無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
山田風太郎明治小説全集 (7) (ちくま文庫 や 22-7) 文庫 – 1997/8/1
山田 風太郎
(著)
明治断頭台
- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1997/8/1
- ISBN-104480033475
- ISBN-13978-4480033475
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1997/8/1)
- 発売日 : 1997/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 441ページ
- ISBN-10 : 4480033475
- ISBN-13 : 978-4480033475
- Amazon 売れ筋ランキング: - 590,387位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1922年、兵庫県生まれ。東京医科大学卒業。47年、「宝石」新人募集に応募した「達磨峠の事件」がデビュー作。48年「眼中の悪魔」で第2回探偵作家 クラブ賞短編賞を受賞。その後「甲賀忍法帖」を始めとした忍法帖シリーズなどを精力的に発表した。2000年、日本ミステリー文学大賞受賞。01年7月死 去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 八犬傳 下(新装版) (ISBN-13: 978-4331614044)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年8月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
う〜ん、ラストは無念に感じた。組織に所属しているものは空気(上司の意向)を読み理不尽なことも受け入れてゆかねば浮いてしまい、頑固者(真面目君)として孤立していくのだろうか。私自身も会社では馴れ合いな人間関係を嫌い、どの派閥にも所属しないので、主人公経四郎の気持ちがわかる!!!
2002年5月28日に日本でレビュー済み
個々の作品としても完結しつつ、連作として読み進めると、最後に・・・という技巧的な連作短篇集。明治時代ならではの物理トリックを駆使した作品などがてんこもり。満足感の高い一冊。
2008年8月15日に日本でレビュー済み
明治政府において、役人の不正を断罪するために設置された〈弾正台〉。
本作は、弾正台大巡察・香月経四郎と川路利良が
遭遇した奇怪な事件の数々を描く連作短編集です。
まず、なんと言っても主人公の経四郎のキャラが秀逸。
洋行帰りでありながら、普段は平安貴族のような水干姿をした美青年で、
剣の名手でもあるという、いかにも〈名探偵〉役にふさわしい造形がなされています。
また、パリから彼を追いかけてきた死刑執行人サンソン家の
九代目に当たる娘・エスメラルダも、じつに魅惑的。
謎解きの場面では毎回、彼女が白絹の衣に緋の袴をつけた巫女に扮し、
口寄せによって「死者による告発」をするという、けれん味たっぷりの演出がなされます。
本作の個々の事件では、明治という時代背景と密接に結びついた
道具立て・趣向による、機械トリックがメインとなっています。
しかし、最終章において、それぞれの事件は、あるパースペクティブの元で組織された
大仕掛けの「カラクリ」の一ピースに過ぎないことが明らかにされるのです。
結末は哀切な悲劇ではありながらも、どこか痛快で爽やか。
山風一流の人間賛歌の顕われといえるでしょう。
本作は、弾正台大巡察・香月経四郎と川路利良が
遭遇した奇怪な事件の数々を描く連作短編集です。
まず、なんと言っても主人公の経四郎のキャラが秀逸。
洋行帰りでありながら、普段は平安貴族のような水干姿をした美青年で、
剣の名手でもあるという、いかにも〈名探偵〉役にふさわしい造形がなされています。
また、パリから彼を追いかけてきた死刑執行人サンソン家の
九代目に当たる娘・エスメラルダも、じつに魅惑的。
謎解きの場面では毎回、彼女が白絹の衣に緋の袴をつけた巫女に扮し、
口寄せによって「死者による告発」をするという、けれん味たっぷりの演出がなされます。
本作の個々の事件では、明治という時代背景と密接に結びついた
道具立て・趣向による、機械トリックがメインとなっています。
しかし、最終章において、それぞれの事件は、あるパースペクティブの元で組織された
大仕掛けの「カラクリ」の一ピースに過ぎないことが明らかにされるのです。
結末は哀切な悲劇ではありながらも、どこか痛快で爽やか。
山風一流の人間賛歌の顕われといえるでしょう。
2010年4月25日に日本でレビュー済み
私は山田風太郎作品の中でも、明治シリーズ?が殊更好きだ。
この作品は中でも逸品だと思う。
明治という混沌とした時代を舞台にしたからこそ書けるミステリーに違いない。そこかしこにちりばめられた様々な伏線すら、最後の大どんでんのカタストロフの為のエッセンスに過ぎなかったと思い知らされた時、まさに溜め息すら忘れる心地がする。
山田風太郎の真骨頂がここにある。
かように大好きな明治シリーズなのに、殆どの作品が品切れ状態で入手不可能なのが非常に残念!出来れば、また是非どの出版社でも良いから、この明治シリーズを再び世に出して下さることを切望している。
この作品は中でも逸品だと思う。
明治という混沌とした時代を舞台にしたからこそ書けるミステリーに違いない。そこかしこにちりばめられた様々な伏線すら、最後の大どんでんのカタストロフの為のエッセンスに過ぎなかったと思い知らされた時、まさに溜め息すら忘れる心地がする。
山田風太郎の真骨頂がここにある。
かように大好きな明治シリーズなのに、殆どの作品が品切れ状態で入手不可能なのが非常に残念!出来れば、また是非どの出版社でも良いから、この明治シリーズを再び世に出して下さることを切望している。
2005年1月9日に日本でレビュー済み
まず、いくつかの話の中で使われる事件のトリック、それが面白かった。
明治時代の初頭、新政府の警察機構の一環として出来た太政官弾正台の大巡察、川路利良と香月経四郎が、同じ事件に対してそれぞれに推理し、解決しようとします。手下の邏卒を使いながら、両名が探偵合戦を繰り広げていく。そして事件の真相が解き明かされる場面では、異国はフランスの美女、エスメラルダが絡みます。事件で殺された被害者の魂を死の世界から召喚し、真相を告げる巫女の役割を担うのがエスメラルダという美女。それで、事件のトリックが実に印象的で、鮮やかなんです。機械的なトリックを始め、犯人が仕掛けたからくりが見事に決まっていました。「怪談築地ホテル館」や「遠眼鏡足切絵図」でのトリックが、特に面白かった。
歴史の教科書に出てくる著名な人物たちが実名で登場するのも面白かった。作者の遊び心と言ってもいいかな。後年、名を残すことになる人物が、意外なところでひょいと出てきたり、子供として登場したりするシーンに、「およっ」とか「へえーっ」とか、心の中で声を上げていました。
そして、連作短編集としての仕掛けの妙を最後の章で堪能させられたところ、ここは強烈でした。「正義の政府はあり得るか」というラストの章で、それまで隠されていた切り札が目の前にさらされた時の驚き! それまで寝転んで読んでいたところが、がばっと起き上がりそうになったくらい。ここはまた、作者からの鋭い告発にもなっているなあと思えば、ただただ呆然としてしまうよりほかありませんでした。
明治時代の初頭、新政府の警察機構の一環として出来た太政官弾正台の大巡察、川路利良と香月経四郎が、同じ事件に対してそれぞれに推理し、解決しようとします。手下の邏卒を使いながら、両名が探偵合戦を繰り広げていく。そして事件の真相が解き明かされる場面では、異国はフランスの美女、エスメラルダが絡みます。事件で殺された被害者の魂を死の世界から召喚し、真相を告げる巫女の役割を担うのがエスメラルダという美女。それで、事件のトリックが実に印象的で、鮮やかなんです。機械的なトリックを始め、犯人が仕掛けたからくりが見事に決まっていました。「怪談築地ホテル館」や「遠眼鏡足切絵図」でのトリックが、特に面白かった。
歴史の教科書に出てくる著名な人物たちが実名で登場するのも面白かった。作者の遊び心と言ってもいいかな。後年、名を残すことになる人物が、意外なところでひょいと出てきたり、子供として登場したりするシーンに、「およっ」とか「へえーっ」とか、心の中で声を上げていました。
そして、連作短編集としての仕掛けの妙を最後の章で堪能させられたところ、ここは強烈でした。「正義の政府はあり得るか」というラストの章で、それまで隠されていた切り札が目の前にさらされた時の驚き! それまで寝転んで読んでいたところが、がばっと起き上がりそうになったくらい。ここはまた、作者からの鋭い告発にもなっているなあと思えば、ただただ呆然としてしまうよりほかありませんでした。
2005年12月22日に日本でレビュー済み
連作短編の本格もの。機械トリックが多用されているのは解説の通りであるが、最後の1編でそれらも吹っ飛ぶトリック炸裂。うまい!!で、機械トリックの難しさも少し考えた。心理トリックと違い、頭での想像が難しい点。ただ単に私の頭が悪いだけかもしれないが。
私としては本格もの好きの人には買いの1冊と薦めたい。
私としては本格もの好きの人には買いの1冊と薦めたい。