碩学・山本健吉の大著。全580ページ。日本文学大賞受賞。1992年初版(親本は1979年刊)。
初期の「ちくま学芸文庫」を代表する一冊で、千円ちょっとでこの手の名著が手に入るのは、学生だった当時のぼくには僥倖だった。蓮實重彦『監督 小津安二郎』、大岡昇平『小説家夏目漱石』などと一緒に買い込んで、貪り読んだものである。
なぜ今になってレビューを書くのか。新元号「令和」の由来となった万葉集・巻の五、「梅花の宴」の背景について、この本がとても詳しいからだ。
「梅花の宴」そのものを縷説しているわけではないけれど、あの宴を主催した大伴旅人と、彼と山上憶良とを中心とする「筑紫歌壇」のことがよくわかる。
そして後半では、『万葉集』の選者の一人とされる息子・家持のことへと話は至る。長屋王の政変をも絡めて、当時の「政治」と「文化」との鬩ぎ合いが伝わってくる。いまの若い人たちにもぜひとも読んでいただきたい。
願わくば、今すぐにでも復刊して、書店の「万葉集コーナー」に並べてほしいもんですが。
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詩の自覺の歴史 (ちくま学芸文庫 ヤ 1-1) 文庫 – 1992/10/1
山本 健吉
(著)
- 本の長さ580ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1992/10/1
- ISBN-104480080201
- ISBN-13978-4480080202
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1992/10/1)
- 発売日 : 1992/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 580ページ
- ISBN-10 : 4480080201
- ISBN-13 : 978-4480080202
- Amazon 売れ筋ランキング: - 896,487位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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