これはなかなか面白い本だと思います。
アートって?
これなかなか人に聞きにくいですよね。
なぜならアートな人ってこだわりの強い人が多そうで、そういう人の意見を聞くとなんだか洗脳されそうな気もするし、さらに安楽な対話にならなそう。
その点この本はアートの入り口に立ちたい人には良いガイドブックになると思います。
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美術の解剖学講義 (ちくま学芸文庫 モ 5-1) 文庫 – 2001/2/1
森村 泰昌
(著)
- 本の長さ259ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2001/2/1
- ISBN-104480085998
- ISBN-13978-4480085993
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2001/2/1)
- 発売日 : 2001/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 259ページ
- ISBN-10 : 4480085998
- ISBN-13 : 978-4480085993
- Amazon 売れ筋ランキング: - 276,768位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年8月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森村泰昌氏の著作を初めて手にしました。現代美術の第一線の美術家らしからぬ平易な文章に、好感が持てました。美術は何も難しいものではない事がわかる著作です。
2018年1月16日に日本でレビュー済み
森村泰昌「美術の解剖学講義」を読みました。
芸術家Mこと森村泰昌さんの「美術」についての講義です。
人生論、写真論、大発見論、真偽論、セルフポートレイト論、女優論からなっています。
いずれも面白く、かつ考えさせられる内容でした。
快速の語り口で、快笑の読後感です。
森村さんは、マンガ家東海林さだおさんと同じく、本職もさることながら、大変な文章家で、ユニークな切り口、テーマ、文体で、ムツカシイ芸術を語って痛快です。
多くの本を書かれていますが、出版社としてもペイできる売れ行きが続いているのでしょう。
代表作ののセルフポートレイトは、300以上に及びます。
名画、男優、女優、政治家、有名人など、セルフポートレイトの対象選択の理由や製作過程で、数々の発見に出会い、ますますのめり込んでいったようです。
この手法は、リバース・エンジニアリングの典型と思います。
マネの「フォリー・ベージュの酒場」をセルフ・ポートレイトする過程で、マネの視点は鏡を使ってのトリッキーなものであること、モデルの手の長さは現実にはありえない長さであることを発見します。
また、マドンナやビビアン・リーでは眉毛の角度の違いで、作品が生きたり死んだりすることを発見しています。
森村さんは、写真についての造詣が深く、カルティエ・プレッソンの「決定的瞬間」が、なぜ芸術作品として優れているのかを、詳しく解説します。
そんな見方があったのかと、目がテンで、何と奥深い世界かと唸りました。
東京・恵比寿にある写真美術館の前は、何度も通りましたが、興味がなく中に入る気がしませんでしたが、今度、行くときは入ろうかなと思います。
1917年のマルセル・デュシャン「泉」と云う作品は、20世紀を代表する現代芸術作品と評価されています。
ただの便器です。それを展覧会に出品したのです。
これが衝撃的な反響で、今では20世紀の代表的な芸術作品らしいです。
マルセル・デュシャンの「便器」は、美術・高尚・格調・上から目線、を根底から否定して、従来の美術品の価値の対極にある、
どこの家庭にでもある、ありふれた「便器」を美術館という場に、ゴロリと置くだけの展示で、掟破りの「美」を創作したのでしょう。
ホンマかいな、と思います。これでは全世界の家庭に芸術作品があり、世界はアートに満ち溢れていることになります。
アートビジネス界では、いくらの値段がついているのでしょう。
添付写真に森村泰昌さんの「黒いマリリン」のセルフ・ポートレイトがあります。
映画『七年目の浮気』の最も有名なシーンで、マリリン・モンローがまとった白いドレスが、風を吹き上げる地下鉄の通気口の上でスカートがはためきます。
森村さんは、白のドレスを黒のドレスに代え、股間には勃起したペニスがニョッキリとそそり立たせます。
ギョッとさせられます。「何じゃ、こりゃ」の世界です。何とも大胆です。
マリリンのイメージの破戒です。掟破りです。
一般に知れ渡っているマリリン・モンローを象徴する写真を使って、そのイメージを破壊しています。
芸術家Mこと森村泰昌さんの「美術」についての講義です。
人生論、写真論、大発見論、真偽論、セルフポートレイト論、女優論からなっています。
いずれも面白く、かつ考えさせられる内容でした。
快速の語り口で、快笑の読後感です。
森村さんは、マンガ家東海林さだおさんと同じく、本職もさることながら、大変な文章家で、ユニークな切り口、テーマ、文体で、ムツカシイ芸術を語って痛快です。
多くの本を書かれていますが、出版社としてもペイできる売れ行きが続いているのでしょう。
代表作ののセルフポートレイトは、300以上に及びます。
名画、男優、女優、政治家、有名人など、セルフポートレイトの対象選択の理由や製作過程で、数々の発見に出会い、ますますのめり込んでいったようです。
この手法は、リバース・エンジニアリングの典型と思います。
マネの「フォリー・ベージュの酒場」をセルフ・ポートレイトする過程で、マネの視点は鏡を使ってのトリッキーなものであること、モデルの手の長さは現実にはありえない長さであることを発見します。
また、マドンナやビビアン・リーでは眉毛の角度の違いで、作品が生きたり死んだりすることを発見しています。
森村さんは、写真についての造詣が深く、カルティエ・プレッソンの「決定的瞬間」が、なぜ芸術作品として優れているのかを、詳しく解説します。
そんな見方があったのかと、目がテンで、何と奥深い世界かと唸りました。
東京・恵比寿にある写真美術館の前は、何度も通りましたが、興味がなく中に入る気がしませんでしたが、今度、行くときは入ろうかなと思います。
1917年のマルセル・デュシャン「泉」と云う作品は、20世紀を代表する現代芸術作品と評価されています。
ただの便器です。それを展覧会に出品したのです。
これが衝撃的な反響で、今では20世紀の代表的な芸術作品らしいです。
マルセル・デュシャンの「便器」は、美術・高尚・格調・上から目線、を根底から否定して、従来の美術品の価値の対極にある、
どこの家庭にでもある、ありふれた「便器」を美術館という場に、ゴロリと置くだけの展示で、掟破りの「美」を創作したのでしょう。
ホンマかいな、と思います。これでは全世界の家庭に芸術作品があり、世界はアートに満ち溢れていることになります。
アートビジネス界では、いくらの値段がついているのでしょう。
添付写真に森村泰昌さんの「黒いマリリン」のセルフ・ポートレイトがあります。
映画『七年目の浮気』の最も有名なシーンで、マリリン・モンローがまとった白いドレスが、風を吹き上げる地下鉄の通気口の上でスカートがはためきます。
森村さんは、白のドレスを黒のドレスに代え、股間には勃起したペニスがニョッキリとそそり立たせます。
ギョッとさせられます。「何じゃ、こりゃ」の世界です。何とも大胆です。
マリリンのイメージの破戒です。掟破りです。
一般に知れ渡っているマリリン・モンローを象徴する写真を使って、そのイメージを破壊しています。
2015年1月12日に日本でレビュー済み
表現者である森村が、表現者としての立場から、美術について論じている、興味深い書。
特に、マネの作品を再現しようとする中で、不自然な腕の長さを発見する箇所は、実に面白い。
そこには、見ているだけではわからない、作る立場からの、独自の視点での解釈が見てとれる。
特に、マネの作品を再現しようとする中で、不自然な腕の長さを発見する箇所は、実に面白い。
そこには、見ているだけではわからない、作る立場からの、独自の視点での解釈が見てとれる。
2003年10月2日に日本でレビュー済み
講義と題名に有るように彼が実際にレクチャーしているように書かれています。表紙のデザインにつられて、なんだか面白そうだなー、なんてノリで買うと内容は以外にもまじめなのでがっかりするかも。私は特に森村さんのファンでは有りませんが、彼が有名人&有名絵画を自分自身を使って表現をすると言う、ある意味での究極の動かないものまねシリーズでもあるセルフポートレートワークにそれとなく興味を持っていた事もありこの本を購入しました。彼がセルフポートレートワークを行うにあたって、どの様にその対象になる作品を分析し、そしてその過程で何を発見したのか?が興味深く書かれています。よって森村さんの作品に興味の無い方は読んでもいまいちピンとこないかもしれません。彼が真似をしようとする対象人物や絵画の知識があったほうが100倍楽しめます。パッと見ただけで、あっあの人だ!とか、あの絵だ!と誰にでも分からせるのには単にかつらを被って化粧をするだけではダメなのか!と驚き、分かると同時に彼の分析力とその熱意に脱帽。
2008年1月3日に日本でレビュー済み
やさしくかかれた、良い本です。近頃の頭の鈍い、お坊ちゃん、お嬢ちゃんにもするりと飲み込めるような仕組みだ(これでもムリな人もいるようですが、そういう人は無視してよい!)と思います。「絵を描く」って何なの、と言うみんなの素朴な質問に画家(写真家)として、誠実に答えようとしてることが良く分かります。内容は、ちょっと目には軽薄でインチキ(この人にとってはすごく重要な考え方だと思う)なのですが、実は美術というか芸術創造の、極めてオーソドックスな事を述べていると思う。本当は、画家は絵を描くことで自分を表すのだから、コンセプトを述べ立てる事ではない、などという事はまさに実作者の苦しみの声が聞こえて来る気がしました。ブレッソンやベラスケスの発見も面白かった。でも、これからの所がちょっと……、むずかしー。でも初めて見た「森村泰昌のモナリザ」の写真に時に感じた、ちょっと変てこりんの、この画家(写真家)の素晴らしさの原動力が良く分かりました。