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変貌する民主主義 (ちくま新書 722) 新書 – 2008/5/1

3.9 5つ星のうち3.9 19個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2008/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 267ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480064249
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480064240
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 19個の評価

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森 政稔
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2008年10月31日に日本でレビュー済み
デモクラシーに関する論を、鋭い切り口で再構成している本だ。

書かれている内容それ自体は、他の本でも読めるようなものだろうが、その再構成の方法が鋭いので、読んでいて新鮮である。

適当にくくられがちな民主主義だが、西欧=自由主義体制のそれと、90年代の民主化によって成し遂げられた東欧のそれとはだいぶ異なっている。
民主主義と非民主主義、という争いではなく、民主主義内部で方法の大きな違いが浮かび上がって来ているのだ。

自由主義・民主主義・資本主義という今日の世界を支持する3つの主義がどのように関わりあいながら発展してきたか。
そこには、それぞれの漠然としたイメージときわどい緊張関係があるのである。

新保守主義を支えるポピュリズムの逆説のくだりなどは、今日的問題であって非常に興味深い。
むしろ民主主義論がこういう形で表れてくるのかという驚きがある。

基本的な民主主義論を新書あたりで読んだ人には、2冊目として本書をすすめられるだろう。

最後に目次を記しておく
現代世界と民主主義
自由主義と民主主義
多数と差異の民主主義
ナショナリズム、ポピュリズムと民主主義
誰による、誰のための民主主義?
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
民主主義のコアとその変容が分かりやすくかつ重層的に説明されている。文庫・新書にありがちな表面的説明にとどまらず、戦後世界の価値観(軸)を巡るせめぎあいとそれによる民主主義の変容を丁寧に論じている。昨今の基準でいえば、立ち位置は少しレフト、ということになるかもしれないが、記述はむしろ古典や哲学に依拠するもので、政治的というより学術的なものになっている。なお、これは仕方ないことであるが、記述に通底するのは冷戦の終結と新自由主義の謳歌という政治状況(への警鐘)であり、権威主義が民主主義の脅威となる局面は想定されてはいない。
2011年2月13日に日本でレビュー済み
民主主義論は、ともすれば学校教育的な退屈なものになりがちかもしれない。しかし、この論考はどこまでも刺戟的であり、スリリングだ。

民主主義においては、とりわけ1960年代から80年代にかけてその潮流が大きく変化した。フェミニズムや公民権運動に代表される、マイノリティのための民主主義の萌芽から、レーガン、サッチャー(日本ではもちろん2000年代の小泉)の新自由主義の台頭。

著者は、この本を著すにあたって、4つの視点を据える。大まかに言えば、以下のようになる。

1.自由主義と民主主義の関係
2.民主主義における多数と差異の問題群
3.いわゆるポピュリズムおよびポピュリズム的相貌を伴っている最近のナショナリズムと民主主義との関係
4.ポスト新自由主義時代における主体性の変容(あるいはゆらぎ)との関係での民主主義思想

著者の専攻は政治・社会思想史であり、ときおり古典への言及があるが、それはあくまでわれわれのアクチュアルな問題を思索するための補助線であり、著者の広範なパースペクティブと深い問題意識、明快な論理は、現代の政治(思想)空間に関心をもつ人を魅了し、思考を挑発するに違いない。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年7月26日に日本でレビュー済み
 1959年生まれの政治・社会思想史研究者が、小泉政権を意識しつつ、民主主義の問題そのものにまっすぐ到達することを目指して、また民主主義を核として、これまで別々に論じられてきた(それ自体としては目新しくはない)多様な個々の論点相互間の布置連関を明らかにしようとして、2008年に刊行した本。民主主義は、それが置かれているさまざまな社会関係の中で、初めてその意味が決まるという性格を持ち、1960〜80年代にそれを支える思想的前提のうち、かなりのものが入れ替わった。その契機となったのが、ニューレフトによる政治領域の拡大と、保守革命による新自由主義政策の採用であった。著者はこれ以降の現代民主主義の論点として、自由主義と民主主義の関係(公私区分や専門性の問題とも関わる)、多数者支配と少数意見の尊重に関する問題(アイデンティティの政治の意義と限界とも関わる)、ポピュリズム・ナショナリズムとの複雑な関係(戦争との関わりや、政治のゲーム化、中間集団の評価等に関わる)、主体性の変容や外部性の問題(シティズンシップの問題、ガヴァナンスの社会的拡散に伴う問題、多様なステイクホルダーへの配慮の必要、自己の不確実化に伴う問題等)を挙げ、民主主義の実態の分析よりは、社会変化に伴う基本概念の変化や、学説史の検討を通じて、これらの問題の複雑な現れ方と、それらのはらむ意義と問題点とを探ろうとする。本書では、全体の連関がやや見えにくい箇所があり、また著者自身が認める通り、具体的な対策が述べられているわけではないが、学説や論点の整理の仕方は鋭く、なかなか刺激的だった。一定の知識は必要とするが、民主主義について根底から考えるためにはお勧めの本である。
                      
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月5日に日本でレビュー済み
政治学を勉強し、よりよい民主主義を標榜する者にとっては避けて通れない問題を考えさせる、含蓄のある本である。二読した。ポスト冷戦という時代区分は当然として、レーガン、サッチャー、中曽根以降の先進国の新自由主義、新保守主義がポピュリズムによって登場し、2005年郵政選挙にみられるように、その政策によって利益を得ない者の衝動により政権が誕生したり強化されたりすることをどう考えるのか。ファシズムですら、中間層の「車が持てる」という物的欲求を満たしていた点と比べ、示唆的である。果たしてこのことを、新しい現象とみるか、剣闘士奴隷の戦いを見たがったローマ市民にまで遡って論じるのか、単なるエピソードにすぎないと考えるのか(自民党の支持基盤は弱体化しており、その後、内閣支持率はすぐに下がるなど)、など、考えさせられる。ただ、最近の新書に要求されがちな、How toものとは大差があるのは勿論、政治過程論や制度論などの本とは異なり、政治思想の本は、思考が直線的ではなく、実は難しい。難を言えば詰め込みすぎだった。市場、個人の自由、裁判、中間団体、専門家ではなく、民主主義(選挙と世論)が何を決めうるのかに絞ってもらうと、鮮明になったのかもしれなかった(著者の意図を外れるかもしれないが)。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年1月11日に日本でレビュー済み
とても読みにくい。
一つの文章の中に、不要なレトリックと、「それ」「これ」、等の指示代名詞が多いからである。
また、「◯◯的」という表現も多い。
ともかく、同じ内容を書くにしても、もっと平易に出来たのではないか?
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月5日に日本でレビュー済み
 著者は「おわりに」冒頭で、05年総選挙における小泉政権の大勝を目にし、新自由主義が民主主義に及ぼす影響について考えたいと思ったことが、本書執筆の直接的文脈だと述べている。これはもちろん、著者自身が「民主主義思想の観点からして、新自由主義と新保守主義とは、いずれも(中略)問題の多いもの」(p257)だと考えていたことが前提だろう。
 著者も言うように、その後07年の参院選敗北で安倍退陣、福田政権発足と推移し、新自由主義への批判が高まったようにも見える。しかし新自由主義は「人々のあらゆるものの考え方のレベルに浸透しており、これらは一回の選挙で覆るような性格の問題ではない」(p258)。
 こうした観点から、本書は民主政治の変貌の軌跡を辿りつつ新自由主義下での民主主義の特質を鮮明化し、展望を探るのだが、論点はきわめて多岐にわたり、ここでの要約は不可能。序章に著者自身による整理もあるが(特にp43〜)、そこだけ読んでも分からないだろうから、やっぱり1回読んでみてください。ま、著者の議論は屈折が多くて、決して見通し良くはないけど…私の印象では、結局は「第三の道」の延長線上に暫定解を求めようとしているのではないか。
 それはともかく、本書を読んでいる間、著者と同世代のいろんな論者の名前が浮かんできた。小熊英二『民主と愛国』への皮肉は明示的だが(p136)、ここは大塚英志への当てこすりかなとか、これは宮台真司批判かなとか。香山リカの「ぷちナショナリズム」には案外肯定的でびっくり(p132)。また「ポピュリズム的な合意形成」に関する分析(p158〜)は、大澤真幸の「『終わり』の回復」の分析(『不可能性の時代』p221〜)と同型なんじゃないか、とか…ま、私はこの分野での学問的議論の現状には疎いので、単に自分が知っている範囲での連想ですが。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年5月16日に日本でレビュー済み
本書は民主主義を4つの視点から分析している。私が読んだ個人的印象では、自由主義との関係を論じた第一章、多数と差異について論じた第二章までは明快だったのだが、ポピュリズムとの関係を論じた第三章、主体性について論じた第四章あたりは論旨がややたどりにくい。いずれにしろ、現代政治学における民主主義論における論点や第一線の政治学者の問題意識をトレースするには最適。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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