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自由の哲学 (ちくま学芸文庫シ 8-4) 文庫 – 2002/7/10

ルドルフシュタイナー (著), Rudolf Steiner (原名), 高橋巌 (翻訳)

4.3 38個の評価

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本の長さ

314ページ
言語

日本語
出版社

筑摩書房
発売日

2002/7/10
ISBN-10

4480087141
ISBN-13

978-4480087140
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出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2002/7/10)
発売日 ‏ : ‎ 2002/7/10
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 314ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4480087141
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480087140

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- - 120位ドイツ・オーストリアの思想
- - 146位認識論 (本)
- - 218位西洋哲学入門

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ルドルフ・シュタイナー

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hermit9

素晴らしい

2021年12月5日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

まだ途中ですけども、シュタイナーの他の本とは少し毛色の異なる内容ですが、とても面白くて価値ある書籍と感じます

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

3Lows

純粋思考的な哲学の萌芽

2020年2月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

表紙の抽象絵画が好きで大きめサイズで購入したシュタイナーの書。

以降の多くの書籍では、聴衆に分かりやすく語りかけるような講演語録も多かったシュタイナーだが、
本内容は、当時、シュタイナーに見えていたドイツ哲学の考え方の限界について論じ、
自身の思考的スタンスを明確にしようとしていて、活動における根本的な内容が記されている。

特に、
人間に与えられた自由とは何か？
という問いに対して、霊学的観点で答えを出しているのは素晴らしい。

シュタイナーが精力的に活躍する１９００年代行より以前、
まさにこれから世に出ようとする、活動初期に書かれた純粋思考的な哲学の萌芽。

9人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ピョリバー

哲学的に霊的認識への架け橋を築こうとした意欲作

2019年3月28日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

まず本書は、人智学なる精神科学を構築したルドルフ・シュタイナーの主著の一角ながら、
あえて霊的な表現を用いず、哲学として書かれた一書である。
（彼の著書としてはかなり初期のもので、たしか人智学協会を設立する十年近く前の作品だったはず）
当時主流のカント的な思考の限界を超克し、人々の認識を霊的次元に押し上げようとした意欲作である。
いろいろな哲学者について言及しているので、そういう事前知識があったほうが愉しめるのは確かだが、
前提知識を持たずに読んでも、理解は可能だろう（それなりに頭は使うものの）。
『人智学』『神秘学概論』などと同様、みずから主著として著したものなので、
他の講演録などに比べてもまとまりがある。
繰り返し味読すれば、“神秘的すぎる”シュタイナーの修行論や主張が、
ある程度、自分自身の理解納得のいくものになるだろう。
不安な人は、とりあえず今井重孝氏の『“シュタイナー”「自由の哲学」入門』がオススメである。
120ページ程度で全章をザックリ洗っているので、構造を理解できるのは大きなメリットだ。
実際、こうした入門書を経ずに本書を読んで、挫折した人たちを知っている。
やはり、「認識」に関わる問題は、背伸びをしないほうが自分のためになる。

12人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

梅崎幸吉

自己認識、世界認識の基本中の基本である「思考そのもの」を透徹した「純粋思考」で考察した「思考による思考の秘儀」の著作

2014年6月17日に日本でレビュー済み

自己認識、世界認識の基本中の基本である思考そのもののを透徹した「純粋思考」で考察した「思考による思考の秘儀」の著作

今日に於いて最も明晰で稀有な基本的哲学考察著作でありながら、殆んどといってよい程看過され続けられている。

この著作には透徹した思考による概念そのものが求心と遠心不可分のまま生きた言葉・言霊となり活動している。
シュタイナーに影響感化された人物はこの最も基本的で底知れぬ深みを宿した内容を血肉化するのは必須であろう。

自他称哲学者・的思考の存在達がこの著作を読み、稚拙と感じるのは当人の鈍さによるものである。
ここに書かれた内容は通常の個人的思考においても読み解かれる内容でありながら、個人を超える内容を含んでいる為に殆んどが途中で難破、混乱する。

章が進む毎に概念自体が変容するという事が実体験されていないからである。
さらに言えば、読み解けぬのは芸術的感受性の貧困さと、思考の鍛錬の不徹底、個人のプライドが不快感となるからである。

晩年のシュタイナーは彼の身近にいる弟子たちが「自由の哲学」を真剣に読んでいない事に苦言を呈していた。
それほど、この「自由の哲学」は透徹した純粋思考・概念で考察されているからである。
読者は直ぐに結果を求めがちであるが、最も重要、基本的な姿勢は常に歩む過程である。
たとえ、読み解くのに時間がかかっても、地道に一進一退しつつも歩むしかない。

23人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Shigenobu Fujioka

人智学とは違ったシュタイナーの思想

2014年7月7日に日本でレビュー済み

若きシュタイナーの哲学的な内容の論文集。
後の人智学の片鱗は全くなく、ひたすら、自由の哲学について論じている。
カントやシュペングラーの思想の誤りを批判しながら、
自らの哲学思想を、色々な側面から論じている。
周囲からの影響にとらわれず、自分自身の思想に忠実な哲学こそが、
自由の哲学である、というシュタイナーの力強い主張が印象的だ。

11人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ari

体験を伴う希有な本

2008年9月17日に日本でレビュー済み

何回も読んで、シュタイナーの意図に気づいた時、とても感動しました。

思考の世界へと導くシュタイナーの仕掛けに、はまってみてください。

・・・加筆します

量の臨界から質の変化へのシフトつまり論理から直覚へ、プラトンが著作を通して意図したものが池田晶子さんのおっしゃる通りであるならば、自由の哲学でシュタイナーが意図した手法と同じだと思う。論理は「真理はこっちだ」と指差す指にすぎない。論理的思考にはもともと欠陥があるのだ。だがしかし、論理から思考の生まれる場所へのジャンプは、絶望的ながら不可能ではない。分かる人には分かる世界だ。

その場所に立てば認識と「ものそのもの」との断絶は元々ないと気づくのだ。

経験的思考が混じる前の、直感あるいは気づきとは、自由そのもので道徳的だという事をシュタイナーは経験的に知っていたが、論理の世界は存在そのものをポジティブに肯定する根拠を持たない。やっぱり何度も読んで、ジャンプするしかないのである。

それを意図した書き方なのだから・・・

22人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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カクヒト

最後まで読み通すことが出来なかった書

2024年1月10日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

2013年に購入したが、この著書だけは読破できないでいる。
そうした中、最近シュタイナーの高橋巌訳「歴史徴候学」の第6章にシュタイナーが「自由の哲学」を書いた動機が詳細に語られており、目が覚める思いをした。以下その一節

『現代は、人びとの心に深く根づいている安易な感覚(的思考)を克服しなければならないのです。こんにちの学界で行われているような、あらゆる種類の社会論、社会的制度、政治的な制度をめぐるあらゆる種類のニセ療法について、議論三昧に終始するのではなく、堅実な態度で霊学的世界観に社会問題を結びつけるのです。自由の思想は自由の学びに結びついていなければならないのです。…現代の思考は「近代実証主義科学」の思考であって、その理想は霊学的な基礎の上に、自由な学問的思考の基礎の上に打ち立てられたのではないのです。その理想は、外なる感覚世界に依存し堕落した思考の基礎にしています。』

「自由の哲学」は難解の書で有名で、シュタイナー本人も「この本を単に理解することを越えて、自分の中の本当の力、本当の存在を実感できるようになってくれ」と言っています。

私のシュタイナーの読書方法は興味に任せて乱読して、わかった気になっているのだが、瞑想をするがごとく、行として一冊の本に集中する方法もあるのだと思う。

さて蛇足として、高橋巌先生の翻訳に関して、この訳文が相当古い関係で、高橋厳先生のご子息さんが気を利かせて、森章吾訳「自由の哲学」イザヤ書房を推奨している。参考まで。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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三樹

まず自分が居る。

2004年2月28日に日本でレビュー済み

シュタイナーの大事な基本文献の一つと聞いたので、よんでみたところ、「なんだ～、こんなこと当り前じゃないか」と生意気ですが思ってしまいました。
では、何故これが大事なのかと考えたところ、東洋の英知を西洋にもたらそうとした、その行為がしめす論証が、東洋人の私にとっては、日本における日常茶万事の発想の仕方と受け取れたのです。
逆に言えば東洋のよさを発見しきれない私がそこに居た。
現在、西洋の物まねばかりして、東洋を放棄してしまっているならば、それは、自由からは程遠いのではなかろうか。世俗的な自由に振り回されて自由を謳歌しているつもりでも、それを自由とは呼べるものなのだろうか。
はっきり、否と答える。
自由と言うことばを使わず、自由を考えてみる。

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