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これも経済学だ! (ちくま新書 610) 新書 – 2006/8/1

4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2006/8/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/8/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 234ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480063145
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480063144
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

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中島 隆信
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2006年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「全ての人間(もしくは組織)の選択する行動には、当事者にとって合理的な理由が存在している」

という前提に基づき一見非合理とされる伝統芸能、障害者(弱者)保護、宗教といった領域について、

組織の規範と人間の行動の合理性を解明していく。

経済学の範囲をかなり広く捉えているが、貨幣経済や人間の経済的行動そのものの分析から離れて組織や制度を分析しており、広く社会科学そのものと言える。

世間的なバイアスに左右されず、自分のイメージや思い込みを排してモノをみること。

理不尽、非合理と思えるものの合理性を冷静に見つめること。

すなわち、自分が合理的だと思っている世界は、自分が属している世界の合理性に過ぎないと知ること。

そのような社会科学的なモノの見方を学ぶために、ヒントに富んだ新書である。

本書のスタンスの通り、全ての人間および組織で、インセンティブに基づく合理性のある判断が行われている以上、

その人や組織を変革していくことの難しさも理解できる。インセンティブの量と質を変えていかなければいけないということだ。

ただ、組織変革の成功事例を並べるビジネス書に比べて、「変革」の意味を真摯に考えることができるであろう。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の中で一番印象に残ったのが伝統文化の生き残りについて書かれた部分。これこそは通常の経済学ではありえない参入障壁というものがあり、それによって相撲や将棋等の世界の伝統が守られているらしい。また、この参入障害があるからこそ力士独特の体型等も守られている。

そしてこれらの伝統文化もマーケティングが必要であると著者は力説する。たとえば両国国技館で相撲は行われるが、両国駅から国技館までの間に歴史を感じさせる建物や資料館が少ない。国技館そのものも余り伝統を感じさせる装飾が施されているとは言い難い。その点ヨーロッパは徹底的に伝統のマーケティングが進んでいる。少子化が進み労働人口が減少する日本は今後観光立国として外貨を稼ぐことも視野に入れるべき時期に来ていると思うので、私は著者の意見に非常に共感が持てた。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
相撲や将棋などの伝統文化、宗教、弱者問題を経済学的な視点から考察しているが、それほど専門的な経済学の理論を駆使している訳でもなく、著者の一般的な評論といった趣で、新規性に富むというわけではない。授業で経済学の面白さを伝えるにあたって参考になるかと思ったが、その目的に関してはいまひとつ。

ただ、ところどころ興味を引く記述があり、特に宗教のところは面白かった。
-江戸幕府の方針により新規の信者獲得の必要がなくなり、主に檀家に対するサービスの充実が求められるようになり、仏教にはそもそも死者を弔う考え方がなかったが、儒教の考え方を取り入れて葬式や法事を行うようになった。
-明治時代になって苗字を名乗るようになり、個人の墓から家の墓になった。
-いろいろな宗教の戒律に見られる行動規制は、その宗教に対する興味を削いでしまうような楽しみを減殺する効果を狙ったもの。
など、著者の博識ぶりが感じられる。
2008年1月19日に日本でレビュー済み
「経済学=カネ」ではないのだ。
経済学は価値判断のためのツールであって、
価値として万人が一番イメージしやすいものがカネなのであり、
むしろ人間がカネに弱いということを暗に示しているだけだ。

だけど、経済学にしてみれば、そんなの関係ねぇ

自分は経済学は哲学として有効だと思っている。
社会ってのはマクロすぎて魔物だから、
社会相手の判断でよく迷うんだよね。
都市伝説って流行ってんじゃん。
自然界は科学でだいぶ解明されたけどさ、
社会って身近すぎて科学的に解明しようって気が引けるんだよね。
宗教とか道徳とか権力とかはびこってさ。
むしろ現代社会のほうが多分に非科学的だ。

そんなことを僕と同じように思う人、
この本を読んだほうがいい。
経済学は社会に対する科学的思考の所作であることが分かる。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年9月9日に日本でレビュー済み
この著者による、「障害者の経済学」という本を題名にひかれて手に取った。おもしろそうとは思ったが、買おうかどうしようか迷った。

そのまま新書売り場にゆくと、この本が置いてあった。おおっ これはお買い得では、と思って買った。

結論から言うと、かなりお買い得。社会の「弱者」が実は真の「弱者」ではないという直感的に納得できることが、明快に示されている。

さらに、最後の章。経済学の原則が示され、それが自分の学生や今の社会に照らしたときにどう感じられるかが示されている。

このあたりが、とても共感が持たれる。社会を見る目、そしてそれを見極める目の重要性を再認識できる。

良著。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年1月25日に日本でレビュー済み
まず誤解のないように言っておくと、これは経済学の本ではない。ミクロやマクロの経済学の見地が身近な生活でいかに生かされているか、を書いた本ではない。
本書で示されているのは、経済学的世界観に基いていろいろな問題を分析してみるとどうなるか、ということである。

この「経済学的世界観」というのは、「人々は合理的に行動することを前提として、現実の現象の原因を探る」という見方のことである。
我々はともすれば物事を「善悪」のフレームで見て、「これはよくないことである。だからやめるべきだ」という結論に持って行きがちだが、経済学的世界観では善悪の問題はいったん棚上げし、人々の利害にのみ着目し、物事を分析する。
そうすると思ってもみなかった世界が見えてくるものである。

筆者がその例として取り上げているのは、文化、宗教、弱者などの問題である。
またグリーン車や高級ホテルの高い飲み物の話なども興味深い。

しかし、この「合理的」というのが曲者で、「人はどの範囲においてまで合理的なのか」を変えることによって、得られる結論は随分と変わる。
例えば筆者はカンニングの例を出し(p16〜18)、なぜカンニングを取り締まるのかを考察する。勉強内容がもし将来役立つものならばカンニングなどせずにきちんと勉強するはずだから、結局勉強内容は役に立たないものなのであり、カンニングを取り締まるのは学校側の評判を守るためだとしている。
だが、これは子どもが現在学んでいる内容が将来どのように役立つかを完璧に知っており、かつそれに基いて合理的に行動することを前提としている。しかし、実際には仮に将来役立つとしても現時点では利益につながらないので、長期的には勉強するのが合理的でも、短期的合理性に基いて勉強せずにカンニングするかもしれない。そしてそれを防ぐためにカンニング防止がある、と考えるのも十分自然である。

このように、合理性の着目の仕方で結論が変わってしまうのに、筆者は都合のいい合理性の範囲をとってきている、ということは出来よう。(だから本書の結論をただちに鵜呑みにするのは危険でもあるだろう)
しかし、このような考え方自体は非常に興味深いし世界を広げるものでもある。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年4月3日に日本でレビュー済み
一見無駄なことをしている人。
無駄なことなように見えて、実はその人にとっては無駄ではない。
自分が無駄に思わなければつまり有益だと思えれば、他人が無駄だと思うことだってやってしまうのである。
これがインセンティブだということが、この本を読んで良く分かりました。

経済学はこのインセンティブを追求するようなところがあるなあと思いました。
人々の欲望を刺激するような、もの、ことを生み出す。
そして、それを作れたものが生き残り、出来なかった者は敗者として市場から消えていく。
これの繰り返しなんだと思います。
シンプルです。
そこが経済学が冷たいと思われるところなのでしょうが、同時に温かいところだなあとも思いました。
人が取るどんな行動にも意味があるという経済学の立ち位置は、器の広い学問だと思ったからです。

伝統文化、宗教、弱者についての経済学を語っています。
伝統文化は何故、守られるのか、変わらないのか。
檀家とお寺の関係。
誰を弱者とすることで、保護を効率的に行うことが出来るか。

と言ったことが分かり易く書かれています。
2006年11月6日に日本でレビュー済み
著者は経済学を単なるお金儲けのことだという常識に反して、

1、華道、茶道、剣道、など人性修養として確立することの合理性を説く

2、宗教にも合理性はあり、それによって心の安寧サービスを得るという競争産業の支店から、これまでの日本仏教を分析している、

3、政府による弱者保護は画一性を生み出すので、今後はNPOなどが最低限度をこえる福祉活動をおこなうのが望ましい、

という、実に常識的な経済学者としての考えを披瀝しています。特に将棋リーグや大相撲の勝負が、閉じられた(人的な資本の保護のための)年功システムを維持するために、八百長に近い状態にあるという指摘は鋭いと思います。

あえてけちをつけるなら、無神論の私には宗教というものが与えてくれる安寧はサービスとしてはあまり魅力的ではないし、かつ「なぜ」人は安寧を求めるのか、言い換えれば、効用関数の決定の理論が(経済学者の常として)存在しないのが、残念です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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