「会社に100%身を捧げてくれる社員を育てる」のではなく、「会社に100%身を捧げてくれる社員がいなくても成り立つ会社をつくる」ことが必要な時代になりつつある。
まだまだ駆け出しですが、人事コンサルタントを名乗って仕事をしている中で結構頻繁に会社内外問わず話題に出る話がある。人事がこんなに長時間労働しちゃいけないよなぁ、と。忙しい時期だけならまだしも、それが常態化していることは確かにおかしい。
長時間労働を制限し、社員のワークライフバランスを、という話題が出てきている中でのこの実態は厳しい。定時が9時ないしは11時だったり、40歳を過ぎたお客さんまで11時過ぎまで仕事している現状は日本企業全体の問題なのだろう。
ただ、これらの点が問題として話題になってきている現状は明るい兆しなのかもしれない。長時間労働を良しとする雰囲気が変わりつつあるのは事実で、この雰囲気を変えてはいけない。
病児保育などを事業として取り組んでいる非営利活動法人フローレンスの代表理事、駒崎弘樹さんは2児の子供の父親でもあり、仕事と家庭の両立をしている。そんな駒崎さんが働き方をこう変えれば日本はこんなに変わると語りかける。
どちらかといえば、こんなに変わるという未来予想図よりも、働き方をこう変えればいいじゃないかと具体的な方法論から提示してくれる。最後に提示される「働き方革命」のコンセプトはこれからの働き方の模範になるかもしれない。たくさんあるけど、その中でも心に響いたいくつかをご紹介。
「長時間がむしゃら労働」から「決められた時間で成果を出す」スマートワークへ
「私の市場価値は?」ではなく「私が社会に与えられる価値は?」、
「目指せ年収1000万」ではなく『目指せありたい自分」
マンガ『課長島耕作』(大企業で出世し、女にもてよう)というロールモデルではなくマンガ『マスターキートン』(世界にとって価値のある夢を追うため、無様な試行錯誤をいとわない)というロールモデル
人は働くためだけに生まれてきたわけじゃない。そんな当たり前の事を声高に叫びたくなる一冊。まず、実践です。
【キーワード】
政治や経済に女性が参画している度合いを示すGEM(Gender Empowerment Measurement)は世界で54位。
日本の時間あたりの生産性は主要先進7カ国中最下位
「働き方」をカエルことが出来ていない人たちが働き方をカエルことを求める政策を立てるおかしさ
【出てきた使えそうなツール】
Becky!:リマインダー機能
スリムタイマー:パソコンで管理できるストップウォッチソフト。自分が何に何時間かけているのか、ひと眼で分かるようになる
会議のルール
1:1つの会議は1時間半を越さない
2:議事録はプロジェクタで映し出しながら、その場で取る
3:議題は前日までに出し、議題にないものは議論しない
4:タスクは会議の場で期限を決め、次の会議が始まるまでに進捗をグループウェアに貼る
5:定例会議ごとにファシリテーター(司会)とロガー(議事録作成者)を決め、彼らが会議の内容と時間に責任を持つ
ダブルワーク制度:全ての業務を主担当と副担当の2人でやる
社内メールの件名に「してほしいこと」と「期限」を必ず入れることに
例)小檜山様・Aプロジェクトの件【意思決定】【0720中】
在宅勤務・カフェ勤務
【本】
『最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術』
『部下を定時に帰す「仕事術」「最短距離」で「成果」を出すリーダーの知恵』
『勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan』
『新しい人事戦略 ワークライフバランス 考え方と導入法』
【引用】
飯を食うための「働く」があって、人生の何らかの価値を実現するための「働く」もある。
目情は必ず言語化し、繰り返し見て、自分自身に刷り込んでいきなさい
仕事の場で使う「レポート・トーク」と家庭で使う「ラポール(安心感)・トーク」は違うって教わったぞ。「レポート・トーク」は結論から。「ラポール・トーク」はプロセスを共有する
これから『会社に100%身を捧げてくれる社員』っていうのがいなくなるだろう、ってこと
マネージャーが成長すること、マネージャーを担える人材が育成されること、が組織のキャパシティを決める。いくら手を動かす人がたくさんいようと、それを取りまとめるマネージャーが不在の組織は、やれることが限られてしまう。
【手に入れたきっかけ】
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働き方革命: あなたが今日から日本を変える方法 (ちくま新書 784) 新書 – 2009/5/7
駒崎 弘樹
(著)
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- ISBN-104480064869
- ISBN-13978-4480064868
- 出版社筑摩書房
- 発売日2009/5/7
- 言語日本語
- 本の長さ200ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
残業・休日出社して、人生を会社に捧げる時代は過ぎ去った。長時間働いても、生産性が高くなければ意味がない。誰よりも「働きマン」だった著者がどのように変わったか、そして仕事と共に家庭や人生にも貢献する新しいタイプの日本人像を示す。衰えゆく日本を変えるには、何よりも私たちの「働き方」を変えることが、最も早道だ。なぜか? その答えは本書の中にある。
著者について
駒崎弘樹(こまざき・ひろき)
1979年生まれ。99年慶応義塾大学総合政策学部入学。在学中に学生ITベンチャー経営者として、様々な技術を事業化。同大卒業後「地域の力によって病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくれまいか」と考え、 ITベンチャーを共同経営者に譲渡し、「フローレンス・プロジェクト」をスタート。04年内閣府のNPO認証を取得、代表理事に。 著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(英治出版)がある。2012年までに東京全土の働く家庭をサポートすることを志す。
1979年生まれ。99年慶応義塾大学総合政策学部入学。在学中に学生ITベンチャー経営者として、様々な技術を事業化。同大卒業後「地域の力によって病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくれまいか」と考え、 ITベンチャーを共同経営者に譲渡し、「フローレンス・プロジェクト」をスタート。04年内閣府のNPO認証を取得、代表理事に。 著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(英治出版)がある。2012年までに東京全土の働く家庭をサポートすることを志す。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2009/5/7)
- 発売日 : 2009/5/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 200ページ
- ISBN-10 : 4480064869
- ISBN-13 : 978-4480064868
- Amazon 売れ筋ランキング: - 147,155位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 497位ちくま新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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認定NPO法人フローレンス代表理事。1979年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2005年日本初の「共済型・訪問型」病児保育を開始。07年「Newsweek」の“世界を変える100人の社会起業家”に選出。10年から待機児童問題解決のため「おうち保育園」開始。のちに小規模認可保育所として政策化。14年、日本初の障害児保育園ヘレンを開園。15年には障害児訪問保育アニーを開始。その他赤ちゃん縁組事業、こども宅食事業などを行う。内閣府「子ども・子育て会議」委員複数の公職を兼任。著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(英治出版)、『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門 』(PHP新書)等。2022年1月、『政策起業家 「普通のあなた」が社会のルールを変える方法』を上梓。一男一女の父であり、子どもの誕生時にはそれぞれ2か月の育児休暇を取得。
イメージ付きのレビュー
5 星
忙しいなんて言い訳はもうたくさん。
無駄な時間恐怖症候群、常時多忙症候群。著者みたいなスーパーマンではないが、自分も同じような症候群。忙しいから仕方ない、管理できていない管理職が悪いと自分を洗脳している自分がいる。あと1年頑張って異動できれば今よりはマシになるはず、と自分を慰めていたが、勇気を持って今から変えていこうと思えました。文章、言葉選びもセンスが良い。面白い小説のような読後感。
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2014年8月10日に日本でレビュー済み
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2019年8月28日に日本でレビュー済み
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会話文が多く、中学生以下でも読めちゃうくらい読みやすいですね。
人生の幸福ありきで"働く"をとらえるという、シンプルでありながら非常に重要なことが書かれてます。
個人レベルでも再現性あるんじゃないですかね。
人生の幸福ありきで"働く"をとらえるという、シンプルでありながら非常に重要なことが書かれてます。
個人レベルでも再現性あるんじゃないですかね。
2019年6月30日に日本でレビュー済み
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働き方改革とは的な硬い内容ではなく、一個人として幸せに生きる為にはどう働き方改革すべきかを誰もが経験する実例から迫って行きます。普段からどうしていくべきかの参考になります。
働く=傍を楽にする、傍=自分/家族/友達/社会、楽=朝希望を持って目覚め/昼は家族との時間を送り/夜は感謝と共に眠る、そんな毎日を送るヒントになります。
働く=傍を楽にする、傍=自分/家族/友達/社会、楽=朝希望を持って目覚め/昼は家族との時間を送り/夜は感謝と共に眠る、そんな毎日を送るヒントになります。
2014年6月19日に日本でレビュー済み
革命というタイトルを関するには、目新しさが足らない
なんということのないワークライフバランスのお話
日本の問題点を指摘はしているが、目指すところが日本をどう変えるかに関しての議論は弱い
なんということのないワークライフバランスのお話
日本の問題点を指摘はしているが、目指すところが日本をどう変えるかに関しての議論は弱い
2019年1月27日に日本でレビュー済み
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これは革命的です。働き方は職場に行く事だけではない。社会生活の全てが仕事であるという著者の発想の転換に目が覚めました。あとは自分が行動を起こすばかりです。職場にあるビジョンのみならず、自分の人生設計にもビジョンを持つことは、すぐにやってみたいと思いました。
2009年5月29日に日本でレビュー済み
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なぜ、働くのか。
無論、お金のためだけではない。
今の働き方は、こどもに胸を張って語れるのか。
こどもとの時間を増やすには、どこを変えればよいのか。
そもそも「はたらく」は、家庭(家事)と職場(仕事)でのみ、
なされるものなのか。
そんな自問自答を繰り返し、時にもがき苦しみながら、
自分の「はたらく」スタイルを確立してきた働く母にとっては、
「今さら何をおっしゃるか!」という部分も若干あるのだが、
妻が言うことに耳を貸さない夫は、この本で責めろ!というぐらいに、
妻から夫に言いたいことが詰まっている。
33歳になる「仕事大好き人間」な夫に打撃を与えた1冊。
働く母の夫には特にうってつけ。
若手の男性(そして企業で主戦力となりつつある男性)にこそ、
読んでもらいたい1冊。
「いかに生きるか」という壮大なテーマの中で「はたらく」
ということを考えたとき、
それは必然的に「はたらく」=「仕事」ではなくなるはずだ。
一人の経営者が、自分の「はたらく」そして社員の「はたらく」
を見つめなおし、「はたらく」とは何か、を見つける過程が、
著者独特の小気味よいテンポで語られる。
軽く読み進められるが、大切なことはぎっしりと詰まっている。
限界まで仕事の生産性を上げて、自由に使える時間増やし、
その時間を家族や地域、社会のために使っていこうという方向性は、
今の日本社会が、そして特に「若い世代の男性」達が目指すべき方向だ。
本書を手に、今、自分に出来ることから初めて欲しい。
周りを巻き込んで、革命を起こすも良し。
自分自身の働き方を変えてみるのも良し。
その前にまず「はたらく」ということを見つめなおすも良し。
小さな一歩は、日本を動かすかもしれないし、動かさないかもしれない。
ただひとつ言えることは、「働き方」を変えれば、
きっと世界が広がり、人生が豊かになるはず!
無論、お金のためだけではない。
今の働き方は、こどもに胸を張って語れるのか。
こどもとの時間を増やすには、どこを変えればよいのか。
そもそも「はたらく」は、家庭(家事)と職場(仕事)でのみ、
なされるものなのか。
そんな自問自答を繰り返し、時にもがき苦しみながら、
自分の「はたらく」スタイルを確立してきた働く母にとっては、
「今さら何をおっしゃるか!」という部分も若干あるのだが、
妻が言うことに耳を貸さない夫は、この本で責めろ!というぐらいに、
妻から夫に言いたいことが詰まっている。
33歳になる「仕事大好き人間」な夫に打撃を与えた1冊。
働く母の夫には特にうってつけ。
若手の男性(そして企業で主戦力となりつつある男性)にこそ、
読んでもらいたい1冊。
「いかに生きるか」という壮大なテーマの中で「はたらく」
ということを考えたとき、
それは必然的に「はたらく」=「仕事」ではなくなるはずだ。
一人の経営者が、自分の「はたらく」そして社員の「はたらく」
を見つめなおし、「はたらく」とは何か、を見つける過程が、
著者独特の小気味よいテンポで語られる。
軽く読み進められるが、大切なことはぎっしりと詰まっている。
限界まで仕事の生産性を上げて、自由に使える時間増やし、
その時間を家族や地域、社会のために使っていこうという方向性は、
今の日本社会が、そして特に「若い世代の男性」達が目指すべき方向だ。
本書を手に、今、自分に出来ることから初めて欲しい。
周りを巻き込んで、革命を起こすも良し。
自分自身の働き方を変えてみるのも良し。
その前にまず「はたらく」ということを見つめなおすも良し。
小さな一歩は、日本を動かすかもしれないし、動かさないかもしれない。
ただひとつ言えることは、「働き方」を変えれば、
きっと世界が広がり、人生が豊かになるはず!
2017年3月6日に日本でレビュー済み
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これまで仕事は仕事のやり方でやり、プライベートは仕事よりも相当優先順位が低いところで、特に何も考えず受身でやってきた。けれど、「働き方革命」によって仕事もプライベートも統合(インテグレート)して、それを一つのプロジェクトとして捉えることで、日常の日々そのものが歯ごたえのある、やりがいのある毎日に変わっていくのではないだろうか? ーー本文より
本文を読み進めるまでは、働き方革命とは、仕事上の内容を変えるものだと思っていた。
しかし、それは違う。
筆者のいう働き方革命とは、働くの定義を変え、仕事もプライベートも統合した一つのプロジェクトと捉えて行動し、自己や他者及び社会に革命を起こすということなのだ。
それまで自分の思い描いていた、「働く」の根底を揺さぶられる良い本だった。
本文を読み進めるまでは、働き方革命とは、仕事上の内容を変えるものだと思っていた。
しかし、それは違う。
筆者のいう働き方革命とは、働くの定義を変え、仕事もプライベートも統合した一つのプロジェクトと捉えて行動し、自己や他者及び社会に革命を起こすということなのだ。
それまで自分の思い描いていた、「働く」の根底を揺さぶられる良い本だった。
2009年6月14日に日本でレビュー済み
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IT企業でバリバリに働いていた著者が、あるきっかけで、自分の働き方を
見直し、仕事の生産性を高め定時退社を実現してゆく。
そのノウハウが公開されている本。
タイムマネジメントのノウハウ本は、これまでにもたくさんあるのだが、
この本がそれらと違うのは、働くことを「傍を楽にする」と定義し、
会社での仕事だけでなく、他者に貢献すること、例えば、子どもとの時間を楽しんだり、
地域に貢献することも「働く」なのだ、
だから、もっとみんな傍を楽にするために働いて日本を良くしていこうよ、
と訴えているところだと思う。
本で紹介される生産性をあげるメソッドはそんなに新しくないけれど、
そういう小さなことを実直にやり続け、実際に働き方に革命を起こし、
本まで書いてしまう著者は、やはりスゴイと思う。
読み終わって、私も自分の働き方を見直してみよう、そして、夫と
お互いの働き方について話合ってみようか、そうすれば
もっと楽しい毎日になるかもしれない、などと思える一冊。
朝の通勤電車でさくさく読めます。共働きのかたにお薦めです!
見直し、仕事の生産性を高め定時退社を実現してゆく。
そのノウハウが公開されている本。
タイムマネジメントのノウハウ本は、これまでにもたくさんあるのだが、
この本がそれらと違うのは、働くことを「傍を楽にする」と定義し、
会社での仕事だけでなく、他者に貢献すること、例えば、子どもとの時間を楽しんだり、
地域に貢献することも「働く」なのだ、
だから、もっとみんな傍を楽にするために働いて日本を良くしていこうよ、
と訴えているところだと思う。
本で紹介される生産性をあげるメソッドはそんなに新しくないけれど、
そういう小さなことを実直にやり続け、実際に働き方に革命を起こし、
本まで書いてしまう著者は、やはりスゴイと思う。
読み終わって、私も自分の働き方を見直してみよう、そして、夫と
お互いの働き方について話合ってみようか、そうすれば
もっと楽しい毎日になるかもしれない、などと思える一冊。
朝の通勤電車でさくさく読めます。共働きのかたにお薦めです!