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ポストモダンの共産主義 はじめは悲劇として、二度めは笑劇として (ちくま新書 852) 新書 – 2010/7/7

4.2 5つ星のうち4.2 18個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2010/7/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/7/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 269ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480065571
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480065575
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.3 x 17.3 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 18個の評価

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スラヴォイ・ジジェク
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
綺麗な本で、内容も充実していて良かったです。
2014年1月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
20世紀末に「歴史は終わった」と高笑いしたネオリベラル民主主義の時代は、その後の10年で終わったはずだった。だが、彼らはいまだ危機を煽って我々を欺こうとしている。今こそグローバル資本主義イデオロギーの限界と虚構を白日の下にさらし、世界を真に変革へと導く行動原理を語り、追求しなければならないーというのが著者ジジェクの立場です。ジジェクは、ソ連東欧中国をふくめ、20世紀の左派が犯した政治的敗北と失敗から学ばなければならない、為すべきは、満を持しての直接対決で権力機構の〈去勢〉を敢行することではなく、根気強くイデオロギー批判を重ねることで権力者の支配力を弱めていき、権力の座にある当局がふと気づいたときには、マルチチュードの声高な叫びに悩まされているようにすることだ、と主張。結論は「もう一度、本気でコミュニズムに取り組むべきときだ」となります。民主的コミュニズムの正否はさておいて、氏の考察には耳を傾けるにあたいするものが幾つもあります。しかし、新書版での出版ということもあってか、「否定的なもののもとへの滞留」等でジジェクが見せた極めて緻密な分析を、本書に求めることは出来ません。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月12日に日本でレビュー済み
①著者の主張は、グローバル資本主義の無秩序に「新秩序」を与えよというものだ。反乱を起こせというネグリ=ハートのようなラディカル(過激)なものではない。
②だとすれば、ジジェクが主張する共産主義(コミュニズム)とは何か?
この問いに明解な答えはないが、旧ソ連や中国のような一党独裁的社会主義国家を志向するものではないことはわかる。
③富の集中と独占を防ぐことで格差社会を是正し、富の平等な分配を図る政治的・経済的なメカニズムの構築を目指すものだ。
この考え方に利点があるとすれば、ジジェクのような精神分析的アプローチよりも、ロールズが説く「公正としての正義」、福祉国家論、政治経済学的なアプローチの方が有効・必要ではないか?「大文字の他者」をグローバル資本主義の担い手に見出だしても解決策は生まれない。「大文字の他者」概念をコミュニズムの象徴的秩序として理解・共有することがジジェクの唯一の戦略である。
④リベラルも原理主義も否定するジジェクの立場は、コミュニタリアリズム(共同体主義)と似ているが、グローバル資本主義を否定する点ではやはりコミュニズム(共産主義)であろう。しかし、具体的な戦略に欠けるのが残念である。
⑤著者には新しいコミュニズムによる処方箋を提示してもらいたい。
しかし、サブカルを駆使した本書の記述は抜群に面白い。
お勧めの一冊だ。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2007−09年の金融危機と世界的な不況という状況に対して、左派、とりわけ今でもコミュニズムを標榜する著者がどのようなオータナティブ・ビジョンを提示するのかと思って読んでみた。

ちょっと引用してみよう。
「進行中の危機の最大の犠牲者は、資本主義ではなく左派なのかもしれない。またしても世界的に実行可能な代案を示せないことが誰の目にも明らかになったのだから。」(p34)
「現在の金融および経済危機によって、ラディカルな左派の登場する余地が切り開かれるなどという左派の無邪気な期待は、間違いなく危険なほどに近視眼的だ。」(p36)
「西洋マルクス主義の決定的な大問題は革命の主体、または行為者を欠いたことだ。なぜ労働者階級は即自かた対自への移行を果たさず、革命の行為者にならないのだろうか?」(p150)

そして、グローバル資本主義の生産を妨げるような強力な今日の「敵対性」として4つを挙げる。'(1)環境破壊、'(2)知的所有権に関した私的財産権に関する不適切な考え、'(3)遺伝子工学の発達などによる社会・倫理的な意味、'(4)新しい形態のアパルトヘイト(貧者の世界から隔離された富裕者の世界)。

しかし、どこまで読んでも著者の「新しいコミュニズム」は具体的、包括的な姿を現さない。
まるで実を求めて、玉ねぎの皮をむいているような感じが続く。
「リベラル民主主義的な資本主義」への批判は切れ味よくポンポン展開するが、後半の「コミュニズムよ、もう一度!」の節や「コミュニズム仮説」の章に至っても、求める「実」(=オータナティブ・システムのビジョン)は姿を現さない。

最後は「コミュニズムへの回帰を!」と唱えるが、何に回帰するのか不明なままだ。著者も失敗を認めるソ連や中国の旧社会主義体制とは違う何に回帰するのだろうか?

結局、最後まで読んで、「壊滅的な危機においても資本主義に代わる実効的なものはないとわかったのである」(p34)と振り出しに戻る。
やれやれ・・・。
43人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年5月10日に日本でレビュー済み
本書のタイトルから、大きな物語の失効した生きづらい現代で苦しむあなたのために用意された「決断主義」の裏付けなどを期待してはならない。ましてや、あなたが本書を買おうとしている動機が、「何かの行動にでる主体になるためのヒントがほしい」という素朴なものであるならば、この本をどんなに丹念に精読したところで理解できないだろう。買わないほうがいい。同じく、最近流行の「イデオロギー論争に終始してはならない。大事なのは合理的かつ現実的に、知識とコスト計算に基づいた政策判断をすることだ」などというポストイデオロギー的言説に大きな共感を寄せているんだけど、それだけだとちょっとバカっぽいから、ちょっと思想書でも読んで中身のあることが言えるようになろうかななどとスマートにも考えるライフハッカーのあなたにも、このあまりに真面目すぎる本書は向いていない。
なぜならジジェクが文中で述べるように、「その手の話はよくわかる。しかし・・・」といった思考回路に陥っているあなたは、真面目な議論をシニカルに否認するだろうし、本当に野蛮な情熱をもっているならば、そもそも本など読まずにあなたの持ち場で「具体的な社会生活に痕跡を遺」(p.117)そうと活動しているはずだから。

それでは、本書は誰に向けられたものなのか。「われわれこそ、われわれが待ち望んでいた存在である」(最終章のタイトル)と信じ、徹底的に思考する準備だけがあって、何にも同一化しようと期待していないあなたに向けて書かれている。

ある主体が社会との関わりをもつ際の姿勢について、症候←→フェティシズム、同化←→隔たりというパラメータにより4つの立場に明快に分節して探求する探求(6章)は秀逸。
「教養で精神生活を豊かにしてくれる」新書にしては一見した以上に内容の濃い本。にもかかわらず、妙に収まりがよいのはジジェク、そして訳者の文体の軽快さによるが、それでいて、読む人に与える読後の混乱は計り知れない。ポストイデオロギー時代の新書文化はこの混乱に脅えているからこそ、無理矢理自らのなかに混乱を包摂しようとまとめてしまったのだと思えるくらい。

最後に紹介されている、スターリニズムから離反し、リベラル民主主義に失望してボリビアにいったものの失敗し絶望して拳銃自殺したというヴィクトル・クラフチェンコの思考を引き継ぎたい。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『パララックスヴュー』以降のジジェクは柄谷の影響もあり(本書でもp.251で批判的に言及)ラカンよりもカントの記述が多くなり、わかりやすくなっている(本書は訳もよい)。
ただしその態度は一貫して変わらず逆説的な政治主義であり、面白さとともに疑問がもたれるところでもある。

ドゥルーズや柄谷の言説には1968年の政治主義の反省があると思うが、ジジェクやバディウにはそうした反省はない(ただし本書でジジェクが1968年以降の「非政治もどき」p.105が許せないというのは今回何となくわかった)。

時事的な事象をドイツ観念論に位置づけるのは見事だが、プルードンへの言及がないのは不十分だろう(「所有とは盗みである」p.231という言葉をウェブ時代のコモンズに当てはめているのはさすがだが)。政治主義の逆説はもうマルクスとプルードンの対立で結論が見えているのだ。
ジジェクの言説はタネのわかっている手品のようなものである(時事ネタ:サブカル:ヘーゲル哲学、この3つの比率が変わるだけだ。今回は時事ネタが若干多い)。

本書を読む利点としてはここ十年の資本主義化=帝国主義化の進行の深さがわかるということだが、ジジェクの言う対抗策であるコミュニズムには内容がない。
知識人が大衆をリードした時代を再び、と願っているとしか思えない。
もっと柄谷がプルードンに立ち返ったような社会革命の復権が求められる。
社会革命の復権がジジェクの揶揄するような単なるイデオロギー軽視ではないこと(むしろイデオロギーとの積極的な格闘だ)は歴史が証明しているのだから。

追記:
題名に関して言うと二度目が喜(笑)劇なのではなく、当事者にとって悲劇でも部外者から喜劇に見えるということだと思う。グローバル経済では他国の事象が自分のことのように思えたり、隣近所のことがよその国のことのように思ることもある。どちらにせよマルクスもジジェクも革命の当事者ではない。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とりあえずジジェクを読んでみたいと思い購入。かなり難解だった。これがわかるには、ラカン、マルクス、ヘーゲル、カントなどがわかってないいけない。しかし、何がわかってないとわからないかがわかるという点で、わかりやすいかもしれない
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年8月27日に日本でレビュー済み
本書は、現代社会へのするどい洞察を行なう第1部と左派の体たらくに対
して檄をとばしつつコミュニズムの可能性を示唆した第2部から構成され
ている。洞察の鋭さはさすがで、またアイロニカルな表現はなかなか面白
い。

第1部と第2部でやや評価がわかれる。第1部は主にソ連崩壊以後、資本主
義のシステムそのものに対する疑念がもたれなくなってしまっている現状
に異議を唱えている。例えば、金融危機にあっても、経済をコントロール
するための政策の失敗の指摘、あるいは過度な欲望に煽られる人間観を戒
めるような言説が広がっている。しかし、ジジェクはこうした表面上の
問題に転嫁されてしまい、資本主義システムという根本が問われないのは
おかしいと述べる。つまり、(外から)経済政策や(内から)企業の社会
的責任によって市場がコントロールされ、結果的に金融危機のような破綻
を生じないようにできるといった発想は、しょせん資本主義のユートピア
的発想でしかないというのだ。しかし、暴力的反資本主義の立場が、今で
はイスラム教原理主義に変わられるようになっているように、左派はもは
や反資本主義として確固とした地位にはないのである。第1部では、こう
した資本主義への批判と左派の衰退、そして問題を表面化させない社会的
装置について述べられており、非常に鋭い批判が展開されており面白い。
ただ、第2部以降はコミュニズムの復権を目指して書かれたのは間違いない
が、もはや存在意義を失った議論にしか感じなかった。もちろん、現状へ
の批判を行なう際の有効な立場ではあるだろうが、オルタナティブとして
位置付けられることはないだろう。本書の表現に従えば、本書もまた「権力
者をほんのちょっと傷つける」程度だろう。そのため、本書第2部のノスタ
ルジックな論調に対して、醒めた感覚でしか読めなかった。

第1部はそれなりに面白い、だが第2部は…。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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