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哈爾浜(はるぴん)の都市計画 (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2004/6/10
- 本の長さ353ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2004/6/10
- ISBN-104480088628
- ISBN-13978-4480088628
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2004/6/10)
- 発売日 : 2004/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 353ページ
- ISBN-10 : 4480088628
- ISBN-13 : 978-4480088628
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,090,807位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,879位都市開発・都市問題 (本)
- - 1,953位日中・太平洋戦争
- - 2,440位ちくま学芸文庫
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著者について
越澤明(KOSHIZAWA AKIRA、こしざわあきら)。北海道大学名誉教授、一般財団法人住宅生産振興財団顧問。1952年生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業、東京大学大学院博士課程修了、東京大学工学博士。専門は都市政策、都市計画、公共政策。
1989年に後藤新平の帝都復興計画原図を66年ぶりに発見した。東京の都市形成・都市計画史、東京オリンピック、災害復興計画、歴史・景観まちづくりに関する研究の第一人者である。
主な著書は、『東京の都市計画』(岩波新書1991年)、『東京都市計画物語』(日本経済評論社1991年、ちくま学芸文庫2001年)は、東京の都市形成・都市計画の歴史、関東大震災の帝都復興に関する基本図書として、今なお読み続けられている。両書は日本都市計画学会石川賞(大賞に相当)を39歳の最年少で受賞。『満州国の首都計画』(日本経済評論社1988年、ちくま学芸文庫2002年、土木学会著作賞)、『哈爾浜の都市計画』(総和社1989年、ちくま学芸文庫2002年)、『復興計画』(中公新書1995年、日本都市学会奥井賞)、『後藤新平:大震災と帝都復興』(ちくま新書2011年、都市住宅学会著作賞)、『大災害と復旧・復興計画』(叢書震災と社会、岩波書店2012年)、『東京都市計画の遺産:防災・復興・オリンピック』(ちくま新書2014年)など。
都市政策の行政実務に明るい。国の公職歴は、中央防災会議首都直下地震対策専門調査会委員。2001年~2011年、国土交通省の社会資本整備審議会委員に就任、社会資本整備審議会住宅宅地分科会長、社会資本整備審議会都市計画・歴史的風土分科会長(国の住宅政策、都市計画、古都保存行政の審議会長)を務めた。都市再生特別措置法、都市緑地法、景観法、歴史まちづくり法、長期優良住宅法、高齢者住まい法の制定に学識経験者として関わった。
地方自治体の公職歴は、鎌倉市市政功労者、江戸東京博物館運営委員会委員、東京都品川区まちづくりマスタープラン策定委員長、犬山市歴史まちづくり協議会長、美濃市歴史まちづくり協議会長、長浜市歴史まちづくり協議会アドバイザー、守山市大庄屋諏訪屋敷保存委員長、大津市都市計画審議会景観形成専門委員長、富田林市駅南まちづくり協議会アドバイザーなど。松竹株式会社が設置した歌舞伎座再生検討委員会委員など。
主な著書は中国、台湾、韓国で翻訳出版されている。『偽満洲国首都規劃』(欧碩訳、北京、社会科学文献出版社2011年)、『哈爾浜的城市規劃 1898-1945』(王希亮訳、哈爾浜、哈爾浜出版社2014年)、『中国東北都市計画史』(黄世孟訳、台北、大佳出版社1986年)、『東京の都市計画(書名はハングル表記)』(尹伯栄訳、ソウル、韓国経済新聞社1998年)など。中国長春市政府から都市計画顧問の称号、清華大学公共管理学院産業発展與環境治理研究中心(CIDEG)栄誉専家、大連理工大学建築與芸術学院客座教授。中国の都市化(城鎮化)に関する研究は中国で参照・引用されている。
カスタマーレビュー
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何しろ記述が具体的なのが、読んでいて面白い。一般的に政策というものをどんな風に作成し、財源を確保し、関係各所との連絡を取り、順に実行していくのかという過程が明確に述べられているので、行政の仕事を理解するケーススタディとしても読める内容だと思う。
また、ロシアが実現した建築物の様式の分析も読んでいて面白く、ロシアにとっての辺境の地であるからこそ全体の様式の基調にアール・ヌーヴォーを採用できたというくだりなどは特に興味深い。
そして歴史的な観点から見てみると、戦後の日本の都市計画では土地問題、地主層の反対で実現できなかった包括的な用地取得と開発利益の還元がハルピンでは採用されていたこと、都市計画の策定の際に特殊利権を設定しようとした勢力をトップのリーダーシップで排除したことなど、今の視点からも先進性を示す点がいくつもある。現在の全国一律の都市計画の景観は、どこに住んでいてもそこがどこなのかわからなくなるほどののっぺらぼうな姿をさらしていて、そんな現在から見ればハルピンの写真の数々は、とても魅力的に映る。
今いる場所の景観を考える際の参考になると思う一冊。