漢文の勉強をしたいと思い、漢和辞典を探そうと思いましたが,たまたま本書に出合い辞典を買う前にと思い購入しました。
漢字の成り立ち、については多くの書籍がありますが漢和辞典そのものについては、わたくしの知る限り本書がはじめての書籍です。
著者の熱い思い入れもあって、とても解りやすい、且つバランスのとれた解説がなされており、どの項目も面白く読ませていただきました。
漢和辞典の編集者の苦労話が面白かったのですが、予て疑問に思っていた「部首」についての疑問を解き明かしていただき感謝します。
それにしても、漢字というのは聞きしに勝る怪物!と思います。
漢字に興味がある方は是非一読をお奨めします。間違いなく読んでよかった、と思える一冊です。
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漢和辞典に訊け! (ちくま新書 756) 新書 – 2008/12/1
円満字 二郎
(著)
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2008/12/1
- ISBN-104480064621
- ISBN-13978-4480064622
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2008/12/1)
- 発売日 : 2008/12/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 217ページ
- ISBN-10 : 4480064621
- ISBN-13 : 978-4480064622
- Amazon 売れ筋ランキング: - 482,158位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年2月16日に日本でレビュー済み
辞典編集者が書いた本を読むのが好きです。国語辞典の編集者が書かれものは数多く存在するので数冊読んでいます。本書は、これまで読んだことがない漢和辞典の編集者が書かれているので、存在を知った瞬間、手に入れようと考えました。
読んでみると興味深い内容で、期待通りでした。
漢和辞典の編集の基本的な方法や、悩ましい事がらが読みやすい文章で書かれています。
例えば、辞典を出版すると、読者からの葉書が届くそうです。そこには読者が抱く疑問や書かれているそうです。驚いたのは、はがきへの返信もちゃんとするそうです。
専門的なところでは、漢和辞典の歴史がわかります。辞典の仕組みを説明する際には、実際に出された辞典がもとになり、発展してきたことがわかります。
漢字の音読みには、呉音、漢音、唐音があることはご存じの方も多いと思われますが、本書ではなぜ別れたのか、どの分野でどの音が残ることが多かったのかまでを知ることができます。もちろん、漢字雑学的な知識を得ることもできます。
最後に、読んで良かったと強く思ったのは、今流通している漢和辞典の特徴が専門家の視点で示されていたことです。ともすれば違いがわからなくなる辞典なので、非常に面白く興味深いものでした。
読んでみると興味深い内容で、期待通りでした。
漢和辞典の編集の基本的な方法や、悩ましい事がらが読みやすい文章で書かれています。
例えば、辞典を出版すると、読者からの葉書が届くそうです。そこには読者が抱く疑問や書かれているそうです。驚いたのは、はがきへの返信もちゃんとするそうです。
専門的なところでは、漢和辞典の歴史がわかります。辞典の仕組みを説明する際には、実際に出された辞典がもとになり、発展してきたことがわかります。
漢字の音読みには、呉音、漢音、唐音があることはご存じの方も多いと思われますが、本書ではなぜ別れたのか、どの分野でどの音が残ることが多かったのかまでを知ることができます。もちろん、漢字雑学的な知識を得ることもできます。
最後に、読んで良かったと強く思ったのは、今流通している漢和辞典の特徴が専門家の視点で示されていたことです。ともすれば違いがわからなくなる辞典なので、非常に面白く興味深いものでした。
2016年5月19日に日本でレビュー済み
少し前の話ながら、本書を読んで、つい漢和辞典を5冊ほど一気買い。それからもつい面白そうな漢字本を見ると買い続けてしまいます。スタートはきっとこの本。ちょっとでも漢字や辞書に興味があれば、面白く読めること間違いなしと思います。
2008年12月21日に日本でレビュー済み
本書は、今まで編集者としてサラリーマンの傍ら著作を続けてきた著者による、
フリーランスとしての独立宣言の書でもある。
内容は、漢字の成り立ちから、日本における漢字受容の歴史、
そして、この1世紀の漢和辞典の編纂の歴史などに触れつつ、
漢和辞典の引き方を読み物として興味深く教えてくれる。
全編、堅苦しいところはなく、分かりやすく、用例を示しながら書かれている。
また、一つの辞典からではなく、著名な様々な漢和辞典の用例から説明してくれるのも魅力の一つだ。
実際の漢和辞典の引き方も、音読み、部首、画数について示してくれているが、
単調な書き方ではなく、読み物として飽きさせない。
本書の中で、著者は「良い文章の一つの典型は、その複雑なところを、
一本の線の上にきれいに整理して並べてくれるような文章だ」といっているが、
まさに自身で実践しているようだ。
全編から著者の漢字に対する思い、漢字研究の先人に対する尊敬の念が伝わってくる。
そして、自らの人生への思いを述べ、青春への決別をつづったあとがきがとても熱かった。
フリーランスとしての独立宣言の書でもある。
内容は、漢字の成り立ちから、日本における漢字受容の歴史、
そして、この1世紀の漢和辞典の編纂の歴史などに触れつつ、
漢和辞典の引き方を読み物として興味深く教えてくれる。
全編、堅苦しいところはなく、分かりやすく、用例を示しながら書かれている。
また、一つの辞典からではなく、著名な様々な漢和辞典の用例から説明してくれるのも魅力の一つだ。
実際の漢和辞典の引き方も、音読み、部首、画数について示してくれているが、
単調な書き方ではなく、読み物として飽きさせない。
本書の中で、著者は「良い文章の一つの典型は、その複雑なところを、
一本の線の上にきれいに整理して並べてくれるような文章だ」といっているが、
まさに自身で実践しているようだ。
全編から著者の漢字に対する思い、漢字研究の先人に対する尊敬の念が伝わってくる。
そして、自らの人生への思いを述べ、青春への決別をつづったあとがきがとても熱かった。
2009年1月14日に日本でレビュー済み
漢和辞典の編集に携わった著者が、漢和辞典の面白さについて書いた本である。漢字についての本はたくさん出ているが、漢字の成り立ち、歴史などについてこれほどわかりやすく書かれたものは珍しい。たいへん読みやすいうえに、きちんとツボをおさえている。
巻末には、書店で売られている漢和辞典についての寸評が載せられており、漢和辞典購入の際にはたいへん役に立つと思った。
巻末には、書店で売られている漢和辞典についての寸評が載せられており、漢和辞典購入の際にはたいへん役に立つと思った。