今、二十代半ばの私でも、十代前半、あるいは十歳より前の記憶は大分薄れてしまっている。
この本はその頃の記憶を身体的な感覚でもって呼び覚ましてくれた。
そして、自分が「絶対」だと思い込んできた道徳観やルールといったものは、「絶対」なんかじゃなかったんだなと痛感させられた。
「絶対」なんて言い出すのも、物事を二元論で捉えてしまうからかもしれない。
身体を置いてけぼりにして、頭でっかちになってる。
もちろん、佐野さんなりのクセはあるが、彼女の言葉は五感を刺激してくれる。
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友だちは無駄である (ちくまプリマーブックス 17) 単行本 – 1988/8/1
佐野 洋子
(著)
- 本の長さ200ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1988/8/1
- ISBN-104480041176
- ISBN-13978-4480041173
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1988/8/1)
- 発売日 : 1988/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 200ページ
- ISBN-10 : 4480041176
- ISBN-13 : 978-4480041173
- Amazon 売れ筋ランキング: - 647,542位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,109位倫理学入門
- - 17,976位人生論・教訓
- - 61,996位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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絵本作家、エッセイスト。昭和13年、北京生まれ。昭和22年山梨県に引き揚げ、その後静岡県に移る。武蔵野美術大学に学び、37年東京・日本橋の白木屋 宣伝部にイラストレーターとして入社。のちに退社し、フリーになってポスター、挿絵などを描く。42年から約半年間、ベルリン造形大学でリトグラフを学 ぶ。46年『やぎさんのひっこし』で絵本作家デビュー。50年『おじさんのかさ』がサンケイ児童出版文化賞推薦賞を受賞。52年に出版した『100万回生 きたねこ』はロングセラーになっている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 クク氏の結婚、キキ夫人の幸福 (ISBN-13:978-4022506481)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の大好きな友人が大ファンなので、買いました。
2017年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的に対談は好まないので、一応目を通した程度でした。
佐野さんだけの文章にしてほしかったというのが正直な感想です。
中古本なので劣化はしかたなし。
佐野さんだけの文章にしてほしかったというのが正直な感想です。
中古本なので劣化はしかたなし。
2015年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトル通りのエッセイではありません。むしろ逆で、作者は良い友達がたくさんいたようです。エッセイとしては面白かったです。でもタイトルに惹かれて購入したので星2つです。
2016年7月17日に日本でレビュー済み
として書かれた。と中で表現されているので、人によって感じる部分が様々だろうけど、60半ば過ぎの私には
面白かったのだが、実際に、今、友だち関係を育んでいる中高生が読んでどんな感想をもつのだろう。
「友だちは無駄である」という題に引っかかる人もいるが、佐野さんの言いたいことは、大人の今考えると、その
時には必死で、あるいは真剣に、長い時間を一緒に寄り添い過ごし、何から何まで語り合い、その過程で作られた
「友だち」も、考えれば、「社会的で、建設的で、成果を上げる」などと言った、世間的に言われる「有意義な」
時を共にしていた訳ではなく、世知にたけた大人が言う「無駄な」時間を共有したことで、真の友だちになった。
そのことを端的に表現しているのだと思う。(砕いて言えば、「友だちは私の費やした無駄な時間が作った。」)
男にとっての「友だち」も頷ける部分は多いが、女の場合とちょっと違うのは、「おしゃべり」は少なくて、
共に過ごす「無駄な」時間の心地よい長さが、自分の場合友だちを作ったような気がする。
面白かったのだが、実際に、今、友だち関係を育んでいる中高生が読んでどんな感想をもつのだろう。
「友だちは無駄である」という題に引っかかる人もいるが、佐野さんの言いたいことは、大人の今考えると、その
時には必死で、あるいは真剣に、長い時間を一緒に寄り添い過ごし、何から何まで語り合い、その過程で作られた
「友だち」も、考えれば、「社会的で、建設的で、成果を上げる」などと言った、世間的に言われる「有意義な」
時を共にしていた訳ではなく、世知にたけた大人が言う「無駄な」時間を共有したことで、真の友だちになった。
そのことを端的に表現しているのだと思う。(砕いて言えば、「友だちは私の費やした無駄な時間が作った。」)
男にとっての「友だち」も頷ける部分は多いが、女の場合とちょっと違うのは、「おしゃべり」は少なくて、
共に過ごす「無駄な」時間の心地よい長さが、自分の場合友だちを作ったような気がする。
2023年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子ども時代に「無駄な時間」「無意味なこと」「価値のないもの」を体験することこそ、大人になって活きてくることを再認識させてくれます。
満州からの引き揚げ者である作者さんは、故郷がない、帰るところがない、、、放浪者は拠り所を欲するのかなと思いました。
満州からの引き揚げ者である作者さんは、故郷がない、帰るところがない、、、放浪者は拠り所を欲するのかなと思いました。
2012年11月5日に日本でレビュー済み
切れ味のよい人間関係のお話。
友情、恋愛、親子、社会での関わり。
題名は、とても逆説的。
ご本人無駄だけど、その無駄が大切であることを
よくわかっている。
すっきりとした良い本です。
友情、恋愛、親子、社会での関わり。
題名は、とても逆説的。
ご本人無駄だけど、その無駄が大切であることを
よくわかっている。
すっきりとした良い本です。
2010年3月6日に日本でレビュー済み
このタイトルだけを見ると、おやっと思うかもしれません。
でも、その意味は、「友だちというものは無駄な時をともについやすものなのだ。・・・年月を経て、あらゆる無駄なものを吸い上げて」いつかその人に見合った実を実らせてくれる、そういうものだと著者は語りかけます。
この本は、著者へのインタビューと言う形で、著者の子どもの頃からの人間関係を通して、「友だち」と言うものについて考えてゆこうとしている本です。
私は男性なので、「世の中が、友だちっていうものを社会の構造の中に組みこむっていうふうではなくなっている」ので、「男は、家族と仕事だけになって」しまっていると言われると、確かにその通りだなと納得し、将来の寂しさを感じてしまいます。
この本を読んでいてどっきっとしたのは、中学生時代の話の中で、反抗期の話が出てくるところです。
そこでは、「大人(親・先生)は敵」と感じていたと言う部分があって、そうだとすれば、「いじめ」の問題などは解決不可能な問題になってしまい、どうすればいいのかなあと暗然たる気持ちになってしまいました。
もともと若年層に向けて書かれた本なのですが、上記の様な時々どきっとするような指摘がありました。
でも、その意味は、「友だちというものは無駄な時をともについやすものなのだ。・・・年月を経て、あらゆる無駄なものを吸い上げて」いつかその人に見合った実を実らせてくれる、そういうものだと著者は語りかけます。
この本は、著者へのインタビューと言う形で、著者の子どもの頃からの人間関係を通して、「友だち」と言うものについて考えてゆこうとしている本です。
私は男性なので、「世の中が、友だちっていうものを社会の構造の中に組みこむっていうふうではなくなっている」ので、「男は、家族と仕事だけになって」しまっていると言われると、確かにその通りだなと納得し、将来の寂しさを感じてしまいます。
この本を読んでいてどっきっとしたのは、中学生時代の話の中で、反抗期の話が出てくるところです。
そこでは、「大人(親・先生)は敵」と感じていたと言う部分があって、そうだとすれば、「いじめ」の問題などは解決不可能な問題になってしまい、どうすればいいのかなあと暗然たる気持ちになってしまいました。
もともと若年層に向けて書かれた本なのですが、上記の様な時々どきっとするような指摘がありました。