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山田風太郎忍法帖短篇全集11 (ちくま文庫) 文庫 – 2005/2/9

4.0 5つ星のうち4.0 5個の評価

お庭番地球を回る

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2005/2/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/2/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 405ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480039619
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480039613
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 5個の評価

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山田 風太郎
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1922年、兵庫県生まれ。東京医科大学卒業。47年、「宝石」新人募集に応募した「達磨峠の事件」がデビュー作。48年「眼中の悪魔」で第2回探偵作家 クラブ賞短編賞を受賞。その後「甲賀忍法帖」を始めとした忍法帖シリーズなどを精力的に発表した。2000年、日本ミステリー文学大賞受賞。01年7月死 去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 八犬傳 下(新装版)  (ISBN-13: 978-4331614044)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年3月30日に日本でレビュー済み
 表題作「お庭番地球を回る」が抜群に面白い。
 徳川幕府は万延元年/1860年、日米修好通商条約の批准書交換のため、初めての外交使節団をアメリカに送ったが、その一行77人の中に忍者がいた! 使節団の副使、村垣淡路守範正がその人で、村垣家は8代将軍吉宗が出身の紀伊藩から呼び寄せた子飼いの諜報機関、お庭番17家の一つだ。
 清水昇「江戸の隠密・お庭番」によると、淡路守本人も8度にわたり遠国御用をつとめた隠密だが、その後は函館奉行に就くなど幕府官僚として出世し、勘定奉行にまで登り詰めている。
 本作では、外国奉行の淡路守を呼び出した大老・井伊直弼が「昔の技は覚えておるな」と念を押し、使節団のお目付役を言いつける。

 使節団はアメリカで大歓迎を受けるが、その道中では互いの文化習慣への無理解から生じる行き違いやトラブルが頻発する。いつも沈鬱な顔をしている謹厳実直な淡路守だが、ここぞというとき意外な忍法を発動し、それがアメリカ側の付き添い役、ダグラス・ショック海軍大尉の眼を通してユーモアたっぷりに描かれる。大尉が不思議がり知りたがる“オニワーヴァンの秘術”が笑えるし、痛快だ。
 しかし、それ以上に面白いのは、初めて西欧文明に接した淡路守の珍妙な反応だろう。今なら何でもないことを、当時の日本人はこんな風に感じたのかとびっくりする。遣米使節団の史料としても興味深いSランク作。

 「怪談厠鬼」は非常に面白い復讐譚だが、オチを怪談にしないほうがよかったのではないか。Bランクと思う。
 その後に続く2篇「さまよえる忍者」「読淫術」はひとつの忍法にフォーカスし、その忍法の生成過程やメカニズム、そしてそれゆえに起こってしまう悲喜劇がテーマになっている。いずれも風太郎独特の怪論理が展開し、ある意味、実験的でエロ・グロ・ナンセンスのユーモアもたっぷりあるが、全体として成功しているとは思えない。Bランク作だろう。

 「忍法死のうは一定」のアイディア、展開は非常に面白く、Sランクレベルだが、時間移動に付随する矛盾が気になるので評価不能。
 「怪異二挺根銃」はエロチックナンセンスの一篇で、思わず噴き出す場面は多いが、Bランクの出来。
 東京五輪開催に合わせた時事テーマのユーモアエッセイ「忍法金メダル作戦」は読まなかった。ちらと見た感じではたぶんCランク。
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