別のことを調べていて、アフリカという書名であったため、(調べていることからは関係がなかったのですが)借りてしまったため、空き時間で読み始めたら、とても内容の濃い本で、惹き付けられました。
惹き付けられたというよりも、考えさせられた内容が多い本です。 内容は20年も前のことなので、現状ではないですが、出て来る地名をネットで見ると現状が出て来るので、そんなことをしながら読むと、出版された当時の判断とか難しさは、今も同じなんだという気がします。
こうしたことをテーマに書いている本をもっと探して読まなくては!という気にさせられます。
グローバルにも先進諸国内にも、格差による分断、社会の複雑化、混乱、反乱、テロ志願者の増加は多くなっている今、ピケティに指摘されるまでもなく、個人の能力差はどうにもならない、私有と処分権の尊重もどうにもならない、文明が進むにつれ人的能力以外の道具や装置、インフラ、体制、システムを利用出来るかが重要になり、道具や装置、インフラ、体制、システムを入手し活用し廃棄するにも資本が大事になれば、個々人の相対的非力さは隠しきれない事態になり、人々は感情・情動で動き、結束し、排斥し、争う方向に進むのは宿命なんだと思っちゃいます。 民主主義のおかしさ・まずさはギリシャ時代から指摘され続け、それでもなお民主主義が大事と言うしかないのか、もっと違う観点でより優れたシステムを人間は作り出すことは出来ないのか、考えてしまいました。
目次の章名を書きます。
第1章 民主化の呪縛
第2章 中央と地方
第3章 黒人と白人
第4章 部族抗争の行方
第5章 資源大国の混乱
第6章 消え行く部族社会
第7章 西アフリカ・クーデター街道
第8章 国を創る
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アフリカの底流を読む (ちくま新書 69) 新書 – 1996/5/1
福井 聡
(著)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1996/5/1
- ISBN-104480056696
- ISBN-13978-4480056696
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1996/5/1)
- 発売日 : 1996/5/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 238ページ
- ISBN-10 : 4480056696
- ISBN-13 : 978-4480056696
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,441,798位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 735位アジア・アフリカの地理・地域研究
- - 2,767位ちくま新書
- - 19,934位世界史 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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福井 聡(ふくい さとし)
1954年名古屋市生まれ。中、高サッカー部。高校は「スポ根」部で心身とも衰弱し切ったが、「逃げるのか」と言われ最後まで在部。大学では団体競技は避けようと探検部に入部するも、「武闘派」と「理論派」の対立に疲れて「逃げ」、休学して英国を拠点にワークキャンプ(奉仕活動)に参加しながら欧州をヒッチハイクで放浪。その経験を就職後も再現できないか、と特派員を目指し、80年毎日新聞入社。甲府支局、東京社会部、外信部を経て、89年米マカレスター大付設「世界報道研究所」(WPI)フェロー、90~93年アフリカ特派員ハラレ支局長、93~95年同ヨハネスブルク支局長、99~03年ウィーン支局長、05~09年パリ支局長。
学生時代から英、米、アフリカ、墺、仏で外国人として暮らした経験から、欧米社会の移民、民族構成に関心を持ち続ける。退職後は週2日、へぼテニスを満喫。
著作 『アフリカの底流を読む』(ちくま新書)、『南アフリカ 白人帝国の終焉』(第三書館)、『パリに吹くボボの風』(第三書館)
カスタマーレビュー
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2006年12月18日に日本でレビュー済み
1954年に生まれ、毎日新聞社に入社し、1990年代前半にアフリカに滞在し、40以上の国々を歩いた記者が、1996年に刊行した本。「アフリカには金にこだわる日本とは異なる価値観があるはずだ」と期待していた著者は、現地で貧しい生活の中、必死で近代の物質文明を追求するアフリカ人と出会い、その期待を裏切られる。著者は、日本では報道されることの少ないアフリカの複雑な現状を、せめて輪郭だけでもあぶり出したいと考え、本書を執筆する。教育が浸透しておらず、部族・氏族対立が残る(あるいは再編される)中での民主主義の形ばかりの導入、近代的中央対土着地方の対立構図、白人(旧宗主国人)の影響力を無視できない黒人国家、際限なき悲惨な部族・氏族抗争・政治腐敗の中でのクーデター・軍事独裁政権の存在意義、資源大国ゆえの長期内戦、部族の伝統社会の崩壊、エチオピア部族別自治州国家の実験――著者はこのようなアフリカ社会の抱えるさまざまな困難や矛盾、それらとの苦闘を詳しく紹介しながら、自問自答を重ね、安易な善悪の裁断を排した等身大のアフリカ像を、日本の読者に提示しようとする。相対立する当事者へのインタビュー等を通じて、具体的な事例が多面的に、また手際よく紹介されている点も、本書の魅力である。日本が真の国際貢献を行うためには、現地の実情をよく知る必要があるという意味でも(例えば独裁政権支援の是非)、また日本自体が土着の伝統と西欧型近代化との軋轢に今尚悩まされているという意味でも、また民族・部族・氏族等の意味を考えるためにも、本書は多くの示唆を与えてくれるだろう。このような短い紹介では本書の意義や面白さは伝えきれないので、まず一読をお薦めする。多くのコラム付き。