良いかもしれない。
全14巻あるみたいなので全巻読もうと思っています。字のサイズが小さく少々読み辛く感じるので、年配の方はキンドルで読んだ方が良いかもしれない。
2010年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「山田風太郎の明治物はすごい」としばしば耳にするので、どんなものかと手にしてみました。
魅了されました。
虚実ないまぜとはこのことでしょう。
司馬遼太郎などを読んでいて、ある程度のことは歴史上の事実として知っていることですが、その歴史上の出来事と完全なフィクションが織りなすようにつむぎだされています。
フィクションではありながら、なるほどあの事件(人物)にはこんな後日談があったのかと納得しそうになります。
逆に言うと、維新前後の予備知識がないと十分には楽しめないかもしれません。
そして、これは評判として聞いていたことですが、明治初期の風俗や人情が実に細やかに描かれています。
これは、読み進むしかないでしょう、山田風太郎の明治物。
宝の山を見つけた気分です。
魅了されました。
虚実ないまぜとはこのことでしょう。
司馬遼太郎などを読んでいて、ある程度のことは歴史上の事実として知っていることですが、その歴史上の出来事と完全なフィクションが織りなすようにつむぎだされています。
フィクションではありながら、なるほどあの事件(人物)にはこんな後日談があったのかと納得しそうになります。
逆に言うと、維新前後の予備知識がないと十分には楽しめないかもしれません。
そして、これは評判として聞いていたことですが、明治初期の風俗や人情が実に細やかに描かれています。
これは、読み進むしかないでしょう、山田風太郎の明治物。
宝の山を見つけた気分です。
2010年5月7日に日本でレビュー済み
山田作品に共通して言える事ですが、軽いタッチの小説のようでいて、真の教養を持っていないとなかなか読みこなせません。けれども、文句なしに面白い。野暮の真逆、粋の極致。現代は、私の様に教養人とは程遠い人間でも携帯を少しいじれば何でも教えてもらえる良い時代。恐れず読みすすめましょう!上巻はまだ江戸の名残が濃い雰囲気です。下巻は、それなりの時間が経って、必然的な流れになっていきます。結末はどうあれ、読んで損は無いと思います。
2008年6月29日に日本でレビュー済み
詳細は十分に前のお二人が書かれているので省略するが、笑った笑った。それはそうだろう、仕事の引き継ぎなんかないわけだから、二つの警察組織があった時期は絶対にあったはずで、旧の側が新の方を邪魔するのは、しごく当然であろう。
司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く」を読んだ後、青山墓地墓参ツアーを決行し、そのときにも行ったのだが、これを読んだ後でもう一度、花見を兼ねて川路大警視の墓参りをし、墓前で一献傾けてきた。苦労したよね、この人(笑)。
司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く」を読んだ後、青山墓地墓参ツアーを決行し、そのときにも行ったのだが、これを読んだ後でもう一度、花見を兼ねて川路大警視の墓参りをし、墓前で一献傾けてきた。苦労したよね、この人(笑)。
2001年10月28日に日本でレビュー済み
山田風太郎の「明治物」の存在は知っていたが、今まで食わず嫌いだった。しかしこれが食べて(読んで)みると結構いける。忍法帖のように奇想天外な忍法が出て来る訳ではないのだが、「意外性」があるのだ。「発見」がある、といってもいい。円朝の名作「怪談牡丹灯篭」誕生の秘密を扱った冒頭作に始まり、桜田門外の変で井伊大老を暗殺した水戸浪士の生き残りが警視庁巡査になっており、新撰組副長斎藤一も巡査になっている。それは多分史実であろうが、一方虚構として、「物語」が始まる。それが織りなすもの哀しさ。この物語「あわれ」という言葉が最もぴったりくる