美術史の入門とうたっていますが、内容はやや専門的だと思います。しかし、
ジェンダーという視点から絵画における図像を読み解く―こうした内容が
読みやすいかたちで書籍となっていることはうれしいことです。
西洋でジェンダーという切り口での分析はかなり積み重ねられていますが、
日本においてはまだまだ、その端緒についたばかりといってもいいでしょう。
本の章立ては
1王朝絵画と女たち
2男性文化の中の女性像
3女性像と女の鑑賞者
4近代日本画の土地と女性
筆者の専門が中世(だと思います)なので、そちらが緻密なのに
対し、4については、やや強引と思われるところもありました。
しかし、新鮮な視点です。土田麦僊の≪島の女≫をとりあげ、ゴーギャンと同じく
「都会の知識人層である男」から「未開の地の女性」を発見するという分析。
ただこれだけの例だとなんともいえませんが、まずは入門として気軽に手にとって
みるといいと思います。
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日本絵画の女性像: ジェンダー美術史の視点から (ちくまプリマーブックス 120) 単行本 – 1998/5/1
池田 忍
(著)
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1998/5/1
- ISBN-104480042202
- ISBN-13978-4480042200
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
日本の絵画において、女性像はどういう状況下で描かれたのか。平安時代から近代まで、絵画に描かれた女性像をとりあげ、時代が女性に何を求めていたのか、男女の関係はどうなっていたのかを読み解く。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1998/5/1)
- 発売日 : 1998/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 208ページ
- ISBN-10 : 4480042202
- ISBN-13 : 978-4480042200
- Amazon 売れ筋ランキング: - 373,981位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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