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パラサイト・シングルの時代 (ちくま新書 218) 新書 – 1999/10/1
- ISBN-104480058184
- ISBN-13978-4480058188
- 出版社筑摩書房
- 発売日1999/10/1
- 言語日本語
- 本の長さ204ページ
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
「パラサイト」とは英語で「寄生」の意。「パラサイト・シングル」とは、「寄生している未婚者」。つまり、親の生活圏から自立できない独身の若者たちを指す。
親との同居で、衣・食・住に何ら不自由しないのをいいことに、自ら稼いだ金は、レジャーやブランド商品など、娯楽、趣味に費やす生活を送る。そんな男女が、今や約1000万人に達しており、社会に病巣を形成しつつあると分析するのは、著者である学芸大学教育学部の山田昌弘助教授だ。
「パラサイト・シングル」の増殖は、日本に景気下降や社会モラルの低下をもたらした一因だとも指摘。その根拠を解説する。
例えば、経済に及ぼす影響として、住宅や電化製品などの需要低下がある。「パラサイト・シングル」はそれらを親と共有しているため、世帯数そのものが伸びていかないのだ。彼らが唯一貢献するブランド商品などの付加的需要の伸びも、焼け石に水だと言う。
「生活水準が落ちるのが嫌だ」という甘えが、彼らが親に寄生し続ける理由の根底にある。彼らに自立を促すことは、もはや一家庭の問題ではないという事実を痛感させられる。
(日経ビジネス1999/11/22号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
-- 日経ビジネス
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1999/10/1)
- 発売日 : 1999/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 204ページ
- ISBN-10 : 4480058184
- ISBN-13 : 978-4480058188
- Amazon 売れ筋ランキング: - 377,009位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1981年、東京大学文学部卒業。1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。親子・夫婦・恋人などの人間関係を社会学的に読み解く試みを行っている。学卒後も両親宅に同居し独身生活を続ける若者を「パラサイト・シングル」と呼び、「格差社会」という言葉を世に浸透させたことでも知られる。また、「婚活」という言葉を世に出し、婚活ブームの火付け役ともなった。主な著書に『新平等社会』(日経BP・BizTech図書賞受賞、文春文庫)など(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『「婚活」現象の社会学 日本の配偶者選択のいま (ISBN-10: 4492223037)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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経済も完全に後退局面(というより破局的局面)に入ってしまい、ますます若者がパラサイトしないで自立する道を選ぶのが難しくなっているように思います。終章で述べられている提言が、このような局面においてもまだ有効性があるのかはぜひ伺ってみたいところです。
しかも、解りやすく、読みやすい文体で。
学術書にならないで、パラサイトシングルが日本経済においてどのように影響し、かつ、影響せざるを得ないのか書いてある。
なんとなく、30代、パラサイト出来ない独身男性として、じっくりと考えさせられてしまう本でした。
あまりに「その通り」の展開に結構、落ち込みました。
著者の関心は「パラサイ・トシングル」を生み出した社会的、経済的要因にあるので、彼らの生き方を批判するという態度ではありません。「負け犬の遠吠え」(酒井順子著)や「結婚の条件」(小倉千加子著)などと合わせて読むと、20代後半から30代の独身者の問題についてより多角的に理解できると思います。
つまり、本書で述べている内容は今では、すでに古いものとなっていると言える。
過去にこのような時代があったのか、といった観点で読むのは良いかと思うが、しかし、階層社会が深刻化しようとしている今、その状況をより深く理解しようと思ったとき、本書を読む意味はあまりない。
ただ1点、政府の行う子育て支援対策「夫婦で家事、育児を分担しながら二人で働ける環境を整える」といった目標設定はナンセンスだ、といった主張はいまだ共感できる。
まず何故基礎的消費等ではOKで趣味的消費であるパサライト消費ではNGなのかがよく分かりません。パサライト層の方が収入を貯蓄に回す率が高いのかで有れば別でしょうがそうでなければどっちも消費で有ることには変わりないはずです、パサライト消費は海外旅行や海外ブランドの購入に向かうことが多いので、それだと国内企業が潤わないと言うことなのでしょうか…?
独立をする事で志が上がって高収入に結びつけば結果としてその個人の消費は増えるでしょうが、失業率が高止まりしていて労働者全体の給与のパイが決まっている以上、それは誰かの収入を奪うだけに過ぎず、マクロな目で見たときにはあまり意味のない事かなとも思いますし。
私はパラサイトの弊害を語るので有ればあくまでも少子化の弊害を持って語るべきだと思います
また他国の若者の家族との同居状況の分析に関して、若者がいつまでたっても就職できないで母親離れしないことで有名なイタリアが載っていないのも不満です、
解決案に関しては他の方も指摘されているように少しお粗末かなとは思いました
なお、「下流社会」や「若者はなぜ3年で辞めるのか?」等が出るよりも遙かに速い1999年にこれらの著書で指摘されていた社会構造の矛盾等をいくつか指摘していた事に関しては評価できると思います。
青年層の自立に伴う困難はどこの社会にも見られることである。そして社会ごとに特徴ある対応がなされている。本書では,自立意識が高いアメリカと収入の不安定な若い世代が社会福祉によって手厚くバックアップされているスウェーデンの例が挙げられている。このような国々と比較すると日本では,収入の少ない若い世代を親の世代が援助するという社会システムを採用していると見ることができるのかもしれない。それゆえ,パラサイトシングルの増加に伴う問題は,その社会システムの失調として捉えて,それに社会全体で取り組む必要があることが説かれている。現代日本を理解するための基本的文献である。