人が死ぬこととはどういうことか、翻って生きるとはどういうことか、死んだらどうなるのか……という古来からの難問に、「時間」という概念を軸にして取り組んだ本。
「時間」には時計で刻まれるカレンダー的な時間と、感覚によって長くも短くもなる主観的・相対的な時間がある。後者を掘り下げると、死後にはすでにその人の時間はないことになる。筆者はこのことを指して死を絶対的な有であり、かつ絶対的な無であると結論している。
段階を追って時間を考察する中で触れられる科学史における時間(ビッグバン以前には時間はなかったとする宇宙論)、遊びという点で共通する老人と子どもの時間(老人が子どもをものを教えるというのは人間の本質であること)、生物学からみたエコロジカルな時間(時間は種や個体にとってそれぞれ固有のものがあり、相対的なものであること)、宗教における時間の超越(いかにして人間は永遠を手に入れるか)と、多岐にわたる視点がどれも興味深い。処々に目からウロコ。
あとがきでは、死者と生者は決して断絶したものではなく、共同体をつくるものであると説き、愛しい人を亡くした人のケアにまで及んでいる。
医療福祉関係者、宗教や哲学に興味のある方に非常におすすめ。
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死生観を問いなおす (ちくま新書 317) 新書 – 2001/11/1
広井 良典
(著)
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- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2001/11/1
- ISBN-104480059172
- ISBN-13978-4480059178
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- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4480059172
- ISBN-13 : 978-4480059178
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このようなタイトルの本は、静かに深く、時に思いつめる程考えを深めたくて購入するものだ。 しかし、本書の内容は、「死生観」とはこういう事を意味するのだったかと、思わず事典を引いてしまったほど、死生観の外側での考察が続く。直線的時間モデル、円環的時間モデルなど絵で説明されるが、本書を通じて「パワーポイントで(死生観というより)時間の観念」をカタログ的に説明されたような感覚と持つ。 筆者自らがあとがきで「私自身が、死生観に関してある確固たるスタンスを持つに至ったとはいえない状態にある。」と独白している。本書の終わりに近づくにつれ、結論を導くための論理の飛躍と思えるところもある。 ある博学の方の思考のプロセスを楽しめる人には面白いのかも知れない。しかし、死生観を深く考察したいと思う方にはお薦めしない。
2016年3月10日に日本でレビュー済み
社会保障を主題とする広井良典氏の著作はどれも素晴らしい。そこでは実務家としての経験(厚生省キャリア)と研究者としてのバックグラウンド(駒場の科哲出身)が如何なく発揮されている。しかし、そのフィールドからひとたび離れるや、氏の筆は冴えを失う。本書のテーマは「死生観」だが、同じテーマを扱っていて、本書より良質の著作はいくらでも存在する。読むならそっちだ。ともあれ、万能の人なんてそうそういるもんではないので、たとえこの本がイマイチだとしても、それだからといって広井氏が凡庸ということにはならない。むしろ、もう一度言うが、社会保障や福祉の論者として、広井氏は第一級であることに疑いの余地はない。
2011年1月10日に日本でレビュー済み
第一の旅「現象する時間と潜在する時間」
第二の旅「老人の時間と子どもの時間」
第三の旅「人間の時間と自然の時間」
第四の旅「俗なる時間と聖なる時間」
以上の四つの章から構成される著書は、さまざまな時間観に触れる事で、私たちの宇宙観や死生観を見つめ直そうというもの。
第二の旅では、長い老いの時期を持っているという点が、他の生物にはない人間の特徴であると書いている。好奇心旺盛で「学ぶ」子どもの時期が長いこと、「教える」老いの時期が長いこと、この二つが、人間の創造性や文化の源泉であると著者は言っている。
「遊び」「知」という観点から老いについて考えてみると、高齢化社会を迎えている私たちにとってのその意味と価値が見えてくると思った。
第二の旅「老人の時間と子どもの時間」
第三の旅「人間の時間と自然の時間」
第四の旅「俗なる時間と聖なる時間」
以上の四つの章から構成される著書は、さまざまな時間観に触れる事で、私たちの宇宙観や死生観を見つめ直そうというもの。
第二の旅では、長い老いの時期を持っているという点が、他の生物にはない人間の特徴であると書いている。好奇心旺盛で「学ぶ」子どもの時期が長いこと、「教える」老いの時期が長いこと、この二つが、人間の創造性や文化の源泉であると著者は言っている。
「遊び」「知」という観点から老いについて考えてみると、高齢化社会を迎えている私たちにとってのその意味と価値が見えてくると思った。
2006年11月1日に日本でレビュー済み
団塊世代は1947年からの3年間の間に集中して生まれた世代で、一千万人ほどの人口がある。
しかし彼らの”老い””死への道行”は3年間で終わることはなく、これから先、社会問題として世間が受け入れざるを得ない問題となっていくことは想像に難くない。
過去、大きな塊となって生きてきた彼らが、個人として向き合わざるを得ないこの問いは、どのような影響を社会に与えるのだろうか。
しかし彼らの”老い””死への道行”は3年間で終わることはなく、これから先、社会問題として世間が受け入れざるを得ない問題となっていくことは想像に難くない。
過去、大きな塊となって生きてきた彼らが、個人として向き合わざるを得ないこの問いは、どのような影響を社会に与えるのだろうか。
2006年1月22日に日本でレビュー済み
この本は発売された年に第一刷を購入したのですが、ちくま新書の実力を改めて痛感した一冊です。
「死/時間」の意味や「生きる事の意味」について時間軸での説明がおもしろかった。発売後数年経っていますが、今読んでも内容は新鮮さがあります。
「死/時間」の意味や「生きる事の意味」について時間軸での説明がおもしろかった。発売後数年経っていますが、今読んでも内容は新鮮さがあります。
2009年6月2日に日本でレビュー済み
死と生をテーマにあれこれと書いてあるが著者自身の考えがはっきりせず(実は無い?)、知識や見聞の披露にとどまっている。
人が生きるとはどういうことか、その問いに対する(著者なりの)回答も示唆もこの書の中には見つからなかった。
誰々はこう言っている、といった引用が多い。
人が生きるとはどういうことか、その問いに対する(著者なりの)回答も示唆もこの書の中には見つからなかった。
誰々はこう言っている、といった引用が多い。
2003年7月17日に日本でレビュー済み
時間とは、何だろうか。普段我々は、「時間がない」だの「じゃあ、明日三時に」などと気軽に時間に基づいた会話をする。だが、ここで考えて欲しい。時間とは、一体何なのだろうか、と。私という個人が死んでも時間はあるのか。人類が滅んでも、時間は流れているのか。宇宙がなくなっても時間はあるのか。このような素朴な問いに、筆者は色々な観点から、事例を上げ考えていく。
筆者は答えを出さない。ただ、古来の人は例えばこう考えた、この宗教はこう考えている、と挙げそれについて解説したり、論じたりしているだけである。
だが、「だから」考えさせられるのである。
宗教に興味のない方もある方も、時間という言葉を口にしたことのある方は読んでみるといいと思う。考えさせられるものが、この本には詰まっている。
筆者は答えを出さない。ただ、古来の人は例えばこう考えた、この宗教はこう考えている、と挙げそれについて解説したり、論じたりしているだけである。
だが、「だから」考えさせられるのである。
宗教に興味のない方もある方も、時間という言葉を口にしたことのある方は読んでみるといいと思う。考えさせられるものが、この本には詰まっている。