まず、一般の方には、本書で使われる「哲学」という用語が、西洋思想の巨匠を批評するような意味での哲学と全く別のフレーバーを持つことに注意されたい。今日、大雑把に言うと、哲学は(ヨーロッパ)大陸系と英米系に二分され、前者はカントなどの時代の感覚を継続し、後者は学会・ジャーナルのスタイルで少しずつ着実に進歩する自然科学理論と似た知的領域である。日本でおそらく99%の人が思い浮かべる「哲学」という用語は前者で、本書の著者は後者の中の一分野である科学哲学という分野の日本の最高峰の一人である。
本書は、科学哲学者の最高峰である著者が、ちゃんとした文献と非常にわかりやすい事例に基づき、クリティカル・シンキングがなぜそのような形式でなされるのかを緻密に理論的に解説した名著である。
私の知る限りでは、英語も含めて、類書は見たことがない。世界市場で英語で出版されていたら、世界的に名著との評価を受けていたとしてもおかしくないと思わせる非常に数少ない日本語の本の一つと思う。
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哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545)) 新書 – 2005/7/6
伊勢田 哲治
(著)
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- 本の長さ267ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2005/7/6
- ISBN-104480062459
- ISBN-13978-4480062451
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2005/7/6)
- 発売日 : 2005/7/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 267ページ
- ISBN-10 : 4480062459
- ISBN-13 : 978-4480062451
- Amazon 売れ筋ランキング: - 158,924位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 385位哲学・思想の論文・評論・講演集
- - 562位ちくま新書
- - 1,687位思想
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2021年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2015年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
哲学思考というから、人の生きる道をどう考えていくか
そのトレーニング方法かと思いきや
哲学とは、なるほど生き方をロジカルに示すこと。
すなわち、じっくりと隙のない思考を得ることによって
人生は開けていくのだという考え方である。
そのトレーニング方法かと思いきや
哲学とは、なるほど生き方をロジカルに示すこと。
すなわち、じっくりと隙のない思考を得ることによって
人生は開けていくのだという考え方である。
2014年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
細かいことまで考え出すと結構難しいものであることがよく分かった.
ただ,考えると言うことには方法論が存在していて,それに従って
(結構面倒ですが)行けば,きちんを結論にたどり着けそうな気がしました.
何回か度読んで,理解を深めたいと思いました.
ただ,考えると言うことには方法論が存在していて,それに従って
(結構面倒ですが)行けば,きちんを結論にたどり着けそうな気がしました.
何回か度読んで,理解を深めたいと思いました.
2014年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
哲学のあり方、思考法などいろいろな「哲学本」がありますが、
これは「そもそも、哲学とはなんぞや?」という問いに対し、
シンプルかつ的確に答えてくれる1冊です。
批判的思考のとらえ方も、
「否定する」
のではなく、
「いったん、保留する(横に置く)」
これこそが哲学の作法だな~と。
クリティカルシンキングって、
なんでもかんでも否定するんじゃないんですよね、
判断の保留、そしてよくよく考えること、
それが哲学本来の姿勢なのだと思います。
哲学を学んだ身としては、
数多ある哲学本のなかで
最近、これくらい腑に落ちた本はありませんでした。
すばらしいです!
これは「そもそも、哲学とはなんぞや?」という問いに対し、
シンプルかつ的確に答えてくれる1冊です。
批判的思考のとらえ方も、
「否定する」
のではなく、
「いったん、保留する(横に置く)」
これこそが哲学の作法だな~と。
クリティカルシンキングって、
なんでもかんでも否定するんじゃないんですよね、
判断の保留、そしてよくよく考えること、
それが哲学本来の姿勢なのだと思います。
哲学を学んだ身としては、
数多ある哲学本のなかで
最近、これくらい腑に落ちた本はありませんでした。
すばらしいです!
2023年3月30日に日本でレビュー済み
クリティカルシンキングをテーマに物事を厳密に考える方法論が語られます。
頭からしっかり読んでいけば理解できるようには書かれていますが、脳は疲れます。
普段から前提やら科学的根拠を疑っていては日常生活が進まないので、こういう難しいことを考える人もいるんだなあという程度の理解で終わりました。
頭からしっかり読んでいけば理解できるようには書かれていますが、脳は疲れます。
普段から前提やら科学的根拠を疑っていては日常生活が進まないので、こういう難しいことを考える人もいるんだなあという程度の理解で終わりました。
2018年5月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
軽妙な語り口ながら、構成内容はしっかりとしています。
本書冒頭でも触れられることですが、「哲学」と言っても堅苦しいものではなく日常的に活かせる知恵としての論理的な思考法を教えてくれます
本書冒頭でも触れられることですが、「哲学」と言っても堅苦しいものではなく日常的に活かせる知恵としての論理的な思考法を教えてくれます